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知の知の知の知 - 社会福祉法人大阪手をつなぐ育成会

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知の知の知の知 - 社会福祉法人大阪手をつなぐ育成会
い~な
あまみ
中 央
しらさぎ
さくら
大阪+知的障害+地域+おもろい=創造
知の知の知の知
社会福祉法人大阪手をつなぐ育成会 社会政策研究所情報誌通算 2092 号 2014.9.6 発行
==============================================================================
♪“恋チュン”一緒に踊ろう
あす、葛飾で「立石フェスタ」
東京新聞 2014 年 9 月 5 日
本番に向け、ダンスの練習をする立石ディスコアフタヌー
ンのメンバー=葛飾区立石で
葛飾区立石の京成押上線・京成立石駅周辺で六
日、恒例の「立石フェスタ」
(立石商店連合会主催)
が開かれる。サンバパレードなどとともに今年は、
障害者ディスコイベントの常連たちがチームを組
んで初参加。AKB48のヒット曲「恋するフォ
ーチュンクッキー」で「一緒に踊ろう」と呼び掛
けている。 (丹治早智子)
保護者やボランティアの応援団など総勢約六十
人で参加するのは、駅近くのライブハウスで偶数
月の最終土曜日午後に開かれるイベント「立石ディスコアフタヌーン」に通うメンバー。
イベントは「障害者でも気軽に参加できるディスコをつくりたい」と、かつて同商店街
で総菜店などを営んでいた会社員、大嶋高士さん(51)が友人らに呼び掛け二〇〇五年
七月から開催。口コミで人気を呼び、今では区内の通所施設で働く知的障害者ら三十~四
十人がディスコダンスに熱中している。
常連の一人で区内のスーパーマーケットで野菜売り場を担当している伊藤文那さん(2
5)は、子どものころからアイドルの振りは一度で覚えてしまうほどのダンス好き。「緊張
するけど、大勢の人に見てもらえるのがうれしい」と、フェスタ当日を待ちわびている。
数カ月前から立石ディスコにボランティアとして参加している作業療法士、遊佐将人さ
ん(27)
。発達障害者の訪問看護に携わり、家に引きこもりがちの障害者の多くを見てき
た。
「立石ディスコに通い始めて、彼らの実に陽気で生き生きとした姿に驚いた。フェスタ
では、観客の人にもぜひ一緒に踊り、彼らと心を通わせてほしい」と話す。
立石フェスタは、駅周辺の五つの商店街が、にぎわいづくりのため二〇〇三年に始め、
十二回目。午前九時~午後五時まで、中央通り、アーケードステージ、立石一丁目児童公
園など八会場をメーンに、サンバパレードや音楽祭、地元小中学生の金管バンドやダンス
パレードなどが行われ、個人や団体約五十組が出演する。「立石ディスコ」の常連チームは
午後四時から、駅通りで踊る。
障害者施設で管楽器奏者が演奏 長浜
中日新聞 2014 年 9 月 5 日
施設の利用者らを前に演奏する奏者たち=長浜市の重症心
身障害者通所施設「えがお」で
長浜文化スポーツ振興事業団は四日、長浜市の重
症心身障害者通所施設「えがお」で、施設利用者ら
を対象にふれあいコンサートを開いた。
同市の長浜文化芸術会館で十五日に開かれる「エンジョイ アフタヌーン コンサート」
に出演する管楽器奏者ら三人が演奏した。コンサート会場に足を運べない人たちに生の雰
囲気を味わってもらおうと、出演者から申し出があり、一足先に施設に出向いた。
「えがお」の利用者や長浜、米原両市の障害者施設から約六十人が、オーボエやフルー
ト、キーボードが奏でる「アイアイ」や「ビリーブ」、「アナと雪の女王」など十一曲に耳
を傾けた。手拍子を取ったり、体を動かしながら楽しんだ。
オーボエを演奏した藤原博司さんは県内の障害者施設でも出張演奏しており、
「皆さんの
表情がにこやかで、楽しんでもらえてよかった」と話していた。
十五日のコンサートは午後二時開演。前売り一般千五百円、中学生以下千円(当日券は
各五百円増)
。長浜文化芸術会館などで発売。問い合わせは同会館=電 0749(63)7400=
へ。
(田中浩一郎)
特別支援校「職業学級」設置拡大 就労に力
読売新聞 2014 年 09 月 05 日
2011年に県内の特別支援学校3校に設置された職業学級(※)が、来年度から新潟
市西蒲区の西蒲高等特別支援学校にも新設されることが決まった。高校卒業後のスムーズ
な就労につなげる実践的なカリキュラムが特徴で、昨年度卒業した1期生、38人中37
人が就職している。県教育委員会はこうした成果を踏まえ、職業学級を拡大することで雇
用の促進につなげたいとしている。
(米盛菜美)
現在、職業学級が設置されている特別支援学校は、江南高等特別支援学校(新潟市江南
区)
、月ヶ岡特別支援学校高等部(三条市)、吉川高等特別支援学校(上越市)の3校。西
蒲高等が4校目となる。
知的障害を持つ生徒が通う江南高等特別支援学校では、1学年約50人のうち、20人
が職業学級で学ぶ。バスや電車などの公共交通機関の乗り方や流通の仕組みについて1年
生から学習するほか、全学年が午後を職業演習に充てている。
演習では、スーパーでの品出しやレジ打ち、介護施設を想定したベッドメイキングなど、
流通、清掃、介護、接客の4分野で実務を練習する。同校によると、職業学級が設置され
る以前は、リサイクル用の廃缶つぶしなどの作業学習を取り入れる程度だった。職業学級
主任の増田智吉教諭は「カリキュラムが就労に特化しているので、生徒たちの目標も明確
になる」と手応えを語る。
同校では、2年生までに生徒の得意な仕事内容を把握し、3年生では就職を希望する企
業で1~2週間の実習を行う。毎日の実習先までの移動も生徒一人で行うことで、将来そ
の職場に就労した場合、自身への負荷を軽減することにもつながるという。
国の施策も就労の追い風になっている。昨年度から障害者の法定雇用率が1・8%から
2・0%(民間企業)に引き上げられた。これに伴い、障害者雇用が義務付けられる企業
も従前の従業員数56人以上から50人以上となり、対象企業が拡大。新規に雇用する企
業側にとっても、事前に実務訓練を重ねた生徒は即戦力として期待が大きい。
増田教諭は「これまでは障害がある人は支援される側という意識があったかもしれない
が、安定した収入を得る力がある生徒たちを後押ししたい」と話す。
新設される西蒲高等特別支援学校は、新潟学区(新潟市、新発田市、聖籠町、弥彦村)
で希望者数などを把握し、定員を検討する。県教委義務教育課は「職業教育をリードする
学校にしていきたい」としている。
※職業学級 県教委が2011年、特別支援学校3校の高校生を対象に取り入れた。アス
ペルガー症候群や注意欠陥・多動性障害(ADHD)など軽度の知的障害を持つ生徒を中
心に入試で選考する。1クラス10人規模と少人数体制であるため、生徒に見合った職業
を見極める指導も充実している。就職先はスーパーや介護施設、部品製造会社など。
特別支援学校、熊本聾学校内と旧氷川高に
熊本日日新聞
2014 年 9 月 5 日
特別支援学校高等部の校舎を新設する熊本聾学校の運動場=熊
本市東区
高等支援学校
の新設が決ま
った旧氷川高
=八代市
県立特別
支援学校整
備計画の検
討会(会長・
一門惠子九
州ルーテル
学院大大学
院教授)は4
日、知的障害
の新設2校
を熊本市東
区の熊本聾
[ろう]学校内と、八代市の旧氷川高に置く県教
委案を了承した。熊本市で増加が続く高等部生徒
の受け入れ態勢を拡充するとともに、県南の生徒
が通学しやすい新設校も置くことで、学校配置の偏りを改善する。
熊本市に置くのは特別支援学校高等部で、生徒数が比較的多い東区内で適地を選定。熊
本聾学校の運動場に校舎を新設する。グラウンドやプール、体育館は、聾学校と隣接する
県立盲学校の3校で、既存施設を共用する。学校規模は1学年6~8クラス(1クラス8
人)
。2019年4月の受け入れ開始を目指す。
八代市に置くのは、障害の程度が比較的軽い生徒が通う高等支援学校。県南の生徒の利
便性を考慮し、鉄道など公共交通で通学しやすい旧氷川高を選んだ。既存校舎を生かすが、
エレベーターや寄宿舎(約40人)は新設する。1学年5~6クラス規模で、開校時期は
未定。県内の高等支援学校は、ひのくに高等支援学校(合志市)に次いで2校目。
県教委は現在、聾学校と旧氷川高にそれぞれ熊本支援学校東町分教室、松橋支援学校氷
川分教室を置き、知的障害のある高等部の生徒を受け入れている。
県庁であった検討会には学識者ら7人が出席。熊本市の高等部新設は「グラウンドなど
を3校で共用するには、PTAも含め十分な話し合いが必要」
、八代市の高等支援学校につ
いては「既存校舎も立派で、十分な広さを確保できる」といった意見が出た。(横山千尋)
つながり困窮者救え
読売新聞
2014 年 09 月 05 日
県内の福祉関係者らが出席した設立総会。今後、連携して困窮者
の支援に当たる(大津市で)
◇206事業者でセンター設立 今年度は子の学習
支援や職員研修重点
県内の社会福祉法人などが連携し、行政の制度や補助
が不足している生活困窮者らを支援する取り組みが始
まった。1日には19市町の206事業者が「滋賀の縁創造実践センター」を設立。障害
者の入浴支援や貧困家庭の子どもの学習支援など、様々な福祉分野の活動を展開し、行政
に事業化を提案していきたい考えだ。(小野圭二郎)
センターは、
「障害者福祉の父」と呼ばれ、県内に障害者の入所施設を開いた糸賀一雄氏
(1914~68)の生誕100年に合わせて開設。県内の7割に当たる社会福祉法人や
団体が参加しており、県社会福祉協議会を事務局に、要養護児童の自立や引きこもりに悩
む人らの支援など、分野別に七つの小委員会を設ける。県介護福祉士会や県保育協議会、
県身体障害者福祉協会なども名を連ね、様々な職種が横のつながりを強めることで、個別
の施設や団体ではできなかった支援のあり方を模索する。
支援対象は、障害者や、保護者が育てられない子ども、介護が必要な高齢者ら、これま
で福祉施設などが対象としてきた困窮者のほか、引きこもりの中高年や貧困家庭の子ども
らも含める。
活動では、福祉現場で見つかった制度上の課題を持ち寄り、民間のノウハウや設備を生
かして解決に向けたモデル事業を展開。事業費は、構成員の寄付などで基金を作って賄い、
効果を検証しながら県や市町に事業を提案する。
福祉ボランティア体験の機会を増やすなど、市民レベルでも困窮者への理解を深めても
らう取り組みを進める。
1日に大津市で開かれた設立総会には約160人が参加し、センターの代表理事を務め
る県老人福祉施設協議会の前阪良憲会長が「制度で線引きすることなく、支えることこそ
民間の福祉の役目」とあいさつ。今年度は貧困家庭の子どもの学習支援や居場所づくり、
福祉関係職員の研修会などに取り組むことを確認した。
◇障害者の入浴回数など現行制度不十分
県内の福祉団体関係者らがセンターを設立した背景には、障害者や高齢者らに対する現
行制度が十分に応えられていないという問題がある。
このうち県内に869人いる重症心身障害児者を巡っては、
「訪問看護による入浴が週数
回まで」といった制限があり、それ以上は費用面の自己負担が大きい。利用回数が限られ
ていることで、介護する家族らの負担軽減につながっていない実情もある。体の状態から
自宅の風呂の改修が必要な障害者もおり、センターでは高齢者向け施設での受け入れを検
討する。
一方、県内で165人が利用している児童養護施設は入所が原則18歳までで、退所後
の支援制度は設けられていない。社会生活の知識や経験を身につける機会が限られ、仕事
が続かず自立に挫折するケースもみられる。
全国で子どもの貧困率が16・3%に悪化する中、学習環境の整備も求められており、
センター所長の谷口郁美・県社協地域福祉部長は「ボランティアの手も借りながら、既存
の施設利用の枠を超えて人材や設備を組み合わせることが、必ず解決への力になるはず」
と強調している。
九州バスジャック事件:再犯の悪循環 社会全体の課題
毎日新聞 2014 年 09 月 05 日
福岡県の九州自動車道で7月20日に起こったバスジャック事件で、人質強要処罰法違
反などの容疑で送検された小林優之容疑者(27)=鑑定留置中=は、過去にもバスジャ
ックの予告事件などを起こし、福祉施設で社会復帰に向けて訓練を受けている最中だった。
事件後、施設の他の入所者が就職の内定を取り消される影響も出ているという。専門家は
「再犯の悪循環を止めるために社会全体で粘り強く支援を続ける必要がある」と指摘する。
関係者によると、就労支援の訓練用に作業着を新調したばかりの小林容疑者は事件前日
の7月19日夜、入所する同県福智町のグループホームの職員とラーメンを食べながら少
し誇らしげに話した。
「これからも頑張ります」
翌朝「ちょっと出かけてくる」と外出すると、同県直方市を出発した西鉄バスに乗りこ
んだ。九州道に入ってから運転手にペティナイフを示し「110番しろ。警察を呼べ」と
乗客に叫んだ。
小林容疑者は警察への虚偽通報などの問題行動を起こし、矯正施設への入所を繰り返し
ていた。2011年にはJR博多駅前のビルでバスジャックの予告文を張り、刃物を所持
した銃刀法違反容疑で逮捕され、実刑判決を受けている。
法務省によると、刑法犯のうち、再犯者が占める割合は1997年の27%から12年
には45%まで増加した。特に高齢や障害のために自立できない出所者の再犯が目立って
おり、厚生労働省は09年から各都道府県に地域生活定着支援センターを設置し、自立困
難な出所者を福祉施設につなぐ取り組みを始めた。
小林容疑者も今年3月に仮出所した後、同センターの仲介で障害者の就労支援に取り組
むグループホームに入所した。6人の入所者と共同生活を送りながら、除草や清掃などの
訓練を受けていた。施設の責任者は「注意すれば背筋を伸ばして反省する。施設でトラブ
ルはなく1人暮らしの訓練を始める予定だった」と残念がる。
捜査関係者によると、小林容疑者はバスの中から警察との話し合いを求めていたが、不
可解な点もあり、精神鑑定のため留置された。一方でバスから警察に電話した際「乗客は
傷つけない」とも話したという。責任者は「成人してから2カ月以上同じ所に暮らせたこ
とがなかったが、うちでは少なくとも4カ月暮らせた。受け皿がなければ、もっと深刻な
事件を起こしていたかもしれない」と話す。
事件は思わぬ余波ももたらした。2年前に開所した同ホームが受け入れた出所者のうち、
再び逮捕されたのは小林容疑者が初めてだが、事件後、地元企業に就職予定だった他の入
所者が「バスジャック犯がいる施設なんて信用できない」と内定を取り消されたという。
累犯障害者の支援に取り組んできた全国地域生活定着支援センター協議会の田島良昭会
長は「事件で差別や偏見が広がるのは残念だ。施設は失敗しながらも地道に努力しており、
社会の一員として向き合いケアしていく必要がある。社会全体で施設を支える流れができ
れば」と訴える。
【黒澤敬太郎、前谷宏】
亡き館長の思いを
川崎の児童図書館、児童福祉施設などで復活
産經新聞 2014 年 9 月 5 日
昭和51年に開館した「私設ゆりがおか児童図書館」
。現
在は売却されてなくなっている
平成24年に閉館した川崎市麻生区の私設児
童図書館が今秋“復活”する。同区内の総合児童
福祉施設「白山愛児園」と特別養護老人ホーム「ラ
スール麻生」の地域交流スペースに同図書館の蔵
書計約8千冊を置けることになり、かつて図書館
で読書ボランティアを務めていた有志が新天地
での開館に向けて準備を進めている。
(古川有希)
「私設ゆりがおか児童図書館」は昭和51年、渋谷益左右(えきぞう)さん、たけさん
夫妻が私財を投じて開館した。益左右さんが館長となり、夫妻が所有する一戸建てに絵本
や児童書など約1万5千冊をそろえた。同図書館の運営を手伝うボランティアグループ「ゆ
りの子会」が中心となって読書会や人形劇などのイベントを多く行い地域住民に愛される
空間となった。
ゆりの子会の初代代表を務めた吉沢登子さん(70)は、「活動を通じて本や子供のすば
らしさを身を持って体感できた」と振り返る。
同図書館は平成 18 年に益左右さんが亡くなったことや老朽化などを理由に 24 年3月に
閉館。建物は既に売却されてなくなっている。だが、「館長の思いを受け継ぎたい」と集ま
ったゆりの子会の有志がすぐに「虹の会」を結成し、同図書館の復活に向けて動き出した。
市や地元のまちづくり協議会の協力も得て、今年4月に開所した白山愛児園とラスール
麻生の2カ所で蔵書の貸し出しと閲覧ができることになった。
「白山子ども図書館 ほんの森」と名を変えて本の貸し出しを行う白山愛児園では、現
在、虹の会メンバーやボランティアが同図書館から運んできた本の整理を進めている。そ
の中には「ぐりとぐら」や「おさるのジョージ」など名作のほか、一時絶版となる前の「ち
びくろ・さんぼ」も。児童書の歴史も垣間見ることができる。
虹の会副代表の米倉由布子さん(55)は、
「館長が好きだった言葉『喜びは人々と共に
本と共に』のように、人のつながりを大切に多くの人が気軽に集える場所を目指したい」
と話す。白山愛児園の霜倉博文施設長(54)も「うちの子も地域の子も、本を通して豊
かな心を育んでほしい」と期待する。
本の貸し出しは11月ごろから、週2回程度行う見通し。問い合わせは米倉さん(電)
090・4128・5647。
戸籍証明、全国のコンビニで=マイナンバー導入後-総務省 時事通信 2014 年 9 月 5 日
総務省は、社会保障と税の共通番号(マイナンバー)の導入に伴い配られる個人番号カ
ードについて、住所地と本籍地が異なる場合でも、全国のコンビニで戸籍証明書を取得で
きる機能を持たせる方向で検討に入った。本籍地の市区町村が住民票の写しなどのコンビ
ニ交付サービスに参加している場合が対象となる。
個人番号カードは2016年1月から各市区町村の窓口で希望者に配布。カードを使え
ば、年金受給申請などの行政手続きで書類添付が不要になる。同省は、さらに利便性を高
めることで、カードの早期普及につなげる。
戸籍謄本や戸籍抄本などの戸籍証明書は現在、本籍がある市区町村でしか取得できず、
離れた場所に住む人は郵送などで取り寄せる以外に方法がない。一方、住民基本台帳カー
ド(住基カード)を使って住民票の写しなどをコンビニで取得できるサービスは全国で広
がりを見せている。
住基カードの発行はマイナンバー導入に伴い終了し、個人番号カードに切り替わる。そ
こで総務省は、切り替えに際し、住基カードで始めたコンビニ交付サービスの対象拡大を
検討する。現在でも住所地と本籍地が同一の場合は、戸籍証明書もコンビニ交付の対象だ
が、今後は本籍地の市区町村がサービスに参加していれば、全国どこのコンビニでも戸籍
証明書を受け取れるようにする。同省によれば、技術的には可能という。
政令市・東京23区の議会 「産休」規定は2割ほど NHK ニュース 2014 年 9 月 5 日
政府が女性が活躍できる社会の実現を目指すなか、全国の政令市と東京23区の議会で、
女性議員が「出産」を理由に欠席できる規定があるのは、2割程度にとどまっていること
が分かりました。
専門家は「ワークライフバランスが保障されていなければ、女性が議員になりにくくな
り、政策にゆがみが生じるおそれがある」などと指摘しています。
女性議員は、国会、地方議会を問わず、雇用主がいないため、労働基準法の「産休」の
適用外ですが、参議院が平成12年、衆議院が平成13年に規則を改めて、「出産」を理由
に会議を欠席できるようにし、それ以降、地方議会でも同様の規定を設ける動きが出始め
ています。
NHKは、都道府県議会、全国の政令市、東京23区の議会を対象にこうした動きがど
れだけ広がっているか調べました。
その結果、47の都道府県議会のうち、45の議会がこうした規定を設けていました。
その一方で、全国20の政令市の議会で設けていたのは7つ、東京23区の議会では3
つで、合わせると全体の2割程度にとどまっていることが分かりました。
また、規定を設けた都道府県議会でも、労働基準法で定められた産前6週、産後8週と
いった産休の期間について、明確に定めているところはなく、民間企業などとの差が浮き
彫りになっています。
女性の政治参加に詳しい上智大学の三浦まり教授は「議員にとってのワークライフバラ
ンスが保障されていないということだと思う。少子化や人口減少が大きな問題となるなか
で、当事者である女性が議員になりにくくなれば、政策にゆがみが生じるおそれがある」
と指摘しています。
いじめ、世界で3人に1人被害=子供の暴力で報告-国連 時事通信 2014 年 9 月 5 日
【ニューヨーク時事】国連児童基金(ユニセフ)は4日、子供に対する暴力の世界的傾
向についてまとめた初の報告書を発表した。報告書は暴力や言葉などによる子供同士のい
じめを「世界的な問題」と表現、13~15歳の3人に1人以上が日常的にいじめを受け
ていると指摘した。
報告書によれば、電子メールやソーシャルメディアを使った脅しや中傷、仲間外れなど、
情報技術の進歩に伴う新しい形のいじめが増えているという。
いじめに関するデータは106カ国から集められた。いじめを最近受けた子供の比率が
最も高いとされるのは南太平洋の島国サモアで74%。逆に最も低いのは中央アジア・タ
ジキスタンの7%だった。欧州と北米では、11~15歳の約3割が数カ月の間に少なく
とも1回、誰かをいじめたことを認めている。
報告書は、ユニセフや世界保健機関(WHO)などの協力の下で国際的に収集された子
供の福祉や学校生活に関するデータを基にした。今回の報告書には日本は含まれていない。
社説[少年非行調査]重層的支援で更生図れ
沖縄タイムス 2014 年 9 月 5 日
家庭で放任され、学校では勉強についていけず居場所がなく、地域の仲間に心のよりど
ころを求めれば「先輩」から絶対的服従関係を強いられ、非行を重ねていく-。
沖縄少年院を仮退院する少年46人を対象にした2013年度の調査で、少年たちの生
育歴や非行に至る経緯、家庭・学校・地域環境が明らかになった。
少年たちの姿から見えてきたのは、貧困をはじめとする大人社会のひずみが、分別の十
分身についていない子どもに多大な影響を及ぼしている現実だ。大人は何ができるのか、
重い問いが突き付けられた。
今回の調査は、法務省九州地方更生保護委員会第3部の委員2人が、今後の非行対策の
一助とするため分析した。
対象少年の生活程度は、生活保護レベルの貧困家庭が約61%を占め、全国の少年院入
所者の2倍以上に達した。養育環境は29人が放任で、児童虐待の一つであるネグレクト
(育児放棄)と思われる環境もあった。
経済的な苦境で親が生活に追われる中で、幼少のころから放任され、しつけもほとんど
されず、その結果、最初の非行(初発非行)が分かっても放置されてきた。
非行を始めた時期は小学6年生以下が36人を占め、5歳も2人いた。低年齢化は沖縄
の少年非行の特徴の一つだ。ここで適切な指導を受けられれば、非行の芽を早めに摘むこ
とができる。しかし、調査した委員は「教育的な指導を受けた形跡はなく、窃盗の常習化
につながっている」と指摘する。
調査は、少年たちが暴力の中で生きてきた実態をも浮き彫りにした。
家庭ではネグレクトかそれに近い放任状態のほか、身体的な暴力や暴言の中で育てられ
ていた少年が16人いた。
家族から暴力を受けたと答えた少年は31人。安心できるはずの家庭に居場所がなく、
小学高学年のころから深夜はいかいや無断外泊を繰り返すようになっていく。
地域の先輩や遊び仲間からも、ほぼ半数が暴力を受けていた。
地域には、中学校区を単位とする非行少年のグループが結成され、卒業後も厳格な上下
関係が続いていく。先輩から日常的に殴られていくうちに、少年自身も後輩に暴力をふる
うことに抵抗がなくなってしまうという。
ここで暴力を断ち切らなければ負の連鎖は、家庭や地域で連綿と続くことになりかねな
い。
分析した2委員は初発非行への厳密な対応、貧困・放任・ネグレクト家庭への支援、不
登校児童の解消・夜の居場所の設置、地域不良集団の再教育、ひとり親世帯への支援充実
-など8項目を提言した。
教育や福祉、労働、矯正教育などの関係者らが連携し、具体的に検討してもらいたい。
一部の少年たちの問題だと特別視していては解決はおぼつかない。県民全体で問題を共
有することから取り組みが始まる。
社説:刺された盲導犬 人の心も傷ついた
毎日新聞 2014 年 09 月 05 日
さいたま市の全盲の男性が連れていた盲導犬オスカーが7月下旬、何者かに腰付近を刺
されけがをした。盲導犬は、視覚障害者の目の代わりになって生活を支える。男性は「シ
ョックで外に出るのが怖い」と話したという。卑劣と言うほかない。
視覚障害者に対する悪意や敵意を感じさせる事件だ。模倣犯が出てくるのではと不安も
募る。オスカーにとどまらず、全盲の男性の心にも大きな傷を負わせた罪は重い。警察は
徹底的に捜査してもらいたい。
男性が仕事に向かう電車内でオスカーは被害に遭ったようだ。先のとがったもので刺さ
れたとみられる。
盲導犬と障害者の関係は濃密だ。1年近い訓練を経た盲導犬は、最後に障害者と約1カ
月間の合宿生活を経てパートナーになる。盲導犬が献身する一方で、障害者側は衛生面を
含めた日常の世話を尽くす義務を法的に負う。深い信頼関係で結ばれ、生活を共におくる。
人間との生活を楽しみ、穏やかに反応する犬が盲導犬に選ばれる。主人に危険が及んだ
時以外はむやみにほえない。オスカーも刺された時にほえなかった。
そのため、事件の報道後、
「盲導犬は痛みをがまんする訓練を受けている」との誤解が広
まった。
「盲導犬は抑圧されてかわいそう」といった、矛先を障害者に向けるかのような言
葉を投げかけられた人もいる。看過できないことだ。こうした無理解が障害者を深く傷つ
ける。
また傷害に至らなくても、盲導犬をたたこうとしたり、しっぽを踏んだりの嫌がらせは
多くあるという。
盲導犬のほか、肢体の不自由な人を助ける介助犬、さらに聴導犬について定めた身体障
害者補助犬法が2002年に成立した。
公共施設や交通機関、民間でも不特定多数の人が利用する施設は、原則として補助犬を
伴った入店を拒んではならないと規定する。だが、入店拒否がいまだ後を絶たない。
飲食店や医療機関などが衛生面などを理由に拒むことも多い。だが、補助犬は決まった
場所でしか排せつしないようしつけられ、障害者の責任で清潔に保たれる。
そうした前提で、法が同伴の受け入れを義務付けていることを理解したい。補助犬を拒
むことは、その隣にいる障害者を拒むことと同じなのだ。
残忍な事件の動機は不明だが、障害者や補助犬への社会の理解がまだま
だ足りない。事件をきっかけに、そんなことを考えさせられる。
ただし、盲導犬の育成団体などには事件後、「市民の一員として盲導犬
の安全を見守りたい」との声が多く寄せられたという。そうした声が社会
の力となることを信じたい。
月刊情報誌「太陽の子」、隔月本人新聞「青空新聞」、社内誌「つなぐちゃんベクトル」、ネット情報「たまにブログ」も
大阪市天王寺区生玉前町 5-33 社会福祉法人大阪手をつなぐ育成会 社会政策研究所発行
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