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Ⅰ 国際関係 05・03 英国とフランスが国連安保理の非公開協議でイラン

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Ⅰ 国際関係 05・03 英国とフランスが国連安保理の非公開協議でイラン
田中 寛・出口 朋弘
濱口 健・細川 洋嗣 編
Ⅰ 国際関係/Ⅱ 日本関係/Ⅲ 地域別
2006 年 5 月 1 日− 31 日
(共同通信)
Ⅰ 国際関係
05 ・ 03 英国とフランスが国連安保理の非公開協議でイランに対し核関連活動の全面停止を
義務付ける初の安保理決議案の原案を提示、原案は国連憲章 7 章に基づきイランへの経
済制裁を可能にするもの、8 日安保理常任理事国とドイツの 6 ヵ国外相が協議、決議を
追求する欧米各国と反対する中国、ロシアの溝が埋まらず調整は不調(ニューヨーク)
04
ASEAN と日中韓(ASEAN プラス 3)の財務相が会談(ハイデラバード〔インド〕)、東
アジア通貨の価値を比較できる共通為替指標「地域通貨単位」の創設を検討することで
合意、同財務相会議が通貨単位の検討で一致したのは初めて
06
アジア開発銀行(ADB)の年次総会が閉幕(← 5 日、ハイデラバード)、原油高や世界
的な国際収支の不均衡、エネルギー消費の急拡大など課題克服に向け加盟国が協力関係
を強化していくことを確認
09 国連総会で 6 月に発足する人権理事会(47 ヵ国)の理事国選挙が行なわれ立候補 63 ヵ国
のうちアジアからは日本、中国、韓国などが当選
ASEAN が初の国防相会議を開催(クアラルンプール)、域内の安全保障問題の平和的解
決を目指す「ASEAN 安保共同体」の 2020 年までの創設に努力することを柱とした共同
声明を採択
15 アナン国連事務総長がアジアを歴訪、最初の訪問国韓国の盧武鉉大統領や潘基文外交通
商相らと会談(ソウル)、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の核問題の平和的解決に
向けて努力することで一致、日本滞在中に行なった講演でイランや北朝鮮の核問題への
各国による協調体制構築を強く訴え、会見で国連が検討しているスーダン西部ダルフー
ル地方での平和維持活動(PKO)への自衛隊派遣に期待感を表明、19 日胡錦濤中国国家
、隣国ミャンマー情勢
主席と会談(北京)
、26 日タクシン = タイ首相と会談(バンコク)
についてアウン・サン・スー・チーさんの解放に期待を表明
オン・ケンヨン ASEAN 事務局長が ASEAN 経済共同体(AEC)の実現時期を 2020 年か
ら 15 年に前倒して実現することで加盟国の経済閣僚が合意したと表明
国連安保理がスーダン西部ダルフールでの PKO 活動をにらみ予備調査のための国連とア
フリカ連合(AU)の合同視察団を 1 週間以内に受け入れるようスーダン政府に求める決
議案を全会一致で採択、25 日スーダン政府が受け入れに同意
20 イラク連邦議会が首相に指名されたヌーリ・マリキ氏が提出した組閣名簿を承認、正統
政府が発足、2003 年のイラク戦争による旧フセイン政権崩壊後初めて憲法に基づく任
期 4 年の政府が誕生
22
ブレア英首相がマリキ = イラク首相らと会談(バグダッド)、会談後の会見でマリキ首
相は英軍が駐留するイラク南部 4 州のうちサマワを州都とするムサンナ州など 2 州で多
国籍軍からイラク側への治安権限移譲が 6 月にも実現できるとの見通しを表明
24 OECD の閣僚理事会が原油価格のさらなる高騰への懸念、WTO の新多角的貿易交渉(ド
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国際問題月表
ーハ・ラウンド)の加速、模倣品や海賊版を防ぐため知的財産権保護の必要性などを強
調した議長総括を発表し閉幕(← 23 日、パリ)
イラン核問題をめぐる安保理常任理事国とドイツの高官会合がイランに対する「包括的
見返り」案などを協議、内容で一致するには至らず作業継続を確認して閉幕(ロンドン)
26
国際獣疫事務局(OIE)総会が牛海綿状脳症(BSE)の安全基準をめぐり自由貿易を認
めている骨なし牛肉について「生後 30 ヵ月以下」の月齢条件を維持する OIE 案を採択し
閉幕(← 21 日、パリ)
27 192 ヵ国・地域代表が地球規模の保健衛生問題を協議した WHO 総会が閉幕(← 22 日、ジ
ュネーブ)、エイズなどの治療薬の研究開発に際し医薬品を必要としている発展途上国
の貧困層の需要を最大限考慮するよう各国に求める決議などを採択
インドネシアのジャワ島中部ジョクジャカルタ付近でマグニチュード(M)6.3 の地震
が発生、日本外務省は緊急援助チームを現地に派遣、29 日までの被災状況は負傷者が約
1 万人、3 万 5000 棟の住宅や建物が損壊し避難民は約 5 万人に、31 日までに確認された
死者数は 6234 人
31
朝鮮半島エネルギー開発機構(KEDO)理事会が北朝鮮での軽水炉建設事業廃止を正式
決定、1994 年の米朝枠組み合意に基づき核開発凍結の見返りに北朝鮮に軽水炉 2 基を提
供するとの事業は名実ともに終了
Ⅱ 日本関係
05 ・ 01 エチオピア訪問中の小泉純一郎首相が AU 本部でアフリカ政策について演説(アデ
ィスアベバ)、安保理常任理事国入りで連携強化呼び掛け
日米両政府が安全保障協議委員会(2 プラス 2)で在日米軍再編の最終報告に合意(ワシ
ントン)、沖縄の米軍基地について全面・一部返還を明記、海兵隊 8000 人のグアム移転
は 14 年までに完了
02
ジョハンズ米農務長官が中川昭一農相と米国産牛肉の輸入再開問題を協議(ジュネー
ブ)
、同長官は BSE の感染検査態勢を縮小し対象とする牛の頭数を減らす考えを提示、農
相が「日本のなかでは決してプラスにならない」と反論
03
北朝鮮による拉致問題で北朝鮮側が国連総会に提出した書簡で「拉致問題は解決済み」
として日本の対北朝鮮政策を批判、これに対し日本政府が「まったく受け入れられない
主張だ」と反論の書簡を国連総会に出していたことがこの日までに判明
04 海上保安庁とロシア国境警備局が日本近海でのテロを想定した大規模な海上テロ対策合
同訓練をウラジオストク沖で実施
05 国際宇宙ステーションに日本実験棟「きぼう」を打ち上げる最初のスペースシャトルに
日本人宇宙飛行士土井隆雄さんの搭乗が決定、打ち上げは 2007 年末の見通し
小坂憲次文部科学相とボドマン米エネルギー長官がブッシュ米政権が 2 月に提唱した「核
エネルギーパートナーシップ(GNEP)」計画について会談(ワシントン)、日本側は高
速増殖炉原型炉もんじゅを活用した核燃料開発などの分野での研究協力を提案、双方が
合意
07
在ロシア日本大使館所属で語学研修中の外務省男性職員 2 人が視察先のグルジアの首都
トビリシの路上で 2 人組の強盗に襲われ 1 人が腹を刺され入院、もう 1 人は軽傷
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国際問題月表
09 経済同友会が小泉首相の靖国神社参拝が日中関係を冷え込ませているとして中止を求め
る提言を発表
10 トヨタ自動車が 2006 年 3 月期連結決算を発表、売上高は海外販売が好調で前期比 13.4%
増の 21 兆 369 億円と日本の製造業で初めて 20 兆円を超える
11
稲嶺恵一沖縄県知事と額賀福志郎防衛庁長官が会談(東京)、米軍普天間飛行場(同県
宜野湾市)移設先をキャンプ・シュワブ(名護市)沿岸とする政府案を基本に対応して
いくことで合意
13 陸上自衛隊が駐留するイラク南部サマワで武装グループが警察の建物や検問所などを一
斉に襲撃、警官と銃撃戦となり 2 人が負傷、31 日には陸自とオーストラリア軍の車列が
走行中に道路脇に仕掛けられた爆弾が爆破、けが人はなし
15 北朝鮮に拉致された横田めぐみさんの父滋さんが韓国訪問、めぐみさんの夫の可能性が
高い韓国人拉致被害者金英男さんの母崔桂月さんらと 16 日に初めて面会(ソウル)
17 在日本大韓民国民団(民団)の河丙
団長と在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)の徐万
述議長が 60 年にわたる対立関係を解消するため会談(東京)、和解と団結を謳った共同
声明に署名、両団体トップの正式な場での会談は初
23 麻生太郎外相が潘基文韓国外交通商相、李肇星中国外相とそれぞれ会談(カタール)
、日
韓の排他的経済水域(EEZ)境界線画定交渉の 6 月再開などで合意
大手銀行 6 グループの 3 月期決算が不良債権減少で最高益を更新、最終利益の合計は前
期の約 4.3 倍の 3 兆 1212 億円と過去最大
24 日本経団連の定時総会で御手洗冨士夫氏(キヤノン会長)が会長に就任、御手洗会長は
政界とは「緊張感のある距離が望ましい」との姿勢示す
25 靖国神社に合祀された韓国人の旧日本軍人・軍属の遺族ら計 414 人が国に合祀取りやめ
や損害賠償などを求めた訴訟で東京地裁が請求を棄却する判決
日本とイランがイラン南西部で共同開発する中東最大級のアザデガン油田をめぐり国営
イラン石油公社が日本側に「2006 年 9 月までに開発着手の見通しが立たなければ契約が
自動的に破棄される」と警告していることが明らかに
26
政府、与党が今国会の最重要課題と位置付ける行政改革推進法など関連 5 法が参院本会
議で可決、成立
「太平洋・島サミット」が開幕(→ 27 日、名護市)
、小泉首相は太平洋島嶼国・地域に対
し環境や津波対策のため 2006 年度から 3 年間で約 450 億円の政府開発援助(ODA)を実
施する考えを表明
28 今春芸術選奨文部科学大臣賞を受けた洋画家和田義彦氏がイタリア人画家の絵と酷似し
た作品を展覧会に多数出展、文化庁が調査していることが判明
Ⅲ 地域別
●アジア・大洋州
05 ・ 04 在韓米軍竜山基地(ソウル)などの移転先に決まっている京畿道平沢で基地移転に
反対し予定地内に立てこもる住民や市民団体と強制排除に乗り出した警官隊が衝突、聯
合ニュースによると双方の計 200 人が重軽傷
04 韓国政府が竹島(韓国名:独島)の実効支配の強化に向けて同島周辺の環境保全や周辺
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国際問題月表
海域で 2008 年に始める鉱物資源調査などに今後 5 年間で約 342 億ウォンを投じる計画を
発表
05
3 月下旬にバンコク近郊で日本人 2 人の射殺体が見つかった事件でタイ警察がマレーシ
ア人とタイ人の男を殺人容疑で逮捕
06 シンガポール議会(一院制)総選挙の投開票が行なわれ与党の人民行動党が 84 議席中 82
議席を獲得し大勝
08
タイ憲法裁判所が主要野党がボイコットした 4 月 2 日の下院総選挙を「投票の秘密が守
られないなど憲法に違反していた」として無効とし、やり直しを命じる決定
12 韓国検察当局がソウル大の黄禹錫元教授による胚性幹細胞(ES 細胞)捏造事件で黄元教
授を詐欺、業務上横領、生命倫理法違反の罪で在宅起訴したと発表
13 ナイジェリア、エジプト、バングラデシュ、インドネシア、イラン、マレーシア、パキ
スタン、トルコで構成する「イスラム途上国 8 ヵ国」の首脳会議開催(バリ島ヌサドゥ
ア〔インドネシア〕)
、国際的な発言力の確保を目指し参加国間の貿易の増加や経済協力
の強化を図ることで合意
15 中国の人民元が上海外国為替市場の取引で 2005 年 7 月下旬の切り上げ以降初めて 7 元台
に突入
中国、ロシアと中央アジア 4 ヵ国が加盟する上海協力機構(SCO)の外相会議開催(上
海)、準加盟国イランの核問題について制裁などに反対してきた中ロ両国への支持を確
認し閉幕
18
ネパールの主要 7 政党で構成するコイララ政権がギャネンドラ国王の大権をはく奪する
政治宣言を提案、下院で全会一致で採択
20 韓国の最大野党ハンナラ党党首の朴槿恵代表がソウル市内で統一地方選の遊説中に男に
カッターナイフで切りつけられ負傷
台湾総統の諮問機関である国家安全会議が初めて『2006 国家安全報告』を発表、「中国
の軍事的脅威の高まりに対応し防衛力を強化すべきだ」などの安全保障戦略を盛り込ん
だ政策綱領
22
メルケル = ドイツ首相が初めて訪中し温家宝首相、胡錦濤国家主席と相次ぎ会談(北
京)、温首相と胡主席はそれぞれドイツの国連安保理常任理事国入りを支持する考えを
示唆
AP 通信系の映像配信会社 APTN(本社英国)が平壌支局を開設、西側メディアでは初め
て
24
英国の有力シンクタンク国際戦略研究所(IISS)が各国の軍事力と地域情勢を分析した
報告書『ミリタリー・バランス 2006』を発表、2004 年の中国の軍事費が政府公式発表の
3 倍超になるとの試算を明らかに
25 解雇された元国防軍兵士らによる暴動で東ティモールの治安が悪化、同国政府の要請に
基づきオーストラリアが先遣隊約 130 人を派遣、ニュージーランド、マレーシアなども
部隊を派遣、国連も特使派遣を決定
26 ミャンマー軍事政権が民主化運動指導者アウン・サン・スー・チーさんの自宅軟禁措置
の 1 年間延長を通告
29 アフガニスタンの首都カブールで米軍車両の事故を契機に反米暴動が発生、旧タリバン
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国際問題月表
政権崩壊後では最大規模、アフガン政府当局は夜間外出禁止令を発令
●中近東・アフリカ
05 ・ 03
反政府勢力が攻勢を強めるチャドで大統領選挙実施、14 日選挙管理委員会が現職
のデビ大統領が得票率 77.5% で勝利し 3 選を果たしたと発表、任期は 5 年
04
イスラエル国会(定数 120)が 3 月の総選挙で中道右派政党カディマを第 1 党に導いた
オルメルト暫定首相の組閣案を賛成多数で承認、同氏を首相とする連立政権が発足
アンゴラで 2 月中旬からコレラの大規模感染が発生しこの日までに 1080 人が死亡、発症
数は計 2 万 7000 例
05
スーダン西部ダルフール紛争の和平協議(← 4 月末)で反政府勢力 3 派のうち最大勢力
の 1 派がスーダン政府と平和協定に調印(アブジャ)、15 日仲介する AU は AU 和平案を
拒否した 2 派との協議継続を決めたが最終期限の 31 日 2 派はあらためて拒否
07 ソマリアの首都モガディシオで一部の武装勢力とイスラム原理主義勢力の間で激しい戦
闘が続き 14 日までに少なくとも 144 人が死亡、約 280 人が負傷
10
タラバニ = イラク大統領がイスラム教のシーア、スンニ両派の宗派対立による 4 月の死
者が首都バグダッドだけで 1911 人に達したとする声明を発表
パレスチナ自治政府内閣を主導するイスラム原理主義組織ハマスとアッバス自治政府議
長の支持基盤であるファタハの幹部が対立回避で合意
12
ナイジェリア南西部のラゴス郊外で石油パイプラインが爆発され 14 日までに少なくと
も 165 人の死亡を確認
14 インド洋の島国コモロで 4 月 16 日実施された大統領選の上位 3 人による決選投票、16 日
選挙管理委員会が暫定集計でアハメド・アブダラ・サンビ氏が当選したと発表
16
ナイジェリア上院が大統領の 3 選禁止規定の撤廃などを含む憲法改正案を反対多数で否
決、現在 2 期目のオバサンジョ大統領の続投を阻止する意向表明
19 スーダン西部ダルフール地方で 18 日とこの日政府支援を受けているとされるアラブ系民
兵組織「ジャンジャウィード」が住民を襲撃するなど衝突が続き 60 人以上を殺害
23 国際テロ組織アルカイダの指導者ウサマ・ビンラディン容疑者を名乗る人物が 2001 年 9
月の米中枢同時テロの実行犯 19 人に犯行を直接指示したことを認める声明を発表
25 国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチはアラブ系民兵組織「ジャンジャウィード」
が 4 月にチャドに侵入、住民 100 人以上を虐殺したとする報告書を発表
31 マリキ = イラク首相がイスラム教シーア派の内紛などで不安定な情勢が続く南部バスラ
に 1 ヵ月間の非常事態宣言
●欧 州
05 ・ 03
セルビア・モンテネグロの EU 加盟交渉で EU がセルビア共和国に求めていたムラ
ディッチ被告の逮捕、引き渡しに関しセルビアが 4 月末までの期限を守れなかったとし
てセルビアとの交渉を停止、ムラディッチ被告はボスニア・ヘルツェゴビナ紛争時のセ
ルビア人勢力元軍最高司令官で大物戦犯
04
英南部イングランドで地方選挙実施、5 日までの開票で与党労働党が議席を大幅に減ら
し大敗、ブレア首相が求心力回復を狙って初の女性外相を起用するなど 1997 年の政権
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発足以来最大規模の内閣改造を実施
09
エストニア議会が EU 基本法となる欧州憲法を賛成多数で批准、EU 加盟 25 ヵ国のうち
15 番目の批准
10
イタリア国会が大統領選挙の 4 回目の投票を行ない与党の中道左派連合が推すジョルジ
ョ・ナポリターノ終身上院議員を大統領に選出
11
英政府と議会の情報・安全保障委員会が 2005 年 7 月 7 日のロンドン同時テロに関する報
告書をそれぞれ公表、政府の報告書はテロが国際テロ組織アルカイダの活動に刺激され
たもので 4 人の実行犯のうち 2 人がパキスタンでアルカイダ関係者と接触したと推測、た
だしアルカイダの直接的な関与の確実な証拠はないと表明
15
英領北アイルランドで約 3 年半前に和平プロセスの停滞から凍結されていた自治の復活
を目指す北アイルランド議会開催(ベルファスト)
16
EU 欧州委員会が 2007 年 1 月に加盟予定のブルガリアとルーマニアについて司法改革や
汚職などへの取り組みが不十分として加盟時期の最終決定の提案を 10 月まで延期
ナポリターノ = イタリア大統領が 4 月の総選挙で勝利した中道左派連合の指導者で元首
相のロマーノ・プローディ氏を新首相に指名、17 日新内閣が発足
21 セルビア・モンテネグロのモンテネグロ共和国で独立を問う住民投票実施、31 日投票管
理委員会が独立賛成票が 55.5% との公式最終結果を発表し独立が確定
28 ローマ法王ベネディクト 16 世がナチス・ドイツによりユダヤ人大量虐殺が行なわれたア
ウシュビッツ強制収容所跡地(ポーランド)を訪問
30 EU の欧州司法裁判所(ルクセンブルク)が EU と米国がテロ防止のため調印した協定は
協定自体に法的根拠がなく基本的人権の侵害にもあたるとして違法とし双方に見直しを
要求、協定は EU 加盟国から米国への旅客情報を航空会社が米当局へ提出することを義
務付けたもの
ブラザウスカス = リトアニア首相がアダムクス大統領に辞意表明
●独立国家共同体(CIS)
05 ・ 01 ベラルーシの首都ミンスクで野党支持者ら数百人がメーデーに合わせて反政府デモ
を行ない 4 月末に逮捕された野党指導者ミリンケビッチ氏の釈放などを訴え、12 日政府
は同氏を釈放
03 アルメニアの首都エレバンからロシアの黒海沿岸ソチに向かっていたアルメニアの航空
会社の旅客機エアバス 320(乗客乗員 113 人)がソチに近い黒海で墜落、全員絶望
04
ウクライナなど親欧米の旧社会主義国 9 ヵ国の首脳会議でチェイニー米副大統領が演説
(ビリニュス)
、プーチン政権下のロシアの民主化後退を公然と批判、プーチン政権は副
大統領の発言に強く反発
ロシア外務省がイスラム原理主義組織ハマス主導のパレスチナ自治政府に対し 1000 万ド
ル(約 11 億 3000 円)の緊急支援を実施したことを明らかに、15 日プーチン大統領とア
ッバス自治政府議長が会談(ソチ)、自治政府に対するロシアの協力などを協議
05 チェイニー副大統領がナザルバエフ= カザフスタン大統領と会談(アスタナ)
、経済協力
や核物質管理などに関する合意文書に調印
10 プーチン大統領が年次報告演説で核戦力を含む軍の強化が外国の政治的圧力への有効な
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対抗手段だとの認識を表明、通貨ルーブルを市場で主要通貨と交換できる国際通貨とす
るための準備を 7 月 1 日までに完了すると明言
11 サイディ = イラン原子力庁次官がキリエンコ = ロシア原子力庁長官と会談(モスクワ)、
ロシアの協力によりイラン南部ブシェールで建設が進められている同国初の原子力発電
所や 2 国間の経済関係について協議
12
プーチン大統領がカリモフ = ウズベキスタン大統領と会談(ソチ)、安全保障や経済面
での協力強化で一致
20
ナザルバエフ大統領が CIS の最高決定機関である首脳会議の議長に就任
23
CIS のうち親欧米路線をとるグルジア、ウクライナ、アゼルバイジャン、モルドバの 4
ヵ国の大統領が首脳会議を開催(キエフ)、新たな地域機構「民主主義と経済発展のた
めの機構 GUAM」創設で合意
米市民団体「グローバル核兵器解体基金」がロシアの核兵器を買い取り解体することで
ロシア原子力庁と基本合意、市民団体がロシアの核兵器解体に乗り出すのは初
29 呉邦国中国全国人民代表大会常務委員長(国会議長)がフラトコフ = ロシア首相と会談
(モスクワ)、経済分野などでの協力強化を確認
●北 米
05 ・ 01 全米各地で不法移民規制強化に反対するヒスパニック系労働者らがデモや集会を展
開、参加者は警察推計で 110 万人以上
02 北米トヨタ自動車の元社長秘書の日本人女性がこの日までに同社の大高英昭社長からセ
クハラ(性的嫌がらせ)を受けたとしてトヨタ本社、北米トヨタ、同社長の 3 者を相手
どり総額 1 億 9000 万ドル(約 215 億円)の損害賠償を求めニューヨーク州地裁に提訴、8
日北米トヨタ自動車が大高英昭社長の辞任を発表、事実上更迭
03
米バージニア州の連邦地裁陪審が 9 ・ 11 中枢同時テロで米国内で唯一共謀罪など 6 つの
罪状で起訴されたモロッコ系フランス人のザカリアス・ムサウイ被告に終身刑の評決、
これを受け同地裁が正式に終身刑の判決を言い渡し
05
ブッシュ米大統領がゴス CIA 長官の辞表を受理したと発表、8 日新長官にマイケル・ヘ
イデン国家情報副長官を指名すると発表、26 日米上院本会議が承認
06
北朝鮮からの脱出住民(脱北者)6 人が米国に到着、米国による脱北者の受け入れを可
能にする北朝鮮人権法が 2004 年 10 月に成立して以来初の受け入れ
15 ライス米国務長官が大量破壊兵器放棄を表明したリビアとの外交関係を 26 年ぶりに完全
正常化すると発表、首都トリポリに米大使館を開設、「テロ支援国家」の指定解除へ
米国防総省がキューバのグアンタナモ米海軍基地の収容施設に拘束してきたテロ容疑者
ら 759 人全員の名簿を初めて公表
16
米通信大手 3 社が米国家安全保障局(NSA)による令状なしの通話記録収集に協力した
とされる問題で米国内の 28 人がこの日までに総額 2000 億ドル(約 22 兆円)の損害賠償
などを 3 社やブッシュ大統領らに求めニューヨーク連邦地裁に提訴
17
米下院歳出委員会が 2007 会計年度(06 年 10 月― 07 年 9 月)のエネルギー関連歳出法案
を審議、
「核エネルギーパートナーシップ」
(GNEP)の関連予算から 3000 万ドル(約 33
億円)を削減する野党民主党の修正条項を全会一致で可決
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国際問題月表
23 ブッシュ大統領がホワイトハウスでオルメルト = イスラエル首相と会談、同首相は会見
でアッバス = パレスチナ自治政府議長と「近い将来」に会談を行なう意向を表明
24
第 2 次世界大戦で旧日本軍や米国、ドイツなどが貯蔵していた毒ガスなど化学兵器を米
軍が戦中から戦後にかけ世界各地の海に大量投棄していた実態がこの日までに米軍の調
査報告書で明らかに、投棄場所は日本近海を含め 70 ヵ所
25
イラク駐留の米海兵隊部隊が 2005 年 11 月にバグダッドのハディーサで理由もなくイラ
ク人 24 人を殺害した疑惑が発覚、米上院軍事委員会のウォ−ナー委員長が公聴会を開く
考えを表明
米上院本会議が最大 1200 万人とされる不法移民の市民権獲得に道を開く移民対策法案を
賛成多数で可決
30 ブッシュ大統領がスノー財務長官の辞任と後任に米証券大手ゴールドマン・サックスの
ヘンリー・ポールソン会長兼最高経営責任者(CEO)を指名することを発表
●中南米
05 ・ 01 米国の不法移民規制強化に反対する大規模デモを支援する労働者らがメキシコ各地
でメーデーのデモ、メキシコから米国への移民は米移民の大半を占める
04
メキシコ国会で少量のマリファナやコカインなどの個人所持を合法化する法案が通過、
フォックス大統領は法制化のための署名を見送り国会に審議を差し戻すことを決定
08
コスタリカで 2 月に実施された大統領選挙で当選した国民解放党のオスカル・アリアス
元大統領が就任
10 キューバの著名な反体制活動家オズワルド・パヤ氏が表現や経済活動の自由などを盛り
込んだ新たな憲法の草案を発表
12 ブラジル最大の都市サンパウロが麻薬密売組織による警察署襲撃や刑務所暴動などで騒
乱状態に陥り 16 日に沈静化するまでに少なくとも 115 人が死亡
14
ハイチで 2 月に実施された大統領選挙で当選したルネ・プレバル元大統領が就任
15 米国が進める「テロとの戦い」への非協力的な姿勢を理由に米政府がベネズエラに対す
る武器や関連部品の売却を全面的に禁じる制裁措置を発表
18
チリ最高裁が拘束中のフジモリ元ペルー大統領の保釈を決定、フジモリ氏は 2005 年 11
月以来約半年ぶりに首都サンティアゴの刑務官学校から保釈、ペルー当局への身柄引き
渡しの審理継続中は出国を認められていない
28 コロンビアで大統領選挙実施、米国の援助を得て左翼ゲリラに対する強硬姿勢を貫く親
米保守派の現職アルバロ・ウリベ大統領の再選決定
国際問題 第 553 号(電子版) 2006 年 7 ・ 8 月号[合併号]
編集人 『国際問題』編集委員会
発行人 佐藤 行雄
発行所 財団法人日本国際問題研究所
〒 100−6011 東京都千代田区霞が関 3−2−5 霞が関ビル 11 階
電話 03−3503−7262(出版・業務担当)
http://www.jiia.or.jp/
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機関、また当研究所の意向を代表するものではありません。
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さい。また長文にわたる場合は事前に当研究所へご連絡ください。
*印刷版最近号
05 年 6 月号 焦点:日本の新しい安全保障政策
05 年 7 月号 焦点:CIS 諸国の動向
05 年 8 月号 焦点:現代国際紛争の構造
05 年 9 月号 焦点:転換期の日本外交
05 年 10 月号 焦点:国境を越えた責務
05 年 11 月号 焦点:日本の ODA 戦略の再確立
05 年 12 月号 焦点:対日歴史認識の諸相
*電子版最近号
06 年 4 月号 焦点:日・米・中の対外政策と展望
06 年 5 月号 焦点:東アジア共同体をめぐる政治
06 年 6 月号 焦点:気候変動の将来枠組み
国際問題 No. 553(2006 年 7 ・ 8 月)● 57
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