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Ⅰ 国際関係 11・02 米CIAが東欧など8ヵ国に秘密収容所を設置、国際

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Ⅰ 国際関係 11・02 米CIAが東欧など8ヵ国に秘密収容所を設置、国際
田島 秀則・土屋 豪志
濱口 健・山岡 宗広 編
Ⅰ 国際関係/Ⅱ 日本関係/Ⅲ 地域別
2005 年 11 月 1 日− 30 日
(共同通信外信部)
Ⅰ 国際関係
11・02
米 CIA が東欧など 8 ヵ国に秘密収容所を設置、国際テロ組織アルカイダの重要容疑
者らをひそかに収容していると米紙が報道
EU と日米などが朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)による日本人を含む外国人拉致に
ついて「組織的な人権侵害」として非難する決議案を国連総会第 3 委員会(人権)に提
出、17 日国連総会第 3 委員会が採択、中国、ロシアなどが反対し韓国は棄権、北朝鮮が
強く反発
05 フランスのパリ北東セーヌサンドニ県の変電施設で少年 2 人が感電死した(10 月 27 日)
のをきっかけに暴動が始まり車両放火が連夜続きこの日までに全国に飛び火、7 日 1 人
が死亡、8 日フランス政府が緊急閣議を開き非常事態を宣言、必要に応じて夜間外出禁
止令を発令できる権限を一部県知事に与え 9 日までにニースなど 5 県が発令、14 日閣議
で非常事態宣言の有効期限を 3 ヵ月延長する方針を決定
世界銀行が鳥インフルエンザ対策として最大 5 億ドル(約 590 億円)規模の基金を創設
する方針を明らかに
07 国際熱核融合実験炉(ITER)参加国・機関の次官級協議でインドの参加受け入れ方針で
一致(ウィーン)
08 国連安保理がイラクに展開する米軍など計約 18 万人規模の多国籍軍の駐留期限をイラク
移行政府の要請に基づき 2005 年末から 1 年間延長し 06 年末までとする日米英など提出の
決議案を全会一致で採択
10
国連環境計画(UNEP)がイラク戦争や湾岸戦争などで化学工場が破壊されたことなど
による深刻な環境汚染で有害廃棄物除去などに約 4000 万ドル(47 億円)の資金が必要
だとする報告書を発表
11
北朝鮮の核問題をめぐる第 5 回 6 ヵ国協議が全体会議を開き中国が「朝鮮半島の検証可
能な非核化」の早期実現に向け前回協議の共同声明履行を再確認した議長声明を発表し
休会(← 9 日、北京)
WTO 一般理事会でサウジアラビアの加盟申請を正式承認
12 米国が提唱する拡大中東・北アフリカ地域での民主化構想をめぐり協議する「未来のた
めのフォーラム」第 2 回会合(← 11 日、バーレーン)、主要国(G8)と中東諸国など 40
以上の国・機構の外相らが参加し民主化や政治改革促進のため人権団体などを財政支援
する財団の設立で合意し閉幕
アナン国連事務総長がイラク戦争後初めてイラクを訪問、国民の和解を訴え宗派・民族
間の融和への支援を表明
16
ブッシュ米大統領がアジア外交に関し政策演説(京都)、日米同盟を「アジア地域の安
定と安全保障の柱」と評価、「自由」の意義を重ねて強調、中国に政治的自由の拡大や
人民元の一段の改革を要求、6 ヵ国協議を通じた朝鮮半島非核化の重要性を呼び掛け
国際問題 No. 550(2006 年 4 月)● 47
国際問題月表
18
ブッシュ米大統領とプーチン大統領が会談(釜山)、イランの核開発問題について同国
のウラン転換作業を容認し代わりに核兵器開発につながる濃縮作業はロシアで行なう妥
協案を受け入れるべきだとの考えで一致
19 APEC 首脳会議が鳥インフルエンザの感染拡大阻止や WTO 新多角的貿易交渉(ドーハ・
ラウンド)成功に向けた首脳宣言を採択し閉幕(← 18 日、釜山)
21 国連合同エイズ計画(UNAIDS)と WHO が世界のエイズウイルス(HIV)感染者が推計
で約 4000 万人に上り東欧・中央アジアと東アジアで感染者が急増していると警告した
2005 年版のエイズ報告書を公表
22 朝鮮半島エネルギー開発機構(KEDO)理事会メンバーの日米韓と EU が 2003 年末から
停止している北朝鮮での軽水炉建設事業の廃止で合意(← 21 日、ニューヨーク)
、28 日
北朝鮮外務省報道官が「米国に政治的、経済的な損失に対する補償を要求する」と表明
国連食糧農業機関(FAO)が年次報告書「世界の食料不安」を発表、2015 年までの栄養
不良人口半減を目指した 1996 年世界食料サミットの目標はこのままでは世界のどの地域
でも達成できないと警告
24 IAEA 定例理事会開幕(→ 25 日、ウィーン)
、イランの核問題について同国に英仏独の欧
州 3 ヵ国との交渉を再開するよう求める「議長要約」を了承、国連安保理への付託は見
送り
24 ハリリ元レバノン首相暗殺事件で国連独立調査委員会が今後容疑者と認定する人物につ
いて海外渡航禁止や資産凍結措置などの制裁を科すべきかを判断する安保理下部の委員
会委員長に大島賢三国連大使を充てることを全会一致で決定
26
ラミー WTO 事務局長が 12 月の香港閣僚会議で採択を目指すドーハ・ラウンド「閣僚宣
言」の事務局長草案を加盟国に提示
Ⅱ 日本関係
11・01
東京証券取引所でシステム障害が発生し朝から取引全面停止、午後 1 時半再開
03 日本と北朝鮮が政府間協議を 1 年ぶりに再開(→ 4 日、北京)
、日本は拉致問題、核など
安全保障、「過去の清算」を含む国交正常化の 3 つの「分科会」設置を提案
2003 年に北朝鮮へ入国して亡命を図り日本への帰国を求めていた大阪市の元飲食店員北
川和美さんが平壌から 2 年 3 ヵ月ぶりに帰国
07
ドゥドゥ・ディエン国連人権委員会特別報告者(セネガル)が国連総会第 3 委員会で日
本における人種差別の状況について報告、同和問題やアイヌ民族、在日韓国・朝鮮人ら
に対する差別が実在しているとして包括的な人種差別禁止法の制定を訴え
沖縄県の稲嶺恵一、神奈川県の松沢成文両知事が額賀福志郎防衛庁長官らと会い日米両
政府が合意した在日米軍再編案は容認できないと伝達、11 日政府は閣議で迅速な再編実
施のため必要な措置を講じる方針を決定
08 ローレス米国防副次官が在日米軍再編をめぐり米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移
設と米海兵隊約 6000 人のグアム移転など再編計画全体について 2012 年までに実現を目
指すことで日米両政府が大筋合意済みであることを明らかに
第 9 回ラムサール条約締約国会議で尾瀬や奥日光の湿原など日本の湿地計 20 ヵ所を正式
に登録(カンパラ郊外〔ウガンダ〕)
国際問題 No. 550(2006 年 4 月)● 48
国際問題月表
11
内閣府が 7 ― 9 月期の実質 GDP 速報を発表、前期比 0.4% 増、年率換算で 1.7% 増加
三菱自動車が大株主のドイツ・米自動車大手ダイムラークライスラーが保有する同社株
の 12.42% 全株を売却、資本提携を解消すると発表
14 経済財政諮問会議で二階俊博経済産業相が商工中金の民営化を提案、竹中平蔵総務相も
公営企業金融公庫を新たな仕組みに移行すると表明、いずれも政府系金融機関としては
廃止される方向に
15
小泉純一郎首相が 2006 年度予算の新規国債発行額を 30 兆円に近づけるよう全閣僚に指
示
天皇家の長女紀宮さまが都職員の黒田慶樹さんと結婚、神前結婚式で披露宴には天皇、
皇后両陛下も出席(都内ホテル)
16
小泉首相がブッシュ米大統領と会談(京都)、国際社会の平和と安定のため日米同盟関
係強化が重要との認識で一致、首相は在日米軍再編で「実現に最大限努力する」と約束
18 東京株式市場が景気回復期待の強まりから大幅続伸、日経平均株価の終値は 1 万 4623 円
と小泉政権発足後の最高値を更新、約 5 年ぶりに 1 万 4600 円台を回復
小泉首相が盧武鉉韓国大統領と会談(釜山)、大統領は 10 月の首相の靖国参拝について
厳しく批判、首相は大統領の年内来日を要請せず
米海軍が横須賀基地(神奈川県)を事実上の母港とする通常型空母キティホークの後継
艦として原子力空母ジョージ・ワシントンの配備を決めたことが明らかに
21
小泉首相がプーチン = ロシア大統領と会談(東京)、北方領土問題で具体的進展はなく
交渉継続での一致にとどまる
22
自民党が立党 50 年記念大会開催、環境権や自衛軍保持を明記した新憲法草案を公表
24 首相の私的諮問機関「皇室典範に関する有識者会議」が女性、女系天皇を容認する報告
書を提出
25
麻生太郎外相が稲嶺沖縄県知事らと会談(那覇)、米軍普天間飛行場のキャンプ・シュ
ワブ沿岸部への移設案に理解を要請、知事は反対姿勢を表明
ユネスコが「人類の口承および無形遺産に関する傑作(世界無形文化遺産)の宣言」を
発表、歌舞伎が「傑作」に選ばれ日本からは能楽、人形浄瑠璃文楽に続き 3 件目に
Ⅲ 地域別
●アジア・大洋州
11・02
中国とインド、韓国などアジア 6 ヵ国の貿易担当相が 2006 年 7 月から相互に優遇関
税を適用するアジア・太平洋貿易協定(APTA)に調印(北京)
国際人権監視団体「ヒューマン・ライツ・ウオッチ」は中国当局が天安門広場での抗議
行動を理由に 13 年間精神病院に強制収容していた民主活動家王万星氏の拘束を 8 月に解
きドイツに出国させていたと発表
08 オーストラリアの警察当局が大規模なテロ攻撃の計画があったとしてシドニーとメルボ
ルンで一斉捜索を実施、16 人を逮捕
09 インドネシアのジャワ島でバリ島同時爆弾テロなどの首謀者として国際手配されていた
マレーシア人のアザハリ・フシン容疑者が警察に隠れ家を包囲され銃撃戦の末に自爆死
インドなど 7 ヵ国による南アジア地域協力連合(SAARC)の首脳会議が開幕(→ 13 日、
国際問題 No. 550(2006 年 4 月)● 49
国際問題月表
ダッカ)、新議長のジア = バングラデシュ首相が災害への即応体制構築に地域で取り組
む必要性を強調、2015 年までの貧困削減に向けた基金創設を提案
13 中国吉林省吉林市の石油化学工場で大規模な爆発、5 人死亡、14 日松花江から化学物質
のベンゼンなどを検出
16 胡錦濤中国国家主席と盧武鉉韓国大統領が首脳会談、小泉純一郎首相の靖国神社参拝を
受け歴史問題が地域の協力と発展に否定的影響を与えてはならないとし正しい歴史認識
を基礎に未来志向的関係発展に共に努力していくことで一致(ソウル)
中国衛生省が湖南省などで計 2 人の高病原性鳥インフルエンザ(H5N1 型)感染を確認、
中国での感染確認は初
17 ダウナー = オーストラリア外相がイラク南部ムサンナ州で日本の陸上自衛隊の安全確保
などに当たるオーストラリア部隊について自衛隊が駐留を続ければオーストラリア部隊
も任務を延長する考えを示唆
ブッシュ米大統領が盧武鉉大統領と会談(慶州)
、6 ヵ国協議の共同声明を北朝鮮核問題
解決への重要な進展と評価する共同宣言を発表
ミャンマー軍事政権代表が ILO の理事会で ILO 残留を正式に表明
18 中国政府の台湾事務弁公室と台湾の行政院(政府)大陸委員会が 2006 年 1 月 29 日の春節
(旧正月)前後に直行チャーター便を乗り入れることで合意したと発表
1987 年に失脚した中国共産党の故胡耀邦元総書記の生誕 90 周年を記念した式典が行な
われ曽慶紅国家副主席が胡氏を称賛し指導部が事実上の名誉回復
韓国政府がイラク駐留韓国軍部隊を 1000 人程度削減し 2006 年初めから段階的に撤収す
る計画を決定
タイとペルーが両国間の自由貿易協定(FTA)に調印(釜山)
インドとパキスタンが領有権を争うカシミール地方の実効支配線(停戦ライン)の 1 ヵ
所を開放、約 58 年ぶりに地震救援のため住民が徒歩での越境を開始
20
ブッシュ米大統領が胡錦濤国家主席と会談(北京)、中国の民主化促進や悪化する日中
関係の改善を要請、民主化に関し胡主席は中国独自の取り組みを強調
22 中国吉林省の化学工場爆発による松花江の汚染で黒竜江省ハルビン市が水道水の供給停
止、ロシア領アムール川での汚染の危険が高まり 26 日李肇星中国外相がラゾフ駐中国
ロシア大使に謝罪
26
中国江西省北部の九江市と瑞昌市付近でマグニチュード(M)5.7 の地震があり 13 人が
死亡、約 8000 人が負傷
27 ミャンマー軍事政権が民主化運動指導者アウン・サン・スー・チーさんに自宅軟禁措置
の 1 年間延長を通告
30
中国の黒龍江省で 27 日炭鉱爆発事故が発生、死者はこの日までに 160 人以上に
●中近東・アフリカ
11・03
5 月に行なわれたエチオピアの人民代表議会(下院)選挙に不正があったとして起
きた抗議活動が 1 日再発、首都アディスアベバの市街地で投石などで抗議するデモ隊に
治安部隊が発砲し 2 日間で少なくとも計 41 人が死亡、150 人以上が負傷
09
エジプトで人民議会選挙の第 1 回投票実施
国際問題 No. 550(2006 年 4 月)● 50
国際問題月表
イラン国会がアハマディネジャド大統領が指名した石油相ら 4 閣僚の審議を開始、石油
相候補者のマハスーリ氏が候補を辞退
ヨルダンの首都アンマンの 3 ヵ所のホテルで同時爆弾テロがあり約 60 人が死亡、100 人
以上が負傷、10 日ヨルダン人テロリストのザルカウィ容疑者が率いるイラク聖戦アルカ
イダ組織を名乗るグループが犯行声明を発表
10
クウェートの農業当局が国内のフラミンゴとハヤブサ各 1 羽から鳥インフルエンザウイ
ルスが検出されたと発表
13 ブルキナファソで大統領選挙実施、18 日選挙管理委員会は現職のコンパオレ大統領が約
80% を得票したとの暫定結果を発表
18
イラク中部ハナキンのイスラム教シーア派モスク(礼拝所)2 ヵ所で自爆テロ、少なく
とも 74 人が死亡、75 人が負傷
20 イラン国会が同国の核問題が国連安保理に付託された場合に査察強化を目的としたIA
EA追加議定書の暫定適用の中止やウラン濃縮の開始などを政府に義務付ける法案を可
決
21 シャロン = イスラエル首相が右派リクードからの離党と新党結成を表明、23 日カツァブ
大統領が国会解散と 3 月 28 日の総選挙実施を承認、新党名は「カディマ(前進)」と決
定
ケニアで憲法改正の是非を問う国民投票実施、22 日選挙管理委員会が中間結果を発表、
改正案の否決が明らかに、23 日キバキ大統領は否決を受け全閣僚を解任
WHO がスーダンで感染症の黄熱病が発生し少なくとも 118 人が死亡したと発表
イラク移行政府のタラバニ大統領が 1979 年のイラン革命後初めてイランを訪問
23
8 日に行なわれたリベリア大統領選挙の決選投票の最終結果が発表されエレン・サーリ
ーフ元国連開発計画(UNDP)アフリカ局長が 59.4% を得票し当選、アフリカ初の女性
大統領誕生
25 パレスチナ自治区ガザ地区とエジプトの境界にあるラファ検問所でパレスチナ自治政府
による管理業務の開始を祝う式典開催、26 日に本格開通しイスラエル占領以来 38 年ぶ
りに住民はイスラエル当局の検査なしで外国へ行くことが可能に
27
イラン南部ペルシャ湾岸のケシム島付近でM 6.1 の地震が発生、10 人が死亡、約 100 人
が負傷
ガボンで大統領選挙実施、29 日ボンゴ現大統領が得票率 79.2% で当選したとイバラ内
務・地方分権相が発表、任期は 7 年
28 サダム・フセイン元イラク大統領らの戦争犯罪を裁く公判がイラク高等法廷で再開(バ
グダッド)
、弁護側が米占領下で設置された法廷の正当性に異議を申し立て休廷を要求、
アミン裁判長が 12 月 5 日までの休廷を宣言
●欧 州
11・08
EU 欧州委員会がイラクに代表部設置を決定
09 ブレア英政権の反テロ法案でテロ容疑者の起訴前拘置期間を 90 日間に延長する条項を下
院が否決、部分的だが重要法案の否決は同政権下で初
胡錦濤中国国家主席がブレア英首相と会談(ロンドン)、気候変動や北朝鮮の核問題な
国際問題 No. 550(2006 年 4 月)● 51
国際問題月表
どを協議
11 シコルスキ = ポーランド国防相が 2006 年 1 月のイラク駐留部隊の撤退方針を変更、駐留
延長を示唆
14
リード英国防相がイラク駐留英軍が 2006 年にも一部地域から撤退可能と発言
15 アロンソ = スペイン内相は米 CIA が東欧などに設置したとされる秘密収容所に容疑者を
移送する際スペインの空港を使用した疑いで捜査を開始したと発表、24 日米航空機がス
ペイン法に抵触した証拠はないとモラティノス = スペイン外相が表明
16
EU 欧州委員会が鳥インフルエンザ対策で導入したEU域外からの野鳥やペット用鳥の
輸入禁止措置の 2006 年 1 月 31 日までの延長を決定
21 EU 外相理事会がボスニア・ヘルツェゴビナの EU 加盟に関し加盟の前提となる安定連合
協定締結交渉開始を承認
シュレーダー = ドイツ前首相が政界引退を表明
22
セルビア・モンテネグロのコソボ自治州の地位確定交渉開始
ベルルスコーニ = イタリア首相がイラク派遣部隊の 2006 年中の完全撤退方針を表明
ドイツ議会が新首相にキリスト教民主・社会同盟(CDU ・ CSU)統一候補のアンゲラ・
メルケル氏を選出、社会民主党(SPD)との大連立政権が正式発足
23
メルケル = ドイツ首相がシラク = フランス大統領と会談(パリ)、両国の協調関係を確
認
EU が CIA の秘密収容所問題で米政府に真偽を問い合わせることをこの日までに決定、ポ
ーランドとルーマニアは欧州委員会の照会に秘密収容所の存在を否定、チェコは米国か
らの設置要請を拒否したと回答、28 日フラティニ EU 欧州委員会副委員長が秘密収容所
受け入れ国に対し EU の投票権剥奪などの罰則を科すと警告
バセスク = ルーマニア大統領が国内に米軍基地を受け入れることを決め 12 月に合意文書
に署名する予定と表明
25
フランス社会党が党員投票でオランド第一書記を再選
EU が自国通貨と欧州単一通貨ユーロのレートを一定の変動幅で連動させる為替相場メ
カニズム(ERM)にスロバキアを参加させることを了承したと発表
26
アゼルバイジャンで議会選の不正に抗議する 1 万人規模の集会がバクー郊外で開かれ警
官隊が高圧放水銃や警棒を使って群衆を強制排除する事態に
27 メルケル首相がエルドアン = トルコ首相と会談(バルセロナ)、トルコの EU 加盟につい
て EU の交渉開始合意を尊重と表明
28
EU ・地中海諸国首脳会議(← 27 日、バルセロナ)がテロ根絶などを盛り込んだ決議を
採択し閉幕
29 フランス国民議会がテロ容疑者の最大拘束期間の延長などを盛り込んだ新テロ法案を可
決、関係閣僚会議で移民政策の規制強化で合意
EU が 2006 年 1 月導入のバナナの新輸入制度で輸入割当制度を廃止し一律関税化するこ
とを承認、旧植民地向けの EU の優遇措置を受けていない中南米生産国に WTO で敗訴し
たことを受けた措置
ブレア首相が原子力発電所の新規建設方針を打ち出し原発推進への政策転換を示唆
30
OECD が 2006 年 5 月末で任期が満了するジョンストン事務総長の後任にアンヘル・グリ
国際問題 No. 550(2006 年 4 月)● 52
国際問題月表
ア元メキシコ財務相を選出と発表
●独立国家共同体(CIS)
11・01 キルギスの首都ビシケク近郊など数ヵ所の刑務所で受刑者らが一斉に暴動を起こし
特殊部隊が鎮圧のため発砲、受刑者ら 20 人以上が死亡
07
アゼルバイジャンの議会選でアリエフ大統領の与党「新アゼルバイジャン」が定数 125
(小選挙区)のうち過半数の 63 議席を確保し勝利、9 日議会選で政権側による大規模な
不正があったと主張する野党の選挙連合「自由」が首都バクーで街頭抗議集会、約 2 万
人の参加者が選挙の無効、やり直しや大統領の退陣を要求
10 ロシア産業エネルギー省が東シベリアからの石油パイプライン「太平洋ルート」建設計
画の第一段階として中間地点スコボロジノまでの西側半分に 2006 年着工し 08 年に完成
させる建設日程をとりまとめ
11
ロシア国防省が 1999 年のロシア軍進攻による第二次チェチェン紛争以降 2005 年 11 月ま
でにチェチェン共和国でロシア軍兵士 3482 人が死亡、32 人が行方不明になったことを
明らかに
14 プーチン = ロシア大統領がメドベージェフ大統領府長官を第一副首相に任命、イワノフ
国防相を副首相兼務とする人事を発表
プーチン大統領とカリモフ = ウズベキスタン大統領が会談(モスクワ)、ウズベキスタ
ンの安全保障が脅かされた場合にロシアの軍事力使用を可能にする条約に調印
21 ウズベキスタン国防省が南部ハナバード基地に駐留している米軍が撤退を完了したこと
を明らかに
23 アンティポフ = ロシア原子力庁次官がロシア海軍の退役原子力潜水艦解体に伴う原子炉
の陸上保管施設建設に日本政府の支援を要請、日本側が検討していることを明らかに
25 ロシア下院がこの日までに非政府組織(NGO)の活動を大幅に規制する現行法修正案を
賛成多数で基本採択
27 チェチェン共和国で新たに発足する議会の選挙実施、28 日までの開票でプーチン大統領
の与党「統一ロシア」が約 61% を得票、2 位が右派連合で約 11%
●北 米
11・01
ブッシュ米大統領が鳥インフルエンザ変異の新型インフルエンザへの対策を発表、
対策費などとして計 71 億ドル(約 8300 億円)の緊急支出を議会に要請
03
CIA 工作員名漏洩事件で偽証罪などに問われ副大統領首席補佐官を辞任したルイス・リ
ビー被告がワシントン連邦地裁での初公判で起訴事実を否認し無罪を主張
08 対米輸出が急増している中国製繊維製品の抑制を目指した米中交渉が最終合意、中国が
2006 年から 3 年間繊維製品の対米輸出の伸びを自主規制
14 日米財界人会議が両国政府に FTA を柱とした経済連携協定の締結を求める共同声明を採
択して閉幕(← 13 日、ワシントン)
15 米連邦準備制度理事会(FRB)の次期議長に指名されたバーナンキ大統領経済諮問委員
会委員長の指名承認公聴会を上院銀行住宅都市委員会で開催、16 日承認
18
米下院本会議が WTO 違反が確定しているバード修正法の撤廃を盛り込んだ「2005 年赤
国際問題 No. 550(2006 年 4 月)● 53
国際問題月表
字削減法案」を賛成多数で可決、同法撤廃を議会が可決したのは初
21
米農務省がカナダ西部ブリティッシュコロンビア州からの家禽輸入の当面禁止を発表、
輸入アヒル 1 羽から H5 型の鳥インフルエンザウイルスが検出されたため
22
米国務省がインドネシアに対してこれまで禁じてきた軍事支援の再開を発表
28 カナダ下院が与党自由党の「腐敗」を主張し野党が提出したマーティン内閣不信任案を
可決、29 日首相が 2006 年 1 月 23 日に下院選を行なう考えを明らかに
29
ライス米国務長官が訪米したシュタインマイヤー = ドイツ外相と会談、国務長官は CIA
の秘密収容所設置疑惑について EU の調査要求を受け入れてできるだけ早期に回答する
と約束
30 米シンクタンク「エネルギー環境調査研究所」がロスアラモス国立研究所で少なくとも
300 キロの兵器級プルトニウム(核兵器 50 個分に相当)が行方不明になっている可能性
があるとした報告書を発表
ブッシュ大統領がイラク政策について演説、イラク軍の訓練の進展で「駐留米軍の規模
削減が可能だ」と述べ段階的撤退の可能性に言及したものの時期には触れず
●中南米
11・05
米州首脳会議がキューバを除く 34 ヵ国の貿易を自由化する米州自由貿易地域
(FTAA)実現に向けた交渉の再開をめぐり協議(← 4 日、マルデルプラタ〔アルゼンチ
ン〕)、賛否両論を併記した首脳宣言を採択して閉幕、4 日 FTAA に反対するデモ隊が暴
徒化して警官隊と衝突
06 フジモリ元ペルー大統領が日本を極秘出国しチリのサンティアゴに到着、ペルー政府の
引き渡し要請を受けチリ警察当局が直後に身柄拘束、10 日ペルー政府は日本政府が引き
渡し要請に応じなかったなどとして駐日大使の召還を決定、28 日フジモリ氏の支持政党
シ・クンプレが 2006 年 4 月の大統領選候補者としてフジモリ氏を選出する方針を表明
ブッシュ米大統領がルラ = ブラジル大統領と会談(ブラジリア)、民主主義の促進や貿
易自由化を盛り込んだ共同声明を発表
23 チリのサンティアゴ控訴裁が約 2700 万ドルの資産を海外の銀行口座に隠していたとして
ピノチェト元大統領を脱税などの罪で起訴、24 日軍事独裁政権下の 1974 年に起きた左
翼活動家失踪事件への関与でも起訴、左翼弾圧での起訴は 3 回目
ブラジルのリオデジャネイロ沖に同国最大規模の海底油田の掘削施設が完成、同国は
2006 年中に国内で消費する日量約 180 万バレルの原油を完全自給、原油輸出国に転じる
ことが確実に
27
ホンジュラスで大統領選、候補者 5 人のうち与党国民党のポルフィリオ・ロボ国会議長
と野党自由党のホセ・マヌエル・セラヤ元国会議員の事実上の一騎打ち
28
フェルナンデス = アルゼンチン首相がラバニャ経済生産相ら 4 閣僚の交代を発表、IMF
に対し強硬姿勢をとるキルチネル大統領との不仲が指摘されたラバニャ氏の後任は政府
系ナシオン銀行のミセリ総裁に決定
29
ベネズエラの民主行動党など主要野党 3 党が選管当局が与党寄りで公正な投開票が保証
されないとして 12 月の総選挙の中止や延期を要請、受け入れられなければ選挙に参加し
ないと発表
国際問題 No. 550(2006 年 4 月)● 54
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