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ビル管理市場に関する調査結果 2015

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ビル管理市場に関する調査結果 2015
2015 年 11 月 2 日
ビル管理市場に関する調査結果 2015
-グローバル展開も視野に事業領域の拡大進む【調査要綱】
矢野経済研究所では、次の調査要綱にて国内のビル管理市場の調査を実施した。
1.調査期間:2015 年 7 月~9 月
2.調査対象:ビル管理事業者等
3.調査方法:当社専門研究員による直接取材、及び電話アンケート調査、文献調査併用
<ビル管理市場とは>
本調査におけるビル管理市場とは、ビルの清掃、設備管理、警備業務等の受託サービスを対象とし、市場規模
は元請金額ベースにて算出した。なお、ビル管理事業者が請け負う修繕工事、改修工事、リニューアル工事等の
周辺業務を含むが、当該事業者の異業種における売上高は含まない。
【調査結果サマリー】
‹ 2014 年度のビル管理市場規模は前年度比 97.1%の 3 兆 6,633 億円
2014 年度の国内のビル管理市場規模(元請金額ベース)は、前年度比 97.1%の 3 兆 6,633 億円であ
った。消費税増税に伴う駆け込み需要等への反動から上期に落ち込みが見られたが、一方で、下期にかけて
は工事分野の需要を堅実に獲得するなど受注が増加したことで、前年度比においてはほぼ横ばいの水準で
の推移となった。
‹ グローバル展開も視野に事業領域の拡大進む
総合的なビル管理業務が求められているため、日常的なビル管理業務だけでなく、建物の維持管理、
オフィス環境の改善や更新等の工事、メンテナンス、エンジニアリング分野まで、幅広いサービスを提供
することのできる事業領域を確立することが必要である。またグローバルな展開についても、今後大手企
業に留まらず、国内の有力な企業においても積極的な展開が期待される。
‹ 2015 年度の市場規模は前年度比 104.2%の 3 兆 8,174 億円と堅調推移を予測
2015 年度のビル管理市場規模(元請金額ベース)は、前年度比 104.2%の 3 兆 8,174 億円を予測する。
日常的なビル管理業務における新技術による効率化やこうした技術に対する開発意向の高まりを受けて、より
高品質な業務サービスが提供される環境が整いつつある。また、リニューアル工事等も堅調に積み上がって
いることから、市場規模は堅調に推移するものと考える。
◆ 資料体裁
資料名:「2015 年版 ビル管理市場の実態と展望」
発刊日:2015 年 9 月 25 日
体 裁:A4 判 466 頁
定 価:150,000 円(税別)
‹ 株式会社 矢野経済研究所
所在地:東京都中野区本町2-46-2 代表取締役社長:水越 孝
設 立:1958年3月 年間レポート発刊:約250タイトル URL: http://www.yano.co.jp/
本件に関するお問合せ先(当社 HP からも承っております http://www.yano.co.jp/)
㈱矢野経済研究所 マーケティング本部 広報チーム TEL:03-5371-6912 E-mail:[email protected]
本資料における著作権やその他本資料にかかる一切の権利は、株式会社矢野経済研究所に帰属します。
本資料内容を転載引用等されるにあたっては、上記広報チーム迄お問合せ下さい。
Copyright © 2015 Yano Research Institute Ltd.
2015 年 11 月 2 日
【 調査結果の概要 】
1. ビル管理市場の現況
2014 年度の国内のビル管理市場規模(元請金額ベース)は、前年度比 97.1%の 3 兆 6,633 億円であった。
消費税増税に伴う前年度の駆け込み需要があったことなどの反動から、上期に工事分野の受注に落ち込み
が見られたことが影響している。一方で、下期に入ってからは工事分野の需要を堅実に獲得する傾向が強まる
など、ビル管理業務及びその周辺業務の受注が増加したことで、前年度比においてはほぼ横ばいの水準で
の推移となった。
2014 年度は、ビル所有者(オーナー)からの減額要請が継続する一方で、管理コストの削減にも限界が
みえ、底打ちする局面に到達したとされたが、人件費の最低賃金が年々上昇の一途をたどる中、管理費
用についても見直しが進む傾向となっている。ただし、傾向がみられる程度に留まっており、オフィスビル
賃料が上昇傾向にあるのとは対照的に、まだビル管理コスト増という結果には至っていないようである。
こうしたなか、総合的なビル管理業務請負がより進んだ。ビル所有者(オーナー)のコスト削減を実現す
るには、個別発注から総合管理へと移行することが最善であるとみられ、総合管理を得意とする大手事業
者への寡占化がやや浮き彫りになってきている。
2. ビル管理市場の注目動向
現下、総合的に行うビル運営管理業務が求められている。PM 業務(プロパティ・マネジメント)と BM 業
務(ビルディング・マネジメント)に加え、永続する建物の維持管理、オフィス環境の改善や更新等の工事、
メンテナンス、エンジニアリング分野まで、一連のビル管理、運営、維持、保全、さらにこれ以外にも、関連
する業務に幅を拡げたサービスを提供するといった事業領域を確立することで、ビル管理業界としてビル
所有者(オーナー)の管理需要に対応することのできるサービスを成長させる必要がある。
またグローバルな展開について、今後大手企業に留まらず、国内企業において積極的な展開に期待
感が高まっている。すでに中国やアセアン地域に関しては、大手を中心に進出、または進出検討がなさ
れており、管理品質や管理方法という部分で日本国内と同等、かつ現地の習慣に沿う形に対応したビル
管理業務の普及が急がれている。
経済環境の違いや国民性の違い、法的規制環境の違いなど、諸外国での展開を進めるには様々な課
題が多いこともあるが、今後大手企業に留まらず、国内の有力な企業においても積極的な展開が期待さ
れる。
3. ビル管理市場の将来見通し
2015 年度のビル管理市場規模(元請金額ベース)は、前年度比で 104.2%の 3 兆 8,174 億円を予測する。
2014 年度時点で消費税増税の影響からは脱しており、大きな下振れ要因がない中での推移になるものとみ
られる。日常的なビル管理業務における新技術による効率化やこうした技術に対する開発意向の高まりを受け
て、ビル所有者(オーナー)にとってはより高品質な業務サービスが提供される環境が整いつつある。また、リ
ニューアル工事等も堅調に積み上がっていることから、市場規模は堅調に推移するものと考える。
Copyright © 2015 Yano Research Institute Ltd.
2015 年 11 月 2 日
図 1. ビル管理市場の市場規模推移と将来予測
(%)
(億円)
矢野経済研究所推計
注1. 元請金額ベース
注2. ビル管理事業者が請け負う修繕工事、改修工事、リニューアル工事等の周辺業務を含むが、当該事業者の異業種に
おける売上高は含まない。
注3. (予測)は予測値
図 2. ビル管理事業者に対する法人アンケート調査結果
<ビル管理市場の今後の短期需要見通しについて>
減少傾向
1.4%
やや減少
7.5%
無回答
1.4%
増加傾向
4.2%
やや増加
27.1%
横這傾向
58.4%
矢野経済研究所作成
注4. 調査時期:2015 年 7 月~9 月、調査対象(集計対象):全国のビル管理業者 214 社(n=214)、調査方式:電話アンケー
ト調査、一部直接訪問調査、単数回答
Copyright © 2015 Yano Research Institute Ltd.
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