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Ⅰ 国際関係 11・04 ラムサール条約締約国会議が水田の重要性を再

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Ⅰ 国際関係 11・04 ラムサール条約締約国会議が水田の重要性を再
Ⅰ 国際関係+世界金融危機/Ⅱ 日本関係/Ⅲ 地域別
2008 年 11 月 1 日− 30 日
大野圭一郎・清水 敬善
細川 洋嗣・本蔵 一茂 編
吉田 昌樹 (共同通信)
Ⅰ 国際関係
11 ・ 04 ラムサール条約締約国会議が水田の重要性を再認識し生物の多様性を増すような計
画づくりを求める日韓共同提案の決議を採択し閉幕(← 10 月 28 日、昌原〔韓国〕)
12 世界経済フォーラムが女性の社会的地位の改善状況を順位付けした 2008 年版「世界男女
格差報告」を発表、首位はノルウェー、日本は前年の 91 位から 98 位に後退
クラスター(集束)弾の規制条約案を交渉する特定通常兵器使用禁止制限条約(CCW)
の政府専門家会合閉幕(← 3 日、ジュネーブ)、規制問題で決裂したが協議継続を確認
13 国際エネルギー機関(IEA)が 11 月の石油市場月報で 2008 年の世界の石油需要予測を従
来予測から日量 33 万バレル引き下げ平均で日量 8620 万バレルに下方修正
米国、EU、カナダが中国の金融情報サービス市場は外国通信社などに差別的だとして
WTO に提訴した通商紛争で中国が差別的な規制を撤廃することに同意、和解成立
17 国連気候変動枠組み条約事務局が京都議定書で温室効果ガスの排出削減目標を定めた先
進国など約 40 ヵ国と EU の 2006 年の排出量を公表、2005 年よりもわずかに減ったものの
森林伐採などが原因の排出を除いた 2006 年の排出量は 2000 年比で 2.3% 増加
19
エルバラダイ IAEA 事務局長がシリア核問題で報告書を理事会に配布しシリアの施設跡
地での調査で微量のウランが多くのサンプルから検出されたことを確認、イラン核問題
では同国がウラン濃縮関連活動などを継続、拡大しているとあらためて指摘
20 国連安保理が海賊対策を含めたソマリア情勢を協議、ミトロプロス国際海事機関(IMO)
事務局長が 2008 年だけでソマリア周辺海域で 35 隻が乗っ取られ身代金目的で 600 人以上
の乗組員が人質になったと報告
21 米国とロシアの軍備管理に関する協議が閉幕(← 12 日、ジュネーブ)
、2009 年末に失効
する第 1 次戦略兵器削減条約(START 1)の延長問題は今後も検討を継続し、最終判断は
条約失効までに下すことで合意
22 APEC 首脳会議が WTO 新多角的貿易交渉(ドーハ・ラウンド)の細目の年内合意を「誓
約」と明記した特別声明を採択、23 日、地球温暖化に協力して対処することなどを盛り
込んだ首脳宣言を採択し閉幕(リマ)
24 大西洋のクロマグロに関する資源管理機関「大西洋まぐろ類保存国際委員会(ICCAT)
」
総会が 2009 年の東部大西洋と地中海のクロマグロの漁獲枠を当初枠より 2 割削減し 2 万
2000 トン、2010 年は 1 万 9950 トンとすることで合意(マラケシュ〔モロッコ〕)
28 「児童の性的搾取に反対する世界会議」がインターネット上の児童ポルノサイトにアクセ
ス・閲覧する行為も犯罪として法律で禁止するよう各国政府に提言(リオデジャネイロ)
29
OPEC が緊急会合で追加減産を見送り(カイロ)
●世界金融危機
11 ・ 05 IMF がウクライナへの支援として総額 164 億ドル(約 1 兆 6500 億円)の融資を正式
国際問題 No. 578(2009 年 1・2 月)● 50
国際問題月表
承認
06
IMF が 10 月に公表の世界経済見通しを改定し 2009 年は日本の成長率が前年比 0.2% 減と
なるなど戦後初めて先進国経済がそろってマイナス成長との予測を発表
欧州の中央銀行が協調利下げ、英イングランド銀行が主要政策金利を 1.5% 引き下げ 1955
年以来の約半世紀ぶりの低水準である年 3.0%、欧州中央銀行(ECB)もユーロ圏の主要
政策金利を 0.5% 引き下げ年 3.25%、スイスとチェコも 0.5%、0.75% それぞれ引き下げ
07 OECD 経済政策委員会が開かれ世界経済が回復に転じるのは早くても 2009 年後半との認
識で一致(← 6 日、パリ)
EU 緊急首脳会議が世界的な金融危機の再発防止策を協議、緊急課題として IMF の機能
強化などを求めることで合意(ブリュッセル)
09 日米欧に新興国を加えた20ヵ国・地域の財務相・中央銀行総裁会議(G20)が開かれIMF・
世界銀行で新興国の発言力を高めるなど包括的改革を求める声明を採択(サンパウロ)
11 世界銀行が 2009 年の世界全体の経済成長率が前年比 1% 増にとどまるとの見通しを発表、
3% 成長を見込んでいた 6 月の予測を大幅に下方修正、途上国支援の資金枠を今後 3 年間
で計 1000 億ドル(約 10 兆円)に拡充
13
OECD が世界的な金融危機の影響で先進工業国の経済は「すでに景気後退入りしたとみ
られる」と指摘、2009 年の OECD 全体の実質 GDP は 0.3% 減との見通しを発表
14
日本政府と世界銀行が発展途上国や新興国の銀行に資本注入するための総額 30 億ドル
(約 3000 億円)規模の新基金を世銀グループ内に創設することで合意、日本が 20 億ドル、
世銀グループが 10 億ドルを出資
15 G20 の首脳が金融危機対策を討議した緊急首脳会合(金融サミット)が危機克服へ規制
強化と財政・金融の景気刺激策で協調する声明を採択し閉幕(← 14 日、ワシントン)、
26 日、ブラウン英首相が第 2 回金融サミットを 2009 年 4 月 2 日にロンドンで開催と表明
24
IMF がパキスタン支援へ 76 億ドル(約 7300 億円)の融資を正式に承認
25 OECD がブラジル、ロシア、インド、中国の BRICs 4 ヵ国の経済成長が 2008 年から 09 年
にかけて減速するが 2010 年には回復に転じるとの経済見通しを発表
Ⅱ 日本関係
11 ・ 04 歴史認識に関する政府見解否定の論文を発表し更迭された田母神俊雄前航空幕僚長
の問題で防衛省が増田好平事務次官を減給の懲戒処分、浜田靖一防衛相が給与一部返納
05 防衛装備品納入をめぐる汚職事件で収賄罪などに問われた守屋武昌前防衛事務次官に東
京地裁が懲役 2 年 6 ヵ月の実刑判決
06 トヨタ自動車が 2009 年 3 月期連結決算(米国会計基準)の業績予想を大幅下方修正、営
業利益を 1 兆 6000 億円から 1 兆円引き下げ前期比 73.6% 減の 6000 億円とし売上高も 2
兆円減額し 12.5% 減の 23 兆円に
金融機関に公的資金を投入する金融機能強化法改正案が衆議院本会議で自民、公明両党
などの賛成多数で可決
07 パナソニックと三洋電機がパナソニックが三洋電機を子会社化することを前提に資本・
業務提携に関する協議を開始すると発表、国内最大の電機メーカーが誕生へ
麻生太郎首相がオバマ次期米大統領と電話会談、強固な日米同盟の構築で一致
国際問題 No. 578(2009 年 1・2 月)● 51
国際問題月表
08
2008 年 1 ― 10 月の日本企業による海外企業の M&A(合併・買収)額が 6 兆 7000 億円と
過去最高に
11 財務省が 2008 年度上半期(4 ― 9 月)の国際収支速報を発表、海外とのモノやサービス、
投資などの取引状況を示す経常収支の黒字額は前年同期比 37.0% 減の 7 兆 8564 億円で 6
期ぶりに前年水準を下回り 11 期ぶりに 8 兆円を割り込む
田母神前航空幕僚長が参議院外交防衛委員会での参考人招致で憲法を改正すべきだとの
考えを表明、浜田防衛相が求めた退職金自主返納を拒否
12 自民、公明両党が追加経済対策の柱の一つである定額給付金の所得制限は市町村の判断
に委ねることを決定、年間所得 1800 万円が下限、給付額は 1 人当たり 1 万 2000 円、18 歳
以下と 65 歳以上は 8000 円加算
13 農水省が 2005 年に政府が買い入れた中国産もち米からメタミドホスを検出しながら食用
として販売済みの約 1550 トンを調査していなかったことが判明
17
内閣府が 7 ― 9 月期の GDP(季節調整値)速報値を発表、物価変動を除いた実質で前期
比の年率換算で 0.4% 減となり 2 四半期連続のマイナス成長
18 さいたま市で元厚生事務次官の山口剛彦さんと妻が自宅玄関で殺害されているのが見つ
かり東京都中野区の元次官吉原健二さん宅では妻が刺され重傷、23 日、警視庁は銃刀法
違反容疑で 22 日に出頭した小泉毅容疑者を逮捕
19
駒沢大学がデリバティブ取引で 154 億円の損失、世界的金融危機で資産運用に失敗
22
APEC 首脳会議出席のためペルーを訪問中の麻生首相がブッシュ米大統領、李明博韓国
大統領と日米韓首脳会談、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の核問題をめぐる 6 ヵ国
協議の 12 月上旬再開を目指すことで一致、メドベージェフ = ロシア大統領とも初会談、
領土問題の進展には政治決断が不可欠との認識で一致(リマ)
27
農林中央金庫が国内金融機関で最大規模となる 1 兆円の増資を公表、金融危機で保有有
価証券の価格が下落し 1017 億円の損失発生
28 政府が安全保障会議でイラク復興支援特別措置法に基づきイラクで空輸活動に当たって
いる航空自衛隊部隊の年内撤収を決定
厚生労働省はリストラによる非正規労働者の失業が 10 月からの半年間で約 3 万人に達す
るとの調査結果を発表、正社員にも拡大の動き
Ⅲ 地域別
●アジア・大洋州
11 ・ 01 田母神俊雄防衛省航空幕僚長の論文問題で韓国と中国が「歴史の歪曲」などと批判
する声明や談話を発表
03
韓国が公共投資や減税など総額 14 兆ウォン(約 1 兆 1000 億円)の総合経済対策を発表
ザルダリ = パキスタン大統領がパキスタン人民党(PPP)主導の連立内閣を改造、新閣
僚 44 人が就任し首相を除く閣僚数は 55 人に
04 陳雲林中国海峡両岸関係協会長が江丙坤台湾海峡交流基金会理事長と初会談、中台直行
チャーター便の毎日運行など 4 項目で合意、通信・通商・通航の「三通」が事実上年内
にも実現へ、6 日、陳会長が馬英九台湾総統と初会談
07 ベトナム、タイ、ミャンマー、カンボジア、ラオスによる「経済協力戦略会議」首脳会
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国際問題月表
議が金融危機への対応を含め経済協力を効率的に進めるとの共同宣言を採択(ハノイ)
08 ニュージーランド総選挙が投開票されジョン・キー党首率いる中道右派の野党国民党が
勝利し約 9 年ぶりの政権交代が決定、19 日、先住民の権利擁護を訴えるマリオ党の閣外
協力を得た連立新内閣が発足
09
中国が 2008 年内に 1000 億元(約 1 兆 4200 億円)の財政出動実施と 2010 年末までの総額
約 4 兆元(約 57 兆円)の内需拡大投資を発表
12 台湾最高検察庁が陳水扁前総統を在任中の機密費不正流用やマネーロンダリング(資金
洗浄)に関与した公金横領、収賄などの容疑で逮捕
北朝鮮の人権状況改善を求める国連決議案を共同提案した韓国に北朝鮮が板門店の赤十
字連絡代表部閉鎖と 12 月 1 日からの陸路通行遮断を通知、24 日、開城観光と南北の貨物
列車運行中断など 5 項目を 12 月 1 日から実施すると通告、南北交流の後退が決定的に
北朝鮮が 6 ヵ国協議の核検証問題で核検証の対象施設を寧辺に限定しサンプルの採取を
拒否する立場を初めて公式に表明する談話を発表
22 亡命チベット人による緊急会議開催(← 17 日、ダラムサラ〔インド〕
)
、中国からの独立
でなく「高度の自治」を求めるチベット仏教最高指導者ダライ・ラマ 14 世の「中道のア
プローチ」を維持し中国側から前向きな反応が得られるまで対話中断との決議採択
25
タイの反政府市民団体「民主市民連合」の支持者 1 万人以上がバンコク国際空港ターミ
ナルビルを占拠、26 日、運航全面停止、27 日、ソムチャイ首相が新旧二つの国際空港
一帯に非常事態宣言、30 日、政府系市民団体が約 2 万人の大規模集会を開き民主市民連
合に対し空港や首相府の占拠の即時解除を要求、首相府に爆弾が撃ち込まれ 49 人負傷
26 インドのムンバイのホテルなど 10 ヵ所で爆発や武装集団による銃撃があり武装集団は 2
ホテルで外国人らを人質にたてこもり、日本人 1 人を含む 171 人死亡、294 人が負傷、
「デカン・ムジャヒディン(イスラム戦士)
」を名乗るグループが犯行声明、29 日、軍が
2 ホテルの制圧完了、インドがパキスタンのイスラム過激派が関与したと非難、30 日、
パティル = インド内相が辞任
28 韓国が 9 月末時点で約 251 億ドル(約 2 兆 4000 億円)の対外債務を計上、約 8 年ぶりに純
債務国に転落
●中近東・アフリカ
11 ・ 02
ザンビア選挙管理委員会が 10 月 30 日実施のムワナワサ前大統領死去に伴う大統領
選でバンダ大統領代行が当選と発表
04 パレスチナ自治区ガザ中部でイスラエル軍とイスラム原理主義組織ハマスの部隊が衝突、
ハマスの 6 人が死亡、6 月の停戦以来双方の本格的衝突は初、イスラエルがガザの境界
封鎖、20 日、潘基文国連事務総長が封鎖解除を要請、イスラエルは拒否
07
コンゴ(旧ザイール)政府軍と反政府軍の人民防衛国民会議との戦闘が激化、8 月以降
の避難民は 25 万人、人道危機が拡大
09
米ロ、EU、国連が中東和平をめぐり閣僚級会合(シャルムエルシェイク〔エジプト〕)
、
和平推進を支援するとの声明発表、イスラエルとパレスチナが米国の政権交代後も和平
交渉継続の方針を表明
スーダン西部ダルフールの反政府勢力への隣国チャドの支援の有無をめぐり対立してい
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国際問題月表
たスーダンとチャドが 2008 年 5 月から断絶した国交を全面回復、双方の大使が着任
10 バグダッド北部のアダミヤ地区で車が爆発、現場に人々が集まった直後に男が自爆テロ、
少なくとも 31 人が死亡、71 人が負傷
11 エジプト考古最高評議会がカイロ近郊で約4300年前の古代エジプトのピラミッドを発見と
発表、古王国時代の第 6 王朝を開いたテティ王の母親シェシェティ女王の墓とみられる
12 アルジェリア上下院が大統領の任期制限を廃止する憲法改正案を可決、2009 年春で任期
が切れるブーテフリカ大統領の 3 選出馬が可能に
14
イラクのイスラム教シーア派の反米指導者サドル師が新たな民兵組織「審判の日軍団」
を創設すると宣言、米軍が撤退しなければ攻撃を開始すると警告
16 イラク政府が閣議で 2009 年から 11 年まで米軍のイラク駐留を可能にする地位協定案を
承認、27 日、連邦議会が賛成多数で承認、2009 年 7 月 30 日に協定の是非を問う国民投票
24
バグダッドの米軍管理区域(グリーンゾーン)入り口の検問所付近で女が自爆、7 人が
死亡、13 人が負傷、バグダッド東部でバスが攻撃され 13 人が死亡、3 人が負傷
25 クウェートのナセル首相率いる内閣が国民議会との対立から総辞職する意向をサバハ首
長に伝達、26 日、サバハ首長が議会解散は行なわないと表明
27 イラクと同国北部のクルド人自治政府が自治区で採掘した石油をトルコに輸出すること
で合意
●欧 州
11 ・ 03 ダーリング英財務相が金融安定化策に基づく公的資金投入の見返りに取得するロイ
ヤル・バンク・オブ・スコットランドなど大手銀行株の管理のため政府全額出資の持ち
株会社を設立すると発表、政府保有株を適切に管理し公的資金の毀損を防ぐのが狙い
ドイツ銀行大手コメルツ銀行が政府が金融安定化法に基づき設立した「救済基金」に 82
億ユーロ(約 1 兆 500 億円)の資本注入を申請と発表、ドイツの民間大手行では初の申請
国際テロ組織アルカイダの指導者ウサマ・ビンラディン容疑者の息子オマル・ビンラデ
ィン氏がマドリード空港でスペインへの政治亡命を申請、5 日、スペイン政府が拒否、9
日、エジプト政府が同国に戻ったオマル氏を国外退去処分
04
ドイツの自動車大手 BMW が 7 ― 9 月期決算を発表、純利益が前年同月比 62.9% 減の 2 億
9800 万ユーロ(約 370 億円)の大幅減
06 ルーマニア、ブルガリアがイラクに派遣している軍部隊を年内に撤退させる方針を表明
10
EU がロシアとグルジアとの軍事衝突で凍結されていた対ロ新包括協定交渉の再開決定
12 EU 欧州委員会が自動車用の板ガラス販売をめぐりカルテルを結び EU 競争法に違反した
として旭硝子や日本板硝子の子会社ピルキントン(英国)など大手 4 社に総額 13 億 8389
万 6000 ユーロ(約 1700 億円)の制裁金支払いを命令
14
欧州自動車工業会が欧州 28 ヵ国の 10 月の新車登録台数を発表、前年同月比 14.5% 減の
113 万 4031 台で 6 ヵ月連続の減少
EU の統計機関ユーロスタットがユーロ圏 15 ヵ国の 2008 年 7 ― 9 月期の実質 GDP(季節
調整済み)の速報値を発表、前期比 0.2% 減で 4 ― 6 月期の 0.2% 減に続く 2 四半期連続の
マイナス成長、1999 年のユーロ導入以来初の景気後退入りを確認
米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)のドイツ子会社オペルがドイツ政府などに
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国際問題月表
約 10 億ユーロ(約 1240 億円)規模の信用保証を要請、17 日、メルケル = ドイツ首相が
「前向きに検討」と表明
EU 議長国フランスのサルコジ大統領とメドベージェフ = ロシア大統領が会談(ニース)
、
国際金融システム改革に向け欧州とロシアの立場に共通点が多いとの認識で一致
17
マケドニアが隣国ギリシャを同国の NATO 加盟を妨害しているとして国際司法裁判所
(ICJ)に提訴、両国は旧ユーゴスラビアから独立したマケドニアの国名をめぐり対立
18 ドビルパン前フランス首相が大統領就任前のサルコジ氏を陥れようとしたとされる謀略
事件で捜査に当たる予審判事が虚偽告発の共犯などの罪で同氏の起訴を決定
19 国家破綻の瀬戸際にあるアイスランド政府が金融システム立て直しのため IMF や北欧諸
国から計 51 億 5000 万ドル(約 5000 億円)の資金支援を受けると発表
21 スロベニア下院が旧ユーゴスラビア時代の共産党の後継である社会民主党のボルト・パ
ホル首相が率いる中道左派の連立政権を承認、新政権が発足
22
フランス最大野党の社会党の第 1 書記選挙が行なわれ決選投票でオブリ元雇用相がロワ
イヤル元家庭担当相を破り同党初の女性指導者に
24 英政府が付加価値税の税率を 12 月から 2009 年末まで現行の 17.5% から 15% に引き下げ
ることによる約 124 億ポンドの減税を柱とする総額 200 億ポンド(約 2 兆 9000 億円)の
総合経済対策を発表
26
EU 欧州委員会が横断的な景気対策として GDP の 1.5% に当たる 2000 億ユーロ(約 24 兆
7000 億円)規模の「経済再生計画案」を発表
フランスがチベット仏教最高指導者ダライ・ラマ 14 世の欧州訪問計画を理由に中国政府
が 12 月 1 日に予定していた EU ・中国首脳会議の延期を通告してきたと発表、サルコジ
大統領と温家宝中国首相との会談も延期
●独立国家共同体(CIS)
11 ・ 01 リビアの最高指導者カダフィ大佐がリビアの石油・天然ガス開発にロシア企業が参入
することなどについてメドベージェフ = ロシア大統領と協議(モスクワ)
02 アリエフ = アゼルバイジャン大統領とサルキシャン = アルメニア大統領がメドベージェフ
大統領の仲介で会談、アゼルバイジャン領内のアルメニア人地域ナゴルノカラバフ自治州
の独立紛争について和平交渉で解決するとの宣言に 3大統領が調印(モスクワ郊外)
05 メドベージェフ大統領が就任後初の年次報告演説、東欧での米ミサイル防衛(MD)計画
に対抗しロシア西部の飛び地カリーニングラード州に最新ミサイル「イスカンデル」を配
備すると発言、また大統領任期を 4 年から 6年に延長するよう提案
06 ロシア南部の北オセチア共和国の首都ウラジカフカス中心部の通りで小型乗り合いバスが
爆発、8 人が死亡し 30 人以上が負傷
08 日本海で試験航海中のロシア太平洋艦隊(司令部ウラジオストク)所属の原子力潜水艦ア
クラⅡ級「ネルパ」内で消火装置の誤作動による事故、乗員ら 20 人が死亡、原子炉は正常
に稼働し放射能漏れはないという、13 日、捜査当局者が乗員の 1 人が消火装置を作動させ
たことを自白したと述べ刑事事件として捜査を開始することを明らかに
19 グルジアの安定を目指す国際会議が開かれロシア、グルジア両国代表が8 月の紛争後初め
て直接対話(ジュネーブ)
、南オセチア自治州、アブハジア自治共和国の情勢が満足でき
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国際問題月表
ない状態であるとの認識で一致
20 プーチン = ロシア首相が世界的な金融危機で苦境に陥っている国の救済のためIMFに10億
ドル(約 1000 億円)を拠出することを決めたと表明
23 サーカシビリ = グルジア大統領とカチンスキ = ポーランド大統領の乗った車列がグルジア
と同国からの独立を主張する南オセチア自治州の境界付近で銃撃、両大統領は無事
29 ベルドイムハメドフ = トルクメニスタン大統領がアリエフ大統領、ギュル = トルコ大統領
と初の3者会談、エネルギー分野などでの協力で一致(トルクメンバシ〔トルクメニスタン〕
)
●北 米
11 ・ 03
10 月の米新車販売台数が前年同月比 31.9% 減の 83 万 8156 台と 17 年 9 ヵ月ぶりの低
水準
04 米大統領選で民主党のバラク・オバマ上院議員が共和党ジョン・マケイン上院議員を大
差で破り当選、史上初の黒人大統領、連邦議会選も民主党が上下両院で過半数獲得
06
オバマ次期大統領が大統領首席補佐官として民主党のエマニュエル下院議員を任命、7
日、当選後初めて記者会見、金融危機克服に強い決意を表明
07
米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)が資金流出による経営危機の深刻化でクラ
イスラーとの合併交渉を中断
米労働省が 10 月の米雇用統計を発表、金融危機による景気悪化で失業率 6.5% と 14 年 7
ヵ月ぶりの高水準
10
政府管理下の米保険大手 AIG の 7 ― 9 月期決算が 244 億 6800 万ドル(約 2 兆 4000 億円)
の赤字、米は最大 1525 億ドル(約 15 兆円)の新支援策
13 米海軍が対潜水艦訓練で使用する音波探知機はクジラなどに有害と環境保護団体が主張
していた訴訟で米連邦最高裁が使用制限を認めた下級裁判所の仮処分を取り消す判決
米シンクタンク科学国際安全保障研究所が衛星写真を分析した結果としてイランが同国
西部アラクで進めている 4 万キロワット級の実験用重水炉の建設が大幅に進展と指摘
米司法省が液晶パネル価格カルテルで日台韓の 3 社と罰金総額 5 億 8500 万ドル(約 555
億円)で合意、シャープは 115 億円支払い
17 マレン米統合参謀本部議長が約 15 万人に上るイラク駐留米軍の全面撤退について治安が
落ち着いた現状を維持することを前提に「2 ― 3 年」で可能との認識を表明
米銀大手シティグループが金融危機に伴う経営不振で新たに約 5 万人の人員削減を含む
異例の大規模リストラを発表
18
米財務省が発表した国際資本統計によると国・地域別の米国債保有高(9 月末時点)は
中国が 5850 億ドルで日本を抜いて首位
ワゴナー GM 会長兼最高経営責任者(CEO)が上院公聴会で総額 250 億ドル(約 2 兆
4000 億円)の公的資金で GM などビッグスリーを救済する法案の早期成立を要請
19 米連邦準備制度理事会(FRB)が 2009 年の実質経済成長率をマイナスもありうると大幅
下方修正、マイナス成長見通しの公表は初
20
ワシントンの連邦地裁がキューバのグアンタナモ米海軍基地でテロ容疑者として約 7 年
拘束されているアルジェリア人 5 人を証拠不十分として釈放するよう命令、連邦最高裁
が 6 月に公判手続きなしの無期限拘束を違憲とする判決を下してから 2 度目の釈放命令、
国際問題 No. 578(2009 年 1・2 月)● 56
国際問題月表
政府の提示した証拠が否定された初のケース
CIA などで組織する米国家情報会議(NIC)が 2025 年の世界情勢を予測した報告書を発
表、米中印の 3 国が並び立つ時代の到来を予見
22
オバマ次期大統領がラジオ演説で大統領就任後 2011 年 1 月までの 2 年間に 250 万人の雇
用創出を目指す「経済再生計画」の立案を次期政権の経済チームに指示したと言明、24
日、次期政権の財務長官にガイトナー = ニューヨーク連邦銀行総裁、国家経済会議
(NEC)委員長にサマーズ元財務長官を起用すると発表
23 FRB が経営難のシティグループの救済策で合意と発表、不良資産 3060 億ドル(約 29 兆
1500 億円)に対する損失補償や公的資金で 200 億ドル(約 1 兆 9000 億円)を追加注入
25 米財務省と FRB が金融危機の影響で取引が停滞している消費者信用や住宅ローンの市場
活性化策として最大 8000 億ドル(76 兆 8000 億円)に上る新支援制度の創設を発表
●中南米
11 ・ 11 コスタリカ議会が米国と中米カリブ 6 ヵ国の自由貿易協定(CAFTA)に参加するた
めに必要だった知的所有権関連の法案を可決
17
APEC 首脳会議出席のため南米を訪問中の胡錦濤中国国家主席がアリアス = コスタリカ
大統領と会談(サンホセ)
、自由貿易協定(FTA)締結交渉の 2009 年 1 月開始で合意、18
日、ラウル・カストロ = キューバ国家評議会議長、フィデル・カストロ前議長と会談
(ハバナ)、19 日、ガルシア = ペルー大統領と会談(リマ)、両国の FTA 締結交渉が妥結
と表明、21 日、連戦台湾元副総統と会談(リマ)
、最近の中台関係の良好な発展を確認
21 李明博韓国大統領がガルシア大統領と会談(リマ)
、2009 年 6 月までに FTA 締結に向けた
交渉に入ることで合意
ブッシュ米大統領が胡国家主席と会談(リマ)
、北朝鮮の核計画申告の検証手続きを定め
る議定書作成を急ぐことで一致、ドーハ・ラウンドの年内大枠合意に向けた協力も確認
22
ブッシュ大統領がメドベージェフ = ロシア大統領と会談(リマ)、ロシアが反発する東
欧への米 MD 配備計画やグルジア情勢を協議したが議論は平行線
23 ベネズエラでチャベス政権に対する事実上の信任投票となる地方選、23 州知事とカラカ
ス首都区長官のうち野党連合が改選前の 2 州に対し 5 州で当選、首都区長官も奪回
26 メドベージェフ大統領がルラ = ブラジル大統領と会談(リオデジャネイロ)
、BRICs によ
る初の首脳会議を 2009 年ロシアで開く意向を表明、チャベス大統領とも会談(カラカ
ス)、ロシアがベネズエラの原子炉開発を支援することで合意、27 日、ラウル・カスト
ロ議長と会談(ハバナ)
、経済分野の関係強化で一致
国際問題 第 578 号(電子版) 2009 年 1・2 月号[合併号]
編集人 『国際問題』編集委員会
発行人 佐藤 行雄
発行所 財団法人日本国際問題研究所
〒 100−6011 東京都千代田区霞が関 3−2−5 霞が関ビル 11 階
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機関、また当研究所の意向を代表するものではありません。
*論文・記事の一部分を引用する場合には必ず出所を明記してくだ
さい。また長文にわたる場合は事前に当研究所へご連絡ください。
*電子版最近号
07 年 12 月号 焦点:グローバリゼーションと経済安全保障
08 年 1・2 月号 焦点:転機に立つアメリカと中国
08 年 3 月号 焦点:岐路に立つ日本外交
08 年 4 月号 焦点:国連安保理の機能変化
08 年 5 月号 焦点:不透明感を増す世界経済
08 年 6 月号 焦点:洞爺湖サミットと地球環境―気候変動を中心に
08 年 7・8 月号 焦点:政情不安と大統領制の行方
08 年 9 月号 焦点:活発化する人の国際移動
08 年 10 月号 焦点:外交構想とシンクタンクの役割
08 年 11 月号 焦点:ASEAN の可能性
08 年 12 月号 焦点:世界の食糧問題の現在
国際問題 No. 578(2009 年 1・2 月)● 57
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