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Page 1 Page 2 川川IIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIHIHIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIII山山川山HI川
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Title
Author(s)
Citation
05 大きな森の小さな家
米重, 文樹; Yoneshige, Fumiki
NEWS LETTER, 12: 06-06
Date
1992-11
Type
Research Paper
Rights
publisher
KANAGAWA University Repository
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大 きな森 の小 さな家
米重
モスクワか ら 3等 の郊外電車 に乗 って南西 - 3
文樹
家、 こぢん ま りした部屋 、 こぢんまりしたベ ッ ド、
時 間半 、 カルーガ州の州都であるカル-ガ とい う
あれだけ広 い国で樹 もい くらで もある ところだけ
町 に着 く。駅か ら歩 いて 3・
4
0
分、 オカ川 に面 し
に不思議 な気がするが、これは、周囲の空間が広々
た高台 に 「
宇宙博物館」 とい うのがあって、有 人
していない と逆 に落 ち着 かない とい うところ と関
1
9
61
年) を打 ち上 げたロケ ッ ト
人工衛星第 1号 (
連 があ りそ うだ (
田舎 の村落配置が伝統 的 にそ う
『ヴ ァス トー ク 1号』 の実物大 の (
おそ ら く) 模
であった)
。「広 々 とした空 間」 をロシア語 で プラ
型が、森 の点在す る中部 ロシア平原が一望 で きる
ス トール と言 うが、 これは 「
何 ものに も邪魔 され
川岸 にそびえ立 っている。 この博物館 は、 ロシア
ることのない 自由」 とい う概念 と一体化 した言葉
の宇宙工学 の阻 コンス タンテ ン ・ツイオル コフス
である
。
キイ (
1
85
7-1
9
35
) にちなんだ もので、表面 の焼
この 「こぢんま りした」 家 とかベ ッ ドは、通常
け焦 げた小 さな人工衛星 な ども展示 されていてな
の単語 か ら派生 した 「
指小 ・愛称形」 とい う造語
かなかお もしろい。博物館 の裏手 の庭 か ら降 りて
で表現 される。例 えば家であれば 「ドーム」 に対
木造 の家並 を抜けると、静かな日溜 りの一角にツイ
して 「ドー ミク」、ベ ッ ドであ j
引 ぎ 「ク ラ ヴ ァ-
オル コフスキイが住 んでいた家があって、その ま
チ」 に対 して 「クラヴァ- トカ」 な ど、身近 な事
ま博物館 になっている。宇宙飛行 に関 して彼 が措
物 に関 して 日常生 活 で よ く使 われ、 人 の名前 の
いた理論 的 アイデ ィアのメモ ・惑星 間飛行 図 な ど
「
愛称形」 が友 だち、夫婦 、親子 な どで の呼 び掛
が展示 してあって、 これな どを見 ている とこうい
け として、年齢 を問わず幾つ になって も使 われる
う人は 「
宇宙人」 にちがいない という気がするが、
のが普通 の世界 であるの と相呼応 している。
彼 自身仕事部屋 (
屋根裏) に通 じる小 さな ドア-
この事物 についての 「
愛称形」 のニュア ンスは
を 「
宇宙 - の扉 」 と呼 んで い た との こ とで あ る
なかなか感得 Lがたい ものであるが、いずれ も、
(
ちなみ に、彼 は昼 間は中学 で数 学 と物 理 を教 え
それが用 い られ る場面 とか互 いの人間関係 の中で
ていた。彼 の著作 はほ とん どが地元 カル-ガで出
始 めて生 きる もので
版 された ものである).
こその 「
ノ
」
、さな家」
)
、家だけ を見 て大 きいだの小
(
「
広 々 と した空 間」 の 中で
さいだの言 っているわけではない。最後 に トルス
ところで、 この家の中の各部屋 は実 にこぢん ま
『
3
匹の熊』 (
お父 さん とお母 さん
りとした もので、 ツイオル コフスキイの寝起 きし
トイの民話 で
ていたベ ッ ドを見 る と、 これが また可愛 いベ ッ ド
と子熊) が住 む森 の 中 の家 は 「ドー ム」 は な く
で、そ う言 えば、 レーニ ンの故郷 (ヴオルガ川 中
「ド- ミク」、す なわち、大 きな森 の小 さな (自分
流 に位置す るクリヤー ノフスク) にある レーニ ン
たちの)家 と言 うことになる。
の家博物館 の中 も同 じ感 じの小 さな部屋 に小 さな
ベ ッ ドだった。小 さなベ ッ ドと言 えば、新潟か ら
直行便 でハバ ロフスクに着 いた 日本人旅行者が よ
く泊 まるインツー リス トのホテルのベ ッ ドも可愛
いベ ッ ドで、私 の ような小男で もい ささか寝 に く
い くらいで、 ロシア人は どうや って寝 てい るんだ
ろうと思 われた方 も少 な くないであろ う (
当然 で
あるが、横 向 きで足 を縮 めて寝 る しか ない。余談
であるが、 ロシアではソファーをその ままベ ッ ド
代 わ りに使 う人が結構多い)。 こぢん ま りした
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