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第 14 回 高次方程式 (2)

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第 14 回 高次方程式 (2)
1章 方程式・式と証明
ラジオ
学習メモ
第 3 節 高次方程式 講師:渡 部 儀 隆 第 14 回 高次方程式 (2)
高次方程式の解法 2
3 次以上の方程式を解くのに,因数分解を用いてみましょう。
そして,因数定理を利用した解法を学習しましょう。
① 因数分解による解法その3 ~文字でおき換える~
② 因数定理の復習
③ 因数定理を利用した解法
※本文中の〈例●〉〈問▲〉などの表記は教科書の問題等と対応しています。
因数分解による解法その 3 ∼文字でおき換える∼
【例題 4】
方程式 x4 + 3x2 − 4 = 0 を解け。
[解] x2=Xとおくと
X2+3X−4=0
左辺を因数分解すると
(X−1)(X+4)=0
(x2−1)(x2+4)=0 ←Xをx2にもどす
ゆえに x2−1=0 または x2+4=0
したがって x=±1,±2i
因数定理の復習
今まで整式の除法,剰余の定理,因数定理について学んだ。ここでは,これらのことを
用いて 3 次方程式を解くことを学ぶ。その中でも一番重要なのが因数定理である。ここで,
因数定理について復習しておこう。
因数定理
整式 P (x) において
P( α )=0 x−αは P(x) の因数である。
高校講座・学習メモ
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1章 方程式・式と証明
ラジオ
学習メモ
第 3 節 高次方程式 第 14 回 高次方程式 (2) 高次方程式の解法 2
因数定理を利用した解法
【例題 5】
次の方程式を解きなさい。
(1) x3 − 4x2 − 7x + 10 = 0
(2) x3 − 5x2 + 7x − 2 = 0
[解] (1) P(x)=x3−4x2−7x+10 とおくと
3
2
P (1)=1 −4×1 −7×1+10=0
←定数項 10 の約数± 1,± 2,± 5,± 10
を代入して調べる。
であるから,
x−1はP(x)の因数である。
x2 − 3x − 10
x -1 ) x3 − 4x2 - 7 x + 10
x3- x2
− 3x 2 - 7x
− 3x 2 + 3x
− 10x + 10
− 10x + 10
0
右のわり算より P(x)=(x−1)(x2−3x−10)
よって
(x−1)(x2−3x−10)=0
(x−1)(x+2)(x−5)=0
x −1=0またはx+2=0またはx−5
したがって x =1,− 2,5
(2) P(x)=x3−5x2+7x−2 とおく
P(2)=23−5×22+7×2−2=0
であるから,
x−2はP (x)の因数である。
右のわり算より
P(x)=(x−2)(x2−3x+1)
よって
(x−2)(x2−3x+1)=0
x2 − 3x + 1
x -2 ) x3 − 5x2 + 7 x − 2
x 3 − 2x 2
− 3x 2 + 7x
− 3x 2 + 6x
x − 2
x − 2
0
x−2=0またはx2−3x+1=0 ← x 2−3x+1=0
したがって x = 2,x =
3± 5
2
高校講座・学習メモ
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