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ギリシャがIMF債務返済を遅延 - 三井住友トラスト・アセットマネジメント
ご参考資料 2015年7月1日 マーケットレポート ギリシャがIMF債務返済を遅延 ギリシャ政府は6月30日に期限を迎えたIMF(国際通貨基金)への債務約15億ユーロについて返済を実行せず、 IMFは、ギリシャが同債務を同日の期限までに返済しなかったとの声明を正式に発表しました。これによりギリ シャはIMFから受けた融資で返済が遅延した初の先進国となりました。 返済遅延に至る経緯について ギリシャ向け金融支援協議については、ギリシャのチプラス首相が債権団提示の財政緊縮案の是非について 問う国民投票を実施すると表明したことで交渉が決裂し、既に29日の段階で今回のIMFに対する債務返済は事 実上不可能との認識を示していました。 また、IMF向け債務の返済が遅延した場合、IMFは通常正式なデフォルト認定までは1ヵ月程度の猶予を与え るものの、ギリシャの場合は6月5日に迎えた債務返済期限を月末に繰り延べた経緯などがあります。 なお、ギリシャ政府は期限間際の30日午後になって急遽、金融支援を2年間延長することや債務再編を求め る新提案を提出しましたが、債権団はギリシャ政府の財政緊縮に反対する姿勢に変化は見られないとして新提 案を退けた模様です。 30日の内外市場動向について 30日の海外株式市場では、ギリシャのIMF向 け債務不履行が確実な情勢となったものの、 既に織り込み済みであったことなどから、欧州 株 式 市 場 は 、 ド イ ツ DAX 指 数 が 前 日 比 ▲1.25%、イタリアやスペインは▲1%未満の 下落、また、同日の日経平均株価は前日比 +0.63 % 、 米 国 NY ダ ウ 平 均 株 価 も 対 前 日 比 +0.13%の上昇となりました。 債券市場においても、米国とドイツの10年国 債は小幅な値動きとなり、イタリア・スペインな どの周辺国の10年国債利回りは小幅に低下し ています。一方、為替市場ではユーロ/米ドル 相場が1ユーロ=1.11米ドル台とやや下落した 展開となりました。 6月30日の各国の主要指標の動き 指標 (前日比) 日経平均株価 騰落率 米国・NYダウ工業株30種平均 ドイツ・DAX指数 スペイン・IBEX35指数 イタリア・FTSE MIB指数 米国10年国債利回り ドイツ10年国債利回り 為替 ユーロ/米ドル 変化幅 +0.63% +0.13% ▲1.25% ▲0.78% ▲0.48% +0.029% ▲0.032% (前日比) 変化率 ▲0.79% (出所)Bloombergのデータを基に三井住友トラスト・アセットマネジメント作成 当面の焦点 今回のIMF向け債務の返済遅延を受け、今後は7月5日の国民投票が最大の注目材料です。報道によると今 回の国民投票の質問内容は、「欧州委員会、ECB(欧州中央銀行)、IMF(国際通貨基金)が25日のユーロ圏財 務相会合に提出した支援計画を受け入れるべきか?」の問いに対して「承認しない(ノー)」と「承認する(イエ ス)」を選択するものとなっています。現政権としては「承認しない(ノー)」 の回答欄を前段に置くなど反対を促 す姿勢を明確にしています。 一方、チプラス首相が国民投票実施を表明する前の世論調査(6月24日~26日実施)では、財政緊縮策の受 け入れを支持する意見がリードしていた模様ですが、現時点では予断を許さない状況です。5日の国民投票の 結果が待たれます。 以上 当資料は三井住友トラスト・アセットマネジメントが作成したものであり、金融商品取引法に基づく開示書類ではなく、 証券取引の勧誘を目的としたものでもありません。当資料のお取扱いについては最終ページをご覧ください。 1/2 ご参考資料 【 ご留意事項 】 ●当資料は三井住友トラスト・アセットマネジメントが投資判断の参考となる情報提供を目的として作成 したものであり、金融商品取引法に基づく開示書類ではありません。 ●ご購入のお申込みの際は最新の投資信託説明書(交付目論見書)の内容を必ずご確認のうえ、ご自 身でご判断ください。 ●投資信託は値動きのある有価証券等(外貨建資産には為替変動リスクを伴います。)に投資しますの で基準価額は変動します。したがって、投資元本や利回りが保証されるものではありません。ファンド の運用による損益は全て投資者の皆様に帰属します。 ●投資信託は預貯金や保険契約とは異なり預金保険機構および保険契約者保護機構等の保護の対 象ではありません。また、証券会社以外でご購入いただいた場合は、投資者保護基金の保護の対象 ではありません。 ●当資料は信頼できると判断した各種情報等に基づき作成していますが、その正確性、完全性を保証 するものではありません。また、今後予告なく変更される場合があります。 ●当資料中の図表、数値、その他データについては、過去のデータに基づき作成したものであり、将来 の成果を示唆あるいは保証するものではありません。 当資料は三井住友トラスト・アセットマネジメントが作成したものであり、金融商品取引法に基づく開示書類ではなく、 証券取引の勧誘を目的としたものでもありません。 2/2