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特定機能病院における医療相談と退院支援 ー第一報 A大学

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特定機能病院における医療相談と退院支援 ー第一報 A大学
【
報
告】
大阪市立大学看護学雑誌
第 2巻 (
2006.
3)
特定機能病院における医療相談 と退院支援
一第一報
A 大学医学部附属病院の現状 -
●
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近森栄子 1'
岡本双美子 1'
竹 島道子 2'
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辛
特定機 能病 院 にお け る医療相 談 お よび退 院支援 の現状 につ い て分析 した。研 究 対 象 者 は退 院 につ い て メデ ィカル
ソーシャルワー カー に相談依頼 の あ った入院患 者 であ る。2003年 5月か ら 2004年 4月の 1年 間に A大学 医学部 附属
病院 において相談 を受 けた対象 は 36
4名 であ った。
結果 は以下の通 りであ る。
I
.主要診断群別 にみ る と、神経 系疾患 が最 も高 い比率 であ った。
2.家族構成 は、独 居 の者が最 も多 か った (
45.
6%)0
3.お よそ 20%の患 者 に医学 的処 置が必 要 とされ ていた。
4.医療相 談 内容 で は、転 院 ・施設 - の転所 の依 頼が最 も多か った。
5.MSW は、福 祉 サ ー ビス を利用 す るため に行 政 に最 も連絡 を取 ってい た。
デー タは、調査対 象者が多岐 にわ た る問題 を持 ってい るこ とを示 した。医 師、看護 師 、MSW な どの多職種 が よ り
よい支援 を行 うため に話 し合 い、協働 すべ きで あ る。我 々は、 どの よ うな支 援 が必 要 で あ るか を明確 にす るため に、
分析 を行 う計 画 であ る。
キーワー ド :医療相 談 、退 院支援 、特定機 能病 院
I
)大阪市立大学 医学部看護 学科 os
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大阪市立大学 医学部附属病 院 os
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-21-
大阪市立大学看護学雑誌 第 2巻
Ⅰ 緒
く
2006・
3)
2
0
01
) に よる と特 定機 能病 院 で はそ
て い るが 、横 山他 (
昌
の動 きは限定 され 、 「国立 大学 病 院 で は平 成 9年 まで退
9
61年 に国民 皆 保 険発 足 以来 、
ゎが 国の医 療 保 障 は、 1
院支援 を行 う独 立 した部署 は存 在 しなか った」 こ とが指
摘 されて い る。
社 会 のすべ て の成員 に必 要 な医 療 サ ー ビス を保 障す る と
A 大学 医学 部 附属病院 は、市 内唯 一 の大 学 病 院 で あ り、
い う目的 を達 成 し、社 会保 障 の根 幹 をなす -制 度 と して
5年 か ら
基 幹 病 院 で あ る。 特 定 機 能 病 院 と して平 成 1
9
9
5
)o
国民 生活 に定 着 した もの に な ってい る (
岡崎 , 1
DP
C が導 入 され てお り、平均 在 院 日数 の 短 縮 が 組 織 と
しか し、平均 在 院 日数 が長 い こ とや l床 当 た りの医療従
して求め られ てい る状況 で、診 療 体 系 を 自己完 結 型 か ら
事 者 数が少 ない こ とな ど、全体 と して広 く薄 い提 供体制
地域完 結 型へ と変 えてい くこ と も求 め られ てい る (
保 田,
とな ってい る こ とが課 題 と して指摘 され てい る (
厚 生労
2
0
0
4)。 その ため 、退 院支援 の一 環 と して 、平 成 )
2年
働 省 、2
0
01
)。 また、急速 に高齢 化が 進 む なか 、疾 病構
よ り医療 ソー シ ャル ワー カー (
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k
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,
以
造 の変化 、医療 ニ ー ズの多様 化 ・高度 化 な ど医療 保 険 を
下 MS
W)が 配属 され、平 成 1
5年 5月か ら病 棟 と MS
W
取 り巻 く諸状 況 も急速 に変 化 して い る (
岡崎 , 1
9
9
5
)。
この ような状 況 を踏 まえ、医療 の質保 障 と同時 に最適 な
が協 働 して開発 した 「医療 相談依 頼 書 」 を用 い て MS
W、
医療 が効 率 的 に提供 され るため に診療 報酬 体 系 の見直 し
看 護 師 に よる専 門的介 入、在宅 医 療 との連携 に取 り組 ん
9
9
2年 に は、 医療 法 の 第 2次 改 正
が な され て きた。 1
で い る。
本報 は、A 大 学医学部 附属病 院 にお い て、専 門部署 に
(
翌 1
9
9
3年 4月施行 ) に よ り特 定機 能病 院が制度化 さ
れ、 医療機 関 の機 能 別 区分 に急性 期 、高度 医療 が謳 われ
ょり 「
医療相 談 依 頼書 」を用 い た医療 相 談 を開始 して一
た。 また、2
03年 か らは特 定 機 能病 院 につ い て診 断 群
年が経過 した時点 で、入院患 者 の 医療相 談 に どの よ うな
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別包括評価 (
特徴 が あ るの か を明 らか に し、今 後 の退 院支援 にお け る
DP
C)が 導 入 され た。 DPC は、 在 院 日数 が 長 期 化 す る
介入方法 を検 討 す るため の基礎 資 料 と して調査 を行 った
ほ ど入院料 が安 くな る診療 報酬 上 の方 策 に よって、在 院
結 果 を報 告 す る。
日数 の短 縮 化 を図 ってい る (
木 山他 ,2
0
糾)0
Ⅱ.
研究 方 法
この よ うなわが国 にお け る一連 の医嘩 制度 の改 革 に よ
り、病 院 で は入院か ら退 院 まで、一定 の基 準 に よ り治療
1.調査 対象
お よび看 護 等 が提 供 され る よ うに ク リニ カルパ スが導 入
H1
5年 5月 1日-H1
6年 4月 30日の 1年 間 に、A大
され る一 方 、在 宅 医療 が推 進 され発 展 して きた (
田城 ,
20 4) 。 また、医療依存度 の高 い患 者 が在 宅 で過 ごす こ
表
学 医 学 部 附 属 病 院 にお い て、 「医 療 相 談 依 頼 書 」 (
と も多 くな り、高度 医療 を要 す る在 宅 医療 を支 える地域
1) を用 い て医療相談依 頼 が あ った患 者 5
6
5名 の うち、
で の ネ ッ トワ ー ク の 構 築 も進 め られ て い る (
土橋 ,
通 院患 者 お よび外 部施設 か らの依 頼 者 をのぞ き、退 院支
1
9
9
9
)。 しか し、医療依存 度 の高 い患 者 は、退 院時 の調
援 の対 象 とな る入 院患 者 3
6
4名 を調査 対 象 と した 。
整 が 複雑 に な り、 また患 者 ・家族 の不 安 が 強 く、在 院 日
表 1 医療 相 談依 頼 書 の 項 目
数 が 延 び る傾 向が あ る (
森 山,
1
9
9
6、 田口他 ,2
0
0
2
)。 そ
1退院 に関する相談
の ため、病 院 で は適切 な医療 の継 続 や患 者 ・家族 の安心
①他病院の紹介 (
□転院先 口かかりつけ医)
を 目的 と した退 院計 画 を推 進 す る こ とが重 要 であ る。急
②在 宅療養のコーディネイト
性 期 の治療 が終 了 して退院 す る患 者 ・家族 は、時 に入 院
(
□往診医 □訪問看護 ロ-ルパー ロ福祉用具 □その他)
以 上 に脅威 や不安 を感 じる。 そ の た め 良質 で費用効 率 の
良 い ケ ア を提 供 す る 目的 を達 成 す る一環 と して、退 院 の
③社 会復帰の相 談 (
□復職 □復学)
脅 威 や不 安 に対応 す る こ とが必 要 で あ る。社 会 的サ ー ビ
④施 設の紹介 (
□入所先 口通所先)
ス を患者 が 適切 に利 用 す るため に も、退 院時 支援 は重 要
⑤その他 (
□退院に不安がある □退院先(
住居)
が決定していない)
性 を増 して い る。退 院計 画 に基 づ く退院調 整 の効果 は、
2療養 上の問題 ・
調整 に関する相 談 (
具体 的 内容)
病 院 で は在 院 日数 の短縮 や医療 者 の退 院調 整 に対す る意
3経 済的問題 に関する相 談
識 の変化 を もた ら し、患 者 ・家族 に は、不 安 の軽 減 、介
4社会保 険 ・
福祉 制度 に関する相 談
護 者 の負担 軽 減 、退 院後 の選 択 肢 の拡 大 な ど、双方 に利
5その他 (
具体 的内容)
2
0
01
) 。 わが 国 で は 、退 院
点 が 認 め られ て い る (
鷲見 ,
(
当該 項 目の口 にチェックして依頼書を作成す る)
調 整 を行 うための専 門部署 が病 院 内 に設置 され始 めて き
-22 -
大阪市立大学看護学雑誌
Ⅲ.
結
2.調査方法
第 2巻 く
2006.
3)
果
既存 の診療記録 お よび看護記録 か ら、診断 名、入院形
態 、 入院 目的 、 入 院 回数 (
他 院 ・他 疾患 を含 む)、 入院
1.医療相談依 頼 数
期 間、入院前 の居 宅、退院後の居 宅 、退 院時期 、退 院後
H1
5年 5月 1日-H1
6年 4月 30日の 1年 間 に、医療
必 要 な医療処 置お よびケアに関す る情 報 につ い て、研 究
相談依頼 があ った患 者 は 5
65名であ り、内訳 は、入院患
者が収集 した。 また、MSW に送付 され た医療相 談依 頼
者 36
4名 (
6
4.
40
/
.)、外 来通 院者が 9
7名 (
1
7.
20
/
.)、外部
書 とそれ に添付 され る診療情報提 供書 お よび基礎情報 か
施 設 か らの 依 頼 が 97 名 (1
7.
2% )、 不 明 者 が 7 名
ら、相談 開始 か ら終 了 までの 日数 (
以 下、相談 日数 と称
(I
.
2% )であ った。本 報 の対 象者 は入院患 者 36
4名で
す )、依 頼 内容 、 連 携 先 、 日常 生 活 動 作 (
Act
i
vi
t
i
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sor
0.
6±57.
6'日、相 談 日数 は 2
4.
0
あ る。平均 在 院 日数 は、6
Da
i
l
yLi
vi
ng 、以下 ADL) につ い て情 報収 集 を行 った。
±2
8.
6 日で あ り、 入 院 か ら 「医療 相 談依 頼 書 」送付 ま
なお、 「医療 相 談依頼 書 」 は主 に病 棟 師長 あ るい は医
での 日数 は 42.
1±48.
6日であ った。
基礎情 報」は看護 師 に
師、 「
診療情 報提 供 書 」 は医師、 「
同 1年 間 に退 院 した患 者数 は 1
0,
928名 (
医事 課資料 )
よって記入 され、情 報 が提供 され る。
3%
であ り、 その うち相 談依 頼 が あ った患 者 の割 合 は 3.
であ った (
表 2)。
4.倫理的配慮
主要診 断群(
Ma
j
orDi
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gnos
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cCa
t
e
gor
y)
別 に割 合 をみ る
情 報収集 は責任者 の許可 を得 て、 プラ イバ シーの保 て
と、一番 多 い疾患 は 「
神経 系疾患 」1
0.
6% であ り、次 い
る部屋 で行 った。個 人情報 は全 て コー ド化 し、個 人が特
で 「
呼吸 器疾 患 」7.
0% 、「外傷 ・熱傷 ・中毒 、異物 、 そ
定 され ない ように配慮 した。調査研 究計 画 は本学 科研 究
の他 の疾 患 」7.
0% で あ った。 そ れ に対 し、全体 の入 院
倫理委員会 に提 出 し承認 を受 けた。
2.
9% を占め る 「
消 化器系疾患 、肝臓 ・胆 道 ・陣臓
数の 3
.
8%) と 「女性 生殖 器系疾患 及 び産樽期疾患 ・
疾患 」(I
0.
6%) は、依 頼割合が低 か った。
異常 妊娠分娩 」(
表 2 主要診 断群(
Ma
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t
eg
or
y)
別 入院患者 数と医療 相 談依 頼 数 の割 合
・DC No・
MDC名 称
.
*温
慧
欝
%
5
38
57
1
0.
6
5
46
3
8
7.
0
4 呼吸器 系疾患
6
81
4
8
7.
0
5 循環器 系疾患
803
3
9
4.
9
2 眼科系疾患
5
48
23
4.
2
3 耳鼻咽喉科 系疾患
5
93
2
0
3.
4
1
60
5
3.
1
8 皮膚 ・
皮 下組織の疾患
1
60
5
3.
1
7 筋骨格系疾患
968
3
0
3.
1
849
1
8
2.
1
2,
57
0
4
6
1
.
8
1
0 内分泌 ・栄養 ・
代謝 に関する疾患
848
1
0
1
.
2
1
4 新生児疾患 、先天性奇形
4
65
4
0.
9
1
46
1
0.
7
1
,
025
6
0.
6
2
8
0
0.
0
1 神経系疾患
1
6 外傷 ・
熱傷 ・中毒、異物 、その他の疾患
1
3 血液 ・
造血器 ・
免疫臓器 の疾患
1
1 腎・
尿路 系疾患及び男性 生殖器 系疾患
6 消化器 系疾患、肝臓 ・
胆道 ・
障臓疾患
9 乳房の疾患
1
2 女性 生殖器 系疾患及び産婦期疾患 ・
異常妊娠分娩
1
5 小児疾患
1
4
不明
合計
1
0,
928
- 23-
3
64
3.
3
大阪市立大学看護学雑誌
第 2巻 (
2
06
.
3)
次 いで施設 か ら入院 した者が 2
8名 (
7.
7%) で、退院後
2.対象者の概 要
7名 (
7
.
4%)であ った。 また、
施設 に入居 す る者 は、2
41名
対象者の属性 を表 3に示 した。性 別で は男性 が 2
医 療 相 談 を 開 始 した が 死 亡 退 院 した 患 者 が 27 名
(
6
6.
2%)で約 7割 を占めてい た。
(
7
.
4%)であ った。
平均 年齢 は 6
2
.
5±1
7.
0歳であ り、6
5歳以上 の高齢者
が 1
9
4名 (
5
3.
3%)で過半数 を占め、その うち 7
5歳以
表 4の とお り、診療記録 か ら抜粋 した ADL とケアの
7 名であ った。家族構成で は、単独
上の後期高齢 者 は 8
5
9
.
1% )、 食 事 (
5
8.
8% )、 移 動
必 要性 で は、清 潔 (
(
5
2
.
5%) と過半 数が 介助 を要 した。 更衣 (
61.
5%) と
世帯 が 1
6
6名 (
46.
0%) と約半 数 を占めた。
入院 の状況 で は、2
3
2名 (
63
.
7%) の患 者が予定入院
排推 (
6
6.
5%)は約 6割以上が 自立 してい た。意思疎通
2
0名 (
3
3
.
0%)であ った。入院 目
であ り、緊急 入院 は 1
は約 8割 が可能 な状態 であ った。次 に看護 師の記 入 した
的 で は加療 目的の患 者 が 2
0
3名 (
5
5.
8%)で あ り、精
依頼時 に添付 す る 「
基礎情報」 で は、総合評価 と しての
密 ・加療 目的が 1
3
5名 (
3
7.
1
%)であ った。入院前 の居
日常生活動作が記 入 されてお り、約半数が 自立 とされ上
宅が 自宅 であ った者 は 2
5
2名 (
6
9
.
2%)であ ったのに対
記 の詳細 とほぼ一致 した結果であ った。 痴 呆 日常 生活 自
し、 自宅 に退 院 した者 は 1
5
6名 (
42.
9%)であ った。一
立度 をみ る と、約 8割 が 自立 し、認知症 に よる意思疎通
方 で、病院か らの転 院 は 81名 (
2
2.
3%)であ ったが、
困難者 は少.
なか った。
転院 した者 は 1
5
4名 (
4
2
.
3%) と約 4割 に増加 していた。
表 4 日常生活動作とケアの必要性
項目
自立度
人数
%
表 3 基本属性
人数
性別
年齢
家族構成
入院形態
入院 目的
入院回数
入院前
退院後
合
計
男性
女性
6
4
歳以下
65-7
4
歳
歳以上
7
5
単独世帯
核家族世帯
夫婦のみの世帯
夫婦 (
一人親)と
未婚の子のみの世帯
三世代世帯
その他の世帯
不明
緊急
予定
任意
医療保護
不明
精査
精査・
加療
加療
不明
1
回
2回
3回
4回
不明
自宅
病院
施設
不明
自宅
病院
施設
死亡
2
41
1
2
3
1
7
0
1
0
7
8
7
1
6
6
%
6
6.
2
3
3
.
8
4
6
.
7
2
9
.
4
2
3
.
9
4
5
.
6
6
6 1
8.
1
1
1
7 3
2
.
1
2
9
4
1
2
0
2
3
2
8
3
1
2
4
1
3
5
2
0
3
2
1
8
8
3
8
0
1
4
4
3
9
2
5
2
81
2
8
3
1
5
6
1
5
4
2
7
2
7
3
6
4
0
.
5
2
.
5
1
.
1
3
3
.
0
6
3
.
7
2
.
2
0
.
8
0
.
3
6
.
6
3
7
.
1
5
5
.
8
0
.
5
4
.
9
2
2
.
8
2
2
.
0
3
9
.
6
1
0
.
7
6
9
.
2
2
2
.
3
7
.
7
0
.
●
8
4
2
.
9
4
2
.
3
7
.
4
7
.
4
1
0
0
3
0
4
5
4
6
41
3
5
3
0
6
6
1
3
2
6
0
8
3
.
5
1
4
.
8
1
.
6
1
1
.
3
9
.
6
8
.
2
1
8
.
1
3
6.
3
1
6
.
5
Ⅰ
7
1
.
9
意思の疎通
日常生活 自立度※
J
A
B
C
非該 当
不明
痴呆 日常生活 自立度 ※
Ⅲ
1
2
3
.
3
Ⅲ
5
1
.
4
Ⅳ
7
1
.
9
M
1
3
0
2
3
0
0
.
3
8
3
8
.
2
非該 当
不明
※ 厚生労働省の基準による
-2
4-
大阪市立 大学看護学雑誌
第 2巻 (
20 6.
3)
退院後 に必要 なケア と して看護記録 に記載 されていた
ケア としては最多であ った。 また、終末期 ケアの必 要性
内容 を取 り上 げ、呼吸 、栄養、排池 に関す る処 置、その
については、5
6名 (
1
5.
4%)が必 要であ った。 これ らの
他医療処置、 リハ ビリテーシ ョン、終末期 ケアに分類 し、
処置が必要 な患者 のなかで、今 回の入院で初めてその処
集計 を行 った (
表
5)
。
置が必要 となった者が 5
3名で、全体 の 1
4.
6%であった。
表 5 退院 後に必要な医療処置 およびケア
処置の分類
あり
呼吸に関する処置
6
4
%
1
7
.
6
栄養に関する処置
4
9
排涯に関する処置
その他医療処置
リハビリテーション
終末期ケア
3.医療相談依頼 内容と連携 先
なし
6
4名の対象者の相談 内容 は、延
表 6に示す とお り、3
3
0
0
%
8
2
.
4
1
3
.
5
31
5
8
6
.
5
べ5
0
4件 であ った。 内訳 は 「
退 院 に関す る相談」 が 3
3
5
件 (
6
6
.
5%) と最 も多 く、次 に 「社会保険 ・福祉制度 に
6
2
1
7
.
0
3
0
2
8
3
.
0
2件 (1
2
.
3%)、 「経 済 的問題 に関す る相
関す る相談 」6
3
0
8
.
2
3
3
4
8
91.
3件 (1
0.
5%)であ った。 「療養上 の問題 ・調整 に
談」5
1
01
2
7
.
7
2
6
3
7
2
.
3
8件 (
7
.
5%)であ った。
関す る相談」 は、3
5
6
1
5
.
4
3
0
8
8
4
.
6
人数
人数
相談 内容 を詳細 にみ る と、 「
退 院 に関す る相談 」では、
転院が 1
4
7件 (
4
0.
4%) と最 も多 く、次 いで在宅療養の
呼吸 に関す るケアが最 も多 く、6
4名 (
1
7.
6%)であ っ
コーデ ィネー トが 8
4件 (
2
3
.
1
%)であ った。詳細 をみ
た。 内訳 をみ る と、在宅酸素療法が 41名、気 管切 開 を
る と、在宅療養 では、訪問看護、福祉用具、ヘ ルパ ーの
受 けている患者が 3
0名、吸引が明記 されてい る者が 7
紹介の順 に件数が多か った。 その他 として挙 げ られてい
名、人工呼吸器装着者が 5名であ った。栄養 に関す るケ
る 1
5件 は、入浴方法 、住宅改修、理学療法士 な ど在宅
9名 (
1
3
.
5%)
、内訳 は高 カロ リー輸液 2
8名、 胃
アは 4
療養での生活援助 についてであ った。
凄 1
4名、鼻腔か らの経管栄養が 1
2名であ った。排涯 に
8件 (
7
.
5%)であ り、自由
「
療養上の問題 ・調整」 は 3
2名 (
1
7
.
0%)であ り、尿 管留 置 カテー
関す るケアは 6
記載 をみるとお金の管理、付 き添 い (
各 4 件)、外出 ・外
テル 3
5名、失禁 3
0名、摘便 ・涜腸 な ど排便 コ ン トロー
泊、家庭内暴力 (
各 3件)な ど多種多様 な内容であった。
ルの必要 な者が 5名、間欠導尿 が 3名であ った。 その他
「
経 済 的問題 に関す る相 談 」 で は、医療 費 につ い て
0名 (
8
.
2%)で、 インス リン注射 1
4名、
の医療処置 は 3
3
0件 (
6
.
0%)、生活費 につ いて 23件 (
4.
6%)であった
透析 1
0名、 ス トーマ ケア 5名、棒創 ケア l名であった。
「
社会保険 ・福祉制度 に関す る相談」では、介護保険が最
これ らの ケアの内容 を複数必要 な者 も存在 した。次 に継
も多 く 2
7件 (
5
.
4%)
、次 いで生活保護が 6件 (
1
.
2%)で
01名 (
2
7
.
7%)であ り、
続 して リハ ビ リが必 要 な者が 1
あった。
表 6 医療相談依頼書 にみる相談 内容
相談内容
依頼項 目
退院 に関する相談
内訳
件数
%
1
4
2
2
7 2
9
4
.
4
2
7 1.
4
他病院の紹介
在宅療養の
かかり
転院先つけ医
往診医
コーディネート
社会復帰施設の相談
訪問看護
ヘルパー
その他
福祉用具
復職
2
1
5
0
7 4
5
3
.
0
4
2 0
.
4
施設の紹介
適所先
入所先
1
4
8 2
1
.
8
6
その他
療養上の問題 .
調整に関する相談
退院に不安がある
退院先 (
住居)未決定
4
1
8
0 3
7
.
9
6
3
8 7
.
5
経済的問題に関する相談
生活費が心配
医療費の不安
2
3
3
0 4
6
.
0
6
社会保険 .
福祉制度に関する相談
その他
介護保険
生活保護
2
9
7
6 5
1
.
4
2
8
合計 (
延べ件 数)
-
2 5
-
5
0
4 1
0
0
大阪市立 大学看護学雑誌
医療 相 談 を受 けて、MSW が連絡 を と り、連携 した施
0
第 2巻 (
2 06.
3)
設が 1
24件 で、その うち病 院が 1
22件 であ った。次 いで、
設 な どを経過記録 か ら抜 粋 し、表 7に示 した。最 も多か
訪 問看護 ステー シ ョンやか か りつ け医 との連携 で 31件
3
9件 であ った。次 で施
ったのが行政福祉 サ ー ビスで、 1
で あ った。
表 7 連絡調 整 先
人数
連 絡 先
行政 (
福祉サ ー ビス)
病院
民 間福祉サー ビス
訪問看護 ステー シ ョン
保健福祉セ ンター
かか りつけ医
在宅 介護支援 セ ンター
警察
住居 の大家
8
2.
2
5
1.
3
1
.
3
1
.
1
0.
3
0.
3
0.
3
0.
3
0.
3
0.
3
1
0
0
介護老人保健施設
1
ケ アハ ウス
1
職場
養護 学 校
1
1
弁護 士
1
1
保険組合
371
計
Ⅳ.考
37.
5
32.
9
9.
7
4.
3
4.
0
4.
0
5
4
葬儀 会社
察
%
1
3
9
1
2
2
3
6
1
6
1
5
1
5
森 山他 (1
9
98) は、「退 院指導 は患 者 の疾患 に よる 日
常 生活- の影響 を中心 にア'
7 ダーケアにつ いて食事 や服
1年 間の 「医療相談依頼書 」 に よ り退 院時 に支援 を提
薬 、生活 の仕方 な どを指導 す る ものであ るが 、退院計 画
.
3% と少数 であ った。詳細
供 した者 は、全退院患 者 の 3
は、患者 の退 院後 の場所 や生活方法 、支援 体制 な どにつ
をみ る と、神経系疾患 では 1割 の者が 医療相談 を受 けて
いて、総 合的 にかつ多職種 の参加 の もとに援助 す る もの
いたが 、経過 が長期 にわた り、 日常生活での介護が必 要
で あ る」と し、退 院指導 と退院計 画の相違 を述べ てい る。
となる神経系疾患 において もその数 は少 ない。本論 での
手島 (
1
99
6) は、 「退 院計 画 は、個 々の患 者 ・家族 の状
対象 者 は、6 割が予定 入院であ ったが 、医療処 置 を必 要
況 に応 じて適切 な退院先 を確保 し、その後 の療養 生活 を
と し継 続 的 な医療 が求 め られてい るこ と、高齢 者お よび
安定 させ るため に、患 者 ・家族へ の教育指 導 や諸サ ー ビ
単独 世帯 がお よそ半数 を占め家族 に よる介護が難 しいな
スの適切 な活用 を援助 す る ように病 院 にお いて システム
どの社 会的 な背景があ るこ とな ど、地域医療へ の継続 や
化 された活動 ・プ ログラム」と定義 してい る。 したが っ
社会的 な問題 な どが病棟 での対応 を困難 とす る要 因 と考
て、退院計 画 の なか に病棟 におけ る退 院指 導が位 置づ け
え られ 、少数 ではあ るが対応 困難 な患 者 と して、医療相
られ、多職種 が その専 門性 を活か し、有機 的 に連携 した
談 の対 象者 となった と考 え られ る。
システム構築が不可欠 と考 える。 医療相談依頼者 が AD
医療 相 談 を依 頼 す る割 合が高 か った疾 病 は、 「
神経 系
Lに介助 が必 要である こ と、医療 的 な処置 が必 要 で あ る
疾患 」、「
呼吸 器疾患」、「
外傷 ・熱傷 ・中毒 、異物 、その
な ど複数 の問題 を抱 えた患 者であ った こ とを考 える と、
他 の疾患 」で あ った。神経系疾患 は、長期 にわ たる介護
専 門職 と しての MSWが 「
医療相 談依頼書 」 を有効 に使
が必 要であ り、 日常生活援助 も多岐 にわたる。呼吸器疾
用 し、介入 してい る と考 え られ る。横 山他 (
2
0l
) は、
患 につい て も人工呼吸器 、吸入 、在宅酸素療法 な どの医
国立 大学 病 院退 院時 の家族 の不安 に焦 点 をあ て、 「
症状
療 が必 要 であ った り、緊急 時や種 々の症状 に対応す るこ
ADL 要介助 」の
が軽快 してい ない」「緊急 時の対応 」「
とが必 要 であ る。 その ため、身体 的 な症状 、医療処置 に
項 目につ いて半数以上が不安 を持 っていた こ とを報 告 し
対す る入 院中の病棟 における指導 と、医療 の継続 、社会
てお り、本論 の対象者 も不安 を持 ちやす い集 団であ る と
的 ・経済 的問題 に対す る医療相 談 に よる働 きか けが重要
考 え られ る。 しか し、本論 では今 回明 らか に され なか っ
であ る。
た、相談依頼 のない多 くの患 者 に対 して、病棟 での退 院
-2 6
-
大阪市 立大学看護学雑誌
第 2巻 (
2
0
0
6
.
3)
支援がいかに行 われ、退院後の患 者満足度 あるいは不安
退院後の継続 評価 を一層充実 させ てい く必要がある と考
は どうであるか を明 らか にす る課題が残 された。-
える。
A 大学医学部附属病院 は、特定機能病 院 として 「
高度
デー タは、調査対象者が多岐 にわたる問題 を持 ってい
の医療 を提供 、高度 の医療技術 の開発 ・評価」を行 う能
るこ とを示 した。 また、転 院、転所が多か ったが、実際
力 を有す る こ とと医療法 第 4 条 に規定 され る (
松木 ,
は福祉サ ー ビスの提供 のための連絡調整が最 も多 く、医
2
005)。 したが って、高度 医療 に よる治療 が終 了 した慢
療相談依頼書 による専 門職種 の介入の重要性が再認識 さ
性期 の患者 は、必 要 な医療 が受 け られる病 院-転院す る
れた。特 に医療処置や リハ ビ リの必 要性が高 く、MS
W
ことが望 ま しい。本論 の依頼 内容 は、転院が一番多 く、
のみ な らず医 師、看護 師、理学療法士 な どの多職種が よ
入院前の居宅が 自宅であ った患者 は約 7割 であ ったのに
りよい支援 を行 うため に話 し合い、協働すべ きである。
対 し、退院後 の居 宅が 自宅 であ った患者 は約 4割 に減 っ
今後我 々は、本調査 デー タを基 に どの ような支援が必要
ていた。治療 ・看護の継続性 を保 障す るために病状 に応
であるか を明確 に してい く予定 である。
じた転院先の確保 も医療相 談 に関 わる者の重要 な使命で
Ⅴ.結
ある。 看護師 は、患 者の生活 を基 盤 と した情報提供 を行
論
い、患者の療養生活 における医療 の継続 を保障す る義務
1.主要診断群別 にみ る と、神経系疾患 が最 も高い比率
を有す る と考 える。
であ った。
連絡先 は行政 (
福 祉サ ー ビス)機 関が最多であ った。
これは、介護保険 開始後、様 々な施設や社会的資源が増
2.家族構成 は、独居 の者が最 も多か った (
45.
6%)
。
加 し、退院後の選択肢が増加 していること、退 院 に際 し
3.お よそ 20%の患 者 に医学 的処置が必 要 とされてい
た。
ては一つの機 関で完結す ることは な く、多職種 の連携が
4.医療相談 内容 では、転 院 ・転所の依頼 が最 も多か っ
必要であ るこ とを示 してい る。相 談内容 をみ る と、経済
た。
的な問題 や退院 に不安 とい った漠然 とした内容 も存在す
5.MSW は、福祉 サ ー ビス を利用す るために行政 に最
る。 退院支援 に関わ る専 門職 は、経済的 ・社会的 な側面
も連絡 を取 っていた。
と同時 に精神的 な支援 を提供す る専 門的役割 も担 う必要
性が示唆 された。次 に転院のため の連絡が多 く、数の上
本調査 は、大阪市立大学医学振興協会 「
医学部看護学
ではほぼ同数 であ った。広域医療 圏 を持つ大学病 院の入
6年 度 )
」を受 けた。
科研 究奨励助成 (
平成 1
院患者 に対す る退 院支援 では、様 々な 自治体の保健 ・福
祉サ ービスや医療機 関 に関す る情 報の収集 と、転院先 と
引用文献
1
9
96)。転院
なる協力病 院 との連携が必 要であ る (
堀越 ,
者は医学的 な介入の継続 を必 要 と し、MSW による専 門
的介入 と同時 に看護 師の介入が協 働 して行 われる ことが
1
996):大学病 院 における退院計画 -総合
堀越 由紀子 (
望 ま しい。 これは、退院後 に 2割 ほ どの患者が必 要 な医
相談部の取 り組みの例 -,手 島陸久編集代 表 :退院計
5.
4%必要であ ること
療処置があ り、特 に終末期 ケアが 1
画 一病院 と地域 を結ぶ新 しい システムー (
第 2版),
か らも明 らかであ る。
2
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01
5
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必要 としているケア を提供 す るこ とが しば しばか な り困
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20 3):全国の医療機 関
難 であ る (
柏 木,
1
993) と指摘 され てい る。 終末期 ケア
は癌患者 に限 らず 、非悪性疾患 において も症状 の コン ト
における退院計画 システム化の進捗状況,日本農村医
ロール、患者 ・家族 の不安、医療 的処置 な ど医療 が不可
学会雑誌 ,
51
(
5)
,71
2723
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欠である。 同時 に精神的 な支 え、経済的支 え も不可欠で
あ り、支 援 ネ ッ トワ ー クの構 築 が 不 可 欠 で あ る (
木
る神経難病- のケアー神経 難病患者への支援 ネ ッ トワ
札2
α叫)。 この ように考 える と退院時支援 におけ る病 院
ー ク-,
ター ミナルケア,
1
4(
Suppl
.
Nov
.
)
,
1
261
30
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での多職種の協働 が患者 ・家族 を支 えるため に必須 であ
ることが わか る。今後、退 院支援 に必要 な情報 を病棟 と
ouma
lofNi
pponMe
di
c
a
lSc
h
ool
,71
(
3)
,21
7ついて, J
的確 な退 院支 援 の専 門部 署 が協 働 して進 め る た め に、
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- 27 -
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ht
t
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〟www.
mhl
w.
g
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j
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0I
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で専 門部署 に よる退院支援 を受 け た患 者 の退院後調
査,
病院管理,
8(
1
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0
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第 2巻 (
2006.
3)
Fly UP