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政治学
2016 年度 前期 2 単位 科目名 対象学科・学年: グローバルスタディ学科・国際学科 2・ 3 年 時 間: 木曜日 Ⅳ時限(14:30~16:10) 教 室: 教 科 号館 室 書: 『政治学』(川出良枝編、東京大学出版会) 1.担当教員 (1) 名前: 横田正顕(東北大学大学院法学研究科教授) (2) 研究室:東北大学川内南キャンパス・法学研究棟内 (3) 連絡先: (4) オフィスアワー: 特になし(希望があれば、授業の前か後に個別の質問・相談に応じることがで きる)。 (5) 主な研究・教育業績 主な研究業績: 「戦略的行動としての「社会的協調」―現代スペインにおける労働政治の変容とその意味」 『大原社会問題研究所雑誌』第 595 号・2008 年(単著論文) 「スペインにおける非対称的・競争的「連邦制」の展開―その構造と力学―」『法学』(東北大 学法学部紀要)第 72 巻第 6 号・2009 年(単著論文) 新川敏光編『福祉レジームの収斂と分岐 脱商品化と脱家族化の多様性』ミネルヴァ書房・ 2011 年(共著:スペイン・ポルトガルの章担当) 津田由美子・吉武信彦編『世界政治叢書 3 北欧・南欧・ベネルクス』ミネルヴァ書房・2011 年 (共著・ポルトガルの章担当) 学歴・学位:東京大学大学院法学政治学研究科博士課程単位取得退学(1995 年)、法学修 士(1990 年) 主な職歴:川崎地方自治研究センター専任研究員(1995~2000 年)、立教大学法学部助手 (2000~2002 年)、東北大学大学院法学研究科助教授(2004~2006 年)を経て、東北大学 大学院法学研究科教授(2006 年~現在)。 所属学会:日本政治学会、日本比較政治学会、日本国際政治学会、IPSA(国際政治学会)、 ブラジル・ポルトガル学会。 東北大学での担当科目:比較政治学Ⅰ・Ⅱ、比較政治学演習など。 2.授業の目的 (1) 授業の目的 この授業の目的は、政治学初学者が日本の政治の基本的仕組みをよく理解し、また日々の政 治現象に対する関心と自分自身の意見を持つための助けとなるように、具体的事例の説明を交 えつつ、政治学の重要トピックに関連する概念や理論の解説を行うことである。 (2) 到達目標 ① 政治学の基本的な概念・理論を正確に理解し、現実に起きている事象の理解に応用できるよう になること。 1 ② 新聞・TV 等で報道される政治関連のニュースについて関心を持ち、自分自身の意見が持てる ようになること。 ③ 与えられたテキストや教材の内容を単に丸暗記するのではなく、そこから発展的な疑問や問題 提起ができるようになること。 3.授業の概要 この講義では、政治学とはどのような学問であり、その対象である「政治」が私たちにとってどのよう な意味を持つのかという問題を基本的出発点として、①民主主義の中核的理念とそれを具体的に支 える仕組み、②先進諸国における民主主義の現実、③グローバル化の進展に伴う民主主義の変質と いう主テーマを軸に、現代政治の基本的なトピックやその理論的捉え方について解説を加える。 4.授業の受け方・勉強の仕方 (1) 予習の仕方 教科書または配布資料の指定部分を予め読んでくること。前回の授業で問題が提起された場合 には、その問題について考えてくること。新聞やテレビ等で、どのようなことが広い意味での政治 問題として論じられているかを把握しておくこと。 (2) 授業の受け方 授業中には教科書そのものを解説することはせず、PowerPoint を使って毎回のテーマに関連す る内容を説明する。履修者が極めて少ない場合には、教員・学生の双方による問題提起や意見 交換の機会を多く設けたいと考える。プリントは必要最低限のものを配布するが、補足的な説明 については、各自でノートをとること。授業中には、内容に関連した質問や発言を受け付ける時 間を適宜設けたいと考えている。 (3) 復習の仕方 自分で作ったノートを読み返し、よく理解できなかった部分や、新たな疑問が生じた部分につい ては、次回の質問時間に確認できるように準備する。授業中に提起された問題について、自なり の考えを文章でまとめてみる。 5.受講にあたってのルール (1) 私語・居眠り・内職等は基本的常識として厳に慎むこと。携帯電話の電源は切っておくこと。 (2) 授業への出席状況が甚だしく悪い場合には期末試験への参加を認めないが、出欠の確認は毎 回行うわけではない(不定期的に行う)。 (3) レポート課題等の提出期は厳守すること。また、盗作・剽窃が発覚した場合には単位を取り消す。 (4) テストにおける不正行為に関しては、本学の規程に従って処分がなされる。 6.授業計画 回 月日 テーマ・内容 予習・復習 備考 政治と権力…政治学の出発点となる「権力」に 対する様々な見方や、現実政治におけるその 表れについて説明する。 配布資料を読んでく ること。 資料は第 1 回目に配 布。 4/28 民主政治の起源…現在の我々が当然の前提と考 える「民主主義」を発展を支えてきた多様な 歴史的・思想的起源について説明する。 教科書第 1 章を読ん でくること。 5/5 民主政治の変容…先進諸国における成熟した民 教科書第 2 章を読ん 1 4/14 オリエンテーション…授業の進め方 2 4/21 3 4 2 主主義が抱える様々な困難と、民主政治自体の 質的変化について考える。 でくること。 5 5/12 福祉と政治…現代政治における社会保障・福祉 の意味と、少子高齢化に直面する日本その他の 国々における取り組みについて概観する。 教科書第 3 章を読ん でくること。 6 5/19 民主政治のさまざまな仕組み…民主政治を作動 させる基本的な統治の仕組みの違いがどのよう な政治的結果をもたらすのかについて説明す る。 教科書第 4 章を読ん でくること。 7 5/26 選挙…有権者の年齢資格の引き下げを踏まえ、 民主政治における選挙の意味、および選挙制度 が有権者や政党の行動に与える影響について考 察する。 教科書第 5 章を読ん でくること。 8 6/2 政治ドキュメンタリー映画を観る 特になし。 9 6/9 議会と政党…民主政治において、議会や政党が 現実的にはどのような役割を果たしているのか を考え、代議制民主主義の意義について考察す る。 教科書第 6 章を読ん でくること。 10 6/16 政策過程と官僚・利益集団…政策が形作られる 過程とはどのようなものかについて概観し、そ こに関わる様々な集団の及ぼす影響力について 解説する。 教科書第 7 章を読ん でくること。 11 6/23 世論とマスメディア…現代政治において世論は 教科書第 8 章を読ん どのように形成され、政治に影響を与えている でくること。 のか。またその際にメディア(SNS 等も含む) がどう関わっているのかについて考える。 12 6/30 地方自治…日本における地方自治のあり方を国 際比較を交えつつ考察し、道州制論などを含む 分権化の議論をどう見たらよいのかについて解 説する。 教科書第 9 章を読ん でくること。 13 7/7 グローバル化…グローバル化といわれる現象の 本質が何であり、この現象が各国の民主政治に どのような影響を及ぼしているのかについて考 える。 教科書第 10 章を読ん でくること。 14 7/14 民主政治の現在…これまでに見たような様々な 問題に対して、日本を含む先進諸国の民主政治 はどう応えようとしているのか、代議制民主主 義とは異なる新しい民主政治の取り組みについ て紹介しながら考える。 教科書第 11 章を読ん でくること。 15 7/21 まとめ 特になし。 映画の選択は進度や 参加者の関心に照ら して決める。感想を文 章にまとめて提出。 ※ 授業の展開によっては、変更の可能性があります。変更の場合には随時お知らせします。 7.評価方法 (1) 試験(70%)…専門用語の説明を 4~5 問、応用的な論述問題を 1~2 問出題する予定。 (2) 受講態度(15%)…授業への積極的参加を評価して試験・レポートによる評価に加点する。 (3) 課題レポート(15%)…課題レポートを課するかどうかは授業の進行状況を見て決める。学期末ま でレポートがない場合には、試験による評価を 85%とする。 3 8.参考図書・文献 個別テーマに関する文献については、教科書の文献案内を参照のこと。また、授業中にも適宜紹介 する。 9.履修上の注意 (1) 前提科目は特にない。ただし、この講義の主題は主に国内政治に関するものであり、国際関係 に関する講義と併せて履修することで、現代政治および政治学に関する総合的な理解を深める ことができる。 (2) 資格要件は特にない。 (3) 特別な配慮を要する学生は、必要な措置について予め教務課に申し出ること。 4