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知の知の知の知 - 社会福祉法人大阪手をつなぐ育成会

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知の知の知の知 - 社会福祉法人大阪手をつなぐ育成会
い~な
あまみ
中 央
しらさぎ
さくら
大阪+知的障害+地域+おもろい=創造
知の知の知の知
社会福祉法人大阪手をつなぐ育成会 社会政策研究所情報誌通算 1954 号 2014.6.10 発行
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京都)障害者の一歩を
福知山の交流プラザに喫茶店
横山健彦
朝日新聞
2014 年 6 月 10 日
「森cafe」で働くスタッフ=福知山市駅前町
福知山駅前に今春オープンした「市民交流プラザふ
くちやま」の1階ロビーにある喫茶店「森cafe」
。
一歩前に踏み出そうとする障害のある人と、支える人
の働く場だ。今月21日には交流プラザに入る市立図
書館中央館も開館することから座席を増やし、新たな
スタッフも加わる。
喫茶店は、社会福祉法人ふくちやま福祉会が運営。市が就労支援を呼びかけ、同福祉会
が応じた。障害のある20~50代の10人と支える7人が働く。
オープンを前に接客マナー研修を実施。労働時間を配慮し、マイペースで働けるように
した。ケアも充実させた。それでも、人前での慣れない仕事にくじけてしまわないか心配
だった。今は、
「働く実感がある」と言う人が少なくないという。福祉会の仲林清貴専務理
事は、
「障害のある人がここで働くことで一歩前に踏みだし、社会に参加出来るようになれ
ば」と話す。
踏切安心、足元から
点字ブロック、大阪が先駆 柳谷政人
朝日新聞
2014 年 6 月 10 日
「二色浜4号踏切」内に設置した白色の点
字ブロックを確かめながら歩く視覚障害者
=大阪府泉佐野市の南海鶴原駅近く
目が不自由な人でも安全に横断できるように、鉄道踏切内に点字ブロックを設置する動
きが大阪で始まっている。4年前に全国に先駆けて試験導入したが、トラブルの報告はな
く、今春、2カ所増やした。視覚障害者からは「安心して歩ける」と好評だ。
5月16日。大阪府泉佐野市の南海鶴原駅近くの「二色浜4号踏切」に、視覚障害者や
ヘルパーら約15人が集まった。府が3月に踏切内に敷いた点字ブロックの歩き心地をチ
ェックするためだ。突起の感触を足の裏や白杖(はくじょう)で確かめながらゆっくり歩
くと、
「わかる、わかる!」と歓声が上がった。
視覚障害者の多くは、線路と道路の境にある段差に白杖を当て、歩く方向を推測しなが
ら踏切を渡る。足元に点字ブロックがあれば正確に方向が分かる。
「すごく歩きやすかった」
と大阪府貝塚市の成願(じょうがん)静江さん(64)。岩﨑ツユ子さん(69)も「これ
なら駅に行くのも安心。たくさん付けてほしいなあ」と笑った。
子ども用の義手確保へ
全国初、兵庫県が貸出制度
神戸新聞 2014 年 6 月 9 日
筋肉の動きに応じて動かせる子ども用の筋電義手(兵庫県立リハビリテ
ーション中央病院提供)
兵庫県立リハビリテーション中央病院(神戸市西区)は9日、
訓練用の「筋電義手」を必要とする子どもたちに貸し出すため
“バンク”を設立する、と発表した。成長に伴いサイズが合わ
なくなった義手の提供や、新たな義手購入のための寄付などを呼び掛ける。県によると全
国で初めての取り組みという。
筋電義手は筋肉が動くときに生じる微量の電気信号を利用し、本人の意思に応じて指を
動かせる。1台約150万円と高額だが、訓練を受けて使い方に習熟すれば、障害者総合
支援法に基づく補助を受けられ、上限約3万7千円の自己負担で購入できる。
ただ、訓練中は補助がなく、多くの子どもが思うように訓練を受けられていない。同病
院では現在、26人の子どもに貸し出しているが、3人が待っている状態という。同病院
は訓練できる環境の充実が必要と判断した。
義手の提供や金銭の寄付は、県社会福祉事業団と「ふるさとひょうご寄付金」で16日
から受け付ける。集まった義手は、中学生以下の子どもに月千円で貸し出される。県も寄
付で集まった金額と同じ額を上限3千万円まで助成するという。同病院経営企画課TEL
078・927・2727(岡西篤志)
未成年のケア重要
性的少数者支援NPO代表が講演
大阪日日新聞 2014 年 6 月 8 日
「LGBTはいることが当たり前だと考えてほしい」と、LGBTへの理
解を求める村木さん
性的少数者の人権を考える講演会「孤立するLGBTの子ども
たち~社会としての支援を考える~」が6日、大阪市の阿倍野区
役所で行われた。性的少数者の職場環境改善に取り組むNPO法
人虹色ダイバーシティ(淀川区)の代表、村木真紀さんが「LG
BTは日常に関わる問題であり、それを受け止められる地域や家
庭であってほしい」と呼び掛けた。
LGBTとは、同性愛者(レズビアン、ゲイ)、両性愛者(バ
イセクシュアル)、性別越境者(トランスジェンダー)の英語の
頭文字をつなげた略語。日本では、人口の5・2%(2012年電通総研調べ)がそれら
にあたるとされ、村木さんは「AB型、障害者手帳保持者、左利きと同じ割合で、意外と
多いマイノリティー」と紹介した。
「LGBTに気付くのは、思春期が多い」と村木さん。一方で、その悩みを親や教師、
友人に打ち明けるのはごく少数であり、不登校や引きこもり、うつなど孤立に陥る当事者
が多いことを指摘。未成年のLGBTに対するケアの重要性を説いた。
自身もレズビアンである村木さんは、学校や家庭などの日常会話の中で異性愛が前提で
話をされるたびに「無視されていると感じていた」という。
「“LGBTがいたら、どう対応
しようか”ではなく、LGBTがいることを当たり前として、授業や雑談の中でも意識して
一言添えてほしい」と理解を求めていた。
両陛下、障害児団体大会に出席
日本経済新聞 2014 年 6 月 9 日
天皇、皇后両陛下は9日、東京都港区のホテルで開かれた「全国重症心身障害児(者)
を守る会」の創立 50 周年記念大会に出席された。
同会は重度の肢体不自由や知的障害がある重症心身障害児の福祉施設がなかった 1964 年、
悩みを持つ親たちが設立し、障害者福祉と医療の向上や、社会参加に取り組んでいる。両
陛下は介護に当たる家族の体験発表などに耳を傾け、拍手を送った。
桂宮さまが8日に逝去したのに伴う5日間の服喪期間中だが、両陛下は一時的に喪を外
す「除喪」の手続きをして出席した。一方、皇太子さまは9日と 11 日に予定していた青年
海外協力隊隊員との懇談を取りやめ、10 日の新日鉄住金君津製鉄所(千葉県君津市)の視
察を延期した。
虐待、繰り返される実情
一時保護の子ども、半数再被害 編集委員・大久保真紀
朝日新聞 2014 年 6 月 9 日
児童相談所に一時保護された子どもの過去
親の虐待などで児童相談所(児相)の一時保護所に入所した
子どもの半数近くが過去に保護された経験があることが、日本
子ども家庭総合研究所の調査でわかった。保護した後の児相の
取り組みが親子関係の改善につながらず、虐待が繰り返される
実情が浮かんだ。
研究所は社会福祉法人恩賜財団母子愛育会に所属し、70年
以上子どもや家庭の保健・福祉などを研究している。研究所に
よると、全国の一時保護所に入所する子どもの実態を調査した
のは日本初という。
研究所は2013年8~11月、全国129カ所の一時保護
所に対し、同年8月に3日以上入所していた子どもについて尋
ねた。120カ所が回答し、1088人が該当した。
「心理的虐待」増える、相談最多678件…大分
読売新聞 2014 年 06 月 09 日
大分県中央、中津児童相談所に寄せられた2013年度の虐待に関する相談件数は67
8件で統計を取り始めて最多となったことが6日、県の調査で分かった。
子供の目の前で暴力を振るう「心理的虐待」に関する通告が増えたことが主因。県こど
も子育て支援課は「虐待に対する社会的関心の高まりを反映しているのではないか」と分
析している。
発表によると、相談件数は前年度より192件増えた。うち心理的虐待は180件増の
393件で、父母間のドメスティック・バイオレンス(DV)に対処した警察からの通告
が大半だった。
他は殴るなどの身体的虐待178件、育児放棄などのネグレクト99件、性的虐待8件
だった。
虐待の加害者のほとんどは両親で、実父が333件、実母256件、実父以外の父親4
7件だった。虐待を受けた年代は低年齢に集中していた。
また、相談に対して児相が面接指導や施設入所、里親委託などの対応を行った件数は前
年度比176件増の929件で、こちらも最多となった。
県では昨年、女児に対する性的な虐待に関する情報に児相が迅速に対応できなかった問
題が発覚している。山口正行課長は「迅速で質の高い対応に努め、子育て支援策の充実も
図っていく」と話している。
厚木男児遺体、発見遅れ多くの課題…神奈川
読売新聞 2014 年 06 月 09 日
神奈川県厚木市のアパートで白骨化した斎藤理玖ちゃん(当時5歳)の遺体が発見され
てから6日で1週間。
市や厚木児童相談所(児相)は、理玖ちゃんが小学1年生になるはずの2008年以降、
未就学であることを把握しながら、踏み込んだ調査をしていなかった。市、児相、県警の
連携不足、調査の甘さ、危機意識の希薄さ……。理玖ちゃん発見の遅れは、関係機関に多
くの課題を突きつけた。
「東京にいる」…あいまいな説明うのみに
3月7日、厚木市教育委員会の職員が、市内で働いていた男と面会した。保護責任者遺
棄致死容疑で逮捕された理玖ちゃんの父親、斎藤幸裕容疑者(36)だ。
「妻子は東京のどこかにいるとしか知らない」。市教委は、あいまいな斎藤容疑者の説明
をうのみにして手続きを行い、3日後、一家の住民登録は削除された。市教委の宮崎昌彦
学校教育部長は「安易に父親の言葉を信じてしまった」と対応の甘さを認める。
事態が急転したのは5月30日。斎藤容疑者の立ち会いのもと、厚木署員が厚木市下荻
野のアパートに入った。室内には膝の高さまでゴミが積み上がり、和室に敷かれた布団の
上に、体を丸めた理玖ちゃんの遺体が横たわっていた。司法解剖の結果、理玖ちゃんは0
7年頃に死亡したと推定されている。
遺体発見のきっかけは、厚木児相所長名で厚木署に提出された行方不明者届だ。厚木児
相は5月22日の提出に先立ち、県警からの出向職員に「4月に中学へ入るはずの男の子
の行方がわからない」と相談し、この職員から「届け出は所長名で提出可能」と助言され
た。
県警は24日付で届け出を受理。理玖ちゃんの件で厚木児相と県警が連携するのはこの
時からとなった。
再点検で「迷子」から「虐待」に
児童虐待による死亡事件が相次いだことを受け、厚生労働省は12年11月、養育支援
が必要な家庭を把握するよう全国の都道府県などに通知した。横浜市磯子区の雑木林で、
未就学だった山口あいりちゃん(当時6歳)の遺体が見つかった後の13年6月にも、同
様の通知を出した。県も同年2月と5月、県内の児相に一斉点検を指示したが、厚木児相
は理玖ちゃんの調査をしていなかった。
厚木児相は04年10月、厚木市内の路上をはだしで歩いていた理玖ちゃんを保護。翌
日、母親(32)に引き渡した。理玖ちゃんの記録はその後も残っていたが、調査の優先
順位が低い「迷子」として扱われたため、調査対象から外れたという。
だが、今年3月になって、厚木児相は所在不明児の再点検を行い、理玖ちゃんの扱いを
「迷子」から「虐待」に変更した。4月下旬には、理玖ちゃんの祖母から電話で「(理玖ち
ゃんが)2、3歳の頃に会ったきり、その後はわからない」と説明を受けた。児相と市と
の連携が密になるのはこの頃からだ。
母親「DV受けた」…一緒に逃げた可能性考慮
母親の発言も、厚木児相の判断に微妙な影響を与えていた。04年10月に理玖ちゃん
を保護した際、児相は母親から「夫からDV(家庭内暴力など)を受けている」と打ち明
けられていた。
DV被害者は住所変更の手続きをせずに居所を変えることが多いため、理玖ちゃんが母
親と一緒に逃げている可能性を考慮したという。
健診未受診、家庭訪問せず
理玖ちゃんが、乳幼児健診を受けていない、という事実も踏み込んだ調査にはつながら
なかった。
厚木市は、04年、理玖ちゃんが3歳児健診を受診していないことを把握していたが、
家庭訪問はしていなかった。市市民健康部の秋山芳彦部長は「事件なんて想像もしなかっ
た。今から考えると、危機意識が低かった」と話す。
厚労省は今年4月、乳幼児健診を受けなかったり、学校に入学しなかったりする所在不
明の子どもについて、保健師らが直接会って所在を確認するよう、全国の自治体に調査す
るよう初めて通知し、ようやく現状把握に乗り出した。
田園調布学園大学の太田由加里教授(児童福祉)は「乳幼児健診の未受診は、虐待発見
につながる初期の兆候。未受診児に対しては、複数の機関で情報を交換し合い、積極的な
アプローチが必要」と指摘する。
(中村良平、山崎崇史、坂場香織)
児童虐待4110件
過去最多 昨年度県まとめ
東京新聞 2014 年 6 月 10 日 埼玉
二〇一三年度に県内の児童相談所(児相)に「虐待の
疑いがある」と通告があった事例のうち、実際に虐待が
確認されたケースは四千百十件に上り、前年度に比べ1
2・8%増えたことが県のまとめで分かった。増加の要
因について、県の担当者は、警察のDV(配偶者間など
の暴力)事件への取り組み強化や、虐待への社会的な認
識が高まっていることを挙げている。 (堀祐太郎)
県は、児相が虐待を確認した件数を〇九年度分から公
表している。一三年度の児相への通告件数は過去最多の
五千三百五十八件に上っており、実際の虐待件数も過去
最多となった。
県によると、一三年度に虐待が確認されたケースのうち、児相が虐待防止のため行った
対応は、助言指導が二千九百六十二件で半数を超えた。在宅指導は三百二十七件。深刻な
ケースと判断されて施設への入所や里親への委託など家族と引き離したケースは百九十一
件あった。
一方で、通告の内容を見ると、虐待を受けているとされたのは、未就学児が二千三百七
十五件で最多。虐待内容では心理的虐待が二千三百七十二件で最も多く、身体的虐待の千
五百六件が続いた。
心理的虐待には、子どもが親のDVを目撃することや、親からきょうだい間の差別を受
けることも含まれる。
通告者の最多は警察の二千百二十四件で、「近隣住民や知人」が千百四十一件で続いた。
県の担当者は「警察がDVなどへの取り組みを強化して積極的に通告しているため、全体
の通告件数が増えた。県民全体の虐待への関心も高まっている」としている。
県は虐待防止に向け、各市町村に対し、人員体制など実情に合った対応マニュアルを本
年度中に作成するよう求めている。
舛添都知事、子供家庭総合センターを視察
ytv ニュース 2014 年 6 月 10 日
東京都の舛添要一知事は児童虐待やいじめなど、子供と家庭についての相談を受ける東
京都子供家庭総合センターを視察し、
「各機関と連携をとって子供たちの福祉を考えていき
たい」と話した。
東京都では子供と家庭に関する相談が年々増加傾向にあり、特に虐待に関する12年の
相談件数は10年前の約2倍にまで増加している。そうした、複雑・多様化する子供と家
庭についての相談に専門性をもって対応するため、東京都は児童虐待などの児童相談、い
じめ・不登校などの教育相談、非行などの少年相談の各機関を集約し、東京都子供家庭総
合センターを開設した。
視察で舛添知事は、センターの説明を受けた後、
「プレイルーム」を視察し、子供の言葉
に表せない気持ちを遊具によって表現させる「行動観察」についての説明に熱心に耳を傾
けていた。
視察後の会見で舛添知事は、
「設備的には整っている」とした上で、今後の課題について
「家庭の中の問題は難しい。問題を抱えている人がこのセンターにどうしたら来てもらえ
るか。地域社会の協力も得て、子供は社会全体で育てるものという感じも必要だと思う」
と述べた。(06/10
生き生き丁寧作業
福祉事業所・ちむぐくる
琉球新報 2014 年 6 月 9 日
紅イモの皮むき作業をする「ちむぐくる」の利用者と職員=2日、
伊江村の福祉サービス事業所「ちむぐくる」
【伊江】NPO法人いちゃゆん会(玉城忍理事長)が
運営する福祉サービス事業所「ちむぐくる」
(古堅守所長)
では、ことし4月から伊江村西江上の伊江島農産物加工
(大城広武社長)から委託を受け、伊江島産紅イモの皮
むき作業をしている。同社へ納品された紅イモは、ペー
スト状にされ、ナンポー通商の「べにいもたると」の原
料として出荷される。
同事業所には11人が登録。2日は喜屋武正章さん(51)と當銘旭さん(35)、律子
さん(34)夫妻が、約20キロの皮をむき、約3センチ角の大きさに切る作業をこなし
た。3人は、芸能やスポーツの話題など、「ゆんたくしながらみんなで一緒にできる作業だ
から楽しい」と話す。
古堅所長は「年間を通してできる作業として収入も見込める。ありがたい。作業はゆっ
くりだが丁寧。出来上がる商品が分かっているので生き生きと作業している」と話した。
(中川廣江通信員)
社説:認知症行方不明 関係機関の情報共有が重要だ
読売新聞 2014 年 06 月 10 日
認知症が原因で行方不明になる高齢者が後を絶たない。早期に家族の元に戻れるよう、
身元特定の仕組みを有効に機能させることが重要だ。
警察に行方不明者として届け出があった認知症の人は、2012年に9607人、13
年には1万322人に上った。これらのうち258人が、今年4月末時点で所在不明とな
っている。
無事に保護されながら、身元が分からずに、施設に預かられたままとなるケースが少な
くない。
群馬県館林市の介護老人福祉施設に入所していた認知症の女性は5月中旬、7年ぶりに
夫と再会した。テレビ番組で取り上げられたのがきっかけだった。
埼玉県狭山市の老人ホームで生活していた男性は、報道に接した親族からの連絡で、今
月5日に身元が判明した。保護されてから18年も経過していた。
いずれも、施設に引き取られた後、自治体と警察の情報交換がほとんど行われず、警察
庁のデータベースを活用した身元照会も徹底されなかった。
警察は、保護から24時間以内に身元を確認できなければ、警察官職務執行法に基づい
て、自治体に対応を引き継ぐ。問題は、その後の情報共有などについて、何ら規定がない
ことだろう。縦割りの弊害と批判されても仕方がない。
警察庁は、対応を自治体に引き継いだ後も、連携を図るよう都道府県警に通知した。
田村厚生労働相は6日の記者会見で、
「行方不明になっている人と、捜している人をマッ
チングできる仕組みを作らなければならない」と述べ、警察庁などと検討を始める考えを
示した。具体化を急ぐ必要がある。
本人が名乗れない、という認知症の特性に配慮した照会システムも求められる。
警察の行方不明者照会のデータベースは、氏名に頼った検索しかできない。警察庁は、
身体的特徴や所持品など、多くの項目から検索できる犯罪捜査用のデータベースも用いる
方針を示した。
保護した人の写真を添付した自治体作成の資料を警察本部や警察署に配布し、行方不明
の人を捜している家族が最寄りの署などで閲覧できるようにもする。
こうした取り組みを早期の身元特定につなげたい。
徘徊の恐れのある高齢者を事前に登録し、万一の時、市民にメールで捜索協力を呼びか
ける自治体が増えている。地域住民と自治体、警察の連携も欠かせない。
情報公開条例 松井知事が「再議権」行使
大阪日日新聞 2014 年 6 月 7 日
大阪府の松井一郎知事は6日の府議会(定数109人、欠員4人)5月定例会で、府の
特別顧問らの活動の原則公開を盛り込んだ自民党の情報公開条例改正案が野党各会派の賛
成多数で可決されたことに対し、審議やり直しを求める「再議権」を行使した。知事を支
える最大会派の大阪維新の会(51 人)はあらためて自民案に反対して再可決を阻止し、再
議権の行使を後押しした格好だ。数的優位を背景にした松井維新の政治手法に対し、野党
会派は「議会の議決を無視している」と反発し、5月定例会の最終日は荒れた。
■両案否決
自民党は、松井知事の“ブレーン”である特別顧問や特別参与に「高額な報酬」が支払われ
ていることから活動の透明性の確保を要求。この日の本会議は、顧問らに報酬が支払われ
る「全て」の会合を公開する自民案が維新を除く過半数の賛成多数で可決され、
「一定の条
件付き」で公開するとした知事案は否決された。
松井知事は、その数時間後に再開された本会議で、原則公開に関して「顧問らの自由な
意見交換を阻害し、役割が十分に発揮できなくなる。府政改革の推進に支障がある」と指
摘し、再議権の行使に踏み切った。
再議で自民案が再可決されるには、出席議員の3分の2(70 人)以上の賛成が必要だが、
維新以外の野党各会派の賛成にとどまって必要数に届かず、自民案は廃案に。結局、両案
が否決されたため、情報公開は現行条例がそのまま適用されることになった。
■相次ぐ再議
再議の討論をめぐって、自民党政調会長の宗清皇一府議が「民意である議会の過半数の
議決を無視してまで再議をする理由はない」と批判。同党は改正案をことし9月定例会に
再提出する考えを示し、あくまでも徹底抗戦の構えだ。
片や、松井知事は本会議終了後の会見で「全て公開となると顧問らの身に危険が及ぶ。
エネルギー問題のときは外から圧力があった。
(報酬が高額だと指摘があったが)高額とは
言えない」と強調した。
府議会での再議権の行使は、2011年2月定例会で当時の橋下徹知事(現大阪市長)
が予算案で行使して以来2回目。その橋下市長はことしの市議会5月定例会でも再議権を
行使したばかりだ。
府、市議会のいずれも過半数割れし、野党協調の包囲網に囲まれた松井維新、橋下維新
による再議権行使の戦術は、両首長が直面する厳しい議会運営の裏返しでもある。
ペットの「介護施設」高まる需要
飼い主も高齢化で
神戸新聞 2014 年 6 月 7 日
翔犬社の施設では、年老いたペットが穏やかに過ごす=加東市内
生活環境や医療の改善によ
ってペットの寿命が延びる一
方、飼い主が高齢や病気のため
世話することができなくなる
ケースが増えている。こうした
中で飼い主に代わり、老いた犬
猫を最期まで介護するサービ
スに取り組む施設に問い合わ
せが相次いでいる。
昨年9月に施行された改正
動物愛護管理法では、飼い主が
最期まで世話をする責任が明記され、自治体は受け取りを拒否できるよ
うになった。介護施設の運営者は「行き場をなくしたペットを受け入れる場所が必要」と
厳しい表情で話す。
兵庫県内は、全国で最も多い6施設が登録されている。1995年から活動する加東市
の「翔犬社(しょうけんしゃ)
」には犬30頭、猫60匹前後が暮らす。大半が10歳を超
える高齢の犬猫だ。目が見えない、病気がある、認知症などの影響で一晩中鳴き通す…。
それぞれが体に問題を抱える。
「飼い主もペットも、急速に高齢化が進んでいると感じる」
と上月初代代表。〈長期入院する〉
〈飼い主の父が亡くなった〉といった、依頼のメールが
日々寄せられる。
「できれば最期まで世話を」と返信するが、引き受ける数は年間約160
匹を有料で引き受ける。定年後に飼い始め、10年余りたって飼い主もペットも年を取り、
引き取りを求めるケースが目立つ。基本的に新しい飼い主を探すが、5歳を超えると、見
つけるのは難しくなるという。
日本獣医学会などの統計では、1980年に2・6歳だった飼い犬の平均寿命が200
9年には15・1歳になった。飼育数は約1100万頭で、うち半数以上が高齢期とされ
る7歳以上という。
長崎市のペットホテル「老犬ホーム アリスの家」には、高齢の5頭が生活する。寝た
きりになった中大型犬用のバリアフリーの個室5室は常に満杯だ。05年ごろ、高齢にな
った飼い主から犬を預かったのをきっかけに、これまで20頭ほどを介護し、みとってき
た。
「最期まで飼い主と一緒に過ごすことが理想だが、人も犬も高齢化すれば事情が変わる」
とセンター長の海士元弘さん(52)。
環境省によると、ペットホテルなどによるサービスのほか、昨年4月1日時点で10都
道県、計20施設が犬猫の引き取り、飼い主を探したり、介護などをしたりする施設とし
て登録されている。担当者は「同様の施設の需要はさらに高まる」と予測している。
宮城県、医学部新設構想の概要を公表
キャリアブレイン 2014 年 06 月 09 日
宮城県は、東北地方の医学部新設に向けて文部科学省に提出した構想の概要を公表した。
過疎化・超高齢化が進む東北で、地域医療に貢献する総合診療医の育成を目指す。また、
新たな医学生修学資金制度を創設し、定員 60 人の入学生全員に学費と生
活費を貸与。卒業後 10 年間、東北の自治体病院などでの勤務を義務付け
ることで、医師の定着を図る。県は「東北版自治医大をイメージ」して
いるとし、地域医療を志す学生を主に東北 6 県から集め、卒業後に東北
に配置するといった循環的な仕組みを構築したい考えだ。開学予定は
2016 年 4 月。
【丸山紀一朗】
月刊情報誌「太陽の子」、隔月本人新聞「青空新聞」、社内誌「つなぐちゃんベクトル」、ネット情報「たまにブログ」も
大阪市天王寺区生玉前町 5-33 社会福祉法人大阪手をつなぐ育成会 社会政策研究所発行
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