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地方交付税のしくみと 教育情報化関係経費について

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地方交付税のしくみと 教育情報化関係経費について
地方交付税のしくみと
教育情報化関係経費について
平成27年3月
総務省自治財政局調整課
課長補佐
八矢 拓
地方財政の果たす役割
● 我が国の内政を担っているのは地方公共団体であり、国民生活に密接に関連する行政は、そのほとんどが地方団体の手で実
施されている。
● その結果、政府支出に占める地方財政のウェートは国と地方の歳出決算・最終支出ベースで約3/5となっている。
○ 国と地方の役割分担(平成23年度決算)
<歳出決算・最終支出ベース>
産業
防衛費 国土保全
及び開発費 経済費
機関費
9.4%
10.6%
11.7% 2.9%
教育費
11.7%
社会保障関係費
32.7%
公債費
19.8%
恩給費
0.4%
その他
0.8%
合計
164.7兆円
(3)
(20)
(23)(100)(28)
防
衛
費
(80) (77)
司
一
法
般
警
行
察
政
消
費
防
等
費
(28) (66)
(46)
(14)
(25)
(69)
(49)
(72)
国
土
開
(72)
国
発
土
費
保
全
費
(51)
災 (34)
害 農
復 林
水
旧 産
費 業
費
等
(60)
(27)
(99.9)
(100)
(54)
商
工
費
(86)
学
校
教
育
費
(75)
社
会
教
育
費
等
(73)
民
生
費
(
年
金
関
係
除
く
)
民
生
費
の
う
ち
年
金
関
係
国
(96)
恩
給
費
68.5兆円
(97)
衛
生
費
(58)
地
方
(40)
公
債
費
(31)
住
宅
費
等
96.2兆円
(4)
(注)( )内の数値は、目的別経費に占める国・地方の割合
計数は精査中であり、異動する場合がある。
(42)
(0.1
地方交付税とは
●国税五税(所得税、法人税、酒税、消費税、たばこ税)の一定割合とされて
いる地方交付税は、地方公共団体間の財源の不均衡を調整し、どの地域に住
む国民にも一定の行政サービスを提供できるよう財源を保障するためのもの
で、地方の固有財源である。
性 格 : 本来地方の税収入とすべきであるが、団体間の財源の不均衡を調整し、すべての地方団体が
一定の水準を維持しうるよう財源を保障する見地から、国税として国が代わって徴収し、一
定の合理的な基準によって再配分する、いわば「国が地方に代わって徴収する地方税であ
る。」(固有財源)
(参考
平成17年2月15日 衆・本会議 総理大臣答弁)
地方交付税改革の中で交付税の性格についてはというお話ですが、地方交付税は、国税五
税の一定割合が地方団体に法律上当然帰属するという意味において、地方の固有財源である
と考えます。
総 額 :所得税・酒税の32%、法人税の34%、消費税の29.5%、たばこ税の25%
種 類 :普通交付税=交付税総額の94%
特別交付税=交付税総額の6%
普通交付税の算定方法
普通交付税は、標準的な財政需要(基準財政需要額)が標準的な財
政収入(基準財政収入額)を超える団体に対して交付。
○ 基準財政需要額=各項目における単価 × 測定単位 × 補正係数
(単位費用)
○ 基準財政収入額=標準的な地方税収入見込額 × 75%(譲与税については100%)
○ 算定例
基準財政
需 要 額
基準財政需要額
100億円
120億円
留保財源
基準財政
収 入 額
40億円
普 通
交付税
基準財政収入額
60億円
標準税収入80億円
20億円
地方交付税の配分のイメージ
【A市】
〈歳出〉
【B町】
〈歳入〉
税収
〈歳出〉
【C村】
〈歳入〉
〈歳出〉
〈歳入〉
地方
交付税
地方
交付税
等
税収
等
税収
等
A市の人口・面積などから
標準的と考えられる歳出総額
B町の人口・面積などから
標準的と考えられる歳出総額
C村の人口・面積などから
標準的と考えられる歳出総額
どのような地域であっても、「税収等+地方交付税」の一般財源が、標準的な行政サービスを提供
するための歳出規模を賄えるように、地方交付税の配分を通じて財源を保障
4
教育情報化関係経費について
学校のICT環境の整備費用も、標準的な教育行政に必要なものと見込んだうえで、そ
れぞれの地方自治体の地方交付税を算定。
 税収等の乏しい自治体でも、教育ICT環境の整備も含めた教育行政が実施できるよう、
国として、適切に財源保障を実施。
教育情報化のための地方財政措置の概要
第2期教育振興基本計画(平成25年6月14日閣議決定)で目標とされている水準(※)を達成する
ために必要な所要額として、平成26年度から同計画の最終年度にあたる平成29年度まで、単年度
約1,678億円(4年間総額約6,712億円)の地方財政措置を講じることとしている。
※ 第2期教育振興基本計画で目標とされている水準
目標水準
整 備 項 目
(H29年度末)
教育用PC1台当たりの児童生徒数
3.6人/台
電子黒板
各普通教室に1台
実物投影機
各普通教室に1台
超高速インターネット接続率
100%
普通教室の無線LAN整備率
100%
教員の校務用PC
1人1台(100%)
直近の実績
(H26.3.1現在)
6.5人/台
0.18台
0.34台
79.1%
21.3%
111.1%
注1)上記の他、ICT支援員の配置
促進等が掲げられている。
注2)教員の校務用PCのH26.3.1現
在実績については、教員1人1台に
加えて、職員室等に設置している成
績管理用等のPC(共用)をカウント
している場合もあることから、100%
を超過する。
5
地方交付税の使途
 予算額・決算額にかかわらず、必要な費用を見込んで、地方交付税が配分される。
◇ 地方交付税は、住民税や固定資産税などと同様に一般財源であり、どのような事業
の財源に用いるかは、地方自治体の自由。
<参考> 地方交付税法(抄)
第3条第2項 国は、交付税の交付に当つては地方自治の本旨を尊重し、条件をつけ、又はその使途を制限してはならない。
◇ 教育のみならず、医療や介護、福祉、少子化対策や観光振興、産業振興、防災対策
など、様々な行政課題がある中で、どのような事業に対して、どの程度の自主財源
を投入するか、事業の優先順位や財源状況等を総合的に検討され、それぞれの自治
体における予算が編成されるもの(地方自治)。
※ 教育ICT環境の整備に係る分が 、あらかじめ枠取り(特定)されているものではない 。
「地方交付税」を、教育ICT環境整備に使わなければならないものでもない。
 それぞれの地方団体において、学校のICT環境整備の有効性が認められることが必要。
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