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人類学
人類学 成長・発達・子育て・芸術を科学的に理解しよう 教養 / 講義 / 2単位 茶谷薫 ◆授業の到達目標およびテーマ ヒトの科学的特徴や進化、霊長類の分類と分類群毎の特徴、家族や社 会など子育てに関連する自然人類学の基本的な知識を学習し、自身の 科学的な視野を広げることが第一目標である。その上で科学的見地か ら自分自身を見つめ直せるようにすること、近代社会を生きる個人と しての最低限の科学リテラシーを身に付けること、専門分野でも役立 つよう自身の幅と視野を広げ、思考力を身に付けることが最終的な目 標である。 ◆授業の概要 授業は講義形式で行う。内容の概略は以下である。未発達の赤ちゃん を親が育て、家族などの集団で暮らすのはヒトだけではないこと、イ ヌは三つ子などが普通だがヒトでは珍しい理由、ハイハイの意義、サ ルや鳥の二足歩行と異なるヒトの直立二足歩行の特徴、言語や道具に おけるヒトだけにみられる特徴、演奏・描画・抱っこを可能にするヒ トの器用な手の進化、親や兄弟姉妹の意味、など子育てや芸術と我々 の体や生活の基本的な事柄を学修する。 ◆授業計画と内容 1回目 2回目 3回目 4回目 5回目 6回目 7回目 8回目 9回目 10回目 11回目 12回目 13回目 14回目 15回目 試験 ヒトはどんな動物か:ヒトの脳の特徴を中心に クイズから進化が分かる?:ヒトの思考パターンと霊長類 の分類 『あんよ』の利点と欠点:ヒトの直立二足歩行の長所と短 所 直立二足歩行の特徴:ヒトだけの特徴と関連形態 直立二足歩行の起源:直立二足歩行を準備したものとは? 脳と直立二足歩行の進化:ヒトの進化。猿人、原人、旧人 とは? 言葉と道具:ヒトの知性のうち最重要の言語と道具使用と は? 視線と指さし:コミュニケーションの基礎となる知性と形 態 鏡よ、鏡:赤ちゃんの持つ能力、運動と知性の発達の概略 成長発達の進化:ヒトにはなぜ思春期や子どもの時期があ るか おばあさんと双子の不思議:長寿と多胎児出産の背景 配偶パターンの多様性:一夫多妻はオスや男にとって幸せ か 産まずに繁殖:出産しなくとも「子孫」が残る方法とは? ヒトの子育て、サルの子育て:子育ての多様性と共通点 家族、社会:ヒトの家族、兄弟、知性、社会を考える 筆記試験 ◆履修にあたっての準備学習(事前学習) 初回前に講義要綱を読み、授業内容の概略を把握し、それ以降は前回 の授業内容を復習してくること。また中学程度の社会・理科系科目、 小学校程度の算数を復習しておくこと。また授業では様々な霊長類を 学習するので、本学から交通至便のモンキーパークや東山動物園など で、実際にサルの子育てや発達の様子、社会関係などを沢山観察し、 ヒトと比較して欲しい。 ◆成績評価の方法と基準 出席してもどの程度熱心に受講したかは点数化できないため平常点は 成績に反映させない。つまり基本的には筆記試験で1 00%成績が決ま る。ただし出席カードに記した小レポートなどは加点対象となる場合 がある。 ◆教科書 特に使用しない。 ◆参考書・参考資料等 授業中に適宜紹介する。