...

Ⅰ 国際関係 06・01 NATOが大使級の理事会で6月末に期限が切れる対

by user

on
Category: Documents
12

views

Report

Comments

Transcript

Ⅰ 国際関係 06・01 NATOが大使級の理事会で6月末に期限が切れる対
會田 裕子・大西 利尚
大野圭一郎・細川 洋嗣 編
本間 麻衣 (共同通信)
Ⅰ 国際関係/Ⅱ 日本関係/Ⅲ 地域別
2011 年 6 月 1 日− 30 日
Ⅰ 国際関係
06 ・ 01 NATO が大使級の理事会で 6 月末に期限が切れる対リビア軍事作戦を 90 日間延長す
ることを決定(ブリュッセル)
02
第 4 回世界大都市気候変動サミットが 2012 年 6 月の「国連持続可能な開発会議(リオ+
20)
」に向け協力して地球温暖化対策に当たるよう世界各都市に呼び掛け(← 5 月 31 日、
サンパウロ〔ブラジル〕
)
03 国連合同エイズ計画(UNAIDS)が世界のエイズ感染者総数が 2010 年末時点で推計 3400
万人以上だったと発表
アジア、欧米など 28 ヵ国の国防閣僚らが参加し「アジア安全保障会議」が開幕(→ 5 日、
シンガポール)、ゲーツ米国防長官が 4 日の講演で中国が南沙諸島(英語名スプラトリ
ー)などの領有権をめぐりフィリピンやベトナムと摩擦を強めている南シナ海問題を踏
まえ「航行の自由は米国の国益」と強調
ゲーツ国防長官と梁光烈中国国防相が会談(シンガポール)
、安保対話強化を確認
06 国際エネルギー機関(IEA)が 2035 年の世界のエネルギー需要が 2008 年比で約 37% 増加
し原油換算で 168 億トンになるとの試算を発表、世界的な原子力発電所の失速を想定
07
ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)が 2011 年版年鑑を発表、2006 ― 10 年の 5 年間
の通常兵器輸入量でインドが中国を抜き世界第 1 位
09
IAEA がシリア核問題で同国が原子炉を秘密裏に建設した疑いが濃厚と指摘し国連安保
理に付託する決議案を採択
10
ソニーの個人情報流出事件でスペイン警察が容疑者 3 人を逮捕、3 人は国際ハッカー集
団「アノニマス」のメンバー、11 日、証拠不十分で釈放、13 日、トルコの捜査当局が
「アノニマス」によるサイバー攻撃に関与した疑いで 32 人を拘束
11 IMF のコンピューターがハッカーの大規模な攻撃を受けデータが盗まれたと米メディア
が報道
15 中国、ロシアと中央アジア各国の計 6ヵ国で組織する上海協力機構(SCO)が創設10周年
を記念する首脳会議を開催し欧州におけるミサイル防衛(MD)計画の一方的実施に反対
する文言を盛り込んだ「アスタナ宣言」を採択(アスタナ)
16
世界の科学者や政府機関などでつくる国際自然保護連合(IUCN)が生息状況が判明し
ている 5 万 9508 種の生物のうち絶滅危惧種が 32.4% に当たる 1 万 9265 種に上ると発表
国際テロ組織アルカイダがビンラディン容疑者の後継指導者に副官のアイマン・ザワヒ
リ容疑者を任命したとの声明をインターネット上で公表
20
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)が武力紛争などによる国外への難民と国内避難
民の総数が 2010 年末までに計 4370 万人に上ったと発表、1990 年代半ば以降で最多
国連が食糧不足に陥っている朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)への食糧支援など人道
支援実施に当たり 2011 年分として約 1 億 8000 万ドル(約 144 億円)の資金が不足してい
国際問題 No. 604(2011 年 9 月)● 63
国際問題月表
るとの報告書を発表
21
国連総会が潘基文事務総長の 2012 年 1 月から 5 年間の続投を全会一致で決定
ロンドン警視庁が FBI との合同捜査でソニーや CIA などに対するサイバー攻撃に関与し
た疑いで英国の少年を逮捕、犯行を表明したハッカー集団「ラルズセキュリティー(ラ
ルズセック)」が少年との関連を否定、26 日に攻撃活動停止を発表
23
20 ヵ国・地域(G20)農相会合が食料の価格安定や増産に取り組む行動計画を発表(←
22 日、パリ)
、食料関連情報の共有化目指す
IEA 理事会が加盟国の戦略石油備蓄の放出を決定、放出量は日量 200 万バレルを 30 日間
で計 6000 万バレル
25 初の米中アジア太平洋協議でキャンベル米国務次官補(東アジア・太平洋担当)が崔天
凱中国外務次官に南シナ海問題で自制するよう直接要求、議論は平行線(ホノルル)
26 国連食糧農業機関(FAO)総会が次期事務局長にブラジル人で FAO 中南米カリブ海地域
代表のジョゼ・グラジアノ・ダシルバ氏を選出(ローマ)
27
国際刑事裁判所(ICC、ハーグ)がリビアのカダフィ政権による反体制派武力弾圧をめ
ぐり「人道に対する罪」容疑でカダフィ大佐と次男、側近の計 3 人に逮捕状
28
IMF 理事会が次期専務理事にフランス経済・財政・産業相のクリスティーヌ・ラガルド
氏を選出、1944 年設立以来 IMF 初の女性トップ
国連の専門機関である国際海事機関(IMO)の理事会が事務局長に日本が擁立した関水
康司海上安全部長を選出
Ⅱ 日本関係
06 ・ 01 野党 3 党が内閣不信任決議案提出、2 日、菅直人首相が震災復興と福島第 1 原発事故
収束に一定のめどがついた段階で退陣する意向を表明、衆議院本会議で不信任決議案否決
厚生労働省の人口動態統計によると 2010 年の出生率が 1.39 で 2008、09 年の 1.37 から上昇
02
政府の「集中検討会議」が 2015 年度までに消費税率の 10% への引き上げを明記した社
会保障と税の一体改革案を決定
03 入学式などの君が代斉唱時に教職員に起立・斉唱を義務付ける全国初の条例が大阪府議
会で可決、成立
北沢俊美防衛相がゲーツ米国防長官と会談(シンガポール)、日米が共同開発している
海上配備型迎撃ミサイルの第 3 国輸出を容認
07
布川事件で犯人とされた男性 2 人の再審無罪が確定、水戸地方検察庁が控訴を断念
世銀が世界経済見通しで 2011 年の日本の実質 GDP は 0.1% とほぼゼロ成長になると予測
11
FAO が「世界農業遺産」に新潟県佐渡市と石川県の能登半島を日本から初登録
13 北沢防衛相が仲井真弘多沖縄県知事と会談、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の辺
野古への県内移設を進める方針を正式表明、知事は反発
20
理化学研究所などが開発中のスーパーコンピューター「京」が世界ランキング 1 位に
5 月の貿易収支額が震災による輸出減や原油価格上昇などが響き 8537 億円の赤字に、
2009 年 1 月のリーマン・ショック以来の水準
21
日米両政府が外務、防衛担当閣僚の日米安全保障協議委員会を 4 年ぶりに開催(ワシン
トン)、共同文書を発表し 2014 年までの普天間飛行場の移設期限を撤回、先送り
国際問題 No. 604(2011 年 9 月)● 64
国際問題月表
24 ユネスコが小笠原諸島の世界自然遺産への登録を決定、25 日、平泉の文化遺産も登録決
定、東北地方では初
27 菅首相が新設の原発事故担当相に細野豪志首相補佐官を起用、復興対策担当相に松本龍
防災担当相を任命、自民党の浜田和幸参議院議員を総務政務官に起用
28 菅首相が全国 B 型肝炎訴訟の原告・弁護団と面会し謝罪、国と原告は患者救済の基本合
意書に調印、全面解決へ
30 政府、与党が消費税率引き上げを柱とした一体改革最終案を正式決定、消費税は「2010
年代半ばまでに段階的に 10% まで引き上げ」と増税時期に幅
【東日本大震災(福島第 1 原発事故)】
02
政府が茨城など 4 県に基準値を超えた放射性セシウムが検出された茶葉の出荷停止を指
示、「荒茶」と「製茶」にも生茶葉と同じ放射性物質の検査基準を適用
06 ドイツ政府が 2022 年までに国内原発 17 基をすべて停止する改正原子力法案などを閣議
決定、主要国(G8)での脱原発決定は初、30 日、連邦議会が改正原子力法案を可決
原子力安全・保安院が福島第 1 原発事故について 1 ― 3 号機すべてで炉心溶融(メルトダ
ウン)が起き最も早かった 1 号機で地震 5 時間後だったとの解析結果を発表、大気中へ
の放射性物質は 77 万テラベクレルと従来の推計の 2 倍強に修正
07
政府が IAEA に提出する福島原発事故報告書を発表、溶融燃料が圧力容器を貫通して落
ちる「メルトスルー」の可能性を指摘
G8 や新興国など計 33 ヵ国、4 国際機関を一堂に集めた「原子力安全に関する閣僚級セミ
ナー」開催(パリ)、原発の安全性向上へ向け国際協力強化で一致
アジア欧州会議(ASEM)外相会合が原発の国際的な安全基準の策定と世界の全原発の
安全検査を求める議長声明を採択(← 6 日、ブダペスト)
09 作家の村上春樹氏がスペイン・カタルーニャ国際賞受賞スピーチで日本人は「核に対す
る『ノー』を叫び続けるべきだった」と表明(バルセロナ)
10
関西電力が原発再稼働の遅れで企業、家庭に節電を要請、7 月 1 日から 2010 年夏のピー
クに比べ 15% 減へ
11
東日本大震災発生から 3 ヵ月、死者数は 12 都道県で 1 万 5413 人、行方不明者は 6 県で
8069 人
12
東京電力が福島第 1 原発の地下水から放射性ストロンチウムを初めて検出と発表、3 号
機取水口付近の海水からも法令の 240 倍の高濃度を検出
13 原発再開の是非を問うイタリアの国民投票(12 日実施)が開票され反原発票は約 94.05%、
原発再開を推進していたベルルスコーニ首相が敗北宣言
東電が福島第 1 原発で 250 ミリシーベルトの被曝線量限度を超えた作業員が新たに 6 人増
え計 8 人になったと厚労省に報告
17
IAEA 調査団が現地調査報告書をまとめ津波の早期警戒システムが活用されず迅速な対
応がとれなかったと指摘
東電が見直し工程表を発表、作業員の被曝や熱中症対策を強化、2012 年 1 月中旬までに
原子炉の冷温停止達成の目標は堅持
18 海江田万里経済産業相が深刻な原発事故に備えた電力会社の安全対策は適切との評価結
国際問題 No. 604(2011 年 9 月)● 65
国際問題月表
果を発表、停止中の原発の再稼働を急ぐ意向を表明
19 中国が福島原発事故で日本産食品の輸入規制措置の対象となっていた 12 都県のなかから
山形、山梨両県を外すなど具体的な緩和基準を発表
20 東日本大震災の復興対策の柱となる復興基本法が参院本会議で可決、成立、
「復興庁」設
置と復興特区創設などを規定
IAEA 閣僚級会合が開幕(ウィーン)
、天野之弥事務局長が各国での原発抜き打ち調査実
施などの構想を表明、24 日、全原発の安全評価をし報告を求める議長総括を説明し閉幕
震災被災者らを対象とした東北地方などの高速道路無料化スタート
24 政府が東日本大震災による被害額を 16 兆 9000 億円とする推計を発表、阪神大震災の 1.8
倍、福島第 1 原発事故に伴う被害は含まず
25 復興構想会議が菅首相に提言を提出、恒久的な津波対策や臨時増税の速やかな検討要請
27 中国電力が計画する上関原発について二井関成山口県知事が予定地の埋め立て免許延長
を認めない方針を表明、計画推進は困難に
原発事故で福島県民 200 万人余りを対象とする健康調査がスタート、数十年の継続調査
が必要な前例のない取り組みに
28
東電が株主総会開催、原発事業からの撤退を定款に盛り込むよう求めた議案は否決
29
古川康佐賀県知事が玄海原発の再稼働を容認する姿勢示す
関西、東北など原発をもつ電力 5 社が株主総会を開催、
「脱原発」を求める株主提案が相
次ぐ一方会社側は原発維持を強調
Ⅲ 地域別
●アジア・大洋州
06 ・ 01
タイ中央銀行が政策金利を 0.25% 引き上げ年 3.0% にすることを決め即日実施、タ
イの利上げは 2011 年に入って 4 回目
05 ベトナムの首都ハノイの中国大使館前で南沙諸島などの領有権を主張する市民や学生ら
約 300 人が抗議デモ、南部のホーチミンでも 1000 人以上が中心部で反中デモ行進、共産
党独裁体制下にあるベトナムでデモは異例(12、19、26 日もデモ実施)
08 中国と北朝鮮が両国国境を流れる鴨緑江の北朝鮮領の中州「黄金坪島」を経済特区とし
て共同開発することで基本合意し着工式実施
10
韓国銀行(中央銀行)が政策金利を 0.25% 引き上げて年 3.25% とすることを決め即日実
施、利上げは 3 月以来 3 ヵ月ぶり
カルザイ = アフガニスタン大統領とザルダリ = パキスタン大統領らが会談(イスラマバ
ード)、会談後の記者会見でカルザイ大統領が協力拡大に期待を表明
キャンベル米国務次官補と金星煥韓国外交通商相が会談(ソウル)、会談後キャンベル
次官補は 6 ヵ国協議に関し「韓国政府の対話再開プロセスを積極支持する」と言明
11
国連アフガニスタン支援団(UNAMA)がアフガンで 5 月に戦闘などに巻き込まれて死
亡した民間人が 368 人に達し 2007 年の記録開始以来月間で最悪と発表、負傷者は 593 人
14 中国の 5 月の消費者物価指数が前年同月比 5.5% 上昇、2 年 10 ヵ月ぶりの高水準、資源価
格高騰などを背景にインフレが加速
パキスタン当局が国際テロ組織アルカイダ指導者のウサマ・ビンラディン容疑者殺害に
国際問題 No. 604(2011 年 9 月)● 66
国際問題月表
先立ち米 CIA に情報提供していたパキスタン人協力者 5 人を逮捕したと米紙が報道
中国人民銀行(中央銀行)が金融機関から預金の一定割合を強制的に預かる預金準備率
を 20 日から 0.5% 引き上げると発表、金融引き締め強化で物価安定を図る
26 政権転覆扇動罪で服役していた中国の市民活動家の胡佳氏が出所、バイデン米副大統領
訪中をにらみ人権批判をかわす狙い
27 カンボジアの旧ポル・ポト政権の大虐殺を裁く特別法廷でヌオン・チア元人民代表議会
議長ら元最高幹部 4 人の初公判、3 被告が体調不良などを訴え途中退廷
28 アフガニスタンの首都カブールの高級ホテルを反政府武装勢力タリバンが襲撃、従業員
ら 11 人が死亡、事件後にタリバンが犯行を認めカルザイ大統領や米国が強く非難
台湾への中国人観光客の個人旅行解禁、第 1 陣が台北に到着
フィリピン南西部のスルー海でフィリピンと米国が海軍合同演習開始
29 菊田真紀子外務政務官とミャンマーの民主化運動指導者アウン・サン・スー・チーさん
が会談(ヤンゴン)、民主化に向けた取り組みや政治犯釈放など人権問題について協議
30
北京と上海間の大動脈となる中国版新幹線が開業
台湾の最高検察庁が国家安全局の機密費 779 万 7193 ドル(約 6 億 3000 万円)を流用した
として反汚職条例違反などの罪で李登輝元総統と金庫番だった劉泰英氏を起訴
●中近東・アフリカ
、7 日、マ
06 ・ 01 ガネム = リビア石油相がカダフィ政権から離脱したことを公表(ローマ)
ンフール = リビア労相も政権を離脱
02
ジュペ = フランス外相がファイヤド = パレスチナ自治政府首相(ヨルダン川西岸ラマ
ラ)、ネタニヤフ = イスラエル首相(エルサレム)と相次ぎ会談、6 月末から 7 月上旬に
中東和平交渉を再開することを提案、6 日、クリントン米国務長官がジュペ外相と会談、
提案に否定的な姿勢(ワシントン)
03 イエメンの首都サヌアの大統領宮殿敷地内のモスクに砲撃がありサレハ大統領が頭部に
負傷、アリーミ副首相が重体、大統領護衛 7 人が死亡、5 日、サレハ大統領がけが治療
のためサウジアラビアに搬送されハディ副大統領が大統領代行と軍最高司令官に就任
05 イスラエル軍が占領地ゴラン高原との境界近くに押し寄せたシリアのパレスチナ難民ら
のデモ隊に発砲、ハルキ = シリア保健相が 23 人死亡、350 人以上が負傷と発表
07 ケニアの治安当局がアルカイダ幹部で 1998 年のケニアとタンザニアの米大使館を狙った
同時爆弾テロに関与したとして米国が手配中のファズル・アブドラ・モハメド容疑者が
ソマリアの首都モガディシオで射殺されたと発表
08 アバシ = イラン副大統領兼原子力庁長官が中部ナタンズでの濃縮度約 20% のウラン製造
機能を中部コム近郊に移し 2012 年 3 月中旬までに製造能力を 3 倍にすると発表
09 ワッド = セネガル大統領がリビア反体制派「国民評議会」が本拠地とする北東部ベンガ
ジを訪問、13 日、ウェスターウェレ = ドイツ外相らもベンガジを訪問、国民評議会をリ
ビア国民の「正統な代表」と承認
10 ソマリア暫定政府のファラ内務・国内治安相宅で自爆テロがあり同相が死亡、11 日、ソ
マリアのイスラム過激派組織アッシャバーブが犯行への関与を認める
反政府デモが続くシリアで政府が戦車や戦闘ヘリなどを投入しデモ弾圧、北部を中心に
国際問題 No. 604(2011 年 9 月)● 67
国際問題月表
32 人が死亡、24 日、南部ダルアー、西部ホムスなどで数万人の大規模反政府デモ、治
安部隊の発砲で 15 人が死亡
12
リビア反体制派が 11 日からトリポリ西方の西部ザウィヤで激しい戦闘があり 13 人が死
亡したと発表
トルコ総選挙で与党の公正発展党が過半数を確保し勝利、エルドアン政権が 3 期目へ
13 国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)がパレスチナ自治区ガザの 2010 年下半期
の失業率が上半期比 3.2 ポイント増の 45.2% に達し世界最悪レベルだったと発表
バシル = スーダン大統領と南部自治政府のキール大統領が南北係争地の油田地帯アビエ
イ地区から軍部隊を撤退させ同地区を非武装化することで基本合意、20 日、南北政府が
アビエイ地区にエチオピア軍の平和維持活動部隊を受け入れることで正式合意
レバノン政府がナジブ・ミカティ元首相を首班とする組閣名簿を発表、閣僚 30 人のうち
イスラム教シーア派組織ヒズボラ系が 16 ポストを占め勢力を拡大
14
イラク中部ディヤラ州の州庁舎付近で爆弾を積んだ自動車 2 台が爆発、8 人死亡、17 人
負傷、21 日、中部カディシヤ州の州知事公舎前で 2 台の自動車を使った自爆テロ、26 人
死亡、29 人負傷、23 日、バグダッド郊外で爆弾が相次いで爆発、40 人死亡
19 アブドラヒ = ソマリア暫定政府首相が辞任を表明、23 日、アハメド大統領が後任にアブ
ディウェリ・モハメド・アリ副首相兼計画・国際協力相を指名
20
チュニジアの裁判所が 1 月の政変でサウジアラビアに亡命した前大統領のベンアリ被告
と夫人に公金横領などの罪で禁錮 35 年の有罪判決と計 9100 万チュニジアディナール(約
52 億円)の罰金
22 イエメン南部ムカラの刑務所を武装集団が襲撃し収容されていた国際テロ組織アルカイ
ダ系武装勢力のメンバーら 57 人が脱獄
30
アフリカ連合(AU)首脳会議でヌゲマ赤道ギニア大統領が外国勢力による軍事介入が
アフリカに災難をもたらしていると演説、NATO 軍のリビア空爆を牽制(マラボ)
●欧 州
06 ・ 05 ポルトガル議会選で最大野党の中道右派・社会民主党が少数与党で中道左派の社会
党に勝利、6 年ぶりの政権交代へ
マケドニア議会選でグルエフスキ首相の右派・国家統一民主党を中心とした政党連合が
勝利、首相が続投表明
10 欧州で感染が広がっている腸管出血性大腸菌「O104」についてドイツ保健当局がモヤシ
など発芽野菜が感染源である可能性が「濃厚」との見解を表明、12 日、ドイツでの死者
は 34 人に、24 日、英国などの研究チームが問題の大腸菌は毒性をもつ種と体内吸収性
が高い種が交配し毒性が強まった新種であることを突き止めたと発表
EU の欧州委員会がクロアチアとの EU 加盟交渉が終了したと発表、加盟は 2013 年 7 月に
実現する見通し、EU は 28 ヵ国に
15 パパンドレウ = ギリシャ首相が最大野党の新民主主義党のサマラス党首に大連立を提案、
不調に、17 日、内閣改造で焦点の財務相にベニゼロス国防相を任命
ボンドラ = チェコ国防相が米国のミサイル防衛(MD)から撤退する意向を表明
17 サルコジ = フランス大統領とメルケル = ドイツ首相が会談(ベルリン)
、ギリシャの第 2
国際問題 No. 604(2011 年 9 月)● 68
国際問題月表
次支援策について「できるだけ早期の問題解決を図ること」で一致
18
4 月の議会選以降連立協議が続いていたフィンランドで第 1 党で穏健保守主義の国民連
合や第 2 党の社会民主党など 6 党が連立政権樹立で合意、22 日、議会がカタイネン国民
連合党首を首相に選出
24 EU 首脳会議が 7 月上旬までに「民間負担」も盛り込んだギリシャ第 2 次支援策を取りま
とめることで合意、10 月末に任期が切れるトリシェ欧州中央銀行(ECB)総裁の後任に
ドラギ = イタリア銀行(中央銀行)総裁を任命(← 23 日、ブリュッセル)
●独立国家共同体(CIS)
06 ・ 02 ラトビア国会がザトレルス大統領の任期満了に伴う大統領選出投票を行ない元銀行家
で国会議員のアンドリス・ベルジンシ氏が再選を目指したザトレルス氏を破って当選
ソ連から独立後最悪の経済危機に陥ったベラルーシ政府が IMF に最大 80 億ドル(約 6500
億円)の資金支援を要請したことが判明
05 イワノフ = ロシア副首相が日本との関係強化について平和条約締結にこだわらないとの見
解を表明
10 メドベージェフ = ロシア大統領とファンロンパイ EU 大統領が会談(ニジニーノブゴロド
〔ロシア〕
)
、会談後の記者会見でファンロンパイ氏がリビアの最高指導者カダフィ大佐に
ついて「退陣すべきだとの考えでわれわれは一致している」と発言
13 胡錦濤中国国家主席がナザルバエフ = カザフスタン大統領と会談し両国間の戦略的関係の
発展へ向けた将来計画などについて協議(アスタナ)
16 胡錦濤国家主席がメドベージェフ大統領と会談、北朝鮮の核問題をめぐる6 ヵ国協議の早
期再開の必要性や中ロ両国の「戦略的パートナーシップ」の発展などを明記した共同声明
に署名、プーチン = ロシア首相とも会談、ロシアから中国への天然ガス供給計画について
協議(モスクワ)
マルゲロフ = ロシア大統領特使がリビアのマハムーディ首相、オベイディ外相と相次いで
会談(トリポリ)
、特使によると外相はカダフィ大佐に退陣の意向がないこと、停戦が反
体制派との交渉の前提条件であることなどを伝達
20 モスクワからロシア北西部ペトロザボーツク空港に向かっていた同国の旅客機が着陸に失
敗、44 人死亡
●北 米
06 ・ 01
米調査会社が 5 月の米新車販売台数が前年同月比 3.7% 減、トヨタは東日本大震災
による部品の供給不足で 33.4% 減と発表
米グーグルが電子メールサービス利用者に対する中国からのサイバー攻撃で米政府高官
ら数百人が個人情報を盗まれるなどの被害を受けたと発表
米国務省が米国とロシアが新戦略兵器削減条約(新 START)に基づき交換した戦略核弾
頭数などに関する情報を公表、2018 年までに配備戦略核弾頭数を 1550 に制限するとし
た条約の合意をロシアが 2011 年 2 月 5 日の時点で前倒しで達成し弾頭数が 1537 になって
いたことが判明
米州機構(OAS)が特別総会を開催(ワシントン)、2009 年 6 月のクーデターを受け参
国際問題 No. 604(2011 年 9 月)● 69
国際問題月表
加資格を停止されていたホンジュラスの復帰を認める決議を採択
03
米労働省が 5 月の米雇用統計を発表、失業率が 9.1% に上昇し 2010 年 12 月以来の高水準
に後退
06 米国防総省が声明で米海兵隊が 2012 年後半に垂直離着陸輸送機 MV22 オスプレーを米軍
普天間飛行場に配備することを明らかに
07
オバマ米大統領がメルケル = ドイツ首相と会談(ワシントン)、会見でリビアの最高指
導者カダフィ大佐に退陣を迫っていく方針でメルケル氏と一致したと発言
08 米金融大手シティグループのオンラインサービスが外部からの不正アクセスを受け顧客
数十万人分のクレジットカード情報が流出した恐れがあると英紙が報道
13 米国立公文書館が 1971 年に米紙にスクープされてベトナム戦争撤退の遠因となった米国
防総省の機密文書全量の機密指定を解除、公開
14
5 月の米小売売上高が前月比 0.2% 減の約 3871 億ドル(31 兆円)と 11 ヵ月ぶりに減少、
米経済の減速感強まる
17 米上院軍事委員会が米軍普天間飛行場移設問題について目に見える進展を議会に提示し
ない限り今後在沖縄海兵隊のグアム移転費の支出を認めないことで合意したと発表
22 オバマ大統領が国民向けの演説でアフガニスタン駐留米軍 3 万人を 2012 年夏までに帰国
させうち 1 万人は年内に撤退させる方針を表明
27
米国務省が強制労働や売春を目的とした人身売買の状況を独自に分析し各国を 4 段階に
ランク付けした年次報告書を発表、北朝鮮など 23 ヵ国を「改善努力なし」として米政府
の経済制裁対象になりうる最低ランクに
29
オバマ政権が米中枢同時テロから 10 年を前に国際テロ組織アルカイダに対象を絞り作
戦地域を限定して局地戦を重視する新たな「対テロ国家戦略」を発表
30
米上院歳出委員会が 2012 会計年度(2011 年 10 月― 12 年 9 月)の軍事建設費などの歳出
法案を可決、在沖縄米海兵隊のグアム移転費として政府が要求していた約 1 億 5000 万ド
ル(約 121 億円)の支出を認めず
●中南米
06 ・ 05 ペルー大統領選決選投票で左派の元軍人オジャンタ・ウマラ氏がフジモリ元大統領
の長女ケイコ氏を破り初当選
08
ブラジル中央銀行が政策金利を 0.25% 引き上げて年 12.25% とすることを決定、4 月に続
き 2011 年 4 回目の利上げ
14
オバマ米大統領がプエルトリコを訪問(サンファン)、現職米大統領が同国を公式訪問
するのは 1961 年のケネディ大統領以来 50 年ぶり
22 麻薬密輸組織が勢力を拡大している中米諸国の治安改善の方策を話し合う国際会議開催
(グアテマラ)
、クリントン米国務長官が資金援助を 2011 年は 4000 万ドル増額して 3 億ド
ル(約 240 億円)とすることを明らかに
29
南米地域の関税同盟「南部共同市場」(メルコスル)首脳会議で松本剛明外相が日本と
メルコスルの経済連携協定締結を見据え両者間の経済対話開始を提案(アスンシオン)
30
松本外相がパトリオタ = ブラジル外相と会談(ブラジリア)、ブラジルがビジネス客に
発給する商用査証(ビザ)の取得手続きを簡素化し有効期間を延長する方針で一致
国際問題 No. 604(2011 年 9 月)● 70
Fly UP