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6月24日の内外市場で大幅な株安・円高が進行

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6月24日の内外市場で大幅な株安・円高が進行
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マーケットレポート
2016年6月27日
6月24日の内外市場で大幅な株安・円高が進行
~ 英国民投票でのEU(欧州連合)離脱派勝利でリスク回避の動きが加速 ~
23日の英国民投票でEU(欧州連合)離脱派勝利が決定したことで、世界的にリスク回避機運が急激に高ま
り、24日は内外の金融市場で株安・円高が進行しました。東京市場では米ドル/円が一時99円近辺まで下落
し約2年7ヵ月ぶりの円高水準をつけたほか、日経平均株価は約1年8ヵ月ぶりの安値をつけました。欧州株式
は全面安となり、NYダウも前日比の下げ幅が約4年10ヵ月ぶりの大きさとなりました。一方、安全資産とされる
米国国債やドイツ国債が買われ、米国10年国債は一時1.40%台まで利回りが低下(価格は上昇)し、ドイツ10
年国債は過去最低利回りを更新しました。商品市場ではリスク回避の流れから原油先物が下落した一方、金
先物は逃避資金の受け皿として急騰しました。
23日の開票前には英EU残留支持が優勢と見られていたなか、離脱派勝利との投票結果がサプライズと
なったことで24日の株価、為替の振れ幅が大きくなりました。欧米の株価が大幅安となったものの、ニュー
ヨーク市場では米国10年国債の利回りが徐々に下げ幅を縮小したほか、米ドル/円も102円台で推移するな
どリスク回避の動きに一服感も見られました。
◆今後の注目ポイント
英国民投票結果を受けて欧州での企業景況感の悪化や消費者マインドの低下が続くと見られ、欧州全般
に景気減速が懸念されます。一方、24日は欧州の銀行株が大幅下落となったものの、リーマンショックのよう
な金融システム危機に陥るとの見方は少ない模様です。今後EU離脱の道筋がつくには数年はかかるとの見
方もあり、当面は英・EUの交渉にかかる不透明感や欧州全般でのEU離脱機運の高まりなど政治リスクが重
石となるものの、金融市場は徐々に落ち着きを取り戻すと見られます。
こうしたなか、日・米・欧の金融政策の動向が注目されます。日本ではインフレ率の鈍化に加えて円高が加
速しており、7月28-29日の金融政策決定会合で日銀が追加緩和に動かざるを得ないとの見方が強まってい
ます。一方、米国ではFRB(米連邦準備理事会)が当面は追加利上げに慎重になると見込まれます。雇用や
生産、設備投資など、足もとで低迷が目立つ景気指標の改善があるのか、先行きの利上げを占う上で注目さ
れます。英国では先行きは利上げが予想されていましたが、国民投票結果を受けて景気減速懸念が高まっ
ており早期の利下げ観測も浮上している模様です。ECB(欧州中央銀行)も物価が伸び悩むなか、必要があ
れば追加緩和との方針を表明しています。
以上
各国市場および為替の推移
日・米・欧の株価指数と米ドル/円レートの推移
(2016年6月10日~2016年6月24日、日次)
内外金融市場
日経平均株価 (単位:円)
株式
NYダウ(米) (単位:米ドル)
FTSE100(英)
DAX(ドイツ)
日本10年国債利回り
債券
米国10年国債利回り
英国10年国債利回り
ドイツ10年国債利回り
為替
米ドル/円(単位:円)
ユーロ/円(単位:円)
商品 WTI原油先物(単位:米ドル)
REIT
東証REIT指数
S&P先進国REIT指数(除く日本)
6月24日
終値
106
前日比
変化幅
14,952.02 ▲1,286.33
17,400.75 ▲ 610.32
6,138.69 ▲ 199.41
9,557.16 ▲ 699.87
▲0.20%
▲ 0.05
1.56%
▲ 0.19
1.09%
▲ 0.29
▲0.05%
▲ 0.14
102.22
▲ 3.94
113.65
▲ 7.21
47.64
▲ 2.47
1,732.29
▲ 86.28
260.35
▲ 7.49
騰落率(%)
▲
▲
▲
▲
▲
▲
▲
▲
▲
7.92
3.39
3.15
6.82
104
※2016年6月10日を100として指数化
102
100
98
96
94
3.71
5.97
4.93
4.74
2.80
92
日経平均株価
NYダウ(米)
90
FTSE100(英)
DAX(ドイツ)
米ドル/円
88
6/10
6/12
6/14
6/16
6/18
6/20
6/22
6/24
(月/日)
(出所)Bloombergのデータを基に三井住友トラスト・アセットマネジメント作成
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