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10年後の新指導者、3人が有力
【最終回】 習近平の中国 公益社団法人 日本経済研究センター Japan Center for Economic Research 2012 年 11 月 27 日 10 年 後 の新 指 導 者 、3人 が有 力 東洋学園大学教授 朱建栄 ■ 10 年 後 を 予 測 す る 難 し さ 第 18 回 党 大 会 で 胡 錦 濤 が 行 っ た 政 治 活 動 報 告 は 中 国 共 産 党 の 長 期 的 な 努 力 目 標 を 提 示 し た 。そ れ は 建 党 1 0 0 周 年 に あ た る 2 0 2 1 年( お よ そ 2 0 年 ご ろ )ま で に 、 1 0 年 に 比 べ て 国 内 総 生 産 ( GDP) と 国 民 所 得 の 両 方 の 2 倍 増 を 果 た し 、「 全 面 的 な 小 康 社 会 ( ゆ と り の あ る 社 会 )」 を 実 現 す る こ と 、 建 国 1 0 0 周 年 に 当 た る 4 9 年 ( お よ そ 5 0 年 ) ま で に 、「 中 国 の 特 色 あ る 社 会 主 義 の 強 国 」 を 築 き 上 げ 、「 中 華 民族の偉大なる復興」を成し遂げる、という野心的なものである。 し か し こ の 夢 を 現 実 に 変 え る 道 は 平 坦 な も の で は な い 。2 5 年 以 後 の こ と は さ て お き 、 今 後 10 年 の 間 だ け で も 山 積 す る 問 題 と 課 題 が 立 ち は だ か っ て お り 、 気 を 緩めることができない。米国を拠点とする中国語ウェブサイト「多維新聞網」は 中 国 の 政 治 、 経 済 動 向 の 報 道 、 分 析 で 定 評 が あ る が 、 11 月 1 5 日 付 け の 社 説 で 、 習 近 平 時 代 の 中 国 が 直 面 す る 以 下 の 10 大 課 題 を 列 挙 し た 。 ① 多元的価値観を容認する社会主義体制の構築 ② 歴史に直面し、過去の非を潔く認め、反省すること ③ 「革命政党」を「政権与党」に転換すること ④ 権力に対する制約が利く政治システムを作り上げること ⑤ 「官本位」の文化を「士文化」に変え、官僚制度を再建すること ⑥ 言論の自由を保障し、党と民衆との相互信頼関係を回復すること ⑦ 所得分配の平等を実現し、真の社会主義に復帰すること ⑧ 「人間本位」の経済構造への脱皮 ⑨ 実力信仰の強権政治を打破し、新しい国際観を確立すること ⑩ 新時代の賢明なリーダー像を提示すること 1 http://www.jcer.or.jp/ 日本経済研究センター ここで挙げられた課題は、中国の安定、発展、民主化を実現していく上で避け て通れないものばかりであり、しかしその達成はこれまで解決した諸問題に比べ て も っ と 現 体 制 の 根 幹 、深 層 に か か わ り 、は る か に 難 し い 。1 0 年 後 の 中 国 政 権 与 党、共産党は現代国家が備えるべきこれらの要件を満たさなければ社会と政治の 大混乱に陥り、政権与党の地位を失うか、その地位に対する厳しい挑戦にさらさ れ る か 、 の 厳 し い 局 面 に 直 面 す る だ ろ う 。 こ の よ う な 10 年 後 を 見 越 し て 、 中 国 共産党の政権与党の地位は依然残ることを前提に、どういうリーダーが登場し、 どういう指導体制になっているかを予測・展望してみたい。 ■ 5 年 後 の 政 治 局 常 務 委 員 会 は 10 年 後 人 事 の 起 点 ま ず オ ー ソ ド ッ ク ス に 、こ れ か ら の 延 長 で 5 年 、1 0 年 後 の 中 国 首 脳 部 人 事 を 予 測してみよう。 前 回 の 分 析 で 紹 介 し た と お り 、中 国 首 脳 部 の 人 事 交 代 に は そ れ な り の 内 部 ル ー ル が 形 成 さ れ て お り 、そ の う ち 最 も 重 要 な も の は 年 齢 制 限 と 三 選 禁 止 、と い う 2 つ の ル ー ル で あ る 。そ の 枠 内 で 、今 期 の 政 治 局 常 務 委 員 会 に は 習 近 平 と 李 克 強 と い う 2 人 が 留 任 す る 以 外 、張 徳 江 以 下 5 人 の 64 歳 か ら 66 歳 ま で の「 新 人 」が 入 閣 し た 。し か し こ の 5 人 は 17 年 秋 に 開 か れ る 予 定 の 第 19 回 党 大 会 で 引 退 す る こ と が 決 ま っ て い る 。代 わ っ て 、再 度 留 任 す る 予 定 の 習 近 平 、李 克 強 の 2 人 と 一 緒 に 、 ほ か の 新 人 5 人 も 加 わ っ て 第 19 期 政 治 局 常 務 委 員 会 を 構 成 す る こ と に な っ て い る 。 5 年 後 に 入 閣 す る 5 人 に は 、 1 0 年 後 の 第 20 回 党 大 会 で 選 出 さ れ る ニ ュ ー リ ー ダ ー の 最 有 力 候 補 が 含 ま れ る の は 必 至 だ が 、ど う い う 面々が躍り出てくるのだろうか。 カ リ ス マ が 不 在 で あ り 、ル ー ル を 次 々 と 作 っ て 人 事 交 替 を 制 度 化 す る と い う 大 き な 流 れ の 中 で 確 実 に 言 え る こ と は 、5 年 後 の 次 期 政 治 局 常 務 委 員 会 に 入 る メ ン バ ー は 「 ヘ リ コ プ タ ー 方 式 」( 数 階 級 を 飛 び 越 え て の 大 抜 擢 ) で 選 ば れ る 可 能 性 は ほ と ん ど な い 。そ の 候 補 者 全 員 は 今 期 の 政 治 局 委 員 リ ス ト に 入 っ て い ることになる。 5 年 後 も 67 歳 以 下 で 、政 治 局 常 務 委 員 に な る 資 格 が あ る の は 以 下 の 11 人 で あ る ( カ ッ コ 内 の 年 齢 は 12 年 現 在 、 年 齢 順 )。 李 源 潮 ( 62 歳 、 次 期 国 家 副 主 席 に な る 予 定 ) 孫 春 蘭 ( 62 歳 、 女 性 、 次 期 天 津 市 党 書 記 の 予 定 ) 栗 戦 書 ( 62 歳 、 新 ・ 中 央 弁 公 庁 主 任 ) 張 春 賢 ( 59 歳 、 次 期 新 疆 ウ イ グ ル 自 治 区 党 書 記 の 予 定 ) 劉 奇 葆 ( 59 歳 、 新 ・ 中 央 宣 伝 部 部 長 ) 王 滬 寧 ( 57 歳 、 次 期 副 首 相 級 の 国 務 委 員 の 予 定 ) 汪 洋 ( 57 歳 、 次 期 副 首 相 の 予 定 ) 韓 正 ( 58 歳 、 次 期 上 海 市 党 書 記 の 予 定 ) 2 http://www.jcer.or.jp/ 日本経済研究センター 趙 楽 際 ( 55 歳 、 新 ・ 中 央 組 織 部 部 長 ) 孫 政 才 ( 49 歳 、 次 期 重 慶 市 党 書 記 の 予 定 ) 胡 春 華 ( 49 歳 、 次 期 広 東 省 党 書 記 の 予 定 ) 現 時 点 で 予 測 す れ ば 、 17 年 の 党 大 会 で 政 治 局 常 務 委 員 会 の 7 人 枠 に 入 る の は 、習 近 平 、李 克 強 の 2 人 以 外 、李 源 潮 、汪 洋 、胡 春 華 、孫 政 才 の 4 人 は ほ ぼ 確実だ。あとの1人は残りの数人の候補者から絞られてくることになる。 ■ 10 年 後 は 胡 春 華 、 孫 政 才 、 汪 洋 の 3 人 を 注 目 せ よ 10 年 後 の 第 20 回 党 大 会 で 「 ポ ス ト 習 近 平 、 李 克 強 」 の ニ ュ ー リ ー ダ ー に 選 ば れ る に は 、17 年 の 党 大 会 で 次 期 政 治 局 常 務 委 員 に な る の が 前 提 条 件 と な る 。 し か も 10 年 後 も 67 歳 以 下 で な け れ ば な ら な い 。こ の 2 つ の 条 件 に 沿 っ て 候 補 者 を 絞 っ て い く と 、理 論 的 に は 王 滬 寧 、汪 洋 、趙 楽 際 、孫 政 才 、胡 春 華 の 5 人 が残るが、最有力の候補者は胡春華、孫政才の2人だと見られる。 今 回 の 政 治 局 委 員 就 任 者 の 顔 ぶ れ を み る と 、 40 代 で 入 っ た の は 、 胡 春 華 、 孫 政 才 の 2 人 。明 ら か に「 ニ ュ ー ニ ュ ー リ ー ダ ー 」と し て 期 待 さ れ 、育 成 コ ー スに入っているのだ。 こ の 2 人 は 実 は す で に 09 年 、 そ れ ぞ れ 内 蒙 古 自 治 区 と 吉 林 省 の 党 書 記 に 就 任 し 、 31 の 1 級 行 政 区 ト ッ プ の う ち 、 並 列 し て 最 年 少 の 記 録 を 作 っ て い る 。 胡 春 華 は 1963 年 4 月 、 湖 北 省 生 ま れ で 、 20 歳 で 共 産 党 に 入 党 し 、 北 京 大 学 中 文 学 部 を 卒 業 後 、 共 産 主 義 青 年 団 系 列 に 入 り 、 チ ベ ッ ト に 14 年 間 も 勤 務 し た 後 、青 年 団 中 央 書 記 に 抜 擢 さ れ 、さ ら に チ ベ ッ ト に 戻 っ て 自 治 区 党 常 務 副 書 記 ま で 出 世 し 、そ の 後 は 青 年 団 中 央 第 一 書 記 、河 北 省 代 理 省 長 、省 長 、内 蒙 古 党 書 記 な ど を 歴 任 し て い る 。 02 年 か ら 党 中 央 委 員 で あ り 、 今 後 数 年 間 は 広 東 省党書記に就任する予定と見られる。 一 方 の 孫 政 才 は 63 年 9 月 、 山 東 省 生 ま れ で 、 2 5 歳 で 入 党 し て い る 。 山 東 莱 陽 農 学 院 卒 業 後 、北 京 農 林 科 学 院 で 修 士 号 を 、中 国 農 業 大 学 で 農 学 博 士 号 を 取 得 し て い る 。農 林 畑 を 長 年 渡 り 歩 き 、北 京 市 郊 外 で 県 長 、区 長 、党 書 記 な ど を 歴 任 後 、 北 京 市 党 委 員 会 常 務 委 員 に な り 、 06 年 、 農 業 省 党 書 記 、 農 業 相 に 大 抜 擢 さ れ た 。 09 年 か ら 吉 林 省 党 書 記 を 務 め 、 今 後 、 重 慶 市 党 書 記 に 転 任 す る 予 定 と 見 ら れ る 。 07 年 か ら 党 中 央 委 員 に な っ て い る 。 現 時 点 で こ の 2 人 の 出 世 コ ー ス を 予 測 す れ ば 、こ れ ま で の 習 近 平 、李 克 強 の 足 跡 が 参 考 に な る 。 07 年 の 党 大 会 で 習 近 平 、 李 克 強 の 2 人 が 政 治 局 常 務 委 員 に な り 、今 回 の 党 大 会 と 来 年 3 月 に 開 か れ る 全 国 人 民 代 表 大 会( 全 人 代 、国 会 に 相 当 )で そ れ ぞ れ 総 書 記 、国 家 主 席 と 首 相 に 就 任 す る が 、こ の 前 例 に 従 え ば 、 胡 春 華 、孫 政 才 の 2 人 は 17 年 の 党 大 会 で 政 治 局 常 務 委 員 に な る 可 能 性 が 高 く 、 そ の 後 、見 習 い 期 間 を 経 て 22 年 の 第 20 回 党 大 会 で そ れ ぞ れ 習 近 平 、李 克 強 の 後 任 に な る 見 込 み だ 。2 人 の 経 歴 や 勢 い で 見 れ ば 、胡 春 華 は 今 の と こ ろ 一 歩 リ 3 http://www.jcer.or.jp/ 日本経済研究センター ー ド し て い る 模 様 で 、次 期 総 書 記 と 国 家 主 席 の 最 有 力 候 補 と な る 。孫 政 才 は 実 務担当の次期首相の候補となる。ただ、見習い期間中に、個人の能力、実績、 健康状況など一連の不確定要素によって孫政才が前に躍り出る可能性ももち ろんある。 た だ 、筆 者 は ポ ス ト 習 近 平 、李 克 強 の 権 力 移 譲 コ ー ス で す べ て こ の 2 人 に 決 ま っ た と は 見 て い な い 。3 人 目 の ダ ー ク ホ ー ス と し て 汪 洋 の 存 在 も 見 守 っ て お く必要があると提起したい。 汪洋は今期政治局常務委員会入りの有力候補者だと筆者はずっと見守って き た が 、前 回 の 解 説 で 紹 介 し た 理 由 で 、彼 は 次 期 副 首 相 に 就 任 す る が 、常 務 委 員 に は な れ な か っ た 。し か し 彼 が 広 東 省 な ど の 勤 務 で 残 し た 実 績 と 構 想 力 な ど か ら 見 て 、 17 年 の 党 大 会 で 常 務 委 員 入 り す る の は 確 実 だ 。 翌 18 年 春 の 全 人 代 で「 ポ ス ト 李 克 強 」の 次 期 首 相 に な る 可 能 性 す ら わ ず か な が ら あ る 。少 な く と も 10 年 後 の 22 年 の 時 点 で 、胡 春 華 、孫 政 才 と い う コ ン ビ の 一 角 が 何 か の 原 因 で 崩 れ た 場 合 、 67 歳 に な る 汪 洋 は 首 相 な ど を 1 期 務 め る 望 み も 残 し て い る 。 ■「予想外」のことも起こりうる 次 は や や 視 点 を 変 え て 10 年 後 の 中 国 ニ ュ ー リ ー ダ ー に 関 す る 予 測 を し て み たい。 そ の 前 提 は 、今 日 の 中 国 共 産 党 指 導 部 に と っ て も「 想 定 外 」の 状 況 が 発 生 す る こ と だ が 、共 産 党 の 指 導 体 制 が 崩 れ る と い う 事 情 は「 想 定 不 可 能 」と な る の で 、こ こ で 除 外 す る 。現 時 点 で 予 想 さ れ る 、党 首 脳 部 に と っ て は「 想 定 外 」の ケースは以下の2つと考えられる。 1 つ は 、党 内 で 指 導 者 の 直 接 選 挙 が 導 入 さ れ る 場 合 。ベ ト ナ ム 共 産 党 は 数 年 前 の 総 書 記 選 挙 で 初 め て 2 人 、 す な わ ち 複 数 の 候 補 者 を 立 て た 。「 中 国 で も 総 書 記 は 複 数 の 立 候 補 で 選 挙 す べ き だ 」 と の 声 が 強 ま っ て お り 、 今 回 の 18 回 党 大会では一時期、 「 政 治 局 常 務 委 員 は 9 人 か 10 人 の 候 補 者 か ら 7 人 を 選 ぶ 差 額 選 挙 を 実 施 す る の で は な い か 」と の 観 測 が あ っ た 。今 後 、党 内 選 挙 の 声 が 一 段 と 高 ま っ て い く こ と は 間 違 い な い 。中 央 委 員 全 員 が 投 票 で 総 書 記 を 複 数 の 候 補 者から選ぶとなると、その結果は予測し難しくなる。 も う 1 つ は 、「 下 か ら の 民 主 化 」 が 活 発 化 し 、 共 産 党 の 与 党 と し て の 地 位 は 依 然 残 る が 、情 勢 を 完 全 に コ ン ト ロ ー ル で き な く な っ た ケ ー ス 。現 政 権 に 公 然 と 対 立 す る 政 党 は 依 然 容 認 さ れ な い と 見 ら れ る が 、国 民 レ ベ ル か ら の 圧 力 を 受 け て 、国 家 主 席 の ポ ス ト を め ぐ っ て 、今 の 8 つ の「 民 主 党 派 」の リ ー ダ ー か ら 擁 立 さ れ る 可 能 性 も な く は な い 。あ る い は 、共 産 党 側 が 民 主 党 派 側 の 意 見 を 聞 き 入 れ て 、妥 協 、折 衷 的 な 候 補 者 と し て 、共 産 党 内 の 、政 治 局 常 務 委 員 会 に 入 っ て い な い が 、社 会 的 に 人 望 が 厚 い 党 幹 部 を 総 書 記 と 国 家 主 席 の 候 補 者 に 推 す シナリオもありうる。 た だ 、以 上 の 2 つ の シ ナ リ オ の う ち 、よ ほ ど の 情 勢 変 化( 収 拾 不 能 な 社 会 の 4 http://www.jcer.or.jp/ 日本経済研究センター 不 安 定 、経 済 危 機 な ど )が 起 き な い 限 り 、二 番 目 の 可 能 性 は 低 い だ ろ う 。そ れ に 対 し 、第 一 の シ ナ リ オ は 予 想 さ れ る 中 国 政 治 、社 会 の 今 後 の 激 動 を 加 味 し て 見 れ ば 、そ の 可 能 性 は む し ろ ゼ ロ か ら 1 割 、2 割 以 上 に 増 え つ つ あ る と 筆 者 は 見ている。 ち な み に 、 10 年 後 の 中 国 指 導 部 を 展 望 す る 上 で 、 数 人 の 「 新 ・ 新 人 」 を ほ か に 注 目 し て お く 必 要 も あ る 。た と え ば 、今 回 の 党 大 会 で 中 央 委 員 に 選 出 さ れ た 67 年 生 ま れ で 4 5 歳 の 陆 昊 。 彼 は 現 職 の 青 年 団 中 央 第 一 書 記 で 、 18 期 中 央 委 員 の う ち 、最 年 少 で あ る 。青 年 団 勤 務 は 幹 部 の 育 成 コ ー ス で あ る こ と を 考 え れ ば 、 10 年 後 の 彼 は 55 歳 で 、 今 の 時 点 の 胡 春 華 、 孫 政 才 に 相 当 す る ニ ュ ー ニ ューリーダーになる可能性がある。 も う 1 人 は 今 期 党 大 会 で 中 央 候 補 委 員 に 選 ば れ た 、70 年 生 ま れ で 今 年 42 歳 の 劉 剣 だ 。 MBA の 学 位 を 持 っ て お り 、 北 京 市 政 府 副 秘 書 長 な ど を 歴 任 し 、 今 は 新 疆 ウ イ グ ル 自 治 区 ア ル タ イ 地 区 の 党 委 員 会 書 記 に な っ て い る 。中 国 共 産 党 は こ の よ う に「 次 の 次 」の ホ ー プ を 育 成 す る「 第 3 梯 団 」と 呼 ば れ る プ ロ グ ラ ム を 用 意 し て い る の だ 。日 本 と し て は 人 材 育 成 の 観 点 か ら そ れ を 見 習 う べ き と こ ろ が あ り 、一 方 の 中 国 は 、す べ て「 想 定 内 」に「 次 の 次 」を 育 成 す る だ け で な く 、全 社 会 に お い て 少 な く と も 共 産 党 内 で も っ と 幅 広 い 人 材 競 争 の シ ス テ ム を 導入して今後の激動の時代に備えるべきであろう。 5 http://www.jcer.or.jp/