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【財政用語解説編】

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【財政用語解説編】
*****【財政用語解説編】*****
【基準財政収入額】
普通交付税算定上,地方公共団体の財政力を合理的に測定するために当該地
方公共団体についての一定の方式で算定した額(地方交付税法2
)。
市町村のその額は次のアからエまでの合算額。
ア
基準税率をもって算定した法定普通税の収入見込額
イ
娯楽施設利用税交付金及び自動車取得税交付金の収入見込額の 100 分の 75
の額
ウ
特別とん譲与税,地方道路譲与税,自動車重量譲与税及び航空機燃料譲与
税の収入見込額
エ
基準率をもって算定した交納付金法による市町村交付金及び納付金の収入
見込額
【基準財政需要額】
普通交付税算定上,地方公共団体が合理的かつ妥当な水準の行政を行い,又
は施設を維持するために必要な財政需要を,各行政項目ごとに算定した額の合
算をいう(地方交付税法2
,11)。各行政項目ごとの基準財政需要額は,次
の算式により算定される。
基準財政需要額=単位費用×(測定単位の数値×補正係数)
(特色)
一般財源をもって賄われる額
全国的水準に基づく経費
客観的に見て地方公共団体として必要な経費,必要不可欠の最低に近
い経費
【標準税収入額】
地方税法に定める法定普通税を,標準税率をもって,地方交付税法で定める
方法により算定した収入見込額。具体的には,市町村にあっては法定普通税の
基準税額に 75 分の 100 を乗じて算出する。
【標準財政規模】
-1-
その地方公共団体の標準的な状態で通常収入されるであろう経常的な一般財
源の規模をいい,次の計算方式によって求められる。
特別とん譲与税収入額
特別とん譲与税収入額
地方道路
〃
地方道路
〃
基準財政− 石油ガス
〃
石油ガス
〃
収 入 額
自動車重量
〃
自動車重量 〃
航空機燃料
〃
航空機燃料 〃
× 100/75 +
+普通交付
税の額
【財政力指数】
財政基盤の強さを表すものとして使われ,標準的な行政活動を行うのに必要
な財源をどのくらい自力で調達できるかを表したもので,3カ年度を平均した
ものです。
基準財政収入額
財政力指数 =
基準財政需要額
財政力指数が大きいほど財政力が強いと見ることができ,「1」を超える市町
村には普通交付税が交付されません。不交付団体は,超えた分だけ通常水準を
超えた行政活動をすることが可能となり,それだけ余裕財源を保有しているこ
とになります。3カ年度平均を 財政力指数,単年度の指数を 単年度財政力指数
として区別しますが,単年度指数の方が変化は読みとりやすくなります。
【実質収支比率】
実質収支(累積黒字又は赤字額)の標準財政規模に対する比率。良好な財政
運営を行っているかどうかを示す指標とされています。かつては3∼5%が望
ましいとされていましたが,最近は自治体の規模や当該年度の景況等によって
影響を受けるため,どの程度が適当かは一概には言えなくなっています。
実質収支を標準財政規模と対比させて考えるのは,累積赤字は原則として一
般財源で解消しなければならないからです。
-2-
【経常一般財源等比率】
経常一般財源の標準財政規模に対する比率。この比率が高いほど歳入構造に
ゆとりがあることを示しています。100%を超える度合いが高いほど良いこ
とになります。 経常一般財源は,毎年度連続して経常的に収入される財源のう
ち,その使途が特定されず自由に使用できる収入のことで,
譲与税
普通交付税
普通税
地方
各種交付金等の合計。
【経常収支比率】
財政構造の弾力性を示すもの。
経常経費充当一般財源
経常収支比率 =
× 100
経常一般財源
人件費,扶助費,公債費など経常的に支出する経費に,地方税や地方交付税,
地方譲与税など一般財源がどの程度充当されているかを見るものです。経常収
支比率は,80%を超えると財政構造の弾力性が失われるとされ,70∼80
%の範囲が望ましいと考えられています。
【公債費比率】
地方債の償還及び利子の標準的に入ると見込まれる一般財源に対する割合で,
次により算出される。
A−C
×
100
D−C
A・・・普通会計に係る元利償還金(転貸債及び繰上償還分を除く)に充てら
れた一般財源
C・・・普通交付税の算定で災害復旧費や辺地対策事業債などの償還費として
基準財政需要額に算入される公債費。
D・・・標準財政規模
-3-
【公債費負担比率】
市民税,地方交付税など一般財源の総額のうち,地方債の償還及び利子に充
てられた一般財源の割合で,算式は次のとおり。
公債費充当一般財源
× 100
一般財源総額
特定財源とは違って本来は自治体が自由に使えるはずの一般財源が,現実は
どの程度地方債の返済に充てられているかを示しています。この比率が高いほ
ど自由に使える財源の幅がせばまり,財政の弾力性が乏しいことになります。
一般には,15%を超すと健全財政の黄色信号,20%を超えると赤信号と言
われています。
【起債制限比率】
地方債の許可制限に係る指標として地方債許可方針に規定されたものであり,
次の算式による比率の過去3年度間の平均をいう。
A−(B+C+E)
× 100
D−(C+E)
A・・・当該年度の元利償還金{公営企業債(上水道事業への出資金並びに
都市高速鉄道事業への出資金及び貸付金に係るものを除く)分,準公
営企業債分,特別地方債中普通会計に属さないものの分,臨時財政特
例債中普通会計に属さないものの分及び繰上償還分を除く}
B・・・Aに充てられた特定財源
C・・・普通交付税算定において,災害復旧費として基準財政需要額に算入
された公債費(一部事務組合の地方債に係るものを除く)
D・・・当該年度の標準財政規模額
E・・・普通交付税の算定において,事業費補正により基準財政需要額に算
入された公債費(普通会計に属する地方債に係るものに限り,一部事
務組合の地方債に係るものを除く)
地方債許可方針では,この比率が次の各号に該当する団体については,原則
として,当該各号に掲げる地方債を許可しないものとされている。
-4-
(1)
20%以上30%未満の団体
一般単独事業及び厚生福祉施設整備事業に係る地方債
(2)
30%以上の団体
一般事業債(一般公共事業のうち災害関連事業を除いた事業,公営住
宅建設事業,義務教育施設整備事業,一般単独事業,新産業都市等建設
事業,公共用地先行取得等事業,厚生福祉施設整備事業,一般廃棄物処
理事業,上水道事業への出資金及び都市高速鉄道事業への出資金に係る
地方債をいう)
-5-
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