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知の知の知の知 - 社会福祉法人大阪手をつなぐ育成会
い~な あまみ 中 央 しらさぎ さくら 大阪+知的障害+地域+おもろい=創造 知の知の知の知 社会福祉法人大阪手をつなぐ育成会 社会政策研究所情報誌通算 1232 号 2013.3.14 発行 ============================================================================== 就職で障害者手帳取得者が急増 NHK ニュース 2013年 3 月 13 日 障害があることを示す「障害者手帳」を取得している人は、昨年度670万人を超え、 10年間で30%増えていることが厚生労働省のまとめで分かりました。専門家は「手帳 を取って障害者雇用の枠での就職を目指す人が増えていることが主な要因だ」と指摘して います。 障害者手帳は障害があると認められた人に自治体が交付するもので、厚生労働省により ますと、昨年度の取得者は672万人で、10年前より153万人、率にして30%増え ていることが分かりました。 障害者手帳を取得すれば、企業が現在、全体の1.8%以上雇用するよう法律で義務づ けられている障害者の枠で就職ができます。 障害者の就職を支援する東京障害者職業センターによりますと、この1年間に新たに相 談に訪れた469人のうち、40%近くの177人は、就職のため手帳を申請したり取得 を検討したりしている人たちだということです。 障害者手帳の取得者が急増していることについて、センターの吉岡治主任カウンセラー は「就職がうまくいかなかった比較的、軽度の障害がある人が障害者枠での就職を目指し て手帳を取得するケースが増えていることが主な要因だ。背景には雇用情勢が厳しいうえ、 サービス業といったコミュニケーションが必要な仕事では、発達障害などで対人関係が苦 手な人の就職が難しくなってきていることがある」と指摘しています。 被災地の障害者と家族 「孤立」防ぐ手厚い支援を 避難先に作業所 中日新聞 2013 年 3 月 14 日 東日本大震災では被災者があまりに多く、社会的弱者らのSOSは今も埋もれがち。特 に知的障害や発達障害のある人とその家族は、偏見や無理解で追い詰められやすい。福祉 や支援のネットワークから孤立しないよう、当事者の目線に立つことが求められている。 (林勝) 「障害者の子がいるからと、甘えや言い訳をしたくない」 。福島県相馬市の吉田涼子さん (42)は、いずれも自閉症の長男(11)と次男(9つ) 、長女(6つ)を育てながら誓 う。以前、人から「障害があると何でも許される」と言われたからだ。毅然(きぜん)と した姿を見せることが、子の成長のためだと気を張る。そんな吉田さんに震災は試練を課 した。 高台にある吉田さん宅は地震に耐え、津波の被害も免れた。夫の実家に一時避難するな ど、被災直後の混乱期はしのいだが、環境の激変に途方に暮れた。 福島県の浜通り地域は、震災前から発達障害者に対する医療や福祉サービスが不足。吉 田さんは隣の南相馬市で、民間の発達障害療育グループを頼っていた。それが原発事故の 影響で活動を停止。子どもと向き合う負担が一気に増えた。 長女は市内の施設に預けたが、小学生の長男は次第に同級生との成長の差が広がり、ト ラブルが多発。次男もパニックを起こしやすい。疲弊する中、療育グループで一緒だった 親や保育士との再会が救いだった。 「発達障害の子は、良いところも悪いところも一人一人 違う。その子に合った教育環境を、少しずつ整えたい」と前向きになれた。 被災から二年たち、あらためて疎外感を覚えることも。被災地で子ども支援のイベント はあるが、多くは障害児が参加しやすい配慮を欠く。「慰めや施しより、将来を担う子を教 育する力をください。この地域を継続して支える専門の医療者を育ててください」 昨夏、福島県いわき市に知的障害のある人らの作業所「ふたばの里・りんべるハウス」 が開所した。作業所はもともと、原発事故で住民避難が続く双葉郡内にあった。散り散り に避難した障害者らに仲間と働く喜びを取り戻そうと、運営する社会福祉法人「希望の杜 (もり)福祉会」が、空き施設を利用して始めた。 最初は八人で始めたが、県内外から徐々に集まり、現在は十九歳から六十代までの三十 五人に増えた。顔なじみとテーブルを囲み、綿を使ったぬいぐるみ作りに励む。管理者の 小磯貴美子さん(58)は「誰かがいないと、心配してくれる。お互いのことを皆で気遣 う絆を感じます」と話す。 開所に尽力した同会の相談支援専門員・古市貴之さん(36)は、障害者と家族の避難 先を一つ一つ訪ねた。自らも被災し、避難生活の身だ。 「家族の状況はさまざま。同じ目線 でどんなサポートが必要か考えています」。故郷へ戻るめどが立たない不安もあるが、福祉 の糸を切らさず、結び続けていくつもりだ。 ◆「普段からのつながりを」 被災地の障害者と家族の声なき声をどうすくい上げるか-。健常者中心で進む復興の陰 に潜んでいる重い課題だ。 知的障害のある人や家族を支援する社会福祉法人・全日本手をつなぐ育成会(東京)に よると、被災した岩手、宮城、福島三県の沿岸部では、福祉インフラが比較的乏しい。障 害者や家族の希望をくみ取ることが十分できないため、訪問介護や相談支援などの利用が 少ないという。 こうした福祉ネットワークが弱かった地域が被災。個人情報保護法も壁となり、同会は 当初、支援を届けるために、福祉施設や避難所を回って調べる人海戦術に頼るしかなかっ た。同会事務局の室津大吾さんは「平時から福祉サービスを使ったり、親の会や障害者団 体に参加したり、一つでも多くの人や団体とのつながりを持つことが大切」と強調。復興 の過程で、必要な支援を求める際にも力になることができるという。 精神・発達障害者対象 職業訓練コース新設 都議会特別委 東京新聞 2013 年 3 月 14 日 都議会は十三日も予算特別委員会を開き、主要会派の十一議員が、福祉政策や公園整備 などをただした。都側は、精神障害者や発達障害者を対象とする職業訓練コースを都内で 初めて新設すると明らかにした。東京障害者職業能力開発校(小平市)に四月から設ける。 産業労働局によると、これまで身体障害者と知的障害者の職業訓練コースはあったが、 精神障害者と発達障害者の求職数が増えており、新設することにした。訓練期間は半年。 個々の障害の程度や希望に対応するため、「事務」「物流・サービス」の二コースから選択 できる。 中西充局長は「訓練から就職、職場定着まで一貫した支援を展開する」と答弁した。 ■「海の森」開園 東京湾の中央防波堤内側に誕生する海上公園「海の森」の開園時期について、多羅尾光 睦港湾局長は「二〇一六年度中に一部開園を目指す」と明らかにした。 海の森は、ごみ埋め立て地に五十万本の苗木を植樹するプロジェクト。〇七年度から始 まり、九十ヘクタールのうち二十ヘクタールの造成や植樹を終えている。一六年度中に開 園するのは四十七ヘクタール分。緑に関する展示施設もつくり、環境を学べるようにする。 全面開園は三六年度。 ■五輪協賛宝くじ 都は二〇二〇年五輪の招致に成功した場合、五輪協賛の宝くじを全国で発売する。収益 で必要な競技施設を整備する。猪瀬直樹知事は「(発行は)一七~二〇年の四年間にわたり、 収益金百億円を大会競技施設の整備に充てる」と述べた。 財務局によると、全国自治宝くじ事務協議会が毎年二、三月に販売する。五輪の競技会 場となる都立スポーツ施設の新築、改修費に収益金を充てる。東日本大震災の被災地にあ るサッカー会場、宮城スタジアムや練習会場の整備費にも使う。都は協議会の事務局を務 めている。 質問した議員は次の通り。 (敬称略) ▽民主 中村洋、島田幸成、佐藤由美、神野吉弘▽自民 中屋文孝、小宮安里、鈴木章 浩、早坂義弘▽公明 中山信行、松葉多美子▽共産 大山とも子 「パーキングパーミット制度」運用へ 中日新聞 2013 年 3 月 14 日 滋賀 県が交付する「思 いやり区画」の利 用証。もう一種類、 車いす区画の利用 証も現在作製中 車いす利用者以外 のための「思いや り区画」を設けて いる静岡県内の駐 車場=県提供 車いすの利 用者やお年寄 り、妊産婦など の社会的弱者が確実に専用駐車場を使えるようにしようと、県は公 的な証明書を持っている人に利用証を発行し、掲示した車だけが止 められるようにする「パーキングパーミット制度」を始める。今月 下旬から利用証の申請を受け付け、5月から運用する。現在、優先駐車場の利用基準はな く、これを明確にする狙いだ。 車いす優先スペースと、車いすは使わないが移動に配慮が必要な人のための「思いやり 区画」の二種類を設ける方針で、駐車場管理者に確保に理解を求める。縦二十七センチ、 横十四センチの利用証も二種類作る。車内のルームミラーに掛けて掲示してもらう。 交付対象者は、障害者手帳や医師の診断書などで車いすを使う必要があると確認できる 人や、各種障害者、難病患者、要介護度一以上の高齢者、妊産婦など。県健康福祉政策課 が審査し、発行する。利用証の有効期間は五年。ただ、けが人や妊産婦など短期の利用者 向けにも交付する。 車いす用スペースは高齢者等の移動促進法に基づき、一定規模以上の施設に設置が義務 付けられている。三・五メートル以上の幅や、建物の出入り口に近い位置に設けるよう定 められているが、使用基準はない。車いすの利用者であることを示すステッカーも市販さ れているため無関係の車が止めていることもある。 こうした実態をあらためようと、全国では既に二十九府県で制度を導入している。府県 を越えた利用証の相互利用もしている。他県では車いす以外の弱者にも車いすスペースの 利用証を交付したところ、車いすの人が使えなくなる課題が生じたといい、本県では二種 類を設けることにした。 制度が浸透するには、駐車場管理者が趣旨を理解し、二種類の専用スペースを設けるこ とが不可欠。県は今後、大型商業施設などに働き掛けるとともに、県施設で率先して設け ていく方針という。 制度は県の要綱で定めるもの。仮に利用証を持っていない人が止めても罰則はないが、 県は「制度化することで譲り合いの精神が広がれば」と効果に期待する。 (井上靖史) 職業訓練の 15 人巣立ち 茨城新聞 2013 年 3 月 14 日 県立水戸産業技術専門学院「総合実務科」の職 業訓練修了式がきのう、水戸市水府町の県職業人 材育成センターで行われ、1 年間の訓練を終えた就 職希望の知的障害者 15 人が修了証を手にした=写 真。 篠原操学院長は「今後立派な職業人として社会 に貢献してほしい」と式辞。生徒代表の山下聖人 さん(19)が「これから多くの困難があると思うが、 学んだこと、応援してくれた先生、友達のことを心の支えに頑張りたい」と謝辞を述べた。 同科は社会人としてのマナーや接客、金銭管理や事務機器の扱い、パソコン操作などの 学科や実技を学ぶ。既に訓練を受けた 15 人全員が就職内定を得ているという。 ペン投げは「体罰」 、居残り・清掃は正当な指導 読売新聞 2013 年 3 月 13 日 文部科学省は13日午後、学校教育法で禁じる「体罰」 を初めて具体的に例示した文書を全国の教育委員会や学校 に通知する。 大阪市立桜宮高校で体罰を受けた生徒が自殺した問題を 受け、教育現場に体罰禁止を徹底する狙いがある。 文書では、体罰の例として、反抗的な生徒をたたいたり、 持っていたペンを投げつけ、生徒に当てることなどを挙げ た。 正当な指導として、児童・生徒に罰を与えることが認め られている「懲戒」の例としては、教室内に立たせること や放課後の居残り、宿題、清掃などを示した。正当防衛な どと判断される「正当な行為」としては、教職員が暴力行 為をする児童・生徒の体を押さえつけることなどを明示し た。 発達障害支援を拡充 大阪市、新年度から 読売新聞 2013 年 3 月 14 日 周りの人から見ると障害だとわかりにくい発達障害を抱える人たちに対し、大阪市が2 013年度、支援策を拡充する。子ども向けの専門療育体制のほか、遠足や登下校など校 外活動での見守り事業もスタート。13年度当初予算案に、前年度に比べ約7倍の約3億 6000万円を事業費として盛り込んだ。背景には、必要な支援が広がっていない現状が ある。 (木下敦子) 「子どものタイプはそれぞれ違う。ここでは、得意なことや 苦手なことを理解して、その子に合わせた支援をしてもらえる のでありがたい」。大阪市淀川区の「児童デイサービスセンター an」 。放課後、発達障害の小学1年の女児(7)とともに訪れ た母親(39)が話す。 文部科学省の昨年の調査では、全国の公立小中学校で発達障 害の可能性がある児童生徒は全体の約6・5%と推定されてい る。しかし、一斉に多数の児童を指導する学校では個別の対応 が難しく、適応できない子どももいる。05年に社会福祉法人 が開設した「an」では、身支度や勉強、運動など、その子に 応じた個別のプログラムを作り、専門スタッフが療育する。現 在、約50人が通う。 市によると、こうした専門的な施設はまだ少ない。市は13 年度、専門的な療育を提供できる法人に委託し、複数の施設で 約200人分の個別療育体制を整える。登下校や遠足、部活動 など、授業以外の場面でも児童生徒にボランティアらが付き添う事業や、学校・園の教員 らへの研修も行う。 課題もある。発達障害児を育てる親の会「チャイルズ」代表の是沢ゆかりさん(46) は、 「すぐに結果が出るものではないので、1年だけ予算がついても意味がない。個別の療 育や学校での支援員を充実させるだけでなく、教員の数を増やし、理解や対応力をアップ させるなど、腰を据えた人材育成にも力を注いでもらいたい」と話している。 ▽広く浅い福祉見直し 区独自も 財政再建のために市民サービスの削減を進めている大阪市は、10月から高齢者世帯な どの水道料金の減免制度を廃止。これにより13年度当初予算案で16億6000万円分 カットした。一方で、発達障害者のほか、高齢者らの支援のために計14億5000万円 を計上。市は「これまでの広く浅い福祉サービスを見直し、本当に支援が必要な人に思い 切って力を入れる」とする。 この中には、区独自の事業も多い。東成区では商店街などで使える地域通貨を発行、高 齢者らが家の片付けや買い物などをボランティアに頼んだ際の対価として利用してもらう 制度を予定。天王寺区では75歳以上の一人暮らしの高齢者らをボランティアらが訪問し、 大正区では災害時に支援が必要な人の調査をする。 ◆発達障害 脳機能の障害。社会性などに障害のある自閉症やアスペルガー症候群などの 広汎性発達障害、集中力が続きにくい注意欠陥・多動性障害(ADHD) 、読み書きや計算 が難しい学習障害(LD)がある。05年施行の発達障害者支援法で、早期発見と支援が 国や自治体の責務と定められた。 佐世保で短期入所受け入れ 長崎新聞 2013 年 3 月 14 日 県議会は13日、総務、文教厚生、環境生活、農水経済の各委員会を続行。県北地区の 医療的ケアが必要な在宅の重症心身障害児(者)について県は、佐世保市内の民間1病院 で10月から短期入所の受け入れを始める方針を文教厚生委で報告した。 県障害福祉課によると、重度の身体、知的の両障害がある重症心身障害児(者)で人工 呼吸器の管理や酸素吸入、たんの吸引などの医療的ケアが必要な人の短期入所施設は県北 地区には整備されていない。家族の負担軽減にも不可欠であり、佐世保市の保護者らが整 備を求めていた。 短期入所の受け入れを予定している民間病院には小児科があり、1日当たり1人の受け 入れを見込む。利用予定者の主治医が多い佐世保市立総合病院をサポート機関と位置付け、 民間病院に利用者の情報提供を行う。緊急時には同市立総合病院に入院を受け入れてもら う。 また、診療所を併設する障害者支援施設「つくも苑」 (同市野崎町)で10月から日中一 時支援を実施する方針も報告された。 今後、具体的な内容について県と関係市町、関係機関で協議し、今月末までに事業実施 マニュアルを作成する。10月からの事業開始に向け、県は9月定例月議会に関連予算を 計上したい考え。 街を花や緑でいっぱいに 栃木・那須塩原 産経新聞 2013 年 3 月 14 日 那須塩原市石林の障害者育成会「なすっこ」(相馬秀和会長)で、会員らが花の苗を植え たプランター作りに汗を流した。 花や緑豊かなまちづくりを推進しようと緑化活動の一環で昨年から県民公園福祉協会の 支援を受けて実施している。活動には会員や子供ら約20人が参加。プランターに培養土 を入れてからパンジーやプリムラ、ビオラ、マーガレットなどの苗を植えていった。 完成したプランターは約30個で、週内にも市の公共施設や公民館などに並べて、市民 に楽しんでもらうという。 「なすっこ」は県立那須養護学校のPTAを中心に発足。障害者 の相談や地域参加型の交流活動などに取り組んでいる。 石川・白山のイノシシおいしく変身 くんせいを地元開発 朝日新聞 2013 年 3 月 14 日 白山のイノシシ肉を使ったくんせい「いのくん」 (左)とクマ肉の「くまくん」 【板倉吉延】白山の害獣対策の一環と して、捕獲されたイノシシの肉をくんせ いにした商品「いのくん」が開発された。 白山ろく地域の観光協会などでつくる 「白山ふもと会」や障害者施設を経営す る社会福祉法人「鳥越福祉会」などが手 がけた。 現在は試験販売中で、クマの肉のくん せい「くまくん」とともに、白山市内の 道の駅などで、近く本格販売を始める。 白山ふもと会の千菊裕二会長は「これまでは廃棄されていた肉を有効利用し、地域の特 産品に育てたい」と話す。 東京の風疹患者 去年1年間を上回る NHK ニュース 2013 年 3 月 13 日 妊娠中の女性が感染すると赤ちゃんに障害が出るお それがある「風疹」の東京都内の患者数が、すでに去 年1年間の数を上回り、専門家は、春休みなどで人の 移動が多くなるのに伴って、流行が東京から全国に広 がるおそれがあるとして、注意を呼びかけています。 東京都感染症情報センターによりますと、都内で今月10日までの1週間に風疹と診断 された人は137人で、ことしに入ってからの患者数は合わせて762人となりました。 これは、去年の同じ時期の50倍で、過去5年間で最も多かった去年1年間の患者数67 2人をすでに上回っています。 風疹は、妊娠中の女性が感染すると赤ちゃんの目や耳、心臓などに障害が出るおそれが あり、去年10月以降、6人の赤ちゃんに障害が出ています。 妊娠中の女性が風疹に感染したケースも相次いで報告されており、東京都は、夫など妊 婦の周りの人が予防接種を受けるよう呼びかけています。 感染症に詳しい国立国際医療研究センター国際感染症センターの大曲貴夫医師は「都市 部で流行するというのは、これだけ交通が発達しているなかで、どこでも伝わりうるとい うことなので、全国できちんと対策を打つべきだ」と話しています。 4人に1人抗体不十分 風疹が流行するなか、妊娠中の女性の4人に1人は風疹ウイルスに対する抗体が不十分 という調査結果がまとまり、産婦人科の医師は、妊娠を希望する女性はワクチンを接種す るよう呼びかけています。 この調査は、東京・練馬区にある産婦人科クリニックの中尾佳月医師らが行ったもので、 平成22年までの5年間に受診した妊婦について、風疹ウイルスに対する抗体がどの程度 あるかを調べました。 その結果、妊婦875人のうち239人、27.3%が、抗体の程度を示す数値が低い 状態で、およそ4人に1人が風疹に感染する可能性があることが分かりました。 また、35歳以上と34歳以下で比べると、数値が低い人は、▽35歳以上は32%、 ▽34歳以下は24%で、中尾医師は、35歳以上の人は、予防接種をしていても、時間 の経過とともに抗体が減っている人が比較的多いのではないかとみています。 風疹は妊娠中の女性が感染すると生まれてくる赤ちゃんに障害が出るおそれがあるため、 このクリニックは、妊娠を希望する女性に検査をして抗体が不十分な人にはワクチンの接 種を勧めています。 調査した「ウィメンズ・クリニック大泉学園」の中尾医師は「子どものころ予防接種を 受けた人でも抗体が不十分な人が想像以上に多い。妊娠を希望する女性は妊娠前にワクチ ンを接種し、すでに妊娠している女性はマスクをして人混みを避け、家族に予防接種を打 ってもらいたい」と話しています。 ひと:土田幸子さん 親が精神疾患を抱える人たちと交流 毎日新聞 2013 年 03 月 14 日 01年までの約15年間、三重県立小児心療センター「あすなろ学園」の病棟看護師と して虐待や不登校、心の問題を抱える子どもを担当した。親が精神疾患の家庭が目につい た。 「子の成長に影響するのでは」と考えたが、情報はなかった。 三重大に移り、4年前に統合失調症やうつ病などの親のもとで育った子へのインタビュ ーを始めた。妄想や徘徊(はいかい)行動などに不安を感じても周囲に相談できない。親 に合わせる生活の中で自分を大事に思えず、大人になってもトラウマや生きづらさを抱え る人が多かった。「同じ境遇の人が語り合える場が必要」と感じ、11年9月から月1回、 津市で「子どもの集い・交流会」を開く。参加者は20代以上が中心。半分は県外から来 る。 発足の際、 「興味本位で始めて、突然やめられては困る」と参加者にくぎを刺され、誰も 来なくても、1年間は続ける覚悟だったというが、「子どもへの支援は見過ごされてきた。 ここに来れば仲間に受け止めてもらえるので、安心して話せる」と手応えを感じている。 「母 は怠けているのだと思い、つらくあたっていた。早く知っていれば、恨まずに済んだ」と いう声も聞いた。今後は「精神疾患について学べる教材や場を作ったり、学校の先生に話 をし、思春期の子も支えていければ」と考えている。 NPO地域精神保健福祉機構から「精神障害者自立支援活動賞」を8日、贈られた。「副 賞の賞金で、全国版の交流会を開きたい」と語る。 【下桐実雅子】 【略歴】つちだ・さちこ。三重大助教。専門は精神看護学。精神科医や保健師、臨床心 理士らでつくる「親&子どものサポートを考える会」代表。48歳。 介護ロボットなどが経済まわすエンジンに-神奈川県・黒岩知事 キャリアブレイン 2013 年 3 月 13 日 神奈川県の黒岩祐治知事は 13 日、 「介護ロボットシンポジウム in 平塚」 で基調講演した。 黒岩知事は今年 2 月、総合特区に認定された「さがみロボット産業特区」について、宇宙 航空研究開発機構などで培ってきた最先端技術を用いて介護や災害支援といった生活支援 ロボットの開発を行うと紹介した上で、「(特区で開発・普及が進められるロボットが)経 済のエンジンをぐるぐる回し、神奈川を、日本を元気する」と強調した。 黒岩知事は、2015 年に 6000 億円程度の生活支援ロボットの市場規模が、35 年には7兆 円にまで拡大すると指摘。また、少子高齢化の進行に伴い、介護の需要も高まり続ける一 方で、介護を手掛ける人材の確保は難しくなるとし、「その超高齢化社会を支えるのが、介 護ロボット。小惑星探査機『はやぶさ』に代表される日本の最先端技術を生かせれば、介 護はずいぶん変わる」と述べた。 また、福祉・介護事業者のリスクマネジメントをテーマに、教育・研修や事業継続計画 策定支援などを手掛ける、インターリスク総研の齋藤顕是氏は、介護ロボットを介護の現 場に導入する際のポイントや注意点について講演した。齋藤氏はロボットを導入した後も、 メーカーと施設職員、利用者などが意見交換や教育訓練などを通じて連携し続けることが 重要と指摘。さらに「テクノエイド協会が募集している『介護ロボット等の開発実証支援 等への協力機関募集』にモニターとして参加すれば、自分たちが求めている機能を備えた 介護ロボットの開発につなげることもできる」とアドバイスした。 この日は、神奈川県の介護ロボット普及推進センターの公開事業として、ロボットを導 入している介護施設や病院からの報告も行われた。このうちコミュニケーションロボット 「PALRO」や、アザラシ型のロボット「パロ」を導入している関係者は、ロボットがきっ かけとなりデイサービスに積極的に参加するようになった利用者の例などを紹介した上で、 コミュニケーションロボットは、利用者の ADL(日常生活動作)や QOL(生活の質)の向 上に寄与していると報告した。 【ただ正芳】 TDKに加湿器回収徹底を命令=経済産業省 時事通信 2013 年 3 月 13 日 長崎市のグループホーム火災で経済産業省は13日、火災原因となったとみられる加湿 器を製造・販売していたTDKに対し、該当機種などの回収と消費者向けの周知の徹底を 求める危害防止命令を出したと発表した。法的措置を取ることで販売店などに協力義務が 発生し、より回収が進む効果が見込めるという。 TDKは既に新聞各紙への広告や折り込みチラシ、テレビCMによる告知活動に加え、 全国のグループホームへの聞き取り調査を実施している。今後、認可外保育施設や障害者 支援施設などにも調査対象を広げる方針。 月刊情報誌「太陽の子」、隔月本人新聞「青空新聞」、社内誌「つなぐちゃんベクトル」、ネット情報「たまにブログ」も 大阪市天王寺区生玉前町 5-33 社会福祉法人大阪手をつなぐ育成会 社会政策研究所発行