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知の知の知の知 - 社会福祉法人大阪手をつなぐ育成会

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知の知の知の知 - 社会福祉法人大阪手をつなぐ育成会
い~な
あまみ
中 央
しらさぎ
さくら
大阪+知的障害+地域+おもろい=創造
知の知の知の知
社会福祉法人大阪手をつなぐ育成会 社会政策研究所情報誌通算 1591 号 2013.10.17 発行
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2014年度末までに、障害者向け福祉サービスを利用する人全員に必要となる「サービ
ス利用計画」
西日本新聞 2013 年 10 月 17 日
2014年度末までに、障害者向け福祉サービスを利用する人全員に必要となる「サー
ビス利用計画」の作成が、九州では1割にとどまっている現状を先日、報じた。遅れてい
るのは、利用者からの依頼で計画を作る相談支援専門員(障害者版ケアマネジャー)が少
ないからだ。未作成者はサービスを受けられなくなる恐れもあり、その点を問題提起した
つもりだが-。
正直、懸念を抱く。恐らく、利用者に作成を求めなければならない立場の市町村側は作
成率アップに躍起になるだろう。つまり計画作成自体が目的化する。制度の目的は専門員
がサービスを必要とする人の相談に乗り、一緒に生活目標を立て、適切なサービスを提供
すること。
計画作成はあくまでその手続きにすぎないのだが、作成を急ぐあまり、本来の「相談支
援」がおざなりになってしまうのでは? ただ期限だけが、1年半後に迫る。(三宅大介)
障がい者・要介護者:災害への備え、3人に1人
毎日新聞 2013 年 10 月 17 日
第一生命経済研究所は、
「障がい者・要介護者の災害への備えと災害支援に関する調査」
をまとめた。非常持ち出し品の準備や、家具の転倒防止策の実施率は3割台にとどまって
いる現状が浮かび上がった。調査は昨年12月にインターネットで行い、障害者285人
と要介護者の家族457人から回答があった。
非常持ち出し品の準備をしてあったのは障害者が34%、要介護者が36・1%。家具
などの固定や転倒防止策を実施していたのは、障害者、要介護者ともに36・1%だった。
地域別では、障害者・要介護者ともに「非常持ち出し品」も「家具などの転倒防止」も
東日本が4割台で西日本の2割台を上回った。東日本大震災の影響とみられる。
一方、災害時に障害者や要介護者が必要とする助けについて近所の人がどの程度知って
いると思うかを質問したところ、
「知っていると思う」と回答したのは障害者で31・3%、
要介護者で61・1%。
「知ってほしい」と回答したのは障害者で59%、要介護者で86%
だった。
同居家族以外に頼りになりそうな人を尋ねると、障害者の2割は「誰もいない」と回答。
障害者も要介護者も、最も頼りになりそうなのは「同居していない家族・親戚」が6割と
最多で、
「近所の人」との回答は3割だった。【中村かさね】
「自動運転」こそ日本の切り札
グーグルを恐れるな
編集委員 関口和一
日経産業新聞 2013 年 10 月 17 日
最新のIT(情報技術)を使って車の安全運転や交通渋滞の解消などを目指す「ITS
(高度道路交通システム)世界会議」が 10 月 14 日から東京ビッグサイト(東京・江東)
で始まった。今回目玉となったのは車の自動運転技術や、交通情報などビッグデータの活
用だ。こうした分野では最近グーグルなど米IT企業の躍進が目立っているが、展示会場
を歩いてみると自動車分野を中心に培ってきた日本の技術力を垣間見ることができた。
■グーグル参入で関心急上昇
最大規模を誇るトヨタ自動車の展示スペース
日本の自動車メーカーで自動運転技術の開発に
しのぎを削っているのが、トヨタ自動車、日産自動
車、ホンダの3社だ。トヨタは今年1月、米ラスベ
ガスで開かれた国際家電見本市「CES」で新技術
を披露。日産も今月初め、千葉・幕張メッセで開か
れた家電見本市「CEATECジャパン」で自動運
転のデモを紹介した。今回のITS世界会議ではホ
ンダも小型車「フィット」をベースにした自動運転
車を公開、大手3社が横一線に並んだ形だ。
米国でもゼネラル・モーターズ(GM)などが自動運転に熱心に取り組んできた。日本
の自動車メーカー各社が自動運転に意欲を燃やし始めた背景には、グーグルの参入が見逃
せない。1月の「CES」でグーグルは自動運転技術のデモを披露し、世界の自動車業界
のみならず家電やIT業界からも大きな関心を呼んだ。刺激を受けたのは自動車王国、ド
イツのメーカーも同様。ダイムラーは9月の「フランクフルト国際モーターショー」を前
に最高級車「メルセデス・ベンツS500」をベースに開発した自動運転車を公開した。
警察庁の出展ブースでもドライブシミュレーターが活躍
ITSは「インテリジェント・トランスポート・
システムズ」の頭文字をとったものだ。もともとは
車の安全運転や渋滞解消などを狙いに技術開発が始
まった。自動料金収受システム(ETC)の開発も
ITSの大きな成果といえる。世界会議はITSの
普及を目的に 1994 年に自動車分野の技術者や行政
責任者などがパリで集まったのが最初だ。翌年には
横浜で第2回会議が開かれ、その際に日本側が提案
した「ITS」の名称がそのまま海外でも使われる
ようになった。
実は車の自動運転はITSが当初から目指していたものではない。高齢者や身体障害者
でも車の運転ができるようにとドライバーの運転支援技術の開発から始まった。自動運転
といえば、むしろトラックなどの隊列走行技術の開発を意味した。大型トレーラーの代わ
りに複数のトラックを1人の運転手の操作のもとカルガモの行列のように一列に走らせら
れれば、安全面でも効率面でも大きなメリットが得られると考えられた。
自動運転が特に注目されるようになったのは、全地球測位シ
ステム(GPS)など様々な無線技術やセンサー技術、情報を
遠隔で共有できるクラウド技術などが登場したためだ。そうし
た技術を組み合わせれば、無人でも運転できるようになる。も
ちろん車メーカーとしては無人走行を目指しているわけでは
ないが、グーグルなどIT業界からの参入により車メーカーな
らではの技術力を示す必要に迫られたといえる。いわば売名的
にも自動運転車をつくらざるを得なくなった。
■被災地支援でビッグデータに脚光
三菱電機が開発した「モービルマッピングシステム」
ITS世界会議でもう一つ注目されたのがビッグデータの
活用だ。日本では東日本大震災の際にカーナビのGPS情報を
各メーカーが持ち寄り、どの道路が通行できたかをデジタル地図上に表すことに成功した。
「自動車通行実績情報マップ」がそれで、被災地支援で大きく役立ったことからその後も
ビッグデータの活用に大きな関心が集まっている。
実はその「通行実績情報マップ」を作る際、メーカー間の情報共有の媒介役を果たした
のが、今回の世界会議の主催団体でもある民間組織「ITSジャパン」である。前身は第
1回世界会議が開かれた 1994 年に自動車や電機メーカーなどが結成した「VERTIS(道
路・交通・車両インテリジェント化推進協議会)
」で、2001 年にITSジャパンに再組織化
した。海外では欧州に「ERTICO(エルティコ)」、米国には「ITSアメリカ」とい
う姉妹組織があり、それぞれの団体が持ち回りで世界会議を開催している。
ビッグデータを全面に掲げたNTTグループの展示
前回の日本での世界会議はITSジャパンの創設者で初
代会長を務めた豊田章一郎トヨタ自動車名誉会長のお膝元、
名古屋で 2004 年に開催された。今回はそれから9年ぶりの
開催で、2020 年の「東京オリンピック」開催が決まった後だ
けに、
「日本の技術を世界に示す格好の場」(天野肇ITSジ
ャパン専務理事)となった。特にこの9年の間に急速に広がっ
たクラウドやスマートフォン(スマホ)、GPSなどの技術
で得られる情報をビッグデータとして活用しようという狙
いがある。
会場の展示でも来場者の関心を呼んだのが、三菱電機が開
発した「モービルマッピングシステム(高精度GPS移動計
測装置)」だ。グーグルは地図上のデジタル写真サービスで
ある「ストリートビュー」のために写真撮影専用の自動車を開発した。三菱はレーザー光
で道路や街の様子を立体情報として蓄積できる装置を車の屋根の上に配備した。ストリー
トビューは単なる写真だが、こちらは後で加工可能な3Dデータとして保存できるのが特
徴。すでに商品化され「地図の作製にかかわる企業や行政などからの注文が多い」という。
一方、会場の各ブースで目立っていたのがアーケードゲームマシンのような大型のドラ
イブシミュレーターである。地図データをもとに運転者が仮想の道路や街を運転できるよ
うにしたもので、車や電装品メーカーだけでなく警察庁などでも使われている。ドライブ
シミュレーターにソフトを提供している設計ソフト会社、フォーラムエイト(東京・港)
の武井千雅子副社長は「デジカメなどの写真画像があれば、簡単に3Dデータを作ること
ができる」という。もともとは土木・建設向けのソフト開発会社で、その技術をデジタル
地図上の仮想建物を描くことに使いITS分野への参入を果たした。
■自動車と家電業界は一致団結すべきだ
フォーラムエイトのドライブシミュレーター
展示会場にはオランダの簡易型カーナビの大手、トムトムな
ど欧米や韓国、中国などの企業も多数出展していた。ただ東京
開催ということもあり、今回は日本のメーカーや行政、大学な
どからの出展が質、量ともに群を抜いていた。スマートフォン
やクラウドなどIT分野のソフトやサービスでは日本企業は
米国や韓国企業の後じんを拝したが、自動車やものづくりに近
いソフト技術ではまだまだ競争力を持っているといえる。
もう一つ日本の強みを挙げれば、島国という特殊な地理的要
因から政府が全国に統一的にインフラ整備をしやすい面があ
る。国土交通省はすでにETCで使われている「DSRC(狭
域通信)」と呼ばれる無線技術を使い、高速道路を中心に全国
約 1600 カ所に「ITSスポット」と呼ぶ道路基地局を整備した。このサービスに対応した
カーナビを使えば、見通しの悪いところでの進行方向の渋滞情報や最適な迂回ルート情報
などを入手できる。道路から車に情報を得る通信技術を「路車間通信」と呼ぶが、この分
野でも日本が世界をリードしている。
しかし海外と地理的に隔離されていることは、半面で自己完結型の技術開発に陥りやす
いマイナスの面もある。携帯電話でもみられた「ガラパゴス現象」である。総務省はテレ
ビ放送のデジタル化で空いた周波数を有効活用しようと、700 メガ(メガは 100 万)ヘル
ツ帯をITS事業に割り当てた。一方、海外でITSに使われる周波数は 5.8 ギガ(ギガは
10 億)ヘルツ帯が一般的。日本だけが 700 メガ帯で技術開発をすればふたたびガラパゴス
の温床となりかねない。ITS分野で海外市場を狙うためにも早くから 700 メガ帯の国際
標準化を目指すべきである。
オランダのトムトムの出展ブース
日本の国際競争力が高かった 1980 年代から 90 年代前半ま
では、日本の二大輸出産業といえば自動車と家電製品を指した。
ところがデジタル携帯音楽プレーヤーのようにIT製品が家
電に置き換わるようになると、日本の家電産業は一気に競争力
を落としアップルやサムスン電子などの先行を許してしまっ
た。
その意味では自動車技術に近いITSの分野は、まだまだ日
本のすり合わせ技術やものづくりの経験が生かせる分野でも
ある。グーグルなど米IT企業の追い上げはもうすぐそこまで
来ているだけに日本メーカーに多い自前主義や足の引っ張り
合いでなく、互いに協力し合うことで世界市場をにらんだIT
S技術の国際標準化をもっと積極的に進めていくべきだろう。今回のITS世界会議は、
まさにそうした日本の強みと弱みを知る格好の場だったともいえる。
「2020 年東京五輪」と
いう新たな目標ができた今こそ、日本の自動車・電機メーカーはもっと互いに協力し合い、
持てる力を余すことなく、国内外に示すべき時である。
病院理事長ら所得隠し
兄弟で計28億円、大阪国税指摘
朝日新聞 2013 年 10 月 17 日
大阪国税局が指摘した所得隠しの構図
大阪府内で病院などを運営する医療法人「恒昭会(こうしょう
かい)
」
(同府茨木市)をめぐり、理事長の小山郁夫氏とその兄弟
計3人が大阪国税局から計約28億円の所得隠しを指摘された
ことがわかった。傘下の病院から配当金を受け取る際に関連会社
を介在させ、所得として申告しなかったと認定された。関連会社
分も含め申告漏れの総額は昨年3月までの約5年間で約50億
円に上り、重加算税などを含め計十数億円を追徴課税されたとみ
られる。
ほかに所得隠しの指摘を受けたのは、大学や高校を運営する学
校法人「藍野(あいの)学院」理事長の小山英夫氏と高齢者や障
害者の福祉施設を運営する社会福祉法人「藍野福祉会」理事長の
小山康夫氏。3人は課税処分を不服として国税局に異議を申し立
てている。代理人の弁護士は「何も答えられない」としている。
(水沢健一)
■二重課税規定を悪用か
医療法人「恒昭会」を舞台とした計約28億円にのぼる巨額の
所得隠し。大阪国税局は、同法人の理事長らが「二重課税」をし
ないよう定めた法人税法の規定を悪用し、関連会社を絡めて所得を隠したと認定した。理
事長らは国税局に異議を申し立て、争う姿勢だ。
行政と施設、虐待めぐり平行線 入所者死亡
佐賀新聞 2013 年 10 月 17 日
杵島郡大町町のグループホーム「ホームタナカ」
(池田博子代表)で入所者への虐待があ
ったとされる問題で、保険者の杵藤地区広域市町村圏組合は16日、介護事業者の指定取
り消し処分に向け、施設側の言い分を聞く2度目の聴聞を開いた。同組合は、施設側が佐
賀地裁に申し立てている仮の処分差し止め命令を見極めた上で、来月初めにも処分を下す
方針。
聴聞は非公開。施設側の弁護士によると、大町町の職員が出席し、虐待の認定理由につ
いて、入所者の栄養状態の低下などを挙げたという。施設側は「虐待認定の説明には納得
していない。事実誤認に基づく処分があるのは間違いないと思っており、今後は司法の場
での争いになる」と話した。
■行政側と施設側のこれまでの主張
グループホームで入居者6人への虐待はあったのか。行政側と施設側のこれまでの主張
から、対立点をまとめた。
【介護放棄】
大町町は「肺炎を起こして亡くなった1人は、異変に気づいてから救急要請までに57
分経過、もう一人は49分経過している」と問題視。入院時の病院のカルテには「肺炎が
かなり進行し、栄養状態も悪い。なぜこんなに(受診が)遅くなるの」などの記載もあり、
「入院時の栄養状態が悪く、脱水症状が見られた。通常考えられる医療が行われておらず、
重症化を放置したと言わざるを得ない」と話す。
町が聴取した元従業員の証言によると「亡くなった1人は意識がなくなったり、発作を
起こすことが何回かあり、おかしいと思って報告してもそのままだった」という。
受診させる権限を持つのは施設長だけ。従業員が具合が悪い入居者を受診させるよう頼
んでも、「施設長は母親である代表や父親である顧問医(福岡市の産婦人科医)に連絡し、
指示を仰がなければ行動しなかった」との証言もある。認定は介護放棄を問題にしており、
死亡との因果関係には立ち入っていない。
これに対し、施設側は「行政側は放置の具体的な事実関係を特定していない」と反論。
処分差し止め訴訟の訴状によると、死亡した入居者はいずれも顧問医が診察してきたが、
重症化した時は連携病院に搬送、病院で一定期間治療を受けて病死しており、「行政側は顧
問医の診断結果を考慮しておらず、調査が不十分」としている。
顧問医は少なくとも月2回、施設を訪問し入居者を診察。血圧や脈拍などバイタル記録
をチェック、診断や投薬治療を行っており、「入居者が重症化するまで医療行為を行ってい
ないというのは事実誤認」と主張している。
【ケアプラン】
町は「虐待認定した6人のうち4人はケアプラン(介護サービス計画)が作成されてい
ない。残る2人は作成されていても従業員は見たことがなく、個別ケアができるいるとは
言えない」としている。
杵藤地区広域市町村圏組合は「ケアプランがないのは制度上あり得ない。通常、入居者
と家族に説明し、自筆のサインや印鑑で同意を得て交付するものだ」というが、元入居者
の家族は「ケアプランはもらっていない。その後移った施設ではきちんと書類が渡され、
従業員が何でも知っている」と証言している。
これに対し、施設側は会見で「ケアプランは全員ある。行政側の調査時にパソコンの中
にあって出せないものが多くあった」と反論した。2012年度に介護認定を更新した際、
ケアプランを提出。独自の様式に入居者名と要介護度、注意事項を記載し施設内に掲示し
ているという。
「職員が分かるように独自のものを作っている」としている。
【看取り】
町は「
(無用の延命治療をしないよう)看(み)取りに関する指針にサインがある人もい
るが、これは医療連携加算を取るための必要書類で、看取りをするという意味ではない」
と判断。
「看取りとは、日常的ケアの延長だが、その基本となるケアプランが作成されてい
ないし、作成されていても従業員は見たことがなく、個別的なケアができているとは言え
ない」と話す。
これに対し、施設側は会見で「死亡した6人は認知症で意思の疎通も難しく、末期がん
患者もいた。家族も高齢で、入所時に看取りに関する合意書も交わしていた」と説明。「希
望があればぎりぎりまで看るが、どうしても最後は病院に送る同意をいただいている。グ
ループホームは家庭という位置づけ。そこで終末を送るのだから看取りの契約になる」と
主張している。
重症心身障害者の入所施設、一宮に新設へ
朝日新聞 2013 年 10 月 17 日
愛知県で初めて民間が建設、運営する重症心身障害者の入所施設が、一宮市に2015
年秋にできる。いまは公立の4施設382床しかなく、病床数は全国最低水準。県と名古
屋市も15年度までにそれぞれ新たに1施設ずつ設け、県内の総ベッド数を約1・6倍に
して水準の向上をはかる。
大村秀章知事が16日の記者会見で発表した。県は財政難もふまえ、
「全国的には施設の
約半数を民間が設置している。県でも進めたい」(知事)として4月から運営業者を募って
いた。
重症心身障害者は知的、身体ともに重度の障害がある人で、11年時点で県内に273
6人。8割近い2144人が自宅で介護を受ける。県の人口1万人あたりの病床数は今年
4月時点で0・51(全国平均1・58)と全国最低だ。
一宮市の民間新施設(120床)は同市の社会医療法人・杏嶺会が運営する。杏嶺会の
尾西記念病院(同市冨田)の敷地内に設置。事業費約20億円の半分を国と県で補助する。
一方、県は岡崎市に90床、名古屋市は北区に90床の施設を、15年度の開所を目指
し建設する予定。一宮市の民間施設とあわせ、県内7施設、630床に増える。それでも
全国43位の大阪府と同水準にとどまり、知多半島や東三河北部地域などに空白地域が残
る。
知事は会見で、空白地域での整備について「民間運営を促したいが、医師や看護師の確
保が一番のハードル。用地確保も課題だ。バックアップしたい」と述べた。県有地を格安
で貸し出すことも検討している。
【丁々発止】
「愛知用水生みの親、冥福を」
朝日新聞 2013 年 10 月 16 日
16日に大村秀章・愛知県知事の定例記者会見がありました。主なやりとりは次の通り
です。
新たな重症心身障害者施設の整備についてです。
本県では重症心身障害者が利用できる施設は、他の類似府県に比べ少なく、身近な地域
で医療や療育などお支援が受けられる態勢づくりが喫緊の課題です。
一方、本県での現在の4施設すべてが国公立により設置となっていますが、全国的には、
重症心身障害者施設の約半数は民間設置となっております。
こうした状況をふまえ、幅広く県内外の211法人に施設整備に対する協力要請と意向
調査を行った結果、県内で初めての民間による重症心身障害者施設の整備が進められるこ
とになりました。
――重症心身障害者施設の整備を進めるということですが、県内でまだ空白の地域で今
後も整備を検討するのですか。
そういうことですね。
――整備に民間参入を促すために、どんなことを考えていますか。
整備で課題になるのが用地の確保です。県有地や市町村の公有地を活用しながら、意欲
のある医療法人、社会福祉法人と相談したい。医師や看護師、福祉の専門職らマンパワー
の確保が一番のハードルになる。
そこを法人に何とかクリアしてもらい、我々行政がしっかりバックアップして、引き続
き整備を進めたい。県有地はそれほど高くないが、個々の施設整備、経営の状況について
(地代の)減免措置はいくらでもできる。個別にご相談したい。
――重症心身障害児施設の人口あたりの定員数は、愛知県は全都道府県で今年は最下位
です。これは何年も続いていたのですか。
さかのぼったら、ずっとだと思う。
――これまでなぜ改善できなかったのですか。
もともと国立病院の名古屋、豊橋のところにあったのに加えて、県が名古屋市につくっ
て、春日井にどかんとつくった。「
(民間でなく)県がやる」との意識があったのは事実。
春日井が老朽化するなか、巨額のお金もかかり、新築、改築に踏み切れなかったというと
ころはあった。平成23年度に国の基金を確保できたので進んだ。
(以下省略)
新年度「障害者との共生」 県政策戦略会議
日本海新聞 2013 年 10 月 17 日
鳥取県は 16 日、2014年度当初予算編成会議・政策戦略会議を開き、予算編成の柱と
なる九つの主要政策テーマの素案が示された。筆頭に挙がったのは「障がいを知り、共に
生きる」。手話言語条例を全国で初めて制定した県は、障害者が暮らしやすい環境の整備、
就業の場の創出といった障害者の社会参画に結び付く施策を重点的に推し進める。
平井伸治知事にとって新年度は2期目の最終年度で、「8年間の集大成」に位置付けられ
る。12 年度は漫画やアニメによる地域活性化の取り組み「まんが王国」
、13 年度は森林保
全や再生可能エネルギー導入促進を進める「グリーンウェイブ」を展開。新年度は「障害
者との共生」が平井県政の大きな柱になりそうだ。
「市民後見人」を養成
高岡市と社福協、来月に講座開設
富山新聞 2013 年 10 月 17 日
高岡市と市社会福祉協議会は11月、判断能力が不十分な人を身近な立場で支援する
「 市民後見人」の養成に乗り出す。認知症患者などが増える中、住み慣れた地域で安心し
て暮らせる環境づくりを進める。
市民後見人は判断能力が不十分な人に代わり、法律行為や財産管理などを行う「成年後
見制度」を理解し、福祉活動に熱心な25歳以上の市民を対象とする。
養成講座は11月11日から28日までに5日間開かれ、成年後見制度や成年後見人の
役割のほか、法律の基礎知識、認知症や知的、精神障害など対象者の理解、高齢者福祉や
障害者福祉制度などを学ぶ。
市によると、認知症の症状が見られる市民は1月末現在で5545人に上り、65歳以
上の10・9%を占める。今後も増加する見通しで、市は認知症の市民らが在宅で安心し て
暮らせる環境づくりを進めるため、市民後見人を養成する。
市社会福祉協議会は市民後見人養成講座の受講者を募る。定員は30人で受講料は無料 。
25日まで。問い合わせは同協議会=0766(23)2917=まで。
新聞がつないだ絆再び
「ヤング雑記帳」OBが同窓会 [福岡県]
西日本新聞 2013 年 10 月 16 日
当時の紙面を見ながら談笑する(左から)皆川泰男さん、
近藤三郎さん、笛田幸子さん
読者の皆さんは本紙の読者投稿欄「ヤング雑記
帳」を覚えているだろうか。通称「ヤン雑」。1
980年から25年間続き、投稿者によるボラン
ティアグループも生まれた。障害者施設での活動
を20年近く続けて解散。今は年を重ねて「背負
い込むもの」も多くなった中、ペンネーム「床屋
のユッコちゃん」こと笛田幸子さん(52)=福
岡県那珂川町=が発起人となり、本音を語れたか
つての仲間との「同窓会」を27日、福岡市で開く。
ヤング雑記帳は若い読者が日々思うことを投稿した週1回のコーナー。
「聞いてくれ、お
れの失恋物語…」
「バイトで日々充実」などさまざまな投稿が集まり、理容師だった笛田さ
んも仕事の悩みなどを投稿していた。
ヤン雑が始まって1年ほど後、投稿者が顔を合わせる「ヤン雑の集い」があり、「せっか
く集まったのだから」と、重症心身障害児者施設・久山療育園(同県久山町)の「久山ボ
ランティアグループ」を結成した。月に一度、草むしりや食事介助などの活動は約18年
間続き、多いときには50人近くが集まったという。
15年間リーダーを務めたのは、ペンネーム「青い空」こと皆川泰男さん(52)=福
岡市西区。療育園の入所児と接していくうち、
「かわいそう」という先入観はなくなり「こ
の子たちは不便ではあっても不幸せではない」と思うようになったという。それが原点と
なり、会社勤めの傍ら、福岡市ボランティア連絡協議会の会長を務めたり、心臓病の少年
のために募金活動をしたりしてきた。
笛田さんも仕事の都合で療育園に行けなくなって以降は献血を続け、通算107回を数
える。
2人は新聞週間が始まった15日、同窓会の打ち合わせで再会。初代ヤン雑担当記者「兄
しゃん」こと近藤三郎さん(80)=同市東区=も顔を見せ、「親には言えんことも投稿し
よったなあ」
「兄しゃんのひとことはおもしろくて」と当時の紙面を眺めて懐かしんだ。
グループを解散して十数年。なぜ今、同窓会なのか-。笛田さんは「私たちは仕事や子
育て、親の介護と、背負うものが多く心に余裕が持てない年代」と語る。街角で、スーパ
ーのレジで、何かと怒っている同世代を見掛ける気がするという。
「だからこそ青春時代に心を開いた仲間と会いたいんです」
“元ヤング”たちの同窓会は27日午前11時半から福岡市・天神のホテルで。現在1
5人が参加を予定している。笛田さん=092(952)0795。
月刊情報誌「太陽の子」、隔月本人新聞「青空新聞」、社内誌「つなぐちゃんベクトル」、ネット情報「たまにブログ」も
大阪市天王寺区生玉前町 5-33 社会福祉法人大阪手をつなぐ育成会 社会政策研究所発行
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