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市民所得統計における用語等の解説 1.市内総生産 市内総生産とは,1

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市民所得統計における用語等の解説 1.市内総生産 市内総生産とは,1
市民所得統計における用語等の解説
1.市内総生産
市内総生産とは,1年間に市内で行われた各経済活動部門の生産活動によって新た
に生み出された付加価値の貨幣評価額をいいます。これは,市内の生産活動に対する
各経済活動部門の寄与を表わすものであって,産出額から中間投入(原材料,光熱費
等の経費)を控除したものです。
なお,ここでいう「生産」には,農業,製造業などの物的生産のほか,卸売・小売
業,金融・保険業などのサービス生産や,農業や水産業などで自家消費に充てられた
生産物や所有者自身が使用する住居(持家)のサービスなど本来貨幣交換を伴わない
ものも含まれます。
2.経済活動分類別
産業
農業,製造業,卸売・小売業,金融・保険業,不動産業など,経済的に意味のあ
る価格で生産物のほとんど又は全てを販売する生産者(市場生産者)であり,民間
企業の事業所のほか,公的企業として産業に分類される政府関係機関があります。
政府サービス生産者
政府サービスとは,国家の治安や秩序の維持,経済厚生,社会福祉の増進など
のサービスで,政府以外によっては効率的かつ経済的に供給されないような社会の
共通目的のために行われる性格のものです。
なお、政府サービス生産者には,中央及び地方の行政機関のほか,社会保障基
金などが含まれます。
対家計民間非営利サービス生産者
ある特定の目的を遂行するために集まった個人の自発的な意思に基づく団体と
して組織され,その活動は利潤の追求を目的とせず,他の方法では効率的に供給
し得ない社会的・地域的サービスを家計に提供するもので,労働組合,政党,宗
教団体のほか,私立学校の全てがこれに含まれます。
なお,副次活動として営利活動を営む場合,その副次活動は分離して産業に含
められます。
3.輸入品に課される税・関税,(控除)総資本形成に係る消費税,
(控除)帰属利子
支出
輸入品に課される税・関税
関税及び輸入品商品税からなり,輸入した事業所所在県で計上されます。
「関税」
は関税定率表に基づいて輸入品に課す税であり、「輸入商品税」は,輸入品が税関
通過の際に課税される国内消費税です。
総資本形成に係る消費税
設備投資及び在庫投資の消費税控除額からなります。なお,投資にかかる消費税
は,税法上控除対象仕入額の一部であるため,ここで一括計上して控除しています。
帰属利子
金融業の生産額を定義するための特殊な帰属計算項目であり,金融機関の受取利
子及び配当と支払利子との差額をいいます。帰属利子額を控除する項目を設けるこ
とによって、産業全体の総生産及び営業余剰に含まれる帰属利子分が過大となるこ
とを回避しています。税金や社会保険料など世帯の自由にならない支出及び借金利
子等からなる支出で構成されています。
4.市民所得
市内に居住している者(法人等を含む)に分配される所得のことであり,雇用者報
酬,財産所得,企業所得で構成されています。
なお,
「1人当たり市民所得」は,市民所得を推計人口(総務省統計局公表の各年
10 月1日分)で除したものであり,個人の所得水準を表すものではなく,企業の利
潤などを含んだ市町の経済全体の所得水準を表すものです。
雇用者報酬
生産活動から発生した付加価値のうち,労働を提供した雇用者への分配額のこと
をいいます。雇用者とは,市内に常時居住地を有し,産業,政府サ-ビス生産者,
対家計民間非営利サービス生産者を含むあらゆる生産活動に常雇,日雇を問わず従
事する就業者のうち,個人業主と無給の家族従業者を除く全ての者であり,法人企
業の役員,特別職の公務員,議員なども雇用者に含まれます。
雇用者報酬には,賃金・手当・賞与・役員給与・議員歳費などの貨幣で支払われ
るものや,自社製品・食券・通勤定期券などの現物支給によるもののほか,雇主が雇
用者の福祉のために負担するものも含みます。
財産所得
利子,法人企業の分配所得,保険契約者に帰属する財産所得及び賃借料(土地の
純賃貸料,著作権・特許権の使用料など)の4つからなります。
ただし,財産所得中の賃貸料には,構築物(住宅を含む),設備,機械など再生
産可能な有形固定資産の賃貸に関するものは,商品としてのサービス購入,販売と
して扱われるのでここには含まれません。
企業所得
企業所得は,その企業の営業利益から負債利子などの営業外費用を支払ったもの
に他社からの株式配当などの営業外収益を加えたいわゆる「経常利益」に近いもの
です。
5.推定方法
この統計は,内閣府が国民経済計算(93SNA)に準拠して作成した「県民経済計算
標準方式推計方法」に基づき推計した「県民経済計算」のうち,「県内総生産(生産
側)」及び「県民所得」を,各種の統計指標により県内の市町別に按分推計したもの
です。したがって、個別の資料に基づき本市の市内総生産及び市民所得を直接推計し
たものではありません。
また,県民経済計算では,県内総生産(生産側)において名目値から実質値(物価
変分を除いた値)を求めていますが,市民所得統計では実質値の推計を行っていませ
ん。よって、推計数値はすべて名目値(物価変動を含んだ値)ですので、注意してく
ださい。
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