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知の知の知の知 - 社会福祉法人大阪手をつなぐ育成会

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知の知の知の知 - 社会福祉法人大阪手をつなぐ育成会
い~な
あまみ
中 央
しらさぎ
さくら
大阪+知的障害+地域+おもろい=創造
知の知の知の知
社会福祉法人大阪手をつなぐ育成会 社会政策研究所情報誌通算 2104 号 2014.9.12 発行
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ID泥棒、子ども狙う 気づけば借金1億6千万円 米国
ニューヨーク=真鍋弘樹
朝日新聞 2014 年 9 月 11 日
知らないうちに子どもの「番号」が
盗まれ、本人になりすまされていたら。
日本で導入される共通番号(マイナン
バー)制度に似た制度を使っている米
国で、番号の盗用による被害が深刻化
している。未成年が狙われやすい「I
D泥棒」は、音を立てずに忍び寄る。
テネシー州に住む大学生のオリビ
ア・マクナマラさん(21)が、初め
て自分名義のクレジットカードを作ろ
うとしたのは3年前、高校を卒業する
直前だった。
だが、審査が通らなかった。別のカ
ード会社でも、やはり駄目。何が問題
なのか、問い合わせても分からない。
ID盗難を専門に調査する会社に依頼すると、信じがたい答えが返ってきた。
〈あなた名義のクレジットカードやローンが42口座あり、150万ドル(約1億6千
万円)の借金があります〉
誕生時に自分に割り当てられた社会保障番号(ソーシャル・セキュリティー・ナンバー
=SSN)で、複数の人間が巨額の借金をしていたのだ。
被害は9歳の頃から続いていた。
「誰がどう番号を盗んだのか分からないけど、子どもの
頃に病院や夏季合宿で何度となくSSNを聞かれたから、誰かが悪用しようと思えばでき
たでしょう」
悪夢は続いた。信用履歴は見かけ上は「最悪」なため、あらゆる経済活動ができない。
警察に被害を届け、金融機関宛ての供述書を数えきれぬぐらい書き続けたが、まだ捜査は
終わっておらず、カードは手にしていない。
「障害者に優しくない」国連総会、バリアフリーに 議場改装ほぼ終了、車椅子着席可能
に
共同通信 2014 年 9 月 12 日
国連総会の議場の改装工事がほぼ完了し、11日、報道陣に公開された。机の位置を高
くし、車椅子でそのまま席に着けるバリアフリー化を実現したのが特徴。24日からは早
速、各国首脳による一般討論があり、国連は「新しい議場で議論も活性化されるだろう」
と期待している。
従来は机が低すぎて車椅子が収まらず、利用者から「障害者に優しくない」との批判が
あった。
改装後の総会議場は、車椅子の利用者がフロアから演台に上がれるよう、昇降機も設置
された。従来通り、地球を上から見た地図をあしらった国連のマークが掲げられ、高い天
井が解放感を演出している。
総会議場は2005年に雨漏りが発生するなど老朽化が進み、国連は昨年半ばから議場
を一時移転して改装を行っていた。昨年秋の一般討論は仮設の議場で開催された。
障害児学童保育
学生がサポート
読売新聞
2014 年 09 月 12 日
協定書を交わした細川学長(中央)と山手会長(左)ら(中京区で)
京都市は、放課後に障害児を預かる学童保育施設に、花園大の
学生らを介助者として派遣する取り組みをスタートさせる。市と
花園大、同市児童館学童連盟の3者で協定を締結。障害児の利用
が増える一方で、施設の職員は不足しており、福祉を学ぶ学生の
力を活用しようというもの。今後も利用者の増加が予想され、市
は協定を他大学にも広げていきたい考えだ。(都築建)
市によると、市内で学童保育を行っているのは147施設。今
年度の障害児の利用者は521人で、この2年間で89人増加し
た。同連盟ではボランティアを施設に派遣し、職員をサポートし
ているが、要請に対する派遣率は85%と十分ではない。
一方、花園大では、臨床心理学や児童心理学を専攻し、卒業後にスクールカウンセラー
として教育現場勤務を志望する学生が多い。専門知識を持つ学生を施設に送ることで人材
確保だけでなく、学生の育成も図れることから、3者が連携の準備を進めてきた。
まず、大学側が学生や大学院生を同連盟に推薦。連盟は学生を登録し、市などが事前に
研修を実施する。その後、学生は要望に応じて施設に派遣され、障害児らの生活のサポー
トや送迎に携わるという。学生には1時間500円の謝礼が支払われる。
花園大の細川景一学長は「社会の心の問題を多角的に支えられる人材を育てて輩出して
きた。必ず貢献できる」と力を込め、同連盟の山手重信会長も「大学の支援を受けながら、
保護者が安心して預けることができる施設にしたい」と話す。
学童保育の対象は小学1~3年(障害児は小学4年)だが、改正児童福祉法では、消費
税率が10%に引き上げられることが決まった場合、来年4月から対象が6年生まで拡大
されるという。このため、市児童家庭課は利用者がさらに増えるとみており、「他の大学と
も協定を締結できるよう進め、拡大が予想される需要に備えたい」としている。
元気いっぱい響けこの音
京都の太鼓サークル、全国大会出場
京都新聞
2014 年 9 月 12 日
10月の大会に向け、熱のこもった練習をする子ど
もたち(奈良市左京・市総合福祉センター)
京都府木津川市を拠点に活動する太鼓サ
ークル「山城ノ国 和太鼓 鼓粋(こいき)」
が、10月5日に大阪府大東市で開かれる
「日本太鼓全国障害者大会」に初めて出場す
る。障害のある子どもたちを含む12人のチ
ームが「元気いっぱい演奏したい」と大舞台
に向け練習に励んでいる。
「鼓粋」は日本太鼓連盟公認指導員資格を
持ち、大阪市内の知的障害者施設などで指導経験のある岡田博勝さん(63)=木津川市
=が2010年に結成した。木津川市や奈良市の小中学生や障害児らが週末、一緒に練習
している。
障害児の入った混合チームは長時間集中力を保つ難しさなどから大きな大会への参加は
なく、老人ホーム訪問や地域の催しでの演奏が中心だった。今回は、日ごろの活動が評価
され、大阪支部推薦で出場が決まった。
大会で演奏するのは、男女やきょうだいでの掛け合いが特徴のオリジナル曲「岬の灯台」。
全員にソロパートがある。また、演奏中に立ったり座ったりするため、息を合わせる必要
がある。練習日は全員一緒に食事し、上級生が下級生に宿題を教えるなどして信頼関係を
深めてきた。
代表の東野恵之さん(49)は「障害のある子どもも、たたく技術は見劣りしない。所
作を徹底して教えたい」と意気込み、「技術の向上や大会での演奏を通じて達成感を感じ、
今後の生活にもつなげてほしい」と願う。
3県の障害者ら稲刈り
小豆島・千枚田
読売新聞 2014 年 09 月 12 日
日本の棚田百選の一つに選ばれている小豆島町中山の中山千枚田で11日、小豆島と岡
山、広島両県の知的障害者施設の利用者らが、自分たちで植えた稲を収穫し、実りの秋を
体感した。
小豆島町の「あすなろの家」と土庄町の「ひまわりの家」、玉野市の「のぞみ園」、広島
市の「風の家」の利用者や保護者ら約90人が参加。障害者の就労支援と棚田保全を目的
に、施設間の交流も兼ねて、2011年度から取り組んでいる。
参加者は、稲穂がたわわに実った5枚の棚田(計約5アール)で、地元農家の手助けを
受けながら、鎌を手に次々と稲を刈り取り、キヌヒカリ約200キロを収穫。近くの体育
館駐車場で餅つきも楽しんだ。
5月の田植えの後、水の管理などをサポートしてきた九野賢輔さん(66)は「日照不
足が心配だったが、例年並みに良い出来栄え」と笑顔を見せていた。
【みちのく会社訪問】Growth(青森県三沢市)
産經新聞
2014 年 9 月 12 日
□ゴボウ茶で地域とともに成長
大量に捨てられてきた規格外のゴボウを原料に、ゴボウ茶を製造・販売している。社名
には「地域の人たちが潤う、成長する」という意味が込められ、廃棄されるゴボウの有効
利用によって農家の収入安定化につなげている。
須藤勝利社長(37)は、青森県八戸市内の高校を卒業後、同市内の洋装店勤務を経て
上京し、洋服販売やTシャツのデザインなどを担当する傍ら、夜はDJとして都内のクラ
ブなどで活動していた。しかし、
「洋服店を経営しても継続できるのか。DJでは食べてい
けない」と将来に不安を感じ、平成16年に帰郷して不動産会社に勤務した。
■「企業は社員が主役」
ところが、会社は倒産。22年6月、33歳で失業の憂き目に遭った。途方に暮れてい
た時、県の雇用対策事業を知り、
「青森の魅力」というサイトの記者として県南の「食」
「企
業」などを取材。
「企業は社員が主役で、輝く人が育つことが地域の発展に貢献することに
気付いた」という。
同10月ごろ、三沢市の特産品開発会議で、同市が国内で有数のゴボウ生産地と知った。
しかし、毎年2、3割が形が悪いというだけで廃棄される現状を目の当たりにする。
規格外ゴボウを買い上げ、加工商品化することで農家の安定収入、若者と障害者の雇用
につなげようと決意。
「農家の収入安定化だけでなく、地域の課題にも取り組もう」と、同
市内の中心部に店舗兼工場を構えることで中心商店街の活性化に寄与できると判断し、2
3年4月に会社を立ち上げた。
毎月、地元農家から1・2トンのゴボウを仕入れ、洗浄した後、ささがきにして乾燥さ
せる。
「ゴボウのえぐみが出ないようにするため、乾燥時間と温度は企業秘密」。その後、
焙煎(ばいせん)して袋に詰めて完成となる。
■震災後に分岐点が
起業当初、ゴボウ茶の認知度は低かった。しかし、東日本大震災からの復興を目的に2
4年6月、仙台市で東北の食品業者が集まった催事が大きな分岐点となった。試飲した人
から好評価を受け、被災者と会話するうちに、接客と、顧客に買い物の楽しさを伝える大
切さを知った。
「成功している人は手間暇を惜しまない。ゴボウ茶のおいしさを伝えるため
には、顧客と向き合う催事販売が大事」と確信したという。
現在、青森県内外の産直施設やデパートなどで販売しているほか、須藤社長自ら全国各
地に出向いてPRしている。1カ月のうち、20~25日は県外の催事で販売し、会社に
いるのはわずか1~5日ほどだ。
農家の収入安定、就労支援、中心商店街の活性化…。「ゴボウ茶を核に、こうした課題に
取り組み、より良い社会を次世代につないでいきたい」
将来の幸せのために現在の課題に真剣に向き合う須藤社長の熱意は地域企業のあるべき
姿を示している。
(福田徳行)
【企業データ】青森県三沢市大町2の2の10。従業員は男性2人、女性6人の計8人
(うち障害者を2人雇用)
。昨年1月、果敢に商品開発に取り組み、時代のニーズに応えて
いる事業者に贈られる「東北ニュービジネス協議会」(会長・大山健太郎アイリスオーヤマ
社長)の起業家大賞を受賞したほか、同10月には青森県コミュニティビジネス大賞優秀
賞を受賞。主な商品は「青森ごぼう茶」(茶葉40グラム)1320円▽同(ティーバッグ
14包)1460円など。
【取材後記】須藤勝利社長はとにかく地域を良くしたいという思いに満ちあふれ、それ
が全国各地を駆け回るパワーの源になっていると感じた。そして、何より自社の商品に対
して絶対の自信を持ち、ゴボウ茶を文化にしたいという言葉が印象的だった。三沢市中心
部に構えた工場内はゴボウの香ばしい香りが漂い、従業員たちも、生き生きと働いていた。
設立してまだ約3年の会社だが、社長、従業員が心を一つにして「地域活性化」という目
標に向かう姿に将来性を見た。
障害ある高校生 カフェで接客へ 金大医学図書館に来月開店
笑顔でクッキーなど販売
中日新聞 2014 年 9 月 12 日
金沢市宝町の金沢大医学図書館に十月、特別支援学校の高校生が接客する「プラタナス
カフェ」が開店する。障害のある生徒と将来の医療人が接点を持ち、互いに学び合う場と
して関係者は期待する。十一日に開店前のイベントがあり、「いらっしゃいませ」と初々し
い声が響いた。
(小室亜希子)
カフェは昨年三月にオープンした医学図書館の一階ラウンジに設けられ、高校生は同大
付属特別支援学校高等部の生徒たち。自閉症や知的障害があり、接客はまだぎこちないが、
精いっぱいの笑顔を見せながら手作りのクッキーを販売した。
クッキーはこれまでも大学生協やイベントなどで販売してきたが、対面で売るのは初め
て。臨機応変の対応が求められるが、竹内里保香教諭は「社会に出れば、必要になる力。
いつもより広い世界に一歩踏み出し、貴重な経験を積んでほしい」と見守る。
ラウンジには自動販売機があるものの、学生からカフェ設置を求める声が上がっていた
という。図書館側も「医療人として、いろんな人と関わってほしい」と期待する。
正式なオープンは十月七日午後一時半で、基本的に毎週火・木曜日の午前十時半~午後
二時に営業(変更あり)
。十一種類のクッキー(一袋百五十円)のほか、コーヒーや紅茶を
販売する。
愛媛)自閉症の石村さんが初の版画展 17日から新居浜
釘田寿一
朝日新聞
2014 年 9 月 12 日
初の個展を開く石村嘉成さん(左)と父の和徳
さん=新居浜市江口町
自閉症と向き合いながら版画制作を続
ける新居浜市江口町の石村嘉成(よしな
り)さん(20)が17日から、同市一
宮町1丁目の市立郷土美術館で初の個展
を開く。作品では、昆虫や動物など心を
動かされた生き物を力強く、生き生きと
描いている。
父親の和徳(かずのり)さん(53)
によると、嘉成さんは2歳の時に自閉症
による発達障害と診断された。じっとし
ていることができず、物事の順序などに
こだわる子どもだったという。将来を考え、小学校は普通学級に通わせた。母親の有希子
さんが毎日、通学に付き添ったが、小学5年の2005年6月にがんのため40歳で亡く
なった。
新居浜商業高校に進学し、選択授業で美術を選んだことが転機になった。版画制作に打
ち込むようになり、在学中の13年には県内の高校生対象の美術展で、昆虫を描いた5枚
組みの版画を出品して初入選。卒業後も自宅のアトリエで版画制作に没頭した。国内の4
美術展で入選し、うち一つは優秀賞に輝いた。
性虐待から自分守って
傷ついた子支援のプログラム
中日新聞
2014 年 9 月 12 日
子どもを和ませるための操り人形などを使い、施設の職員向け
にプログラムを実演する棚瀬佳見さん=愛知県内の児童養護
施設で
あいち小児保健医療総合センター(愛知県大府市)
の心療科病棟では、性虐待などで心が傷ついて入院し
た子どもらが退院後、自らの身を守れるよう支援して
きた。虐待を受けた際、子どもが周囲に訴えるよう教
えるプログラムを広げるため、最近は職員が地域にも
出掛けている。
「今日はこころと体の勉強をします」。センターの
保育士、棚瀬佳見(よしみ)さん(53)は七月、児
童向けの「ケアキットプログラム」を愛知県内の児童
養護施設で、臨床心理士の大橋陽子さんと実演した。
施設職員が子ども役になって学んだ。プログラムは一
時間を週一回、三回一セット。紙芝居や操り人形など
で遊びながら学べるため、センターに入院中の小学生
向けに五年前に導入した。
心療科病棟に入院する子や施設に入所する子の中
には、性的な虐待で心が傷ついた子もいる。心療科の医師、新井康祥さんによると、被害
に遭った子は恥ずかしさや人間関係が壊れることへの恐怖などから、口外しにくいという。
嫌な思いをしても、それが不適切な行為かどうかの判断がつかず、周囲に相談できないこ
ともある。
性的虐待に限らず、暴力や虐待にさらされた子は無力感が強い。自分の意見が通らない
のは仕方ないと、心にふたをしてしまいがちで、本音を話さない。自尊心を取り戻すため、
被害と同じことを別の子にすることも。殴られるなどの虐待が日常化したため「気に入ら
ないことがあれば殴るのが当たり前」と考え、加害者になることもある。
プログラムでは尻や胸など、体には原則、他人が触ってはいけない部分があることや、
もし触られた場合は「やめてと言う」
「信頼できる大人に言う」という基本的なことを伝え
る。紙芝居などで具体例を示し、善悪の基準と不適切な行為への対処法を伝える。
紙芝居は大人に相談した結果、困り事が解消する物語で、「嫌なことがあったら助けを求
めて」とのメッセージを込めた。ふたをした気持ちに気付くよう「いろんな感情があって
いいよ」ということも伝える。
信頼できる大人に虐待から救われる物語を聞くうちに、虐待経験を思い出し、動揺する
子もいる。院内では子どもたちの様子をスタッフが観察し、プログラム終了後に動揺した
子から話を聞くなど、心のケアをする。やり場のない気持ちを抱え、粗暴な言動の子には、
その気持ちを受け止め、落ち着けさせるにはどうすればいいか、同じ目線で一緒に考える。
「気持ちが表に出るのは治療の第一歩」と新井さんは話す。
プログラムは子どもに身を守るすべを伝えると同時に、隠していた本当の気持ちと向き
合う糸口でもある。
「プログラムによって施設でも、子どもたちの傷ついた心に気付き、ス
タッフで共有する場ができる」と大橋さん。棚瀬さんは「皆が参加することで、自分たち
の体を大切にする文化ができる」と指摘している。
(佐橋大)
前向き子育て
学ぼう…県、11月から講座
読売新聞 2014 年 09 月 12 日
◇健診未受診家庭に呼びかけ
昨年7月、和歌山市で起きた男児虐待死事件を受け、県は11日、育児不安を抱える保
護者を対象に、子育てのコツや技術を学ぶ「親支援アプローチ事業」を始めると発表した。
良好な親子関係を築くためのプログラムを無料で提供し、ノウハウを身に付けることで虐
待の未然防止を目指す。
この事件では、有識者による県の検証委員会が4月にまとめた報告書の中で、家庭での
子育て支援の重要性を指摘。それを踏まえ、県は県立医大と協力し、対応策を検討してき
た。
県子ども未来課によると、豪・クイーンズランド大学臨床心理学教授のマシュー・サン
ダース氏が考案した「前向き子育てプログラム」を活用。
「夢中になれる活動を与える」
「愛
情を表現する」
「わかりやすい基本ルールをつくる」など17の技法について、講義や実践
を通じて学ぶ。
定期健診を受診していない家庭を中心に受講を呼びかけ、1回約2時間の講義を8回程
度実施。受講は無料で、今月末から各市町村で広報を始め、11月中にも講義をスタート
させる。県立医大は、参加者へのアンケートで受講前後の効果を分析し、県や市町村にア
ドバイスをしていく。
県子ども未来課の岡本勝年課長は「育児に対する親の不安をやわらげ、子育てを楽しむ
環境づくりを進めたい」と話している。
和歌山)県が親支援アプローチ事業、市町村と連携
松本麻美
朝日新聞
2014 年 9 月 12 日
和歌山市で昨年7月、2歳児が父親の虐待を受けて死亡した事件などを受け、県は11
日、各市町村と連携し、良好な親子関係を築くための育児研修などを実施する「親支援ア
プローチ事業」を、今年度中から展開すると発表した。市町村やNPO法人と連携した県
単位の取り組みは「全国でも初めて」(県)という。
「親支援アプローチ」を説明する県立医科大学
の柳川敏彦教授(右)ら=和歌山市紀三井寺
発表によると、同事業は豪州クインズ
ランド大学の臨床心理学教授マシュー・
サンダース氏が開発し、世界25カ国で
導入されている手法「トリプルP 前向
き子育てプログラム」を念頭にしたもの。
テキストに沿った講義をはじめ、グルー
プで子育ての悩みを共有したり、互いに
役割を演じるロールプレー形式で「医療
機関で騒ぐ」
「おもちゃをねだって駄々を
こねる」といった子どもの問題行動への
対処法を学んだりする。
各自治体は、これまで実施してきた乳児家庭全戸訪問や乳幼児健診と合わせて同プログ
ラムの周知を進め、今月末からはミニ講演会を開いて事業を紹介する。今年度中にも、親
子約300人に対してプログラムを実施する方針。
「病弱教育」学生ら学ぶ
朝日新聞
2014 年 9 月 12 日
学生らと言葉を交わす小柳翔太郎さん(右)=伊勢崎市山王町
病気やけがで入院中の子どもや、心身の不調から教室で
授業を受けられない子どもたちに教育の機会をいかに保障
するか。そのための「病弱教育」のあり方を、東京福祉大
学伊勢崎キャンパスで学ぶ学生たちが考える機会を持った。
病弱教育を受けた同世代に話を聞き、理想の支援や学級づ
くりについて語り合った。
3日、東京福祉大学社会福祉学部の松浦俊弥准教授が教
える「病弱教育」の特別授業があった。
講師は千葉県佐倉市在住で私立植草学園大学(千葉市)4年の小柳翔太郎さん(22)。
病弱教育を受けた経験をもとに、33人の学生に問いかけた。「自分もつらいし、周りにも
負担をかける。病気と生きるってどういうことなんだろう」
中学2年の時、陸上競技の走り幅跳びで腰と首をひねり、脳脊髄(せき・ずい)液減少
症を発症した。腰の痛みが全身に広がって感覚を失ったが、「単なる腰痛」「精神的なもの」
などと診断された。
「教室にベッドを」と中学に訴えても理解されず、床に寝て授業を受け
た。
光が見えたのは、病弱教育が専門の千葉県立四街道特別支援学校高等部に進学後だった。
病状に合う教材を用意し、休憩も増やしてくれた。その経験から「特別支援学校の先生に
なろう」と決意し、大学に進んだ。治療も効果が出て、昨年から各地で病弱教育の必要性
を訴えている。
特別支援学校時代の恩師が松浦准教授だった。「ここまで回復できたのは彼の努力と周囲
の支援、病弱教育の成果です」と話す。
出席した社会福祉学部3年の漆迫旺子(あき・こ)さんは「感情移入して泣きそうにな
った。たくさん学んで子どもたちを支えたい」
。教育学部3年の菱拓夢(たく・む)さんは
「
『子どもに寄り添って』と簡単に言うけれど、いかに寄り添うか考えさせられた。友達と
して自然に声をかけられる学級づくりが大事ですね」と話した。
県内で病弱教育を担うのは県立赤城養護学校(前橋市上小出町1丁目)だ。本校は群馬
大学医学部付属病院に隣接し、県内8病院に分校や分教室がある。教員約80人が入院中
の小中高生らに授業をしている。
萩原泰広校長によると、毎年延べ200人前後が授業を受け、9月1日現在43人が在
籍する。かつては腎疾患などで長期入院する子どもが多かったが、医療の進歩で入院期間
が短くなり、入退院で転入出を繰り返す例が増えたという。
「病弱教育の必要性は、各地の小中高校に広がりつつある」と萩原校長。退院後に元の
学校に戻った後も通院しながら病気と闘う子どもたちは多い。医療・精神面での配慮が必
要で、現場の教師が戸惑う例が増えてきたという。
同校は今年度、外部の教員と協力して病弱教育を充実させる「Neo Akagi P
roject(NAP)
」を立ち上げ、研究会や悩みなどを語り合う「Edu Cafe(エ
デュカフェ)
」を展開している。萩原校長は「病弱教育の専門性を地域に広め、根づかせた
い」と話す。
(馬場由美子)
食物アレルギー急増、給食の対応指針策定…佐賀
読売新聞 2014 年 9 月 12 日
佐賀県内の小中学校で食物アレルギー疾患を持つ子どもの割合が10年前に比べ、小学
生で1・4倍、中学生で2・5倍増えていることが、文部科学省の調査結果でわかった。
県教委では、アレルギー対応の給食を求める保護者に、医師の診断に基づく疾患の申告
書提出を必須とする指針を策定。実態を学校側が正確に把握することで、誤食防止などに
つなげるという。
食物アレルギーは、卵や牛乳など特定の食べ物を口にすると、じんましんが出たり、意
識を失ったりするため、学校給食では慎重な対応が迫られる。文科省は昨年度、全国にあ
る公立学校を対象に、食物アレルギーなどを持つ児童生徒の調査を実施。県が県内分を集
計したところ、小中学校で食物アレルギーを持つ児童生徒の割合は、小学校3・3%、中
学校3・8%。2004年度の調査ではそれぞれ2・4%、1・5%で、大幅に増えてい
る。
学校ではこれまでも、食物アレルギーを持つ児童生徒の保護者に対し、原因物質や医師
の診断が記された申告書の提出を求めてきたが、実際に提出した保護者は2割程度にとど
まっていた。12年に東京都内のアレルギーのある小学生が給食後に死亡した事故が発生
したのを受け、全国的に再発防止策が検討され、県教委でも独自の対応策として指針の策
定を検討していた。
県教委は7月、医師や栄養士、養護教諭らで作る食物アレルギー対応連絡協議会で指針
を策定。申告を必須としたほか、誤食など緊急時の態勢を消防署と協議しておくことなど
が盛り込まれ、アレルギー症状を起こした際の対応マニュアルも作った。県立学校に周知
し、市町教委にも指針に基づく方針を定めるよう働きかけている。
県教委は「アレルギーの有無にかかわらず、給食を楽しく食べられるよう、安全で安心
な給食を提供できる環境を整えたい」としている。
(光安素子)
月刊情報誌「太陽の子」、隔月本人新聞「青空新聞」、社内誌「つなぐちゃんベクトル」、ネット情報「たまにブログ」も
大阪市天王寺区生玉前町 5-33 社会福祉法人大阪手をつなぐ育成会 社会政策研究所発行
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