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Ⅰ 国際関係 05・01 米エクソンモービル、英・オランダのロイヤル・ダッチ

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Ⅰ 国際関係 05・01 米エクソンモービル、英・オランダのロイヤル・ダッチ
大野圭一郎・小宮伸太郎
清水 敬善・細川 洋嗣 編
本蔵 一茂 (共同通信)
Ⅰ 国際関係/Ⅱ 日本関係/Ⅲ 地域別
2008 年 5 月 1 日− 31 日
Ⅰ 国際関係
05 ・ 01
米エクソンモービル、英・オランダのロイヤル・ダッチ・シェル、英 BP の国際石
油資本(メジャー)3 社の 2008 年 1 ― 3 月期決算によると原油価格が最高値を更新し続
けたことに伴い軒並み増収増益を確保
02
ミャンマーを大型サイクロンが直撃、同国で過去最悪規模の自然災害に、9 日国連が国
際社会に 1 億 8700 万ドル(約 200 億円)の緊急支援の拠出要請、ミャンマー軍事政権は
国連援助物資を押収し欧米などの支援を拒否、16 日軍事政権はサイクロン被災の死者と
不明者が計 13 万人超と発表
米連邦準備制度理事会(FRB)が欧州中央銀行(ECB)とスイスの中央銀行と協調、米
欧金融市場への資金供給拡大を緊急発表、拡大幅は最大 760 億ドル(約 8 兆円)
安保理の計 3 回の制裁決議に反しウラン濃縮関連活動を継続するイランの核問題をめぐ
り国連安保理 5 ヵ国とドイツの外相らが会合、イランが濃縮活動を停止した場合何らか
の見返りを与える新「包括的見返り案」で合意(ロンドン)
04
ASEAN と日本、中国、韓国(ASEAN プラス 3)の財務相会議が 1997 年からのアジア通
貨危機のような混乱が再発しないように各国の外貨準備から総額800 億ドル(約 8 兆 4000
億円)以上を集め緊急支援の資金とすることで合意(マドリード)
06 アジア開発銀行(ADB)年次総会で黒田東彦総裁が食糧価格の高騰による貧困層への影
響を緩和するため 5 億ドル(約 520 億円)の緊急財政支援を実施すると発表(マドリード)
12 中国四川省で強い地震が発生、震源は同省アバ・チベット族チャン族自治州、地震の強
さはマグニチュード(M)7.8、同省綿陽市北川県では 8 割の建物が倒壊、中国政府は 28
日死者が 6 万 8900 人、負傷者 36 万 4552 人、行方不明 1 万 9851 人と発表
15
ロシアと中国、インドの 3 ヵ国外相会談が開かれコソボの一方的な独立宣言は過去の国
連安保理決議に違反するとしてセルビアとコソボによる交渉再開を求める立場で一致、
独立を承認した欧米などを強く牽制(エカテリンブルク)
16
中南米諸国と EU の第 5 回首脳会議開催(リマ)
、食料価格の高騰と地球温暖化などの解
決に向けて努力することで一致、宣言文書を採択
米国際開発局が 6 月から北朝鮮に 50 万トンの食料支援を行なうと発表、米国は 2005 年末
に FAO を通じて行なっていた食料支援を打ち切っており約 2 年半ぶりの実施
19 国連食糧農業機関(FAO)がアフリカのソマリアで食料価格高騰や現地通貨の下落、干
ばつの影響で人口の約 3 分の 1 に当たる 260 万人以上が早急な食料援助が必要な「危機的
状況」にあるとの報告書を発表、22 日インドやフィリピンなど低所得・食料不足国の食
料輸入にかかる支出が 2008 年は前年比 40% 増、2000 年比では 4 倍になるとの予測を発表
21
米ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)の原油先物相場が 1 時 1 バレル=
135 ドルを突破し最高値更新、前日の最高値 129.60 ドルから急上昇
23 国連人権理事会が食料危機に関する特別会合を開催、食料価格高騰に「重大な懸念」を
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国際問題月表
表明しその原因となる「あらゆる政策や措置の見直し」を求める決議を全会一致で採択
24
WHO が年次総会で発展途上国への良質な医薬品の供給支援や研究開発の推進を目指す
ことなどを盛り込んだ「グローバル戦略」を採択し閉幕(← 19 日、ジュネーブ)
26
イラン核問題でエルバラダイ IAEA 事務局長がイランのウラン濃縮活動拡大を確認した
とする報告書を IAEA 理事会に配布
28
日本とアフリカ諸国の首脳級らが経済開発の進め方を議論する「アフリカ開発会議
(TICAD)
」開幕(→ 30 日、横浜)
、福田康夫首相が「向こう 5 年間で最大 40 億ドル(約
4200 億円)の円借款を提供する」と表明、30 日食料価格高騰に「特別な関心」を表明
した横浜宣言を採択
膨大な原油などが眠るとされる北極海の資源開発で権益争いを繰り広げる米国、ロシア、
カナダ、ノルウェー、デンマークの 5 ヵ国による北極圏閣僚級会合が閉幕(← 27 日、デ
ンマーク領グリーンランド)
、国際法尊重、環境保護への配慮などで合意、将来の開発で
「平和的な解決に向けた政治的枠組み」の構築を謳った宣言に署名、事態収拾は先送り
国際人権団体アムネスティ・インターナショナル(本部ロンドン)が世界 81 ヵ国以上で
拷問・虐待が続き 54 ヵ国以上で不公正な裁判制度が存続していると指摘した 2008 年版
の年次報告を発表
29 OECD と FAO が高騰する食料価格は徐々に下落に向かうが高騰前の水準まで戻らず今後
10 年間は高止まりが続くと予測した報告書「2008 ― 17 年農業見通し」を発表
国連開発計画(UNDP)がアフリカの気候変動対策として日本政府と共同で総額 1 億 2000
万ドル(約 125 億円)の支援を行なうと発表(横浜)
イラク復興支援をめぐる閣僚級国際会議が開かれマリキ = イラク首相が旧フセイン政権
時代からの対外債務減免を要請(ストックホルム)、イラクの政治、経済、治安など諸
問題が解決に向けて「力強く進展している」との宣言を採択
30 クラスター(集束)弾の使用や製造を禁止する条約を交渉してきた有志国主導の国際会
議「オスロ・プロセス」が議長国アイルランドが示した事実上の即時・全面禁止条約案
を全会一致で採択、閉幕(← 19 日、ダブリン)
国連の生物多様性条約締約国会議が森林破壊を促すなどの批判が出ているバイオ燃料に
ついて加盟国が功罪両面の影響を調査することで合意(← 19 日、ボン)、次回会議を
2010 年 10 月に名古屋で開催と決定
Ⅱ 日本関係
05 ・ 01
暫定税率復活でガソリンの小売価格大幅上昇、14 日初めて 1 リットル当たり 160 円
突破
03
高村正彦外相がクレシ = パキスタン外相と会談(イスラマバード)、同国のテロ対策と
民主化定着への協力を強化する考えを伝え社会資本整備に総額 479 億円の円借款供与を
表明、ムシャラフ大統領、ギラニ首相とも会談
04 高村外相がアフガニスタンを事前公表なしに訪問、カルザイ大統領やスパンタ外相と会
談(カブール)
、テロ対策と復興支援に最大限貢献していく決意を強調
06 胡錦濤中国国家主席が国賓として来日(→ 10 日)
、福田康夫首相との非公式夕食会で日
本へのパンダのつがい貸与を決めたと表明、7 日の首脳会談で共同文書「戦略的互恵関
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国際問題月表
係の包括的推進に関する日中共同声明」と地球温暖化対策の協力に向けた共同声明を発
表、中国は共同文書で初めて戦後日本の歩みを積極評価、国連安保理入りにも肯定的な
発言、同日天皇、皇后両陛下と会見
07
石油元売り最大手の新日本石油が中国最大の石油会社である中国石油天然ガス集団
(CNPC)と石油精製事業の合弁会社を設立すると発表
08 東シナ海ガス田問題の焦点である白樺(中国名:春暁)ガス田の共同開発で中国側が柔
軟姿勢を示したことが明らかに
11 主要国首脳会議(北海道洞爺湖サミット)の関連会合として主要国労働相会合開催(→
13 日、新潟)、雇用をめぐる格差の是正に取り組む決意や環境に優しい働き方を促進す
る「新潟宣言」を盛り込んだ議長総括を取りまとめ閉幕
13 閣議で道路特定財源制度の 2008 年度廃止と 09 年度から一般財源化するとした基本方針
を決定、衆議院で道路特定財源を 2008 年度以降も 10 年間維持する改正道路整備費財源
特例法が与党の 3 分の 2 以上の多数で再可決、成立
東京地検特捜部が中国での遺棄化学兵器処理事業をめぐり大手建設コンサルタント「パ
シフィックコンサルタンツインターナショナル」側が内閣府に過大請求し約 1 億 4100 万
円の不正な利益を得たとして詐欺容疑で前社長多賀正義容疑者を再逮捕
日本政府が英国系投資ファンドのザ・チルドレンズ・インベストメント・ファンド(TCI)
に対し電源開発(J パワー)株買い増しを中止するよう命令、外為法(外国為替及び外
国貿易法)に基づき外国人投資家に株取得中止命令を出したのは初
14
国際協力銀行など政府系 3 機関がブラジルの資源開発大手「バーレ」とレアメタル(希
少金属)や鉄鉱石などの開発に世界規模で協力することに正式合意
16
大手銀行 6 グループの 2008 年 3 月期連結決算が出そろい米国の信用力の低い人向け住宅
ローン(サブプライムローン)問題による損失は合計 9455 億円に、打撃拡大
21 自衛隊による高解像度偵察衛星打ち上げなど宇宙空間の防衛目的利用を可能にする宇宙
基本法が参議院で可決、成立、1969 年の国会決議に基づく「非軍事原則」を転換
環境省が秋田県、北海道で発見されたハクチョウの死骸から検出された強毒性の H5N1
型鳥インフルエンザウイルスは韓国で大流行しているウイルスとほぼ同一と発表
22
福田首相が「新福田ドクトリン」と位置付ける包括的アジア外交政策を発表
30 四川大地震の被災者に救援物資を輸送するための航空自衛隊輸送機派遣を見送ると日本
政府が発表、中国で受け入れ慎重論が高まったため民間チャーター機で輸送
31
石破茂防衛相がゲーツ米国防長官と会談(シンガポール)、沖縄駐留米海兵隊のグアム
移転で日本が負担する住宅建設費の見積額について算定の透明性確保を要求
Ⅲ 地域別
●アジア・大洋州
05 ・ 04
中国政府代表とチベット仏教最高指導者ダライ・ラマ 14 世の特使が非公式対話を
実施、中国側はダライ・ラマ側が暴力活動の扇動や北京五輪妨害活動を行なっていると
して停止を直接要求、2008 年 3 月のチベット暴動後初の接触(深 )
09
韓国で鳥インフルエンザの感染拡大、全国 26 地域の農場など 35 ヵ所で鶏やアヒルへの
感染確認、650 万羽以上を殺処分
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国際問題月表
10 ミャンマー軍事政権が新憲法案の是非を問う国民投票を強行、24 日にはサイクロン被災
地でも強行、26 日軍事政権は全土で約 92.5% が賛成したと発表
12 中国と台湾が武力衝突した 1958 年の台湾海峡危機の際に米軍が沖縄の嘉手名基地から中
国を核攻撃する計画があったことが米旧機密文書から明らかに
14 サマック = タイ首相がテイン・セイン = ミャンマー軍事政権首相と会談しサイクロン被
災で国外の人的支援を積極的に受け入れるよう要請(ヤンゴン)、テイン・セイン首相
はタイの医療チーム派遣の受け入れを表明したが欧米などの人的支援は拒否
韓国政府が牛海綿状脳症(BSE)を理由にした米国産牛肉の輸入制限撤廃への世論の反
発を受け 15 日予定の制限撤廃を 1 週間以上延期すると表明、29 日輸入制限解除を発表、
市民団体や野党は猛反発、31 日抗議のろうそく集会が全国各地でほぼ一斉開催
16
中国の四川大地震で日本政府の国際緊急援助隊第 1 陣が四川省青川県関荘鎮に到着、今
回の地震で中国が受け入れる外国の援助隊第 1 号、日本政府の隊が中国で救助活動に当
たるのは初
20 台湾総統に馬英九氏就任、台湾政治史上 2 回目の政権交代、国民党は 8 年ぶりの政権奪還
22
潘基文国連事務総長がテイン・セイン = ミャンマー首相と会談(ヤンゴン)、23 日に軍
事政権トップのタン・シュエ国家平和発展評議会議長と会談(ネピドー)、事務総長は
会談後議長が援助要員の受け入れに同意したと公表
23 メドベージェフ = ロシア大統領が就任後初めて中国を訪問、胡錦濤国家主席と会談、米
国が進めるミサイル防衛(MD)計画や対テロ戦争を批判する共同声明に署名(北京)
シンガポールとマレーシアが領有権を争っていたマラッカ海峡東方のペドラブランカ
(マレーシア名:バトゥプテ)島について国際司法裁判所(ハーグ)がシンガポールに
帰属するとの判決
24 温家宝中国首相が国連トップとして四川大地震の震源地を初訪問した潘基文国連事務総
長と会談(北京)、事務総長は支援を約束
25
ミャンマーのサイクロン被災者救援を話し合う国際支援会議開催(ヤンゴン)、潘基文
事務総長が各国に積極的な支援を要請、日本は防災対策など中長期的な復旧・復興支援
に向けた調査チームを派遣する考えを表明
27 李明博韓国大統領が就任後初の中国訪問、胡錦濤国家主席と会談(北京)
、両国間協力を
安全保障や国際支援などにも拡大させ「戦略的協力パートナーシップ」関係を確立する
ことで合意、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)核問題での緊密な協力の必要性も確認
ミャンマー軍事政権がノーベル平和賞受賞者で民主化運動指導者のアウン・サン・ス
ー・チーさんに対しさらに 1 年間の自宅軟禁延長を通告
28
台湾の呉伯雄国民党主席が中国共産党の胡錦濤総書記と政権党同士として 1949 年の中
台分裂以来初の国共トップ会談(北京)、1999 年に中断した中台対話を 6 月にも再開す
ることで合意、週末チャーター直行便就航と中国人の台湾旅行解禁の早期実施でも一致
ネパール制憲議会が立憲君主制を廃止し連邦共和制移行を圧倒的多数で決議、ヒンズー
教王国に約 240 年間存続したシャー(グルカ)王朝は倒れギャネンドラ国王は廃位
●中近東・アフリカ
05 ・ 01 バグダッド北のディヤラ州で結婚式参加者の車列を狙ったとみられる自爆テロが 2
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国際問題月表
件発生、少なくとも 35 人が死亡、65 人が負傷
02 スーダン南部ルンベック近郊で航空機が墜落、搭乗していた南部自治政府のディム国防
相と大統領顧問らが死亡
イエメン北部サーダのモスク(イスラム教礼拝堂)で爆弾テロ、金曜日の礼拝に来てい
た市民ら 8 人が死亡、38 人が負傷、警察当局は反政府運動を続けるイスラム教シーア派
に属するザイド派の民兵組織の犯行との見方
ジンバブエ選挙管理委員会が 3 月実施の大統領選の結果を発表、野党民主変革運動のツ
ァンギライ議長とムガベ大統領がいずれも過半数に届かず 6 月 27 日に決選投票
03
トルコ軍参謀本部は軍が 1 日から 2 日にかけてイラク北部の非合法武装組織クルド労働
者党(PKK)の拠点のカンディル山を空爆、戦闘員 150 人を殺害したと発表
06 アブドライ = モーリタニア大統領がゼイン・ウルド・ゼイダン内閣の総辞職を承認、新
首相に経済学者で与党「民主主義と開発のための国民連帯」総裁ヤヒヤ・ウルド・アハ
メド・ワゲフ氏を指名
07
イエメン西部マーリブで地元部族の男らが日本人旅行者 2 人を誘拐、2 人は 8 日無事解
放、部族の長老らが犯人グループと交渉
イスラエルが建国 60 年を迎え記念行事を開始、ブッシュ米大統領らを招き国際会議(13
― 15 日、エルサレム)
モホセニエジェイ = イラン情報相が南部シラーズの宗教施設で起きた爆発事件(4 月 12
日)の実行犯 6 人を逮捕と発表、同情報相は犯人らが米英に拠点をもつ反体制派組織の
支援受けていたと主張
08 レバノンの首都ベイルートで親欧米のシニオラ政権支持者とイランやシリアの支援を受
けるイスラム教シーア派組織ヒズボラが銃撃戦、9 日夜までに少なくとも 18 人が死亡、
10 日シニオラ首相が「クーデター」と非難、アラブ連盟が 11 日緊急外相会議を開催(カ
イロ)
、15 日双方の指導者が戦闘停止と対話再開で合意、21 日には政治危機打開で合意
(ドーハ)
、27 日与党連合はシニオラ現首相を次期首相候補に選出することで合意
イスラエル警察がオルメルト首相がエルサレム市長時代にユダヤ系米国人実業家から多
額の献金を違法に受けていた疑いで捜査中と発表、首相は献金は合法だと容疑を否定し
起訴されれば辞任すると表明
10 イラクのイスラム教シーア派反米指導者サドル師の報道官がサドル師の民兵組織マハデ
ィ軍とイラク治安部隊との間で続く戦闘に関しマリキ政権との間で停戦合意成立と発表
11 バシル = スーダン大統領が 10 日ハルツーム近郊に進撃した「正義と平等運動」とみられ
る反政府勢力をチャド政府が支援しているとしてチャドとの国交断絶を宣言
13
イランがソラナ EU 共通外交・安全保障上級代表らに核問題などに関する「新提案」を
提示、同提案はイラン国内にウラン濃縮コンソーシアム(企業共同体)の設置を要求し
ているものの焦点の濃縮活動継続は放棄せず
15
ナイジェリア商都ラゴス郊外で石油パイプラインが爆発、少なくとも 100 人が死亡
20
モッタキ = イラン外相が 3 月に国連安保理常任理事国とドイツの 6 ヵ国との交渉中止を
表明して以来初めてソラナ上級代表ら代表団のイラン訪問を受け入れると表明
サバハ = クウェート首長が国民議会選実施に伴う内閣総辞職を受けナセル前首相を再度
次期首相に任命
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21
イスラエルとシリア両政府がトルコの仲介による間接的な形で和平交渉を 8 年ぶりに再
開したと発表
ムベキ南アフリカ大統領が周辺国から移住の外国人が暴行を受けている事件で軍隊投入
で沈静化を図ることを決定、暴行は 5 月中旬以降激化し月末までに 50 人以上が死亡
26 エチオピア最高裁が社会主義政権を率いたメンギスツ元大統領に虐殺罪で死刑判決、同
氏はジンバブエに亡命中
●欧 州
05 ・ 01 ロンドン市長選が行なわれ 2 日に保守党下院議員のボリス・ジョンソン氏が労働党
の現職ケン・リビングストン氏を破り初当選、求心力低下のブラウン労働党政権に打撃
06
EU 欧州委員会がイタリア南部のナポリを州都とするカンパニア州で処理施設の不足か
ら大量のごみが路上に放置されている問題で「地域の環境、住民の健康が脅かされてい
る」としてイタリア政府を欧州司法裁判所に提訴の手続き
スイスの総合金融大手 UBS が 2008 年 1 ― 3 月期決算を発表、米サブプライム住宅ローン
問題による巨額損失処理で 115 億 3500 万スイスフラン(約 1 兆 1500 億円)の純損失を計
上、3 ・四半期連続の大幅赤字
07 ドイツ連邦憲法裁判所は連邦空軍が NATO の作戦としてイラク戦争直前にトルコ領空に
空軍機を派遣したことについて「連邦議会の承認を得る必要があった」と違憲判決
ナポリターノ = イタリア大統領が 4 月の総選挙で勝利した中道右派連合を率いるベルル
スコーニ氏を首相に指名、新首相は閣僚名簿を発表し内閣が事実上発足
中国フィルハーモニーオーケストラがローマ法王庁(バチカン)で公演、中国とバチカ
ンとは国交がなく同オーケストラのバチカン公演は初めて
09 ソフトウエア最大手の米マイクロソフトが EU 欧州委員会から EU 競争法違反(独占的地
位の乱用)で 8 億 9900 万ユーロ(約 1400 億円)の制裁金を科されたことを不服として欧
州裁判所に提訴
11
セルビアで議会選(1 院制、定数 250)実施、20 日選挙管理委員会が EU 加盟推進派の
タディッチ大統領が率いる民主党中心の政党連合「欧州のセルビアのために」が 102 議
席で第 1 党になったと最終確定結果を発表、連立交渉へ
12
英銀大手 HSBC が 2008 年 1 ― 3 月期の米サブプライム住宅ローン問題に絡む損失が 58 億
ドル(約 6000 億円)と発表、同問題による累積損失は 156 億ドル(約 1 兆 6000 億円)
13
フランス大手銀行ソシエテ・ジェネラルの 2008 年 1 ― 3 月期決算が発表され米サブプラ
イム住宅ローン問題の損失で純利益が前年同期比 23% 減の 10 億 9600 万ユーロ(約 1762
億円)に、14 日発表の同大手銀行 BNP パリバの同期決算も純利益が同 21% 減の 19 億
8100 万ユーロ(約 3200 億円)
15 EU 統計機関ユーロスタットが発表した2008 年 1 ― 3 月期のユーロ圏の GDP は前期比 0.7%
増で市場予想を上回る回復傾向、主要国ドイツが建設投資の伸びなどで急回復したこと
が全体を押し上げ
20 グズフィンソン = アイスランド農業・漁業相が 2007 年から停止していた商業捕鯨の再開
を指示、ミンククジラ 40 頭の捕鯨枠を割り当て
スペイン、フランス両国の治安当局がスペイン北部バスク地方の独立を求める非合法組
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国際問題月表
織「バスク祖国と自由(ETA)」の最高指導者ハビエ・ロペス・ペニャ容疑者ら ETA 幹
部 4 人をフランス南西部ボルドーで逮捕
EU 欧州委員会が EU 共通農業政策(CAP)の見直し案を加盟国に提案、補助金減額、世
界的な穀物価格の高騰を背景に減反政策の廃止などの方針盛り込む
29
プーチン = ロシア首相がサルコジ = フランス大統領、フィヨン首相と会談(パリ)、EU
とロシアの関係改善などを協議、プーチン氏の主要国(G8)訪問は首相就任後初
●独立国家共同体(CIS)
05 ・ 04 プーチン = ロシア大統領が資源開発やマスコミなどの「戦略的産業」分野への外国資
本の参入を規制する法律に署名
06 ロシア国営原子力企業「ロスアトム」のキリエンコ総裁とバーンズ駐ロシア米大使が原子
力発電所など民生用の原子力協力協定に調印(モスクワ)
07 3 月のロシア大統領選で圧勝したドミトリー・メドベージェフ第 1 副首相が第 3 代大統領に
就任、新大統領はプーチン前大統領を首相に指名、8 日下院が首相就任を承認、プーチン
首相が 12 日新内閣人事を発表、第 1 副首相にズプコフ前首相とメドベージェフ氏に近いと
されるシュワロフ大統領補佐官の 2 人を任命
11 メドベージェフ大統領がブラウン英首相と電話会談し主要国首脳会議(北海道洞爺湖サミ
ット)の際に英ロ首脳会談を行なうため準備を進めることで合意
21 グルジアで議会選(定数 150)実施、22 日中央選管が暫定集計としてサーカシビリ大統領
の与党「統一国民運動」が約 59% を得票したと発表、同党の圧勝が確実に
26 グルジアが4月20日に自国領空に侵入したロシアの戦闘機によって無人偵察機を撃墜され
たと訴えている問題で国連グルジア監視団(UNOMIG)がロシア軍機が撃墜したとする報
告をまとめ公表、27日ロシア外務省は国連調査を批判する声明を発表
プーチン首相が就任後初めて開催した政府幹部会で石油増産に向け石油採掘で企業に課せ
られる鉱物採掘税の非課税枠を拡大し減税を行なう方針を明らかに
●北 米
05 ・ 01 米政府監査院が在日米軍再編計画の柱の一つである沖縄駐留海兵隊のグアム移転で
日米が目標とする 2014 年移転完了に遅れが出る可能性を示唆する報告書を上院に提出
ブッシュ米大統領が食料価格急騰に伴う飢餓や暴動発生に見舞われている発展途上国救
済のため食料支援や開発援助へ 7 億 7000 万ドル(約 800 億円)の追加予算を提案
03 マイクロソフトが米インターネット検索大手ヤフーに対する買収提案を撤回すると発表
08 米国務省報道官が訪朝したソン・キム国務省朝鮮部長に北朝鮮がプルトニウムを利用し
た核開発計画に関する大量の文書を提出したと発表、13 日同部長は文書には寧辺の実験
用黒鉛減速炉と放射化学研究所(再処理施設)の稼働記録が記載されているとして核計
画申告が実現した際の検証で「重要な第一歩となる」と評価
12
米シンクタンクの科学国際安全保障研究所(ISIS)は北朝鮮が協力したと米政府が発表
したシリアの核施設について計画の察知防止のための隠蔽工作をまとめた報告書を発表
米エネルギー省が 2030 年までに米国の総発電容量の 20% を風力発電で賄うことが可能だ
とする報告書を発表
国際問題 No. 573(2008 年 7 ・ 8 月)● 49
国際問題月表
14 米内務省が地球温暖化による北極海の氷の減少で近い将来に絶滅の危険にさらされると
してアラスカ州に生息するホッキョクグマを絶滅危惧種に指定、温暖化の影響を理由に
した指定は米国で初
15 米下院本会議が北朝鮮非核化措置への財政支出に道を開く武器輸出管理法の修正案可決
22 米上院本会議がブッシュ大統領が拒否権を発動していた新農業法案を圧倒的多数で再可
決、成立、ブッシュ政権下で議会が大統領の拒否権を覆し法律を成立させたのは 2 回目
25
米航空宇宙局(NASA)が無人探査機フェニックスが火星の北極付近に着陸したのを確
認、火星着陸は 2004 年 1 月の米探査車以来 4 年 4 ヵ月ぶり、北極付近への着陸は初
31 米大統領選の民主党候補指名争いに絡み開かれた同党の党規委員会が制裁措置によって
資格を剥奪したミシガン、フロリダ両州の代議員の半数を復活させオバマ上院議員に 63
人、クリントン上院議員に 87 人を配分すると決定、オバマ氏の指名獲得が濃厚に
●中南米
05 ・ 01 南米ボリビア有数の観光地ウユニ塩湖付近で日本人観光客 5 人を乗せた車が別の車
と衝突し炎上、5 人が死亡
キューバの首都ハバナで労働者ら 50 万人以上が参加してメーデーの大行進、フィデル・
カストロ前国家評議会議長が 2 月に引退し実弟のラウル・カストロ新議長が後を継いで
以来初の国家的大行事、新議長は演説せず
04 ボリビア東部の白人富裕層が多いサンタクルス県で独自の徴税権などを定めた自治色の
強い憲章制定の是非を問う住民投票が実施され賛成が約 83% を占め承認、モラレス大統
領の左翼的政策に富裕層の反発強まる
09 ベネズエラの国営ベネズエラ石油が中国石油大手の中国石油天然ガスの子会社である中
国石油(ペトロチャイナ)との間で日量 40 万バレルの精製能力をもつ初の合弁製油所を
中国広東省に建設することで合意
13 シルバ = ブラジル環境相が辞任、同相は環境保護活動家としても知られアマゾン地域の
開発による熱帯雨林の違法伐採などの環境破壊に抗議したとの観測
16 ドミニカ共和国で大統領選が実施されドミニカ解放党の現職レオネル・フェルナンデス
大統領が野党ドミニカ革命党のミゲル・バルガス氏を破り当選
23
政治経済両面での南米 12 ヵ国の統合を目指す南米諸国連合(UNASUR)が創設され各
国首脳が議定書に調印(ブラジリア)
24
コロンビア政府軍が同国最大の左翼ゲリラであるコロンビア革命軍(FARC)の創設者
の一人マヌエル・マルランダ最高司令官が 3 月 26 日に死亡したと発表
国際問題 第 573 号(電子版) 2008 年 7 ・ 8 月号[合併号]
編集人 『国際問題』編集委員会
発行人 佐藤 行雄
発行所 財団法人日本国際問題研究所
〒 100−6011 東京都千代田区霞が関 3−2−5 霞が関ビル 11 階
電話 03−3503−7262(出版・業務担当)
http://www.jiia.or.jp/
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機関、また当研究所の意向を代表するものではありません。
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さい。また長文にわたる場合は事前に当研究所へご連絡ください。
*電子版最近号
07 年 6 月号 焦点:グローバル・ガヴァナンスの現在
07 年 7・8 月号 焦点:危機 10 周年のアジア経済
07 年 9 月号 焦点:平和構築―紛争後の不安定と安定
07 年 10 月号 焦点:日本の海洋境界画定
07 年 11 月号 焦点:急増するFTA―世界貿易体制とアジア
07 年 12 月号 焦点:グローバリゼーションと経済安全保障
08 年 1・2 月号 焦点:転機に立つアメリカと中国
08 年 3 月号 焦点:岐路に立つ日本外交
08 年 4 月号 焦点:国連安保理の機能変化
08 年 5 月号 焦点:不透明感を増す世界経済
08 年 6 月号 焦点:洞爺湖サミットと地球環境―気候変動を中心に
国際問題 No. 573(2008 年 7 ・ 8 月)● 50
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