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通巻633号
つ く ば ス チ ュー デ ン ツ 2 0 1 2 年 1 月号 暗くて困るのは 自転車のあなたじゃない 夜道での自転車の無灯火運転は危険です。 自転車のあなたは危険とは思わないかもしれません。 しかし車の人はあなたの存在にとても気付きにくいのです。 自転車のあなたも、車の相手も、安全に安心に暮らせるつくばを。 最優秀賞 瀧澤 美樹(芸術専門学群 2年) 副学長賞 坂本 理恵(芸術専門学群 2年) 筑波大学安全ポスターコンテスト2011受賞作品 p.2-3 学生諸君へ 企画評価・情報担当副学長からのメッセージ p.4-5 安全キャンペーンを振り返って/ p.8 学群・学類だより/ p.10-11 p.14 p.15 リーダー研修会を振り返って 卒業生だより つくばアクションプロジェクト つくば百景/ p.16-17 p.9 p.6-7 / p.12-13 展覧会より 保健管理センターだより 学 長 と 学 生 と の 懇 談 会 か ら Roundtable Discussion with the President and Students p.18 エンカウンター合宿セミナーのお誘い/ p.23 筑波大学安全ポスターコンテスト 2011 受賞作品/ Web版つくばスチューデンツ URL http://www.tsukuba.ac.jp/public/students/ p.19-22 インフォメーションつくば p.24 CARIO の活用法 スパコンと筑波大学 M学生諸君へ ESSAGE 宇川 彰(企画評価・情報担当副学長) 企画評価・情報担当副学長からのメッセージ はじめに 私の副学長としての役割は「企画評価」と「情報」 ですが,大学の先生としての専門はスパコンを使っ た素粒子物理の研究です。副学長としての仕事につ いては別の機会に紹介することにして,スパコンの 話を書こうと思います。 2年前の秋の民主党による事業仕分けに取り上げ られ,蓮舫さんの「二位じゃだめなんですか?」で すっかり有名になったスパコンですが,事業仕分け にあったスパコン「京」はその後開発が進められ,今 年の6月には世界一位になりました。さらにこの11 月には世界一位をキープすると共に,計算性能が毎 秒1京回(1兆回の1万倍)を超えた最初のスパコン になりました。 「京」を使ったシリコンナノワイヤの 計算で,理化学研究所・筑波大学・東大のチームが, 栄誉あるゴードン・ベル賞を獲得したのもうれしい ニュースです。 2012年ゴードン・ベル賞最高性能賞を受賞したチームの 筑波大計算科学研究センターのメンバー (左から,高橋大介准教授,朴泰祐教授,辻美和子研究員) 筑波大学はスパコン開発とスパコンを使った科学 研究の両面のパイオニアで30年にわたる歴史を蓄積 しています。1996年には筑波大学計算物理学研究セ ンター(現在の計算科学研究センターの前身)で開発 制作されたCP-PACSというスパコンが世界第一位に なるなど,その研究活動は世界的に知られています。 そこで,スパコン世界一位はどうやって決めている のか,筑波大学ではどんなスパコンを作って来たの か,そして一番になることにどんな意味があるのか 書いてみようと思います。 TOP500リストとゴードン・ベル賞 スパコンのTOP500リストhttp://www.top500.org/ は1993年に始まった有名なスパコン・ランキングで, 2 つくばスチューデンツ・平成 23 年度 № 6(通巻 633 号) 毎年6月と11月の2回,世界のスパコンの上位500台 のリストを発表しています。メディアで話題となる スパコン世界一位は,このリストのトップです。 では,このリストの順位はどうやって決めている のか?まず,計算性能の測り方ですが,どんな複雑 な計算も足し算,引き算,掛け算,割り算の四つの 基本演算を組み合わせて行います。だから,計算性 能は,1秒間にこの基本演算を何回できるかを測れ ば良い。次に必要なのはどんな計算をさせるかとい う共通の基準です。異なる計算をさせて速さを比較 しても意味がない。そこで,TOP500リストでは, LINPACKという連立一次方程式を解くプログラムを この基準としています。ただし,連立の次元,つま り未知数の数はいくらでも大きくしてよい。 そこで,今年11月の発表で一位をキープしたスパ コン「京」を例に取ると, 「京」の88,128台の連結し たCPUを使って,11,870,208次元の連立方程式を29時 間28分かけて解き,10.51ペタフロップスの計算性能 を達成したというものです。1フロップスは1秒に 1回の演算を行う性能,ペタフロップスはその1000 兆倍なので,10.51ペタフロップスは1秒に1.051京回 の計算性能ということになります。 LINPACKプログラムは連立方程式を解くものなの で,具体的な科学技術の問題に対する性能を直接示 すものではありません。そこで,具体的な科学技術 の問題に対して高い計算性能を実現したものに贈ら れるのがゴードン・ベル賞です。毎年春にエントリー が公募され,11月にアメリカで行われるスパコン会 議で発表されます。今回の筑波大他のチームによる 受賞では,次世代半導体材料として注目されている シリコンのナノワイヤの電子状態の計算を,107,292 個のシリコン原子を扱い, 「京」の約2/3を用いて行っ て,3.08ペタフロップスの性能を実現したもので,最 高性能賞を獲得しました。 筑波大学のスパコン開発史 では,筑波大ではどんなスパコンを作って来たの か?話は1980年始めに遡ります。機能工学系(当時) の星野力教授を中心にして,PACS/PAXプロジェク トとして知られる研究が進められました。PACSは ParallelArrayComputerSystemつまり「並列計算機 システム」です。当時急速に発展していたマイクロ プロセッサ技術を活用し,計算ユニットを何十台も 並べてネットワークで繋ぐ事により,一台の計算機 では達成できない計算性能を実現しようとの計画で, PAX-128などが開発されました。 1980年後半には物理学系(当時)の岩崎洋一教授が 加わり,素粒子物理の計算を目標とし,480台の計算 ユニットを結合したQCDPAXが開発されました。さ らに,1992年からは,電子情報工学系(当時)の中 澤喜三郎教授や中田育男教授が加わり,岩崎教授が リーダとなって,素粒子物理や物性物理を目標とし たCP-PACSプロジェクトが始まりました。CP-PACS は2048台のCPUを結合した並列計算機で1996年10月 に完成し,毎秒3680億回(368ギガフロップス)の計 算性能を達成して世界一位を獲得し,1990年代後半 の計算素粒子物理の最先端を切り開く活躍をしまし た。 私はCP-PACSプロジェクトからスパコン開発に 参加したので,もうかれこれ20年間になります。 CP-PACSプロジェクトのために1992年に設置された 筑波大学計算物理学研究センターは,2004年には計 算科学研究センター(http://www.ccs.tsukuba.ac.jp/) になりました。2006年にはCP-PACSの後継機である PACS-CSが稼働をはじめ,素粒子物理や物性物理に 加えて,タンパク質などの生命科学や地球規模の気 候や地域気象などの地球科学の計算が行われました。 そのPACS-CSもこの10月には稼働停止になり,2012 年にはその後継機のHA-PACSが導入される予定で す。 一番とは スパコンの歴史はより高い計算性能を目指す競争 の歴史です。毎秒1京回の性能は既に現実のものと なりましたが,すでに世界中で,2020年頃を目標に して,1エクサフロップス(毎秒100京回)の計算 性能を持つスパコンの開発計画が検討されています。 そこまでして一番を目指す理由はどこにあるのだろ うか? 私は,それはひとことで言えば,計算という顕微 鏡を通じて,今まで誰も見た事のなかった自然界の 成り立ちを見通すと同時に予測を可能とし,そして それを人類共通の知へと役立てていくためだと思い ます。一番という事自体に意味があるのではなく, 今まで人類に見えなかった世界を見るために,そし て人類に役立てて行くために,最先端を切り開いて 行く手段として必要なのです。 幾つか例を挙げてみましょう。地球温暖化を考え る上で,地球規模の気候変動の計算は既に重要な役 割を果たしていますが,大気,海洋,大陸,植生な ど膨大な要素が相互に作用しあう現象を理解しコン トロールするには1エクサフロップの計算性能でも おそらく十分とは言えないでしょう。3月11日の東 日本大震災はプレートの運動と巨大地震の発生のメ カニズムについて,人類の理解はまだまだ不十分な ことを教えましたが,ここでも計算と予測の果たす 役割は今後ますます大きくなると思います。その他 にも,エネルギー,材料,ライフなど計算を抜きに して語れない分野があり,さらに,素粒子,宇宙, 生命などについて,我々の自然観そのものを深化す るためにもスパコンはますます重要となるでしょう。 おわりに 研究の醍醐味は,知的探求という人類の共同作業 の中にあって,誰も知らなかったことを理解し,そ れを知の潮流の最先端に加えていくことだろうと思 います。大学はそのような知の潮流からそれぞれの 求めるものを汲み取り,またその潮流の一員となる 場だと思います。知の潮流では,様々な分野がぶつ かり合い刺激し合い,その最先端は躍動感に満ち, 広く世界へと繋がっています。この稿では,スパコ ンとスパコンによる科学をテーマに筑波大学の活躍 を書きました。学生の皆さん一人一人が知の潮流の 中に自らの流れを見つけ活躍していくことを期待し ています。 (左図) スパコンの発達の歴史(金 谷和至教授作成)。横軸は 西暦,縦軸は計算性能で 対数目盛り。大きな赤い 印で示したのが筑波大学 で開発されたCP-PACS を はじめとする,TOP500リ スト一位を獲得した日本 の4つのスパコン。 つくばスチューデンツ・平成 23 年度 № 6(通巻 633 号) 3 安全キャンペーンを振り返って 大澤 良(学生生活支援室員 生命環境系 教授) 平成23年12月1日∼7日に「2011筑波大学安全キャ ンペーン」が実施されました。このキャンペーンは, 毎年12月の第1週に学生生活支援室とセーフティプ ロジェクトが共催で行っているものです。学内各所 に「安全キャンペーン実施中」の横断幕やのぼりが出 ましたので,目にした方も多いと思います。 残念ながら,筑波大学のキャンパスおよび周辺は けっして安全とは言えず,交通事故,窃盗事件,恐 喝・暴行・わいせつ事件,飲酒に絡む事故,訪問販売 やカルト宗教に関わるトラブルなど多くの事件・事故 が発生しています。これらにおいては,筑波大生が 被害者である場合だけではなく,筑波大生が加害者 になっている事例も決して少なくありませんありま す。これらの事件・事故を少しでも減らし,安全で快 適なキャンパスライフを送ってほしいと願い,工夫 をこらした企画を多数用意しました。 今年度も「安全特集・冬号(永久保存版) 」を作成 して,初日の昼休みに各エリアで配布しました。筑 波大生の犯罪被害の実態や事件発生状況をまとめ, 皆さんの交通マナーについても問いかけをしている, この冊子を手にとって見てくれた学生諸君も多いと 思います。また,ダイジェスト版安全特集号が「三角 ポップ」として食堂等におかれています。これは長期 間にわたって置いていただくことになっているので, 食事の機会にぜひ見てください。もちろん,英語版 も用意されていますので,近しい留学生たちにも一 声かけて教えてあげてください。 各食堂では「安全ポスター展」を行いました。展示 されている作品は, 「筑波大学安全ポスターコンテス ト2011」への応募作品から,優秀な作品として選定 されたものです。今年は,自転車の無灯火運転や傘 さし・ながら運転の危険性を訴えた作品が多かったよ うに見受けました。ちなみに,最優秀賞は瀧澤美樹 氏の「暗くて困るのは自転車のあなたじゃない」 ,副 学長賞は坂本理恵氏の「一人で抱えこまないで。 」が 受賞しました。6日の昼休みには,受賞者の方々に 出席いただいて表彰式を行いました。 初めての企画として,12月5日の夕刻に「飲酒マ ナー講習会」を行いました。清水一彦副学長(教育 担当)にご自身の体験も踏まえた「酒とコミュニケー 体験談を語る清水副学長 講演する小沼克年氏(アサヒビール株式会社) 安全ポスター展(第二エリア食堂前) 4 つくばスチューデンツ・平成 23 年度 № 6(通巻 633 号) ション」のご講演を頂き,その後,アサヒビール株 式会社社会環境部長の小沼克年氏に「適正飲酒セミ ナー」として,ビールに関する蘊蓄(うんちく) ,日 本人にはアセトアルデヒドを分解する酵素を欠損し ている人の割合が多いこと,Jカーブ効果(お酒をまっ たく飲まない人よりも,お酒を少し飲む人の方が死 亡率が下がること)等などお酒にまつわる様々なお話 をしていただきました。 お酒には,ストレス解消や癒しの効果があり, 「百 薬の長」とも言われますが,飲み方を間違えると,急 性アルコール中毒やアルハラなど重大な問題を引き 起こす恐れがあります。小沼氏は,あくまで自分の 適量を知り,節度ある適正な飲酒を心がけることが 重要であると強調されていました。講習会には,課 外団体やクラ代会,新入生歓迎委員会等の代表者が 多数参加して,質疑応答も活発に行われ,有意義な 会になったと感じています。 12月7日には, 「第2回自転車環境シンポジウム」 を開催しました。自転車に関しては,とりわけペデ ストリアン上での事故の多発および渋滞・駐輪の問題 が深刻です。昨年度も自転車シンポジウムを開催し ましたが,より実効性のある提言を行い,幅広く意 見を求め,具体的なアクションにつなげたいと考え, 今年度も引き続きシンポジウムを企画しました。話 題提供者として,吉田章教授(体育系,全日本交通安 全協会特別委員) ,飯村信雄課長補佐(施設企画課) , 加賀信広教授(人文社会系,学生生活支援室長)の3 人にご登壇願い,それぞれ,自転車台数の減少を目 指した自転車シェアリングのシステム構想,自転車 専用道路の整備計画,ループ道路への自転車専用帯 の導入構想について,提案および報告して頂きまし た。その後,指定討論者として,大嶋健一氏(教育推 進部特命教授) ,谷口綾子氏(システム情報系講師) , 赤坂幸也氏(全代会調査委員会) ,山下拓郎氏(全代 会生活環境委員会)の4氏から話題提供に関連したコ メント等を伺い,引き続きフロアを含めて自由討論 を行いました。 1万6千台あまりの莫大な数の自転車をかかえる 筑波大の現状を改善していくことは容易なことでは ありませんが,参加者の間では,少なくともハード 面やシステム面の整備に加えて,交通モラルや自転 車リテラシーなどソフト面での向上も図ることで, 前向きに取り組んでいくことが重要であるという共 通認識が得られたものと思います。 その他に,安全キャンペーン期間中には, 「朝の交 通安全指導」として,事故が起こりやすい現場に教職 員が出て,毎日,安全指導を行いました。 「夜間の交 通安全指導」も予定されていましたが,1日と6日の 夕刻がともに雨になり,中止としました。 「セーフティ パトロール」は5日の17時から行い,関係教職員と ともに宿舎祭実行委員の学生さんにも入っていただ き,2班に分かれて第1エリアから一の矢宿舎方面 をパトロールしました。危険箇所や外灯の状況など も確認しましたので,今後の改善に活かしていきた いと考えています。 最後に,本キャンペーンの企画から遂行までを熱 意を持ってすすめていただいた学生生活支援室,学 生生活課,総務課の教職員の皆様に感謝したいと思 います。 自転車環境シンポジウムパネルディスカッション後の質疑応答の様子 飲酒マナーについて熱心に耳を傾ける参加者 「筑波大学安全ポスターコンテスト2011」受賞式 つくばスチューデンツ・平成 23 年度 № 6(通巻 633 号) 5 リーダー研修会を終えて 渡邊 智也(リーダー研修会実行委員長 地球学類 3年) 今年度の12月3, 4日に37回目を迎えるリーダー研 修会を終えました。リーダー研修会とは, 「文化系サー クル連合会・体育会・芸術系サークル連合会(三系) 」 に所属する課外活動団体から次期団体運営の中心に なられる方々を集め,課外活動の向上を図るために 行っている行事です。 研修会の内容は主に「講演会」 , 「系別会」に分かれ ています。講演会はさらに2つに分かれていて,講 演会Ⅰでは保健管理センターの寺島瞳先生から,悩 みを抱えている人に対しての接し方,リーダーとし て求められる対応についてお話していただきました。 また講演会Ⅱではアチーブメント株式会社の近藤悦 康講師から,マイナスな言葉が及ぼす悪影響やリー ダーが組織へ及ぼす影響の大きさ,モチベーション の作り方など,リーダーシップについてお話してい ただきました。どちらの講演会でも活発的に意見交 換を行うなど,参加者の方々が意欲的に取り組んで いる姿がみられました。 系別会では系毎でテーマを掲げ,各系の知識につ いてグループワークやクイズなどを盛り込み,工夫 を凝らした研修を行いました。各系の知識をこれか らの団体運営に活用してもらえたらと思います。 今年度のリーダー研修会では「新たな自分への探 求」というテーマを掲げました。このテーマには,各 系の組織に関する知識を学ぶと 共に,他団体の人達との交流を 通して参加者に理想のリーダー 第37回リーダー研修会実行委員 (左から榎本,渡邊(筆者),田中) 像やリーダーとしての団体との関わり方について考 えてもらう場にしたいという実行委員会の思いが込 められています。なぜ「考えてもらう場」にしたかっ たというと,それぞれの団体の活動や特色によっ て,理想のリーダー像というのは決して同じではな く,求められるリーダーシップも異なるのではない かと考えたからです。この研修会を受けて,参加者 ,また の方々に「団体をどのようにしていきたいか」 「自分の考える理想リーダー像」を少しでも見つけて もらえたなら幸いです。 最後に,学生生活支援室,紫峰会,学生生活課の 皆様,多大なご協力ありがとうございました。また 各系の役員の皆様,一緒に運営していただきありが とうございます。たった3人しかいない実行委員会 でしたが,スムーズに研修を運営ができたのは皆様 のおかげです!閉会式を終えたときは本当に感無量 でした。 これから先,この研修会の経験を生かしてもらっ て,課外活動がさらに盛り上がっていくことを願っ ています。 文サ連系別会の一コマ 講演会の様子 講演する近藤悦康氏(アチーブメント株式会社 /左上),寺島瞳先生(保健管理センター/右上) と聞き入る学生たち(下) 6 つくばスチューデンツ・平成 23 年度 № 6(通巻 633 号) リーダー研修会を振り返って 大原 央聡(学生生活支援室員 芸術系 准教授) 課外活動団体リーダー研修会には今回初めて参加 させていただきました。私自身は筑波大学出身では あるのですが,サークル活動など課外活動団体に全 く属したことが無く, 「3系」 「芸サ連」 「文サ連」 「体 育会」などの名称は,学生の折りには殆どなじみのな い単語でした。今回の研修会の雰囲気に触れ,今に して思うと「入っておけばよかった」と少し後悔して います。 今回行われたのは,その課外活動の団体を牽引し ていくリーダーの研修会です。約230名の学生・教職 員が参加し, 「茨城県立さしま少年自然の家」におい て行われました。 「リーダー」というと受けるイメージは大仰かもし れませんが,参加した人にとっては,よりよい集団 の活動を展開する上で有用なスキルを身につけるよ い機会であったと思います。研修1日目には保健管 理センター学生相談室でカウンセリングを担当され ている人間系の寺島瞳先生のご講演,アチーブメン ト株式会社で人材のコンサルタント,トレーナーを されている近藤悦康氏からのご講演をいただき,新 たな見知を得ることができました。 系別会ではクイズやグループワークなどで,無理 なく必要な知識や心構えなど身につけられるよう, 各系趣向を凝らした内容を展開していました。これ も伝統のなせる技でしょうか。例年,学生生活支援 室からの資料中に出てくるフレーズに「涵養」 (水が 自然に染みこむように無理をしないでゆっくりと養 い育てること)という単語が出てくるのですが,まさ にこの「無理をしないで染みこむ」涵養の場であった と思います。 今回,顔を合わせた学生の皆さんはそれぞれ初対 面の人が多かったと思います。そのため最初は様子 をうかがっているような静けさから,徐々に打ち解 けていくさまも印象的でした。殆どの人は,社会に 出てから更に新たな集団と向き合うこととなります。 今回参加した学生のみなさんは,この研修で得たこ とを普段の課外活動団体にフィードバックしていた だき,さらには卒業後も役立つ,自分自身の財産に していただければと切に願います。 最後になりましたが,ご講演いただいた寺島瞳先 生,アチーブメント株式会社の近藤悦康様にこの場 をお借りしまして感謝申し上げたいと思います。今 回の企画を準備・運営された学生のみなさんお疲れ様 でした。ご支援いただいた教職員の皆様,学生後援 会の紫峰会の皆様へ厚く御礼申し上げます。 グループワークの様子 リーダー研修会2011集合写真 つくばスチューデンツ・平成 23 年度 № 6(通巻 633 号) 7 学群・学 類だより 社会工学関連 就職委員会の取組み 松田 紀之 システム情報系 社会工学域 教授 採用されるものだと誤解している人がいるようですが, 推薦入試同様,あくまでも選考過程が異なるだけで,要 は本人次第であることを理解すべきです。 Win-win 支援 この会社でなら自分の能力が発揮できそうだと確信で “就職難&求人難”と形容される昨今の状況のもと, きる人は,積極的に推薦枠を活用してください。メー 救いは就職活動長期化の見直し機運でしょうか。リクナ カー等では,事業部との相性を互いに確認するための, ビ,マイナビといった就職支援ビジネスも率先して活動 マッチング方式をとるところがあります。逆に最初か 開始を後倒しにしています。そういう中で社会工学関連 ら,推薦書の提出を求めるところもありますので,方式 就職委員会では,求職側の学生も求人側も共にwin-win を飲み込んだ上で臨んでください。 となる支援活動を目指してきました。特筆すべき活動よ りは,地道な取組みこそ適材適所につながるとの思いが 自分を磨く 底流にあります。 企業が求める人材は, “独創性に富み,協調性があっ もう一つ底流にあるのは,大学院進学者の増加です。 て,状況把握と対応能力に優れ…”ということになるで というわけで,本委員会は社会工学類生だけでなく,関 しょう。全部兼ね備えた人は滅多にいないでしょうか 連する大学院生も視野に入れた活動をしています。簡単 ら,実際には多様な人材を求めるということになりま にいえば,基本的に理工学群社会工学類担当教員が係わ す。従って,学生は自分にどういう能力が備わっている る研究科専攻修士課程の院生が対象です。具体的には, か,あるいは今後どの能力を伸ばせそうか,できるだけ システム情報工学研究科 早く感じ取っておく必要があるでしょう。 経営・政策科学専攻,社会システム工学専攻 ただし,自分で気づかなくても,相手からみれば魅力 リスク工学専攻の一部 に映る能力もあるでしょうから,突き詰めなければと思 生命環境科学研究科 い込まないゆとりも大事です。決め手は, “この人と一 環境科学専攻の一部 緒に仕事をしてみたい”と感じさせる力です。逆も然り 理工学群社会工学類 ですね。企業側にも“ここで自分の能力を伸ばしたい” となります。 と思わせる力が必要です。求人側のそうした魅力と,求 就職先は,企業だけでなく政府機関や自治体や法人団 職者側の魅力とが合致したとき,win-winとなります。 体と多岐に渡っています。いつも全部並べて書く訳にも もちろん,就職した後も,切磋琢磨を続けることが求め いかないので,以下,企業で代表させることにします。 られます。どういう企業がそうした能力開発支援を行っ 推薦枠の活用 就職課企画の様々なセミナー等に参加して感じ取って下 国際競争の激化,コスト削減の要請を受け,企業は優 さい。 秀な人材をこれまで以上に強く求めています。推薦枠で 昔の中国では,人物の品格を上中下に分けて評定して ているかについては,本委員会が開催する企業説明会や 8 の応募者に対しては,短期的にかつ集中して選考が行わ いました。上の上の中,中の上の下,と言う具合に上中 れます。推薦枠の対象となる技術職の内容は,企業によ 下を3通り組み合わせることから九品(くほん)と呼ば りさまざまなようですが,社会工学類の学生であれば, れていました。しかし,こうした格付け基準に当てはま 数理的能力,情報処理能力,調査・データ分析などで自 らない魅力の持ち主を別品として特別扱いしていたと言 信のある学生には,推薦枠での応募資格があると思って われています(いわゆる別嬪はこの転用です) 。 間違いありません。採用担当の方々にもそう理解してい 格付けの上位クラスを目指すか,別品路線を目指すか ただいています。 は,自分で見極めるしかありません。でも,自助努力 中には,一般枠で応募したのだけれども,能力を見込 は,大学であれば,友人,先輩後輩さらには指導教員と んだ企業の強い要望で推薦枠に移る頼もしい人もいま の交流で磨かれるものだということを銘記してくださ す。しかし,就職難の昨今,推薦枠で応募すれば直ちに い。自助努力は互助精神のもとで実ります。 つくばスチューデンツ・平成 23 年度 № 6(通巻 633 号) あらゆる出会いを 大切に 倉 有希 2010年度 芸術専門学群 構成専攻 ビジュアルデザイン卒業 人に恵まれた大学生活 大学時代を一言で言うと「よく学びよく遊び」の毎日 私は芸術専門学群を卒業した後,ブラビス・インター でした。私は昔から本の装幀が好きだったので,大学 ナショナルというデザイン会社に入社しました。社会人 2年生のときにビジュアルデザインを専攻することに決 2年目の今,仕事のことや大学生活について思うことを め,卒業制作では神社のブランディングデザインを研究 お話します。 制作しました。筑波大学の素晴らしいところは,領域ご との垣根が低くかつ総合大学であるところで,専攻以外 パッケージデザイナーという仕事 にも,立体造形やライトアート,他の学群の学科である ブラビスでの仕事の9割は「パッケージデザイン」で 哲学や心理学など,興味のあることは何でも学ぶことが す。パッケージとは包むもののこと,その名の通り,あ できました。そうして吸収したいろいろな知識や技術は らゆる商品の「外側」をデザインする仕事です。私は入 今でも私の基盤になっていますし,自信にも繋がってい 社してから缶コーヒー,お酒,お菓子,医薬品,生活雑 ます。 貨まで,コンビニやスーパーに並んでいるような様々な でも何よりも良かったなあと思うことは,いろいろな 商品のデザインに取り組みました。 人と知り合えたことです。友達と朝まで飲み明かす「つ デザイナーの仕事は,まず最初にクライアントから商 くば時間」も,本当に尊敬する先生たちと知り合えたこ 品の説明を聴くことから始まります。そして商品の持つ とも,何よりの財産です。筑波大学は人との距離が近 特徴を理解した上で,消費者に解りやすく伝えるための く,こんなに濃密で自由に時間を使えることは,大学生 顔としてパッケージデザインを作ります。例えば,ミル 活をおいて他にないと思うので,目一杯楽しんで欲しい クにこだわったカフェオレなら,コーヒーは控えめにし と思います。 てミルクがたっぷりと注がれる瞬間をアップで見せた絵 をつくったり,文字も丸みのある書体を選んで柔らかな デザイナーになってみて,思うこと 印象を与えるなど。ブラビスでは,約40人のデザイナー 今,仕事をしていて,デザインってコミュニケーショ がそれぞれデザイン案を考え,その中からクライアント ンなんだなあ,と強く感じています。自分の好きなもの とともに1案に絞り込みブラッシュアップを進めて,世 やかっこいいと思うものだけを作っても仕方がありませ の中に出て行く商品を作ります。この仕事をしていて一 ん(勿論,これが好きというセンスは必要ですが) 。ど 番嬉しいのはやっぱり自分の作ったものが,商品として うすれば一番言いたいことが人に伝わるようになるのか 並んでいるのを見ることで,どんなに苦労しても報われ という,コミュニケーションを改善することが大切で たなあと思う瞬間です。 す。そのコツというか,根底にあるのは,やはり人間の 感覚を対象にしている仕事なので,自分の経験だと思っ ています。研究室で真剣に勉強したこと,美味しかった もの,恋のこと,狭いけど楽しい宿舎のこと,無駄に思 えることでもあらゆる経験が今の仕事に生かされている と思います。繰り返しになりますが,筑波大学は本当に 自由な学びと素晴らしい出会いの場を提供してくれます ので,ここでしか味わえない経験を大切にしてほしいと 思います。 入社後に手がけたパッケージデザイン つくばスチューデンツ・平成 23 年度 № 6(通巻 633 号) 9 The Sounds on Silence ∼ささやきの聞こえるライブ(11040A)∼ (18) 大曽根 圭輔(システム情報工学研究科 博士後期課程 3年) 「つくばで,夜に,野外でライブが見たい」 The SoundsonSilenceは,声や楽器の音をスピー カーから直接流すのではなく,FM電波で発信し,観 客がそれをラジオで受信し,ヘッドフォンを通して 音楽を楽しむという少し変わったライブです。ス ピーカーを用いないことで,野外での音楽フェス ティバルにおける騒音問題を解決し,新しい音楽の 在り方を創りだす枠組みのライブです。 新しい音楽の楽しみ方 私は,筑波大学において音楽で面白い「お祭り」み たいなものができないかと考えており, 「せっかく筑 波大学は広いキャンパスがあるのだから野外フェス みたいなものができないか」 「バンドライブに一般の お客さんを多く呼びたい」と常日頃から思っていまし た。しかし,気づいたら私も筑波での最終年…あき らめかけていたところに友人から「スピーカーから音 を出さないでライブができるかも」との提案がありま した。そこで「新しい音楽の枠組み」で「夜に野外ラ イブ」を行うことを考え,バンドサークルやT-ACT の活動で知り合った友人を誘いT-ACTの活動として 申請をしました。 も時間がかかり,節電中ということもあり,設備の 利用時間が制限されており,開催時間の設定にも紆 余曲折がありました。メンバーそれぞれが精力的に 動き,試行錯誤や交渉を重ねることで,最終的には 筑波大学構内の野性の森で無事に開催することがで きました。 こだわり TheSoundsonSilenceでは運営メンバーのいろい ろなこだわりをライブに反映しました,WEBサイト, ステージ装飾,照明,当日のパンフレット,FRAT (つくばフェアトレード推進委員会)さんなどへの出 店の交渉…特に夜間にまでライブを開催するという 事で照明や演出に力を入れました。スタッフそれぞ れのこだわりへの妥協なき姿勢が,観客のみなさん に喜んでもらえる結果につながったと思います。 The Sounds on Silenceを終えて 9月18日に開催したTheSoundsonSilenceの本番 には多くの人に来てもらいました。アンケートでも 「非常に満足だった」 「会場全体の雰囲気がとてもよ かった」 「演奏だけじゃなく,空間そのものを楽しめ る創り方が素敵だった」などの感想をいただくことが できました。 TheSoundson Silenceの枠組みはいろいろな分野 との親和性があると思っているので,都市型の新た なミュージックフェスティバルへの布石になるとい いと思っています。運営面では,T-ACTでのアクショ ンの本質である(?)イベント企画を通じて,何かを 達成すること,いろいろな人と関わることがかけが えのない財産になるという事を実感しました。今後 も筑波大学発の面白い企画が出てくるといいですね。 みんなラジオでライブを楽しんでいます 運営にあたって とにかく何もかも初めてのイベントだったので, 見通しもなにもなく大変でした。最初にメンバーを 集めた段階でも人材が明らかに足りず,メンバー同 士のつながりで運営メンバーを募りました。さらに, 機材の面でもラジオ(FM電波)を用いてライブを 行うのは電波法に抵触しないのか,音質に問題はな いのか,演奏と音の時間遅れはないのか…などなど, 多くの問題が発生し,本当に開催できるのか?など 不安に思うこともありました。さらに場所の選定に 10 つくばスチューデンツ・平成 23 年度 № 6(通巻 633 号) 夜の演奏 ステキな大学職員と,お世話になりっぱなしの学生との 懇親会(11068A) 石田 尚(システム情報工学研究科 社会システム工学専攻 博士前期課程 2年/写真右) 善甫 啓一(システム情報工学研究科 知能機能システム専攻 博士後期課程 2年/写真左) 坂東 隆宏(理工学群 応用理工学類 3年/写真中央) 「こんなにも学生のことを考えて下さるのか」 2011年10月10日の雙峰祭,私が代表を務めるつく ば院生ネットワーク(TGN)では「院生プレゼンバ トル」を行いました。その構想から,何ヶ月にも及ぶ 準備,当日のリハーサルに至るまで,多くの大学職 員の方にお世話になりました。そのすべての過程を 通じて,このような想いが強くなって参りました。 本来のお仕事とはあまり関係のない範囲にもかか わらず,企画実現のために,何回もミーティングを 重ねて下さった方々。例外の出来事に頭を悩ませな がら,なんとか解決策を模索して下さった方々。学 生の一企画に対し,これほど大きく支えて下さった ことに感謝感激致しました。 大学生活の基盤 ところが,特別な企画ではなくとも,普段の学生 団体・学生の活動を通して,大学職員の方々には大変 お世話になっていることも,当たり前ながらまた事 実です。 事務職員の方々の協力なしには,教室の場所一つ も取れず,何も成し遂げられません。図書館職員の 方々のお力無しでは,研究も進みません。施設部の 方々のお力が無かったら,非常に不快な環境になっ ていたことでしょう。 そして,大学生活の基盤においてはもちろん,多 くの活動的な学生は,事務職員の方々に大変なお世 話をかけております。支えてくれる方々がいなけれ ば,大小問わず,何か事を成すことは不可能です。 ミーティングをする場所がない,資料がない,広報 ができない…。このような環境では何も生まれませ ん。 もっと職員のことを知ってほしい また,以前の活動を通じて,学生生活課の土子昇 さんからはこのような話をお聞きしました。 「事務方もなかなか学生と関わる機会が少なく,コ ミュニケーションの不足が原因で,衝突が起こるこ ともしばしば。だが,学生のために頑張りたいとす ごい情熱をもった職員もたくさんいる。職員として は学生に名前を覚えてもらえることで,さらにやる 」この言葉を通 気になるので,ぜひ関係を深めたい。 じて,よりよい大学生活環境・学生の活動環境実現 のために,事務職員の方々との関係を深めることは, 今後,必要不可欠だという考えに至りました。 しかしながら,現在は双方のコミュニケーション が十分促進されているとは言い切れません。学生側 の言葉足らずや, 「常識」の違い等でご迷惑をお掛け することが多々あります。また,学生側は,職員の 方に相談しづらい雰囲気があることや,どなたに何 を言うべきか混乱してしまうことから,大学側の態 度に不満を持つことが多くあるのも現実です。 「いつもありがとうございます!」 大学職員と学生のコミュニケーション促進に向けて そこで,今回は学生発信で「いつもお世話になって おります!」と感謝の意を込めながら,よりよい大 学環境の実現のために話し合いの場を設け,相互に 意思疎通をするきっかけにしたいと考え,本企画を T-ACTで行うに至りました。 本企画は,ある議題に関係した学生・職員双方の意 見を聞きながら,建設的な議論を形成していこうと いう内容を考えております。また,現在考えている プログラムは,学生と職員との間に潜む「ギャップ」 です。例えば,初対面の方に,何かをお願いする時 に直接お会いするのが普通ですが, 「デジタルネイティ ブ」と言われる現在の学生の中には,メールで全てを 済まそうとする方々も散見されるそうです。しかし ながら,経験豊富な職員からは「それは筋が違う」と, 驚きを隠せない方もしばしばいらっしゃいます。こ のように,学生にとっての当たり前と,職員にとっ ての当たり前の間にはかなりのギャップがあると考 えられます。このギャップを埋めるにはどのような コミュニケーションが必要か…?と言った議論を交 えたく構想を練っております。 普段話すことは少ないが,大変お世話になってい る職員の方々−筑波大を語る上で,絶対に外せない 方々−と,大学環境の質を向上すべく新しいコミュ ニケーションが生まれるきっかけになることができ れば幸いです。 お世話になっている職員の方々と つくばスチューデンツ・平成 23 年度 № 6(通巻 633 号) 11 酒井恒太「アレゴリーの住人」 第57回一陽展 一陽賞(最高賞) 新 直子「鼓動」 第66回南日本美術展 奨励賞 展覧会より 人間総合科学研究科(芸術) ,芸術専門学群所属の学生作品の中から, 公募展,コンクール等への入賞・入選作品をご紹介します。 第57回一陽展において酒井恒太氏(彫塑・博士後期課程)が一陽賞(最 高賞)を,第66回南日本美術展において新直子氏(洋画・博士前期課程) が奨励賞を受賞するなど,本学学生の作品は対外的に高い評価を得てい ます。 榎本圭佑「私と世界」 第43回日展 坂元絵美奈「pupa」 第43回日展 12 つくばスチューデンツ・平成 23 年度 № 6(通巻 633 号) 内 ゆき「瞬く」 第43回日展 樽井美波「蝉はぬけがらを忘る」 第43回日展 小野修平「今夜,生まれ変わるための扉」 第5回山本鼎版画大賞 原口風花「翔べるならどこまでも」 第79回独立展 丸山俊太郎「夢の時間」 第15回新生展 新 直子「気配」 第9回熊谷守一大賞展 中尾泰斗「蓮の根」 第15回新生展 竹内秀実「煙の見える野原」 第5回山本鼎版画大賞 湯澤美麻「澄みゆく」 第9回熊谷守一大賞展 竇 偉「埋められた歴史」 第22回臥龍桜日本画大賞展 つくばスチューデンツ・平成 23 年度 № 6(通巻 633 号) 13 いもりの里の風景 「連 載」 つくば百景 (15) 千葉 親文(生命環境系 准教授) 里の今 「いた!」イモリはどうやら冬眠中らしい。田んぼ の畦土の中や積んだ藁の中で寝ているのを見つけた。 2匹だ。今日は春に向けて田んぼの整備に来ている。 田んぼに水を張るのだ。春はカエルが卵を産む。そ れを食べにイモリが目をさます。生きものたちが沸 き立つ季節だ。学生たちもイモリを見つけて疲れが 吹き飛んだようだ。さあ,もう少しがんばろう。 を人力で開墾した田んぼである。 私たちは,ようやく2010年11月,この地に親アカ ハライモリ(赤腹井守)1000匹を放すことができた(そ れまでの経緯はホームページhttp://imori-net.org/を ご覧ください) 。このイモリは,再生のモデル動物で ありながら絶滅が心配される(準絶滅危惧種)我が国 を代表する水棲動物である。 アカハライモリ いもりの里 ここは筑波大学から車で30分ほどのところにある 取手市貝塚地区の田んぼである。低い丘陵地(里山) に囲まれた湿地,いわゆる「谷津田」を利用した昔な がらの田んぼである。私たちはここを「いもりの里」 と呼んでいる。 水田整備風景 これまでと,これから 40∼50年前には,こうした風景は関東平野に広く 点在していた。まさに「トトロ」−日本の原風景−で ある。しかし,多くは市街地化とともに失われ,残 された土地も耕作放棄地の拡大とともに乾燥化が進 み,かつての生きものの豊かさはもうない。 いもりの里は,その準備期間を含めると,4年 (2007∼2010年)をかけて復元した人工田である。人 工田と言っても,生物相がまだ豊かだった基盤整備 前(昭和40年代)の水田をモデルに,民・官・学が 協働で,葦や柳の木が生い茂る耕作放棄地(約3ha) 14 つくばスチューデンツ・平成 23 年度 № 6(通巻 633 号) 現在,いもりの里は個体群再導入と自然繁殖に よる世界で唯一のイモリ・ストックセンターであ る(Casco-Roblesetal.,NatureProtocols6:600-608, 2011) 。しかも,地域住民・NPO法人・行政・学術サ イドが一体となって取り組む総合的な生命環境教育 活動,農村環境活用,そして地元産業の活性化の中 心地になっている。月に一度はイベントがあり,子 どもたちが集まる。 田植えの様子 いもりの里には,現在,小さな田んぼが8,貯水 池が6ある。イモリは無事に一冬越えてくれた。し かし,2011年3月の大地震(東日本大震災)以来, 地下水脈が変わったのか,湧水が少なくなり,池の 水も白く濁り始めた。そのため,6月からポンプに よる井戸水の供給を始めた。おかげで,今も水田ん ぼにして,水生生物の冬眠場所や生育場所を与える ことができている。イモリは2度目の冬を越えてく れるだろう。3∼4月にはたくさんの生きものが目 覚め,たくさんの命が誕生する。子どもたちはそれ を見るだろう。今から楽しみだ。 人は考えた通りに感じる 杉江 征(保健管理センター 学生相談室) ある友人のエピソード これは,ある友人から聞いた話なのですが,その 友人が学生の頃,大学院を受験したときのエピソー ドです。仮に,その友人をA君として,A君と同じ 研究室のA君の同級生をB君とします。二人とも同 じ指導教員で大学院を受験しました。初日の筆記試 験は何とか終わって,二日目の口述試験で,開始時 間まで控室で待っていた時に,たまたま二人の指導 教員がその部屋の前を通りかかって,一瞬ですが, 二人ともその先生と目が合ったそうです。 その時の先生の表情を見て,A君は, 「笑顔でいた から,自分は筆記試験の結果は大丈夫だったのだ」と 思ったそうです。でもB君は「先生は憐みのような表 情だった」と思ったそうです。同じ表情を一緒に見て いても受け取り方は全く異なったものでした。筆記 試験の結果を二人で話し合った時も,A君は自分が うまく書けたと思うところを雄弁に語る一方で,B 君は自分がうまく書けなかったところを不安げな表 情で話していたそうです。A君は,筆記試験がまあ まあできたと思っていて,B君はうまく書けなくて 落ちるかもしれないと思っていたそうです。ちなみ に,後日談としては,二人とも無事に受かっていた そうです。二人の性格の違いというのもあると思う ですが,このエピソードは,どう思っているかや, どう考えているかによって,見たものの理解の仕方 も異なってしまう例として,とても印象に残ってい ます。 人は考えた通りに感じる 私たちは,何かを体験したときに,喜怒哀楽など の様々な感情が沸き起こってきます。でも,実際に は,その体験が直接感情を引き起こしているのでは なく,体験し,そこで何かを考えていて(その考え は,その場では,なかなか意識化されないものなの ですが) ,その考えたことに沿って感情が沸き起こっ てきます。まさに考えた通りに感じるのです。 気分が落ち込んでいるのでネガティブな考えが出 てきてしまうのか,ネガティブな考えをしているか ら気分が落ち込んでしまうのかについては,なかな か難しいところもあるのですが,少なくとも落ち込 んでいるときには,ネガティブなことを考えていま す。 そのネガティブな考えというのは,客観的にみる と妥当な考えではないことがほとんどなのですが, 落ち込んでいる本人には,その考えの誤りを訂正す ることはなかなか難しいところがあります。実際に は肯定的なこともいっぱいあるのに,一部の否定的 な事柄ばかりに注意がいってしまったり,何でも自 分が悪いと思えてしまったりと非合理な思考になっ ています。友達に相談してみて,別の見方や考え方 ができるようになって,急に気が楽になったという 経験などもあるのではないでしょうか。考え方を変 えれば落ち込んだ気持ちも変えることができるので す。先ほどのエピソードでもB君はA君の「笑顔だっ た」という話を聞いて「少し楽になった」と言ってい たそうです。 絶望感にさいなまれていても もうどうしようもないという状況に追い詰められ ていると,八方ふさがりで,明日がないように思え てしまいます。そういう状況では,視野も狭くなっ てしまい,ネガティブな思考しか浮かんでこなくて, 解決策なんて無いように思えてしまいます。落ち込 んだ気分でネガティブなことを考えて,そしてまた 落ち込むという悪循環に陥ってしまいます。 でも,実際には,どんなに追い詰められて八方ふ さがりと思える状況でも,必ず活路はあるのです。 落ち込んでいるときには,一人でその悪循環から抜 け出すことはなかなか難しいものです(ネガティブな 考えしか出てこないので…) 。そういうときには,一 人で抱えすぎないで,誰か一番相談できそうな人に 話してみることが,明日への一歩につながってきま す。 でも,本当にひどく落ち込んでいるときには, 「こ う考えてみたら」とか言われても,そうは思えない ものだと思います。また,本当に落ち込んでいると きには,友達に相談する気力もなかなか出てこない ものです。そんな時には,ぜひ私たちにご連絡くだ さい。一緒に明日への活路を切り開いていきたいと 思っています。また,皆さんの近くに,悪循環に 陥っている友達がいたら,声をかけてゆっくりと話 を聴いてみてください。そして,とても大変そうで したら,ぜひ私たちに声をかけてください。あなた の友達を一緒に支えていきたいと思います。 つくばスチューデンツ・平成 23 年度 № 6(通巻 633 号) 15 学長と学生との懇談会から Roundtable Discussion with the President and Students 学生生活課 学長と学生との懇談会が平成21年度から開催されています。今年度は5回が予定されており,ここでは平成23 年10月と11月に開催された,大学院留学生との懇談会,学群生との懇談会,大学院生との懇談会の3回について, そこで出された学生からの主な意見や要望と学長からの回答等をご紹介します。なお,懇談会には各学群・学類 および研究科から推薦された学生と,学長,副学長及び関係の教職員が出席しています。 学長と大学院留学生との懇談会(10月19日(水)開催) 放射能の影響・学生宿舎の安全について 学生:放射能の影響による食品の安全性が心配だ。留 学を考えている後輩も心配している。また,地 震のときに学生宿舎が安全かどうか不安だった。 学長:放射能の生活への影響はないと考えている。日 本政府も安全チェックをしっかりしているので 市場に流通している食品は心配ない。大学HP に,本学アイソトープ総合センターによる放射 線量の測定結果を掲載しているので見てほし い。また,施設部では,震災後,建物の点検を 行い,安全性を確認している。 教員情報について 学生:筑波大学に留学するときに,指導教員を探す のが大変だった。TRIOSはあるが,あまり更 新されていない。HP上の情報量も少ないので, 研究テーマ等,詳しく書いてほしい。研究室に 所属している学生の満足度や生活状況などの声 も聞きたい。研究室の情報は留学先を判断する 材料の一つになる。 教育担当副学長:貴重な意見と思う。専攻によって温 度差があるので,大学として統一していけるよ うにしていきたい。 学生担当副学長:TRIOSについては,教員にはでき るだけ更新するよう伝えてある。情報はでき るだけ多く,新しいものが必要と考えているの で,大学として改善を図りたい。 保育所の整備について 学生:筑波大学は,環境が整っていて勉強しやすいが, 女子学生としては,赤ちゃんが預けられるよう な施設が学内にあるとよい。勉学を諦めないた めにも,子どもの保育環境を整えてほしい。 学長:保育所については努力している。常に議論にの ぼっていることではあるが,予算には限りがあ るし,優先順位もあることは理解してほしい。 学生部長:現在は,学内の保育所は教職員を優先して 対応しているが,学生の利用についても検討し ていきたい。 Roundtable Discussion with the President and International Graduate Students (Meeting Date: Wed., October 19) Radiation Effects / Safety of Student Residences Student: I am concerned about the safety of food that has been affected by radiation. My junior, who is thinking of studying in Japan, feels the same way. I am also worried about how safe the student residences were when the earthquake occurred. President: I think there is no risk of radiation effects in our everyday lives. Since the Japanese government inspects the safety of the food closely, there is no concern about food bought at a supermarket. I would like you to refer to our university homepage. We mention the test results for radiation levels conducted by our Radioisotope Center. And after the earthquake, the Department of Facilities inspected and confirmed the safety of all buildings. Faculty Information Student: I had a difficult time finding my academic advisors when I came to study at the University of Tsukuba. There is not much information on the homepage, so it would be great to have more details, such as research areas. I also would like to know the satisfaction level and living conditions of current students who belong to a laboratory. Details about the laboratory could be a good source of information for us to judge the university where we want to study. Vice President (Education): I think it is a valuable opinion. We can see that situations vary among majors. We would like to standardize such information throughout the university. Vice President (Students): Regarding TRIOS, I told our faculty members to update it as often as possible. I think that we need to provide as much information as possible and it has to be current. We would like to improve that. Day-care Facilities: Student: The University of Tsukuba is a good environment and is a great place to study, but as a female student, I hope to have a facility on campus where I can leave my baby in professional care. I would like the university to improve its childcare environment so that I don’t have to give up my study. President: We have been making efforts about the day-care facility, and we often discuss it. But, please understand that we have a limited budget and priority requests. Director (Student): We now give our faculty members the priority to use the day-care center on campus, but we would like to consider opening the center to our students as well. 16 つくばスチューデンツ・平成 23 年度 № 6(通巻 633 号) 学長と学群生との懇談会(10月21日(金)開催) 学際性について 学生:国際総合学類の所属だが,大学では,学群教育 における「学際性」をどのように進めていこう と考えているか。また,学群生に対して,学際 性で身に付く効果として期待するものは何か。 教育担当副学長:筑波大学らしく,新しいグローバル 人材を育てるため,学際的な学士を授与するプ ログラムの設計に着手している。学生にはマル チディシプリンを身につけてほしい。 学長:理論を詰め過ぎると効率が悪いことがある。広 く勉強して色々なディシプリンの領域を広げな がら,別の視点を身につけてほしい。 ブランディングについて 学生:筑波ブランドをつくることにお金をかけるので はなく,できるだけ研究にお金をつけることに してはどうか。 学生担当副学長:ブランディングは卒業生や教員の協 力のもと,外注に頼らないオリジナルで行って いる。皆さんの学内外での個々の活動も全てが ブランディングにつながっているという意識が ついてくれれば有難いと思う。 学長:自分たちの大学を(海外などに)伝えていくこ とは,有意義なことで,ある程度のお金をかけ なくてはいけない。 経済支援について 学生:日本語・日本文化学類では海外での実習があり 旅費等お金がかかるので,大学からの学生支援 は何かないか。 学生担当副学長:HPの奨学金情報をぜひ見てほしい。 また,国で用意したショートビジットや大学の スカラシップの支援制度を活用して,ぜひ海外 に出てほしい。 サークル会館について 学生:新しいサークルも増え,サークル関係の書類の 保存ができないサークルが(特に文サ・芸サ) 多いので,サークル会館を新たに作る予定はな いか。 学長:様々な建物を新しくしたいが,日本は教育予 算が少ないという現状も理解してほしい。どう やって良くしていくか,一緒に考えていきたい。 学生部長:サークル会館については学生部で検討して いる。予算の関係ですぐにというのは難しいの で,お待ちいただきたい。 学長と大学院生との懇談会(11月9日(水)開催) 学生と教員の対話促進について 学生:原子力を研究しているが,自分が参加する学会 には学生会という組織があり,その組織が機能 して,原子力分野の専門の方々と定期的に対話 する機会がある。学生にとって,現場で働く人 や大学の先生方と直接やり取りをすることは, とても刺激になると考えている。専門的なテー マに基づいて教員と学術的な対話をする機会を 設けられないかと考えている。 学長:大学とは,学術交流に適した場であり,教員と 学生の意見交換は大事だと思っているので,ど んどん企画してほしい。筑波大学は,他大学よ りも教員の敷居は低い。そこを利用して,対話 の場を増やしていってほしい。大学側でも企画 していこうと考えている。 教育担当副学長:筑波大学は,28の研究機関と連携 しており,各研究所において学生の指導や研究 が行われている。研究所の先生方との共同研究 や講演も多く開催されている。 研究助成・授業料免除について 学生:2年ほど前に大学院生の研究を応援するという 研究助成に応募した。院生は,日々迷いながら 研究を続けているので,大学からの研究助成金 というのは,自分の研究に対して背中を押して もらったと感じて心強い。そういう制度がもっ と多くの学生に広がって浸透していけばよいと 思った。勉強とお金の問題が現実にあって,授 業料の支払いや研究費を捻出することに苦労し ているので,研究助成とは別に,授業料免除シ ステムの拡大も要望したい。 教育担当副学長:大学院共通科目には,国際インター ンシップというのがあり,研究のために7∼ 10日間海外に行くための旅費と滞在費を支給 するなど,支援を拡大している。院生について は,国もTA・RA制度や授業料免除枠などを拡 充している。 学生担当副学長:奨学金については,博士課程後期の 学生指定のものも増えている。情報の収集も重 要だと思う。 食堂の時間延長について 学生:食堂を遅くまで,開けておいてほしい。ゼミの あと,夕食が摂れない。希望としては,21時 まで。総研棟B棟にリフレッシュルーム(コン ロ・ポット・ソファーなどを設置)があるが, 深夜になると誰でも使えるわけではなくなって しまう。常時開放,あるいは他の棟にもリフ レッシュルームを作るなどしてほしい。 学生部長:第三エリアの食堂は,19:30まで営業して いる。営業時間の延長については,利用者の状 況や人件費に関わることも理解してほしい。ま た,満遍なく夜遅くまで食事を提供している大 学は珍しいことも理解し,個人でいろいろと工 夫してほしい。コンビニを第二・第三エリア に設置することは現在検討中である。リフレッ シュルームについては,各研究科の中で相談し てほしい。 つくばスチューデンツ・平成 23 年度 № 6(通巻 633 号) 17 新しい友だちをつくりませんか? ∼エンカウンター合宿セミナーのお誘い∼ 保健管理センター学生相談室 学生相談室が主体です 参加者の感想 みなさんは,自分自身のことや将来のことについ これまで合宿を33回実施した中から,最近の参加 てもっと深く考えたい,考えたことを本音で話し合 者の感想文を一部ご いたい,新しい人間関係をつくりたい,と思ったこ 紹介します(本人の とはありませんか?そのような皆さんのために,学 了承済み) 。 生相談室では毎年2泊3日のグループ合宿を行って 「エンカウンター います。相談室のカウンセラーも一緒にグループ の名の通り,私はこ ワークに参加します。 の合宿で他者と出会 日々に変化がほしい方,他学類・他学群の新しい友 い, そ し て 自 分 と 達がほしい方,就職活動のために自己分析をしたい 会えたのだと思います。初対面の人々と数々のセッ 方,人とのかかわり方を振り返りたい方,他人から ションをこなしていく中で,他者とコミュニケー 自分がどう見えるか知りたい方,その他すべての方 ションをとり,意見を交換していくことによってこ にとって役立つ機会となると思います。興味のある そ,自分を深く知ることができるのだと気付きまし 方は,どうぞお気軽に参加してみてください。 た。 外界から隔絶された山の上での3日間は,非常に 期 間:3月14日(水)∼3月16日(金) 場 所:茨城県立中央青年の家(土浦市) 人 数:20名程度(男女約半数ずつ) 費 用:5,000円 申 込 先:学生相談室受付(☎853-2415) 電話orWebから事前説明の申込 貴重な体験でした。仮の名で呼び合う人々と四六時 中一緒に過ごすという特異な状況で,しかも生活サ イクルも日常とはかけ離れた規則正しいものであっ たので,この合宿は過ごしていく日常の中の大きな 刺激になりました。早朝に部屋の窓からみた美しい 景色は記憶に深く刻まれています。 」 (Yさん,男性) →カウンセラーによる事前説明 →事前説明を受けて参加するかどうか決定 →合宿当日へ,という流れになります。 まずはお気軽に事前説明へいらしてください。 締 切:2月29日(水)定員になり次第締め 切ります。 スタッフ:杉江 征,佐藤 純,田附あえか, 島田直子,寺島 瞳 詳しい説明,事前説明の申込は ここにアクセス→ キャンパスライフセミナー ~ボードゲームでコミュニケーション~ いろんな学類のみなさんとボードゲームを通じて交流する会です。 日時:2月1日,8日,15 日(全3回) 場所:1D304 こちらの詳細も上記 QR コードから 18 つくばスチューデンツ・平成 23 年度 № 6(通巻 633 号) インフォメーションつくば 学生の定期健康診断のご案内 (保健管理センター) 平成24年度に実施する教育実習(特別支援教育実習を除く)を予定している学生,介護等体験に参加希望の学 生(対象者は掲示参照) ,医学類及び看護学類の臨床実習等を行う学生に対し,定期健康診断を次のとおり実施し ます。 なお,今回の健康診断を受診できる介護等体験を履修する学生は,事前に申し込みをした者に限ります。 実施日 2月15日 (水) 2月16日 (木) 2月17日 (金) 受付時間 健康診断を実施する学群等 9:00∼10:30 体育専門学群(教育実習) ,旧第一学群・第二学群・第三学群 13:00∼14:30 体育専門学群(介護体験) ,情報学群,医学類3年次生,大学院生,科目等履修生 9:00∼10:30 人文・文化学群,生命環境学群,旧図書館情報専門学群 13:00∼14:30 芸術専門学群,社会・国際学群,医学類4年次生 9:00∼10:30 人間学群,理工学群 13:00∼14:30 医学類5年次生,看護学類3年次生 1.健康診断受付場所:大学会館講堂ホワイエ(受付をしてから健康診断を受けてください。 ) 学生証を持参のうえ指定された日時に受診してください。なお,どうしても都合の悪い場合は,期間中のい ずれかの日に必ず受診してください。 2.健康診断受診場所:大学会館,保健管理センター 3.検尿容器は保健管理センター,スチューデントプラザ(2階学生控室)に用意しますので,事前に受け取り, 受診当日に起床時の尿を持参してください。 また,医学類,看護学類は医学支援室に,情報メディア創成学類,知識情報・図書館学類等は図書館情報等 支援室に検尿容器を用意しますので,受け取ってください。 4.胸部Ⅹ線撮影(結核の有無の検査)については,教育実習・介護体験・臨床実習等を行う際に,当該検査結 果を含む健康診断書の提出が求められますので,必ず受診してください。 5.健康診断結果については,再検査の必要がある学生にのみ連絡します。 6.未受診者には健康診断書,証明書の発行ができませんので,必ず受診してください。 7.今回の健康診断を受診した学生は,4月に実施される健康診断を受診する必要はありません。 8.健康診断に関して不明な点があるときは,保健管理センターにお問い合わせください。 体芸図書館臨時休館のお知らせ 体芸図書館は,震災復旧工事のため,5月20日(日) (予定)まで臨時休館します。 利用者の皆様にはご迷惑をおかけしますが,ご協力をお願いいたします。 第3学期授業 臨時休業のお知らせ (教育推進部) 第3学期授業の臨時休業は,次のとおりとなっていますので,ご注意願います(東京キャンパスは除く) 。 2月24日(金) :臨時休業(終日) 〔個別学力検査(前期試験)のため〕 つくばスチューデンツ・平成 23 年度 № 6(通巻 633 号) 19 インフォメーションつくば 第16回茗渓・筑波グランドフェスティバル<全学類・全世代交流会>のご案内 茗渓・筑波グランドフェスティバルは,前身の諸学校(東京教育大学等)まで含めた筑波大学の卒業生,および 現役の教職員,在学生が所属や世代を超えて交流する会です。今回もシンポジウム,および懇親会の開催を予定 しております。今回のシンポジウムは「あなたの知らない醸造の世界∼ワイン・日本酒のプロフェッショナルの お話∼」と題して,ワイン・日本酒の製造のプロにおいでいただきお話をしていただきます。基調講演には,老 舗ワイン醸造メーカーの株式会社サドヤで社長を務めていらっしゃる萩原健一氏をお迎えします。筑波大学でつ ながる皆様が楽しみ,親睦を深めていただけるよう準備しています。ぜひご参加ください。 企画の詳細,参加方法等は公式ホームページをご確認ください。 日 時:1月21日(土)13:00より受付開始 会 場:筑波大学 大学会館 テーマ字: 「醸」 実施イベント:シンポジウム「あなたの知らない醸造の世界∼ワイン・日本酒のプロフェッショナルのお話∼」 講師:萩原健一氏(株式会社サドヤ社長) パネルディスカッションゲスト:藤村俊文氏(来福酒 造代表取締役) ,内山裕夫氏(筑波大学生命環境系教授) ,懇親会(出演 応援部WINS) 参 加 費:事前申込(学生500円,社会人4,000円) , 当日参加(学生1,000円,社会人5,000円) 大 会 会 長:山田信博 筑波大学学長 参加申込・お問合せ 実 行 委 員 長:新井達郎 筑波大学数理物質系教授 茗渓・筑波グランドフェスティバル実行委員会事務局 主 催:第16回茗渓・筑波グランドフェスティバル HP:http://www.mtgf.net/ 実行委員会,筑波大学 ☎029-852-8572 共 催:茗渓会(筑波大学同窓会) E-mail:[email protected] 協 力:紫峰会 [筑波大学学生後援会] 平成23年度第4回献血のお知らせ 1月25日(水曜日)に献血バスが大学に来ます。 皆様のご協力をぜひお願いします。 大塚 藤男(医学群長) 筑波大学では,日本赤十字社からの要請により,例年献血バスを学内に配車して協力しています。 今年度第4回目を以下のとおり実施しますので,ひとりでも多くの方のご協力をお願いします。 日時:1月25日(水)9:30∼16:00 場所:大学会館講堂前の駐車場に停車中の献血バス 受付:大学会館エリアの留学センター前 ※今回は献血のみで,会場でのドナー登録受付は行いません。 つくばスチューデンツ・平成 23 年度 № 6(通巻 633 号) 留学生センター 講 堂 大学会館別館 20 N 朝永記念室 大学会館本館 内回り 外回り ※つくば献血ルーム(つくばセンタービル2F,10:00∼ 1200,14:00∼17:00,土日祝日も実施) 線) 学 園 平 塚 線(県道土浦・境 え で 通 り 【具体的手順】 1)献血バス(献血ルーム)に行く 2)簡単な医療面接を受ける 3)簡単な血液検査(貧血の有無など)を受ける 4)異常がなければ採血 5)採血後安静を保ち,水分補給などを心がけた後に退 出 6)希望すれば検査結果(肝臓の機能など)の通知も受 けられ健康状態のチェックにも役立ちます。飲んで いる薬の種類や海外での滞在経験によっては献血で きない場合もありますが,まずは献血バスまで出か けてみて下さい。 桐葉橋 松美橋 か 献血は,16歳以上の健康な人であれば,若い世代から 中高年まで安全にできる社会貢献です。若くて健康な皆 さんが是非とも献血に協力して疾病と戦う人々を支援し てくれることを願っています。献血バスや献血ルームで の協力を周囲にも呼びかけて下さい。また, 「骨髄バン ク」へのドナー登録も行うことができますので,あわせ て,ご協力をお願いします。 学術情報処理 センター A棟 B棟 保健管理 センター 教育機器 センター 外国語 センター インフォメーションつくば OB・OG懇談会開催中 (就職課) 就職課では, 1月から2月にかけて「OB・OG懇談会」を開催しています。 これは,様々な企業の人事(採用)担当者やOB・OGの方に大学に来ていただき,企業の説明や学生からの質 問に応じていただくもので,本年も全体で約420社,1日25社前後の企業が参加します。 特に学年の制限なども設けておりませんので,気軽に参加してください。 なお,今後の開催日程は次のとおりです。また,日程及び参加企業 の詳細は,就職関係掲示板,就職情報提供システムまたは就職課で確 認してください。 開催日:1月23日(月)∼27日(金) , 2月6日(月)∼10日(金) ,13日(月) 時 間:12:15∼16:30 3クール(1クール:75分) 場 所:大学会館ホールほか 教職受験対策研修会のお知らせ (就職課) 教員志望の学生の知識・識見・能力を高め,教員採用試験合格の基礎をつくることを目的とする,茗渓会(本 学の同窓会)主催の研修会が開催されます。 内容は,わが国の教育改革の動きや教員採用試験の分析などの講義,論作文作成・添削指導,模擬面接(個人, 集団) ,集団討論,体験発表など実践的な演習を多く取り入れた密度の濃い研修会を計画しています。 日 程:3月12日(月)∼14日(水) 会 場:筑波研修センター(つくば市天久保1-13-5) 定 員:先着50名(①全期間参加できる人 ②過去に参加した人は除く) 実施要項の配布および申込受付: 筑波研修センター(☎029-851-5152)において,2月1日(水)10:00∼ 問合せ先:茗渓会事務局 ☎03-3941-0136 3R+1 EcoCycle 11-12からのお知らせ 不要になった家具・家電無料で引き取ります!! 3R+1EcoCycle(エコサイクル)は,全学学類・専門学群代表者会議(通称全代会)と環境サークルエコレンジャー の有志学生が立ち上げたワーキンググループです。回収された物品は,来年度の新入生に無料で配付されます。 ※取扱いできない物品もあるので,詳細はホームページで必ずご確認ください。キズ・汚れの激しいものや破損 しているものは引き取れない場合もあります。 ○物品回収日程 2月11日(土) ,19日(日) 3月10日(土) ,11日(日) ,14日(水) ,15日(木) ,20日(火) , 24日(土) ,25日(日) ,26日(月) ○物品提供者はお名前と提供物品と希望回収日をご明記のうえ, [email protected]へご連絡ください。 HPアドレス http://www.ecocycle-tsukuba.net/ Twitterアカウント @ecocycle_tkb 代表:応用理工学類3年 安富陽子 承認番号:11063A つくばスチューデンツ・平成 23 年度 № 6(通巻 633 号) 21 インフォメーションつくば 平成24年度学年暦 事 項 第1学期(4月1日∼7月31日) 学年開始 春季休業 入学式 新入生履修ガイダンス 新入生オリエンテーション 第1学期授業開始 春季スポーツ・デー 第1学期授業終了 第1学期期末試験 夏季休業 第1学期末卒業式 大学院学位記授与式 第2学期(8月1日∼11月30日) 夏季休業 第2学期入学式 第2学期授業開始 ★1 ★2 学 群 4月1日(日) 4月1日(日)∼4月7日(土) 4月9日(月) 4月10日(火) 4月11日(水)∼4月12日(木) 4月13日(金) 4月1日(日) 4月1日(日)∼4月7日(土) 4月9日(月) 8月1日(水)∼8月31日(金) 8月27日(月) 9月3日(月) 8月1日(水)∼8月31日(金) 8月27日(月) 9月3日(月) 【8月25日(土)】 10月1日(月) 10月6日(土)∼10月8日(月) 10月20日(土)∼10月21日(日) 10月27日(土)∼10月28日(日) 11月15日(木) 【11月10日(土)】 11月16日(金)∼11月22日(木) 【11月13日(火)∼11月17日(土)】 11月26日(月)∼11月30日(金) 11月30日(金) 4月9日(月)∼4月10日(火) 4月11日(水) 【4月10日(火)】 5月19日(土)∼5月20日(日) 5月19日(土)∼5月20日(日) 6月26日(火) 6月26日(火) 【6月23日(土)】 6月27日(水)∼7月3日(火) 6月27日(水)∼7月3日(火) 【6月26日(火)∼6月30日(土)】 7月4日(水)∼7月31日(火) 7月4日(水)∼7月31日(火) 【7月1日(日)∼7月31日(火)】 7月25日(水) 7月25日(水) 開学記念日 学園祭 秋季スポーツ・デー 筑波キャンパス電気設備点検(全学停電) 第2学期授業終了 10月1日(月) 10月6日(土)∼10月8日(月) 10月20日(土)∼10月21日(日) 10月27日(土)∼10月28日(日) 11月15日(木) 第2学期期末試験 11月16日(金)∼11月22日(木) 秋季休業 大学院学位記授与式 11月26日(月)∼11月30日(金) 第3学期(12月1日∼3月31日) 第3学期授業開始 冬季休業 第3学期授業終了 第3学期期末試験 春季休業 卒業式 大学院学位記授与式 学年終了 大 学 院 【 】は 東京キャンパス 12月3日(月) 12月3日(月) 【12月1日(土)】 12月27日(木)∼1月6日(日) 12月27日(木)∼1月6日(日) 3月1日(金) 3月1日(金) 【2月23日(土)】 3月4日(月)∼3月8日(金) 3月4日(月)∼3月8日(金) 【2月26日(火)∼3月2日(土)】 3月9日(土)∼3月31日(日) 3月9日(土)∼3月31日(日) 【3月3日(日)∼3月31日(日)】 3月25日(月) 3月25日(月) 3月31日(日) 3月31日(日) (備考) ★1 10月1日(月)の開学記念日は,休講とせずに授業を実施する(東京キャンパスを除く) 。 ★2 学園祭の実施に伴い,10月5日(金)及び10月9日(火)の授業は,準備及び後片付けのため,臨時休業とする(東京キャ ンパスを除く)。 3 5月1日 (火)は,振替え授業日とし木曜日の授業を実施する。9月19日(水)は,振替え授業日とし月曜日の授業を実施する。 10月4日(木)は,振替え授業日とし金曜日の授業を実施する。12月18日(火)は,振替え授業日とし月曜日の授業を実施する。 12月26日(水)は,振替え授業日とし金曜日の授業を実施する。1月16日(水)は,振替え授業日とし月曜日の授業を実施する。 2月28日(木)は,振替え授業日とし月曜日の授業を実施する(東京キャンパスを除く) 。 4 定期健康診断の日程については,別に定め,実施時間に当たる学群・学類の当該年次及び研究科の授業は,臨時休業とす る(東京キャンパスを除く)。 5 学群の入学者選抜の実施に伴う臨時休業は,準備及び後片付けに要する時間を含め,別に定める(東京キャンパスを除く) 。 6 卒業予定者及び修了予定者に対する第3学期期末試験に関する特別措置については,1月24日(木)∼1月30日(水)の 期間に実施する。 7 医学類に係る卒業日は平成25年3月8日とし,卒業式は上記日程に従い実施する。 22 つくばスチューデンツ・平成 23 年度 № 6(通巻 633 号) 〈筑波大学安全ポスターコンテスト2011受賞作品〉 つくば中央警察署署長賞 奥村 育枝 (芸術専門学群 2年) マナー違反者 即、退場! 無灯火運転注意 ながら運転禁止 ライトをつけるだけで事故は減らせます。 傘をさしながら、音楽を聴きながら 紫峰会賞 宮﨑 玲子 (芸術専門学群 2年) キ ブレー なかった 握れ 携帯を使いながら、運転するのは危険です。 雨の日、道路の摩擦が減少して 止まりづらくなります。 ましてや片手では。 飲酒運転禁止 自転車の飲酒運転も犯罪です。 全代会賞 友杉 円香 (芸術専門学群 2年) 飲酒運転で事故があったんだよ その噂 優秀賞 磯野 開 (芸術専門学群 2年) in the カルト集団の勧誘、 アルコール中毒が・・・ この間の新歓で 痴漢って怖いよね∼ 結構多いんだって △△ちゃんの家に ○○君、 空巣が入ったらしいよ ほんとに他人事? 自転車盗られたんだって ONE STEP NIGHT ! SAVE LIFE might your T! he n’t Do et t g r fo H LIG 明日は我が身。自分の身は自分で守ろう。 優秀賞 山本麻祐子 (芸術専門学群 2年) 特別賞 劉 陽 (芸術専門学群 2年) つくばスチューデンツ・平成 23 年度 № 6(通巻 633 号) 23 2 3 年 度 No .6 通 巻 6 3 3 号 発 行 筑波大学学生生活課 編集 学 生 生 活 支 援 室 TEL 029-853-4484 FAX 0 2 9 - 8 5 3 - 6 01 5 配布スタンド● 1D 棟 3 階 ・ 学生生活課前/学生生活支援室前/1C 棟 (2 階 )・3B 棟 ・ 医学 ・ 春日エリアの各掲示板前 2B 食堂入口前/宿舎 ・ 各共用棟事務室前/大学会館 UT ショップ前 発行日 平成 24 年 1 月 19 日