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Ⅰ 国際関係 01・04 2010年の米国の新車販売台数が前年比11.1%増の
會田 裕子・大西 利尚
大野圭一郎・細川 洋嗣 編
本間 麻衣 (共同通信)
Ⅰ 国際関係/Ⅱ 日本関係/Ⅲ 地域別
2011 年 1 月 1 日− 31 日
Ⅰ 国際関係
01 ・ 04
2010 年の米国の新車販売台数が前年比 11.1% 増の 1158 万 8783 台と 5 年ぶりにプラ
ス、10 日、中国自動車工業協会が 2010 年の新車販売台数が前年比 32% 増の 1806 万 1900
台と過去最高を記録したと発表、2 年連続で世界一、一国の生産台数としても史上最多
を記録、14 日、欧州自動車工業会が欧州 28 ヵ国の 2010 年の新車登録台数が前年比 4.9%
減の 1378 万 5698 台だったと発表、4 月以降 9 ヵ月連続で前年同月水準を下回り欧州の不
振顕著に
05 国連食糧農業機関(FAO)が 2010 年 12 月の世界の主要食料価格指数が食料危機が叫ば
れた 2008 年 6 月を上回り 1990 年の統計開始以来の最高を記録したと発表、ロシアの干
ばつと穀物禁輸をきっかけに小麦など穀物の国際価格が上昇したことが要因
10
サルコジ = フランス大統領がオバマ大統領と会談(ワシントン)、フランスが検討中の
米ドルを基軸通貨とする現行の国際通貨制度を改革する提案について米国の協力を要請、
オバマ大統領は中国を念頭に世界経済の不均衡是正を進める必要性を強調
12
米海洋大気局が 2010 年の世界の平均気温が 20 世紀の平均気温より 0.62 度高く記録があ
る 1880 年以降では 2005 年と並んで最も高かったと発表
14
潘基文国連事務総長が国連総会で演説(ニューヨーク)、気候変動、核兵器全廃や不拡
散、貧困改善、国連事務局の効率化など「今年の 8 優先課題」を発表
17
国連貿易開発会議(UNCTAD)が途上国と旧ソ連や東欧などの市場経済移行国が 2010
年に受け入れた海外からの直接投資額が世界全体の 53% を占める推定 5953 億ドル(約
49 兆円)に上ったと発表
18 国連が世界経済見通しを発表、2011 年の世界全体の実質成長率が 3.1% と 2010 年の 3.6%
から鈍化すると予測、日米両国と欧州が 2011 年中に「景気の二番底」に陥る可能性もあ
ると指摘、日本の成長率は 2011 年が 1.1%、2012 年が 1.4% と低成長を予測
21 国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)が 2010 年 11 月の大統領選をめぐり混乱が続くコ
ートジボワールで同年 12 月中旬以降死者が計 260 人に上り 68 人が行方不明と発表
22
イランの核兵器開発疑惑をめぐりイランと国連安保理 5 常任理事国にドイツを加えた 6
ヵ国による協議が行なわれたが合意に至らないまま終了(← 21 日、イスタンブール)
24
男女平等と女性の地位向上に取り組む国連の新組織「UN ウィメン」執行理事会の初会
合開催(ニューヨーク)
25 ILO が 2010 年の世界の失業者数が推計で前年比ほぼ横ばいの 2 億 500 万人、失業率が 0.1
ポイント下落の 6.2% だったとする報告書を発表
IMF が世界経済見通しを改定し 2011 年の世界全体の実質 GDP が前年比 4.4% 増と予測、
2010 年 10 月の見通しから 0.2 ポイント上方修正、追加景気刺激策を決めた米国、日本の
成長率を 0.7 ポイント、0.1 ポイントそれぞれ上方修正したのが主因
ロシア下院が米国との新たな核軍縮条約「新 START」の批准法案を可決、上院も 26 日
国際問題 No. 599(2011 年 3 月)● 64
国際問題月表
に可決しロシア議会での批准手続き終了、28 日、メドベージェフ大統領が署名、オバマ
米大統領が署名すれば双方の国内手続きが完了し両国が批准書を交換して条約発効へ
31 エジプトの政情不安で原油先物相場が急上昇、欧州の北海ブレント 3 月渡しが 2 年 4 ヵ月
ぶりに 1 バレル= 100 ドルを突破
米航空機大手ボーイングに対する米政府の補助金が WTO 協定に違反するとして EU が提
訴していた紛争で WTO の紛争処理小委員会(パネル)がボーイングへの補助金の一部
について違法性を認める最終報告を EU、米国の双方に提示
Ⅱ 日本関係
01 ・ 05
06
2010 年の国内新車販売台数が 6 年ぶりに前年を上回り 495 万 6136 台に
前原誠司外相とクリントン米国務長官が会談(ワシントン)、日米両国がアジア太平洋
地域や世界で実現を図る新たな「共通戦略目標」策定に向け作業開始で合意、6 ヵ国協
議再開には朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)が非核化に向けた具体的行動をとる必要
があるとの認識で一致、7 日、クローリー米国務省次官補(広報担当)が外相会談で日
本と中国が領有権を主張する沖縄県・尖閣諸島が日米安全保障条約の適用対象だと再確
認したことを明らかに
07 肺がん治療薬「イレッサ」の副作用をめぐり患者らが国などに損害賠償を求めた訴訟で
東京、大阪両地方裁判所が被告は救済を図る責任があると和解を勧告、24 日、被告企業
が和解勧告受け入れ拒否、28 日、政府も拒否の考えを表明
08
鹿児島県阿久根市の市民団体が市議会解散のリコールを市選挙管理委員会に本請求、2
月 20 日に議会解散の是非を問う住民投票実施へ、16 日、同市の出直し市長選で市長リ
コール運動を進めた市民団体の元役員で新人の西平良将氏が前市長を破って初当選
10
北沢俊美防衛相が金寛鎮韓国国防相と会談(ソウル)、自衛隊と韓国軍の物品役務相互
提供協定締結に向けた協議入りで一致
11 札幌地裁が B 型肝炎訴訟の和解協議で未発症者に和解金として 1 人当たり 50 万円、発症
した患者には最大 3600 万円を国が支払うよう要請、22 日、全国 B 型肝炎訴訟の原告団が
「国の謝罪」などを条件に受け入れを決定、28 日、政府が受け入れを正式発表
13
北沢防衛相がゲーツ米国防長官と会談(東京)、日米共同開発の迎撃ミサイルの第三国
供与に向け調整を加速する方針で一致、沖縄の F15 戦闘機訓練をグアムへ一部移転する
ことで基本合意
14 菅再改造内閣が発足、与謝野馨元財務相を経済財政担当相に起用、仙谷由人官房長官が
民主党代表代行に就任し後任の官房長官には枝野幸男幹事長代理
日米両政府による環太平洋連携協定(TPP)をめぐる初の 2 国間協議が閉幕(← 13 日、
ワシントン)
、米通商代表部(USTR)は TPP が過去の自由貿易協定(FTA)を上回る高
い目標を掲げていると説明し日本が交渉に参加する場合には関税の原則撤廃など農業分
野を中心に一段の対応を求める考えを表明
18
2011 年春卒業予定の大学生の就職内定率が前年同期比 4.3 ポイント減の 68.8% に
20
菅首相が講演会で演説し日米基軸など 5 本柱で外交・安保政策を推進すると表明、日米
同盟の深化を強調し日中関係改善に意欲を示す
21 東京地方検察庁が尖閣諸島付近の中国漁船衝突の映像流出事件で書類送検された元海上
国際問題 No. 599(2011 年 3 月)● 65
国際問題月表
保安官を起訴猶予、那覇地検が逮捕後に釈放した中国人船長を起訴猶予に
1 月の月例経済報告で政府が景気の基調判断を「足踏み状態」から「一部に持ち直しに
向けた動きがみられる」と 7 ヵ月ぶりに上方修正
宮崎市の民間養鶏場で飼育している鶏 6 羽が鳥インフルエンザの簡易検査で陽性に、22
日、宮崎県が感染を確認、以降同県内や鹿児島県、愛知県などで感染確認が相次ぐ
前原外相とルース駐日米大使が在日米軍駐留経費負担(思いやり予算)について 2011 年
度から 5 年間現行水準を維持することを柱とした新たな特別協定に署名
24
第 177 通常国会召集、菅首相が施政方針演説で社会保障と税の一体改革をめぐり国民の
負担増は不可避との認識を強調
25
2010 年 7 月の参議院選で最大 5 倍の格差が生じたのは憲法違反だとして選挙無効を求め
た訴訟の判決で高松高等裁判所が「違憲」と判断、28 日、福岡高裁が違憲判決、違憲判
決は計 3 件に
26
鹿児島、宮崎県境の霧島山・新燃岳が噴火、気象庁が噴火警戒レベルを 3(入山規制)
に、27 日、52 年ぶりの爆発的噴火、広範囲で降灰被害、28 日、火山噴火予知連絡会会長
が 189 年ぶりのマグマ噴火との見方示す、30 日、宮崎県高原町が約 500 世帯に避難勧告
大相撲の野球賭博事件で警視庁が力士らが参加した賭博を主催した疑いで賭博開帳図利
容疑などで阿武松部屋の元力士ら 4 人を逮捕
27
米格付け会社のスタンダード・アンド・プアーズが日本の長期国債格付けを「AA」か
ら「AA マイナス」に引き下げ、日本国債の格下げは約 8 年 9 ヵ月ぶり
2010 年の貿易黒字が前年比約 2.5 倍の 6 兆 7702 億円と大幅増、輸出増加は 3 年ぶり
28 政府の社会保障と税の共通番号制度の実務検討会が基本方針案を発表、2014 年 6 月に国
民一人一人に番号を割り当て 2015 年 1 月から段階的な利用開始を目指す
29 菅首相が世界経済フォーラムの年次総会(ダボス会議)で講演、貿易自由化推進を表明
31 収支報告書虚偽記入事件で東京地裁から検察官役に指定された弁護士が元秘書と共謀し
た政治資金規正法違反罪で小沢一郎民主党元代表を強制起訴
Ⅲ 地域別
●アジア・大洋州
01 ・ 01 北朝鮮が「新年共同社説」で韓国の李明博政権に対し対話再開など関係改善を呼び
掛け、一方で軍には戦闘準備態勢の堅持を要求
03 李明博大統領が国民向けの新年演説で北朝鮮の武力挑発には「懲罰」の報復をすると警
告する一方で核を放棄するなら経済協力の用意があると表明
05
米国のボズワース北朝鮮担当特別代表と 6 ヵ国協議の韓国首席代表の魏聖洛外交通商省
平和交渉本部長らが会談(ソウル)、協議再開には南北関係進展が必要との認識で一致
06 台湾の対中国交流窓口機関の海峡交流基金会が中国と台湾が自由貿易圏形成に向けて関
税引き下げ交渉などを行なうための「両岸(中台)経済協力委員会」を設立したと発表
07 ミャンマー軍事政権が全国民に兵役義務を課す徴兵制の導入を新たに決めたことが判明
10
ゲーツ米国防長官と梁光烈中国国防相が会談(北京)、両軍による不測の事態発生を防
ぐため軍事交流や安全保障対話の強化が重要との認識で一致
中国税関総署が 2010 年の輸出額が前年比 31.3% 増の 1 兆 5779 億ドル(約 129 兆円)、輸
国際問題 No. 599(2011 年 3 月)● 66
国際問題月表
入額が 38.7% 増の 1 兆 3948 億ドルと発表、輸出入とも金融危機前の水準を回復し 2008 年
の過去最高額を更新
11 中国の次世代ステルス戦闘機「殲 20」試作機の試験飛行が初めて実施されたが胡錦濤中
国国家主席らが試験飛行を知らなかったと米国が指摘、14 日、ゲーツ国防長官が中国の
文民統制へ懸念を示す
インド自動車工業会が 2010 年の新車販売台数(商用車含む)を発表、前年比 34.1% 増の
約 303 万 9000 台と過去最高に
13 中国人民銀行(中央銀行)が中国本土の企業に対し人民元による海外への直接投資を今
月から試験的に認めたと発表
インド南部ケララ州のヒンズー教の「サバリマラ・アイヤッパ」寺院に通じる参道で多
数の信者が転倒する事故が起き少なくとも 102 人が死亡、約 50 人が負傷
16
ASEAN が非公式外相会議開催(ロンボク島〔インドネシア〕)、欧米諸国に対し対ミャ
ンマー経済制裁を解除か緩和するよう要求
18
中国商務省が中国から海外への 2010 年の直接投資額が前年比 36.3% 増の 590 億ドル(約
4 兆 9000 億円)と過去最高を記録したと発表
19 ベトナム共産党大会でグエン・フー・チョン新書記長ら指導部人事を発表、ドイモイ政
策継続を謳った政治報告を採択(← 12 日)
20
中国の 2010 年通年の GDP が前年比 10.3% 増と 3 年ぶりに 2 桁成長、中国が日本を抜い
て世界 2 位の経済大国に躍り出るのが確実に
韓国国防省が北朝鮮による南北軍事会談の開催提案を受け入れることを決定、2010 年 11
月の延坪島砲撃後南北の接触は初めて
25
シン = インド首相とユドヨノ = インドネシア大統領が会談(ニューデリー)、両国間の
貿易額を 2015 年までに現在の約 2.3 倍に当たる 250 億ドル(約 2 兆 50 億円)に増やす目
標を設定するなど経済協力の拡大で一致
26
アフガニスタン下院の新議会が 2010 年 9 月の選挙から 4 ヵ月を経て開会
27 NEC と中国の聯想(レノボ)グループがパソコン事業での提携を発表、日中のパソコン
最大手が組み世界市場で先行する米国や台湾勢を追い上げへ
31 中国国家外貨管理局が 2010 年の国際収支統計(速報値)を発表、経常収支の黒字は貿易
黒字の増加を受けて 2 年ぶりに増加に転じ 3062 億ドル(約 25 兆円)
台湾行政院(内閣)の主計処(統計担当部門)が 2010 年の域内 GDP(推定値)が前年
比 10.47% 増だったと発表、1987 年の 10.68% 以来 23 年ぶりの高成長
ミャンマーで 2010 年の総選挙に基づく新議会招集、半世紀ぶりに複数政党が参加、長
期軍事政権に代わる新政府が発足へ
●中近東・アフリカ
01 ・ 01 エジプト北部アレクサンドリアのキリスト教の一派コプト教の教会付近で爆弾が爆
発、23 人が死亡、23 日、エジプト内務省がパレスチナ自治区ガザの過激派「イスラム
軍」のメンバーのエジプト人の男を容疑者として逮捕
03 ベナンなど西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)加盟 3 ヵ国の大統領が特使として大
統領選(2010 年 11 月)をめぐる武力衝突で死傷者が出ているコートジボワールを訪問、
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国際問題月表
大統領の座に居座るバグボ氏と会談し退陣を要請(アビジャン)、4 日、ECOWAS が説
得不調と発表
07 イエメン南部アブヤン州で国際テロ組織アルカイダ系武装勢力が軍の車列や陸軍の旅団
司令官を乗せた車列をそれぞれ待ち伏せ攻撃し兵士計 17 人が死亡
09 チュニジアの中部タラなどで高失業率などに不満を抱える若者のデモに警官が発砲、11
日、ベンアリ大統領の辞任を求めるデモが首都チュニスに拡大、14 日、ベンアリ大統領
が出国、ガンヌーシ首相が暫定的に職務代行と発表、17 日、23 年余り続いた強権体制
に幕、ガンヌーシ首相が新内閣を発表、フリア内相が 2010 年 12 月中旬から続いてきた
デモや暴動の死者は 78 人に達したと発表、26 日、政府がベンアリ前大統領や親族らを
不正な蓄財などの容疑で国際手配、27 日、ガンヌーシ首相が暫定内閣を改造、外相や内
相ら主要閣僚が交代
スーダンで約 22 年間続いた南北内戦を終結させた 2005 年の包括和平合意の最終段階で
ある南部スーダンの分離独立の是非を問う住民投票実施(→ 15 日)
、30 日、投票管理委
員会は独立賛成が有効投票の 99% 近くを占めたとの暫定開票結果を正式発表
イラン航空の旅客機ボーイング 727 が北西部ウルミエ近郊に墜落、乗客乗員 105 人のう
ち 77 人が死亡、27 人負傷、1 人が行方不明
10 大畠章宏経済産業相がバグダッドを緊急訪問、シャハリスタニ副首相、ルアイビ石油相
と会談、日本への原油の安定供給を求めて交渉が中断している南部ナシリヤ油田の権益
獲得に向けた交渉再開を要請
11 クリントン米国務長官がイエメンを予告なしに訪問、サレハ大統領と会談、米国務長官
のイエメン訪問は約 20 年ぶり(サヌア)
12
ナセル = クウェート首相がマリキ = イラク首相らと会談(バグダッド)、クウェート首
相によるイラク訪問は湾岸危機以前の 1989 年以来 22 年ぶり
レバノンのハリリ連立政権が崩壊、イスラム教シーア派組織ヒズボラと支持勢力の閣僚
11 人が辞任
17 バラク = イスラエル国防相が自ら党首を務める中道左派の労働党を離党、新党結成に向
け国会議員連合「アツマウート(独立)」を立ち上げたと発表
18 イラク北部で警官募集に集まった志願者を狙った自爆テロ、52 人死亡、150 人以上負傷、
20 日、中部のイスラム教シーア派聖地カルバラ郊外の検問所付近でシーア派の巡礼者を
狙ったとみられる連続爆弾テロ、少なくとも 51 人が死亡、183 人が負傷、27 日、バグ
ダッドで葬儀の参列者を狙った自動車爆弾テロ、48 人が死亡し 121 人が負傷
メドベージェフ = ロシア大統領がヨルダン川西岸・エリコを訪問しアッバス = パレスチ
ナ自治政府議長と会談、会談後パレスチナ国家の独立を承認した旧ソ連時代の立場は変
わっていないとパレスチナ国家を承認する考えを確認
20 イスラム教スンニ派の最高権威機関アズハルがローマ法王ベネディクト 16 世による「イ
スラムに対する侮辱」を理由にバチカンとの対話を無期限凍結するとの声明を発表
22 イエメンの首都サヌアの大学構内でサレハ大統領の退陣を求めるデモ、チュニジアの政
変に触発された学生や野党勢力ら 2500 人が参加
23 イスラエル軍が 2010 年 5 月にパレスチナ自治区ガザの海上封鎖突破を目指す支援船を地
中海の公海上で急襲、乗船者 9 人を射殺した事件でイスラエルの独自調査委員会がイス
国際問題 No. 599(2011 年 3 月)● 68
国際問題月表
ラエル兵の武力行使は正当防衛で「国際人道法にのっとっている」とする報告書をネタ
ニヤフ首相に提出
25 エジプトのカイロなどでインターネットなどの呼び掛けに応じた市民ら数万人がムバラ
ク大統領の強権体制に抗議する反政府デモ、27 日、同国出身のエルバラダイ IAEA 前事
務局長がムバラク大統領に退陣を促す、28 日、大規模デモが連日続き死者は 100 人以上
に、29 日、ムバラク大統領が退陣拒否、閣僚全員を更迭しスレイマン情報長官を副大統
領に、31 日、スレイマン副大統領が憲法や法律改正を含む改革に向け野党勢力との対話
を直ちに開始するようムバラク大統領から指示を受けたと表明
●欧 州
01 ・ 01 ローマ法王ベネディクト 16 世が新年メッセージで 2011 年 10 月にイタリアのアッシ
ジで世界の宗教者代表による会合「宗教者サミット」を開催すると発表
エストニアでユーロの流通開始、旧ソ連加盟諸国でのユーロ導入は初めて
05 ドイツでダイオキシンが家畜飼料に混入して鶏卵などが汚染されていたことが発覚、警
察が北部の飼料関連メーカーを家宅捜索、7 日、混入飼料を使った養鶏場など計 4700 ヵ
所超の農場を閉鎖、8 日、鶏肉の汚染確認、11 日、豚肉からも基準以上のダイオキシン
を検出
06 フランスの自動車大手ルノーが開発中の電気自動車関連の機密を漏洩していたとして幹
部 3 人を無期限停職にしていたことが判明、13 日、同社が産業スパイなどの疑いで容疑
者を氏名不詳のまま告訴
12 ドイツ連邦統計庁が発表した 2010 年の GDP 速報値が前年比 3.6% 増となり 1990 年の東西
ドイツ統一以来最高の成長を記録
13 イタリア憲法裁判所が刑事裁判の被告となっているベルルスコーニ首相に裁判出廷義務
を免除する特権を与えた法律について無条件には認められないとの判決
14 イタリアのミラノ地検がベルルスコーニ首相宅でのパーティーに未成年者ら複数の女性
が売春目的で招かれたとの疑惑で首相の捜査を開始、17 日、首相が「相当な数の若い女
性」と自宅などで買春行為を行なったとする捜査報告書を発表
15 フランス極右政党「国民戦線」の党大会で党の創設者ジャンマリ・ルペン氏が引退、16
日、後継党首にルペン氏の 3 女マリーヌ・ルペン氏を正式に選出
21
英 BBC が広島と長崎で二重に被爆し 93 歳で死去した山口彊さん(長崎市出身)を 2010
年 12 月のお笑いクイズ番組で「世界一運が悪い男」などとジョーク交じりに紹介したこ
とに対して抗議した在英日本大使館に書簡で謝罪、謝罪の声明も発表
アルバニアの首都ティラナで政府への抗議デモ参加者に警察が発砲、3 人死亡
22
カウエン = アイルランド首相が支持率低下の責任をとり共和党党首辞任を発表、23 日、
共和党と連立を組む緑の党が政権離脱を発表、連立政権が崩壊、26 日、共和党が新党首に
マーティン前外相を選出、31 日、カウエン首相が次期総選挙に出馬せず政界引退を表明
23
ポルトガル大統領選で最大野党の社会民主党が推す現職のカバコシルバ氏再選
29 ドイツ東部ザクセン・アンハルト州のオッシャースレーベン近郊で列車同士が衝突、少
なくとも 10 人が死亡、二十数人が重軽傷
31 EU が外相理事会で 2010 年 12 月のベラルーシ大統領選挙後に野党勢力を弾圧したとして
国際問題 No. 599(2011 年 3 月)● 69
国際問題月表
ルカシェンコ大統領や側近ら 158 人に EU 域内への渡航を禁止する制裁措置を決定
●独立国家共同体(CIS)
01 ・ 12 ロシアの航空委員会が2010年4月に同国西部スモレンスク郊外でカチンスキ = ポーラ
ンド大統領夫妻らを乗せた政府専用機が墜落し96人全員が死亡した事故で視界不良の空港
に着陸を強行したパイロットの判断ミスが事故を招いたとの最終調査結果を発表
14 ロシア国営の石油最大手ロスネフチが英石油大手 BP との間でロシア北極圏のヤマル半島
沖の大陸棚で海底油田の 3鉱区を共同開発することで合意、両社が株価換算で総額約 78億
ドル(約 6500 億円)の資本提携を行なうことも決定
20 ブルガコフ = ロシア国防次官が北方領土の択捉島を訪問、国後島を含めた両島に駐留する
ロシア軍部隊視察が目的
21 カルザイ = アフガニスタン大統領がメドベージェフ = ロシア大統領と会談(モスクワ)
、会
談後メドベージェフ大統領は水力発電所の整備などでアフガンに協力していく用意がある
と表明
24
モスクワ郊外のドモジェドボ国際空港で爆弾テロがあり 35 人が死亡、180 人が負傷、25
日、オバマ米大統領とメドベージェフ大統領が電話会談しテロとの戦いで緊密に協力して
いくことで一致、29 日、ロシア連邦捜査委員会が実行犯はロシア南部・北カフカス地域出
身の 20 歳の男だったと発表
26 メドベージェフ大統領が2012年春に予定されている次期大統領選に再選を目指して立候補
するかどうかを 2011 年中に決めると発言
●北 米
01 ・ 01
オバマ米大統領が 2011 年初の週末恒例のビデオ演説で景気回復と雇用状況改善の
実現に向け全力を尽くすことを 2011 年の最大の目標とすると表明
02 オバマ大統領が 2001 年の米中枢同時テロで崩壊したニューヨークの世界貿易センタービ
ル跡地で救援や復旧に携わり健康被害を受けた消防士や警察官らに医療費補償などで 5
年間に約 42 億ドル(約 3400 億円)を支給する法案に署名、同法が成立
03
シュワルツェネッガー米カリフォルニア州知事(共和党)が 2 期 7 年余りの務めを終え
て退任、後任のブラウン新知事(民主党)が就任
04 オバマ大統領が輸入食品が米国の安全基準に達しているかどうかの確認などを業者に義
務付ける食品安全法案に署名、同法が成立
05 米主要企業が 2010 年に発表した人員削減数は前年比 59% 減の 52 万 9973 人と 1997 年以来
13 年ぶりの低水準だったことが明らかに
米下院が共和党院内総務だったベイナー氏を議長に選出、同氏が就任演説でオバマ政権
への強硬姿勢を示す
オバマ大統領が大統領首席補佐官に米金融大手 JP モルガン・チェース幹部のデーリー元
商務長官を起用すると発表
ゲーツ米国防長官が 2012 会計年度(2011 年 10 月― 2012 年 9 月)から 5 年間の国防予算
を当初見込み比で 780 億ドル(約 6 兆 5000 億円)削減すると発表
07 オバマ大統領が経済政策の司令塔となる国家経済会議委員長にクリントン政権でも同委
国際問題 No. 599(2011 年 3 月)● 70
国際問題月表
員長を務めたスパーリング氏を再登板させる人事を正式発表
08 米アリゾナ州で行なわれた同州選出のギフォーズ下院議員(民主党)の対話集会で男が
議員らに向け銃を乱射、6 人が死亡、同議員も頭を撃たれ重傷
11
ゲーツ国防長官が北朝鮮の核兵器や大陸間弾道ミサイル開発の進展で 5 年以内に米国の
直接の脅威になるとの見解を表明
メキシコ湾原油流出事故(2010 年 4 月)の再発防止策を検討してきた米大統領委員会が
海底油田開発の規制強化などを提言、事故は予見可能だったと指摘
17 米アップルのジョブズ最高経営責任者が病気療養のため休職すると発表、同社株は一時
急落、18 日、同社の 2010 年 10 ― 12 月期決算で売上高が前年同期比 71% 増、純利益は
78% 増といずれも過去最高を更新
18
胡錦濤中国国家主席が国賓として訪米、国賓としての中国国家主席の訪米は 1997 年の
江沢民氏以来、19 日、オバマ大統領と会談、北朝鮮の挑発行為を阻止することで一致、劉
暁波氏釈放など人権問題や人民元改革では平行線、会談後共同声明を発表(ワシントン)
19 米下院がオバマ大統領が内政分野で最大の実績としている医療保険改革法を無効にする
ための法案を可決
25 オバマ大統領が一般教書演説、経済成長と雇用拡大へ向け法人税率引き下げや歳出抑制
により競争力を回復すると強調
●中南米
01 ・ 01 ルセフ = ブラジル大統領が就任、同国初の女性元首が誕生、安定成長の継続を公約
06
4 月に実施されるペルー大統領選挙にフジモリ元大統領(服役中)の長女で国会議員の
ケイコ氏が選挙管理当局に立候補届けを提出
16 ハイチで 1986 年まで独裁体制を敷いていたデュバリエ元大統領が亡命先のフランスから
突然帰国、亡命以来帰国は 25 年ぶり、18 日、ハイチ警察が同氏を一時拘束、検察当局
は在任中の公金横領の容疑などで訴追手続きを開始
26
キューバ当局が反体制活動家で EU の欧州議会が人権擁護活動への貢献をたたえて授与
するサハロフ賞の 2010 年の受賞者ファリニャス氏の身柄を一時拘束
ハイチでプレバル大統領の与党ユニテ(団結)が 2010 年 11 月に行なわれた大統領選で
決選投票に進んだ同党大統領選候補セレスタン氏を選挙戦から撤退させると発表、選挙
に不正があったと批判が噴出したため
国際問題 第 599 号(電子版) 2011 年 3 月号
編集人 『国際問題』編集委員会
発行人 野上 義二
発行所 財団法人日本国際問題研究所
〒 100−6011 東京都千代田区霞が関 3−2−5 霞が関ビル 11 階
電話 03−3503−7262(出版・業務担当)
http://www.jiia.or.jp/
*本誌掲載の各論文は執筆者個人の見解であり、執筆者の所属する
機関、また当研究所の意向を代表するものではありません。
*論文・記事の一部分を引用する場合には必ず出所を明記してくだ
さい。また長文にわたる場合は事前に当研究所へご連絡ください。
*電子版最近号
10 年 1・2 月号 焦点:2010年代の日本の外交― 10年間の展望
10 年 3 月号 焦点:オバマ政権と岐路に立つアメリカ
10 年 4 月号 焦点:躍動する中国 苦悩する中国
10 年 5 月号 焦点:アフリカの現在
10 年 6 月号 焦点:国際規制の交錯
10 年 7・8 月号 焦点:深刻化する世界の人口問題
10 年 9 月号 焦点:日米安保条約改定 50 周年
10 年 10 月号 焦点:
「核なき世界」
10 年 11 月号 焦点:イランをめぐる国際情勢
10 年 12 月号 焦点:国際裁判:紛争の司法的処理と日本
11 年 1・2 月号 焦点:日本外交―競争と協調
***
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国際問題 No. 599(2011 年 3 月)● 71
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