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機能性フィラー複合プラスチック材料に関する研究
研究課題事前評価調書(標準様式∼表) 平成 16 年度 予算区分:通常 要求区分:平成16年度当初予算 機 関 名 工業技術センター 課 題 コ ー ド H160906 課 題 名 記入日 事業年度 平成 15 年 10 月 08 日 平成16 年 度 ∼ 平成18 年 度 機能性フィラー複合プラスチック材料に関する研究 機関長名 今野 義雄 担当(班)名 環境システムグループ 連 絡 先 018-862-3414 担当者名 工藤 素 政策コード M 政策名 産業の技術力・競争力の源となる科学技術基盤の形成 施策コード 01 施策名 科学技術を支える産・学・官それぞれの機能強化 目標コード 01 施策目標名 年間特許出願件数 事業コード M 010118 事業名 工業技術センター研究推進事業 研究 ○ 開発 試験 調査 種 別 県単 ○ 国補 共同 受託 評 価 対 象 事 業 の 内 容 その他 その他 1.課題設定時の背景と問題の所在 プラスチックは本質的に電気や磁気を通さない。これはメリットの一つであるが静電気防止、電磁波シールド、磁気特性などについて は大きなデメリットになっている。現在、カーボンブラックやフェライトなどを充填して、これらの機能を付与する手法が取られてい るが、防爆性、マイクロ波等の高周波域での電磁波シールド性など性能を満足できない用途が増加している。一方、カーボンナノチュ ーブをはじめとする新規導電性フィラー(充填材料)、あるいは磁性クラスターなどの複合化したプラスチック材料の機能向上は知ら れているが、フィラーの分散性と物性の関係や成形加工性に関する詳細な研究ほとんどなされていないのが現状である。 2.市場・ニーズの状況 花火用玉皮の市場規模は非常に大きく、国内で100万発以上揚げられており、そのうちおよそ半分が低価格の中国製である。低環境 負荷と高品質化と低コスト化が図られる生分解性樹脂製玉皮は、これからの花火づくりを変える可能性を秘めており、花火業界におい て期待されていることから大きな市場規模がある。また、県内プラスチック成形企業では、家電、自動車部品等の電装系プラスチック 製品の製造が多く、本研究の成果によって機能性向上、計量・小型化、低コスト化を実現できれば用途拡大が想定されることから市場 規模の拡大につながる。 3.最終到達目標 プラスチック材料中の導電性フィラー等の分散状態を制御し、少量のフィラーの高効率な分散による低コスト、強度特性、外観性を考 慮した製品開発を行う。最終的には、電磁シールド材への応用を目指す。 4.全体計画及び財源 実施内容 到達目標 16 年度 17 年度 混練条件、分散性に関す混連条件と分散性に関する ================== る検討 基礎データを得る 分散性と強度特性に関す分散状態と強度特性に関す る検討 る基礎データを得る 19 年度 20 年度 全体(最終)計画 ================== 成形品表面への分散技術導電性の向上による実製品 の検討 への適用を図る 製品開発の検討 18 年度 ================== 強度特性、外観性の向上に よる用途拡大を図る ================== 合 計 予算額(千円) 24,665 9,500 2,500 36,665 財源内訳 国 庫 補 助 金 県 債 そ の 他 一 般 財 源 0 24,665 9,500 2,500 36,665 (標準様式∼裏) 評価チームリーダー職・氏名 課 題 の 評 価 観 点 1. 政策的 妥当性 学術振興課 政策監 仙波日出夫 評 価 チ ー ム の コ メ ン ト 本研究課題は、あきた21総合計画第2期実施計画において「公設試験研究機関等の一層の機能強化」に該当し 政策への適合性はある。県内プラスチック成形企業等の技術革新を目指した先導的な研究テーマであるという面 では、施策目標への妥当性は高く、公共性・公益性がある。より一層の高分子材料の開発を期待する。 民間での実施可能性の面からみると、プラスチック材料に関する体系的な研究開発は、県内民間企業単独では困 難と思われる。 プラスチック材料中の導電性フィラー等をうまく分散させる方法などを研究することは、製品開発の上で重要な 要素であり、かつ、表面に分散させるという難しい技術であると思われる。新規性のある技術の確立であること から研究開発リスクが伴うが、県内企業の技術レベルでも実施可能と思われることから付加価値の高い製品を開 発できる可能性があり、実現した場合の経済波及効果は大きく見込まれる。 なお、応用製品について花火の玉皮としているが、より広い製品展開をめざしていただきたい。導電性フィラー の射出成形品への混練、分散技術の確立は、高機能電子部品等への応用が期待出来る。 2. 研究開発 効果 目標設定と目標到達のキーポイントが明確であり、成果に期待したい。 3. 技術的達 成可能性 スケジュールや手段等については概ね適切と思われるが、研究予算の80%が設備費であることから、花火用玉 皮に関連する企業だけではなく、目標とする高機能電子部品等への応用を目指して、関連する企業との連携を強 化し成果普及を図ると共に、設備の利用率を高めて行くことが必要である。 4. 研究計画 ・ 研究体制 の妥当性 総 合 評 価 ○A 優 先 実 施 ●B 実 施 ○C 計画改善実施 ○D 要 検 討 備 考 平成 15 年度試験研究開発評価結果 (平成 16 年度新規研究課題事前評価) 試験研究機関名: 工業技術センター 課 題 名 : 機能性フィラー複合プラスチック材料に関する研究 得点率 評価項目群 政策的妥当性 研究開発効果 技術的達成可能性 総 合 得点率 65% 54% 70% 63% 評価項目別評価点 政策的妥当性 研究開発効果 技術的達成可能性 政策への適合性 公共性・公益性 民間セクターでの実施困難性 38 20 7 経済効果 県民生活上の効果 費用対効果 利用可能性、応用可能性 技術の性能 新規性・改新性・独創性・先行性 技術移転・普及に関するリスク 20 到達技術水準に関するリスク 周辺・運搬技術に関するリスク 目標設定とブレークスルーポイント 19 13 38 7 13 9 5 / / / / / / / / / / / / / / / / / / / 50 40 10 40 15 25 15 5 30 20 50