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法人向けオートリース市場に関する調査結果 2015
2015 年 9 月 18 日 法人向けオートリース市場に関する調査結果 2015 ‐法人向けオートリース市場は拡大推移、中~小口、ノンフリートユーザー獲得に活路‐ 【調査要綱】 矢野経済研究所では、次の調査要綱にて国内の法人向けオートリース市場の調査を実施した。 1.調査期間:2015 年 6 月~8 月 2.調査対象:オートリース主要企業、自動車メンテナンス受託企業(整備業者)、入札会場運営企業、リース車両使 用企業等 3.調査方法:当社専門研究員による直接面談、電話・e-mail によるヒアリング、オートリース企業へのアンケート調査 ならびに文献調査併用 <法人リース車両保有台数とは> 本調査における法人リース車両保有台数とは、リース車両総保有台数から個人リース車両保有台数を除いたも のを指す。 法人ユーザーについては、車両保有台数に応じて、①大口ユーザー;車両保有台数 100 台以上の法人ユーザ ー、②中口ユーザー;車両保有台数 30~99 台の法人ユーザー、③小口ユーザー;車両保有台数 10~29 台の法 人ユーザー、④ノンフリートユーザー;車両保有台数 10 台未満の法人ユーザーの 4 区分に分類した。また、個人事 業主は含まない。 【調査結果サマリー】 ◆ 2015 年度末時点の法人リース車両保有台数は 317 万台の見込 2015 年度末時点の法人リース車両保有台数は 2014 年度末時点と比較して 2.4%増の 317 万台を見 込む。法人向けオートリース市場は、大口ユーザーの減車傾向に歯止めがかかる中で、大手オートリー ス会社を中心に車両保有台数 50~100 台程度の法人ユーザーの新規開拓が進んでいることから、法人 リース車両保有台数は増加する見通しである。 ◆法人リース車両保有台数は 2020 年度末時点で 337 万台、2025 年度末時点で 352 万台を予測 労働人口減少による法人ユーザーの車両保有台数減少が法人リース車両保有台数の減少へと連鎖 することで、市場の縮小が懸念されている。一方、なかでも市場拡大の余地が多く残されている中口~ 小口ユーザー、ノンフリートユーザーへの積極的な営業展開によって、新規顧客の開拓が期待されるこ とから、法人リース車両保有台数は増加するものと考える。その結果、法人リース車両保有台数は 2020 年度末時点で 337 万台、2025 年度末時点で 352 万台になると予測する。 ◆ 資料体裁 資料名:「オートリース市場の現状と展望 2015 年版」 発刊日:2015 年 8 月 31 日 体 裁:A4 判 193 頁 定 価:150,000 円(税別) 株式会社 矢野経済研究所 所在地:東京都中野区本町2-46-2 代表取締役社長:水越 孝 設 立:1958年3月 年間レポート発刊:約250タイトル URL: http://www.yano.co.jp/ 本件に関するお問合せ先(当社 HP からも承っております http://www.yano.co.jp/) ㈱矢野経済研究所 マーケティング本部 広報チーム TEL:03-5371-6912 E-mail:[email protected] 本資料における著作権やその他本資料にかかる一切の権利は、株式会社矢野経済研究所に帰属します。 本資料内容を転載引用等されるにあたっては、上記広報チーム迄お問合せ下さい。 Copyright © 2015 Yano Research Institute Ltd. 2015 年 9 月 18 日 【 調査結果の概要 】 1. 市場概況 一般社団法人日本自動車リース協会連合会によると、2014 年度末時点の法人リース車両保有台数 は 2013 年度末時点と比較して 3.9%増の 309 万 6,000 台であった。 大口ユーザー向けについては、企業グループ内の再編や集約などによる減車傾向が落ち着きを見 せており、大幅な台数増加には至らずとも、減少局面は脱したとみられる。 また、市場拡大の余地が多く残されている中口~小口ユーザー、ノンフリートユーザーに対して、オー トリース会社各社は営業部門の人員配置転換や地方部への事業所開設を進めるほか、代理店販売の 強化を図っている。 その結果、大手オートリース会社を中心に車両保有台数 50~100 台規模の法人ユーザーの新規開 拓が進んだことで、2014 年度末時点の法人リース車両保有台数は増加となった。 2015 年度もこの動きが続くとみられることから、2015 年度末時点の法人リース車両保有台数は、2014 年度末時点と比較して 2.4%増の 317 万台を見込む。 2. 注目される動向~付加価値サービスの提供 オートリース会社各社では、自動車の賃貸やメンテナンス管理に留まらず、自動車に関連する全般的 なサービスを総合的に提供するように業務のサービス領域を拡大させている。 特に新たな収入源として、リスクマネジメントサービスや車両管理 BPO(車両管理のアウトソーシングサ ービス)が注目されている。これらのサービスは、パッケージサービスではなく、法人ユーザーの個別の 要望に応じたカスタマイズサービスとして提供される場合が多く、車両管理に伴うリスク軽減や業務量削 減等を目的としたコンサルティングサービスの様相の強いサービスである。このような中で、法人ユーザ ーからの要望に対して組織的に応じるために、専門部署を立ち上げるオートリース会社が増加してい る。 3. 将来予測 日本国内では、労働人口減少から法人の車両保有台数自体も減少が見込まれており、これが法人リ ース車両保有台数の減少へと連鎖することが懸念されている。 このような中で、大口ユーザーでは、労働人口減少の影響に加えて、経費削減や、レンタカーやカー シェアリングの利用拡大に伴い、更に減車傾向が進むものと推測される。一方、中口~小口ユーザー、 ノンフリートユーザーにおいても車両保有台数は減少することが予測されるものの、オートリース会社各 社を中心に積極的な営業が進められており、新規顧客の開拓が進むことが期待されることから、法人リ ース車両保有台数は増加するものと考える。 その結果、法人リース車両保有台数は 2020 年度末時点で 337 万台、2025 年度末時点で 352 万台に なると予測する。 今後、国内のリース車両保有台数を更に増やしていくためには、オートリース会社各社は、注目を集 めている個人向けオートリース市場に積極的に参入する必要があるものと考える。 Copyright © 2015 Yano Research Institute Ltd. 2015 年 9 月 18 日 図 1. 法人リース車両保有台数規模推移と予測 (単位:千台) 注1. 2004 年度末~2006 年度末までは国土交通省データ、2007 年度末~2014 年度末までは一般社団法人日本自動車 リース協会連合会データより引用 注2. 2015 年度末見込値以降は矢野経済研究所推計値 注3. 各年度末時点の法人リース車両保有台数(個人事業主を除く) 注4. 2015 年度末は見込値、2020 年度末および 2025 年度末は予測値 Copyright © 2015 Yano Research Institute Ltd.