...

【朝日新聞】 <山形大教授が提訴 医療事故処分に不服> 山形大学

by user

on
Category: Documents
18

views

Report

Comments

Transcript

【朝日新聞】 <山形大教授が提訴 医療事故処分に不服> 山形大学
【朝日新聞】
<山形大教授が提訴
医療事故処分に不服>
山形大学医学部付属病院で、医療事故の報告を怠ったとして懲戒処分を受けた元同病院整形外科長、
荻野利彦教授(61)が、同大(結城章夫学長)を相手取り、処分取り消しなどを求める訴えを山形
地裁に起こした。
訴状などによると、05 年 5 月、同病院皮膚科に入院した患者が、整形外科医の手術を受けた際の
医密事故を病院長に報告しなかったとして、07 年 12 月、同大は荻野教授を停職 7 日の懲戒処分にし
た。同教授は 05 年 6 月に整形外科医から患者の後遺症について聞いていた。だが、規則で定められ
た文書報告を受けておらず、その後の治療で後遺症が回復する可能性があり、医療事故とは認識して
いなかったため、報告義務はなかったとしている。同大医学部は「訴状を確認できず、コメントでき
ない」としている。
<チーム医療体制
未熟さ問題提起>
山形地裁で 8 日、記者会見した佐藤欣哉弁護士は「医学部内の体制の問題を含めて裁判で明らかに
する」と発言。同席した山形大職員組合(渡辺誠一委員長)関係者も「医学部の根深い問題がある」
と指摘した。荻野利彦教授の提訴は波紋を広げそうだ。
医学部が作った「内部調査委員会報告書」(07 年 5 月 29 日付)によると、事件は山形地裁の証拠
保全命令(06 年 11 月 27 日付)が出て、初めて明るみに出た。医療事故等防止対策委貞会の調査専
門委員会が医療事故と断定。関係者の聞き取り調査で、医療事故の可能性がある事例が発生した場合、
「病院長へ発生後 24 時間以内に連絡する」という対策マニュアルに違反した上、事例発生後約 1 年
6 カ月も放置されたのは、「社会的に隠蔽したと判定されても仕方のない事実」としている。
医療過誤になった患者は皮膚科に入院し、整形外科助手が執刀した。報告書は患者の重症度を確認
せず報告もしなかったのは、
「チーム医療連携が機能していないことが要因である」と認めた。
「当該
診療(整形外科、皮膚科)の管理体制の不備」などを指摘しながら、皮膚科は処分対象から外された。
山形大学職員組合の大友幸子書記長は「チーム医療体制が未整備だったのを、個人の責任に押しつ
けるのはおかしい。組合の抗議、申し入れにも納得できる回答がなかった」と批判。組合幹部による
と、医学部にはパワーハラスメントなどの問題もあって、組合で問題にしてきたという。近く、訴訟
を「支援する会」を作り、他大学や荻野先生の患者に参加を呼びかける方針だ。
********************************************************
【河北新報】
<停職処分無効求める
山形大病院
医療事故
教授が大学を提訴>
二〇〇五年五月、山形大病院の手術で起きた医療ミスを病院側に報告しなかったとして、懲戒処分
を受けた同大医学部の男性教授(六一)が八日までに、大学に処分の無効を求める訴えを山形地裁に
起こした。
医療ミスは、同病院皮膚科に入院していた女性患者が皮膚と皮下組織の切除手術を受けた際、縫合
時に血流障害が起こり、左脚が壊死(えし)して歩行困難になった。
手術は皮膚科医師からの要請で、整形外科の医師が担当。大学は昨年十二月、安全管理と報告義務
を怠ったとして、手術当時、整形外科長だった男性教授を停職七日の懲戒処分とした。
男性教授は執刀医から明確な事故の報告はなく、医療ミスの存在を把握していなかったと主張。
「報
告義務を怠ったとする大学側の判断は事実誤認だ」と訴えている。
原告代理人の佐藤欣哉弁護士は「大学病院で複数の診療科が連携して手術をする際の指示や責任体
制が明確でなかったことに問題がある。公判で名誉を回復したい」と話している。 山形大は「訴状
の内容を確認できないのでコメントできない」(医学部)としている。
********************************************************
【山形新聞】
<山大病院医療ミス懲戒は「事実誤認」
男性教授が提訴>
山形大医学部付属病院で二〇〇五年に起きた医療ミスに絡み、報告を怠ったとして停職七日間の懲
戒処分を科せられた男性教授(61)が山形大(結城章夫学長)に対し「処分は事実誤認。無効を確
認する」との訴えを八日までに山形地裁に起こした。
提訴は先月三十日付。原告代理人の弁護士によると、当時、男性教授は整形外科の診療科長を務め
ていたが、部下の医師が執刀ミスしたことを報告しなかったとして処分を受けた。しかし、「部下は
皮膚科の依頼で手術した。(部下が)執刀したこと自体知らなかったし、事故について十分認識でき
る連絡も受けていない」とし、「事実誤認だ」と訴えている。
山形大職員組合は「手術を担当した整形外科のトップだけに責任を押しつけた懲戒処分で、不公平
だ」とする抗議文を提出したが、回答はないという。同組合は今後、支援する会を発足させる方針。
大学側は「訴状を受け取っていないので現時点では何とも言えない」とコメントした。
***************************************************
【毎日新聞】
<懲戒処分無効確認求め提訴
山大付属病院医療過誤で医学部教授>
山形大付属病院で 05 年 5 月に起きた医療過誤にからみ、当時整形外科長だった荻野利彦医学部教授
(61)が、自らへの懲戒処分は無効だとして、山形大に対し、処分無効の確認
などを求める訴訟を山形地裁に起こした。
訴状によると、05 年 5 月に整形外科の医師が皮膚科の依頼を受け、美容的外科手術を執刀したが、
患者は左足筋肉が壊死した。大学は整形外科長だった荻野教授が、執刀医からの報告を病院長へ報告
しなかったとして、07 年 12 月に停職 7 日間の処分とした。これに対し荻野教授は皮膚科で担当した
患者の状態を雑談として聞いただけで、整形外科としての報告義務はなかった、としている。
山形大は「訴状が届き次第、内容を精査し対応したい」としている。
【細田元彰】
Fly UP