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情 報 報 告 - 日本産業機械工業会

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情 報 報 告 - 日本産業機械工業会
情 報 報 告
シカゴ
●米国環境産業動向
EPA の『クリーン電力計画』、米国の CO2 削減目標を達成するための必要十分条件
環境保護庁(EPA)は、大気浄化法の下で既存の発電所からの CO2 排出量を 2020 年から段階的に
規制し、2030 年には 2005 年レベルの 30%減にまで削減する『クリーン電力計画(Clean Power
Plan)』を 2014 年 7 月に提案した。このクリーン電力計画を遵守することで、発電部門からの CO2
排出量を 2025 年までに約 15 億トン削減し、2005 年レベルから 35%減少できるという分析が、5 月 26
日にエネルギー情報局(EIA)から発表された。これは実に 1980 年代初頭の水準に相当する。同計画
が開始される 2020 年に向けて石炭火力発電所の閉鎖が相次ぐ一方で、2030 年以降は排出量の基準が一
定となるために、政策がさらに拡大されない限り発電部門の排出量は漸増していくと予想される。
また、米国全体がクリーン電力計画を完全に遵守できれば、議会で新しい法案や政策を制定する必要
もなく、2025 年までに CO2 排出量を 2005 年レベルの 26-28%に削減するという国連への公約目標を
達成できることが、世界資源研究所(World Resources Institute)から 5 月 27 日に報告された。
IMF:世界各国の化石燃料に対する政府補助金が年間 5 兆 3,000 億ドル
世界各国で徴収されるエネルギーコストには、環境や健康へ与える有害な副作用コストが盛り込まれ
ておらず、2013 年に 4 兆 9,000 億ドル、2015 年には 5 兆 3,000 億ドルもの“税引き後補助金”を企業
や消費者に与えているのと同様であるという分析報告が、国際通貨基金(International Monetary
Fund:IMF)から 5 月 18 日に発表された。5 兆 3,000 億ドルという金額は、世界の国内総生産
(GDP)の 6.5%に相当し、世界の公衆衛生支出総額を超えているという。国別では、中国が 2 兆
3,000 億ドルと“税引き後補助金”が最大となり、次いで米国が 6,990 億ドル、ロシア、EU、インド、
日本と続く。IMF はこれまで、石炭やガソリンなど化石燃料の価格を供給コストよりも低く抑える“税
引き前補助金”を撤廃するよう各国政府に勧告しており、エジプト、インド、インドネシア、ヨルダン
など多くの国で、国際価格に歩調を合わせるように国内価格を引き上げた。しかし、世界 200 ヶ国の代
表が結集して地球温暖化対策に取り組む 12 月のパリサミットを前に、環境被害を勘案しない各国政府
の優遇税制は不公平であるという視点から、今回の“税引き後補助金”へ焦点を切り替えた。
米国、カナダ、メキシコが三国共同で気候変動作業部会を結成
米国とカナダ、メキシコの閣僚級が共同で気候変動とエネルギー政策に取り組む作業部会を結成する
計画が、5 月 25 日に発表された。具体的に拘束力を持つ目標は掲げていないものの、カナダと米国で
は、カナダのアルバータ州からメキシコ湾岸まで北米大陸を横断するキーストーン XL(Keystone
XL)石油パイプラインの建設案について両国の方針が定まらず、長く暗礁に乗り上げている。カナダ
の右寄り保守政府が、同プロジェクトに対する米国の決断の遅れを批判する一方で、オバマ政権は同プ
ロジェクトの経済的効果について疑問を投げかけており、地球温暖化を悪化させると考えられる場合は
承認しないことも示唆している。またカナダは、石油と天然ガス部門からの CO2 排出量を規制するこ
とを表明しているものの、世界の原油価格の急落を理由に計画は先送りされている。
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情報報告 シカゴ
上院議会、クリーン電力計画を押し戻す法案を提出
ウェストバージニア州の共和党上院議員を中心に、EPA のクリーン電力計画を押し戻すことを目的
に法案が作成され、5 月 13 日に提出された。ウェストバージニア州の主な輸出品は石炭で、電力も大
半が石炭火力発電であることから、2014 年 7 月に EPA からクリーン電力計画が発表されて以来、同州
では強硬に批判を続けてきた。今回の法案では、効果が確立されていないテクノロジーを基盤とする基
準の制定を EPA に禁じること、基準の適用開始を延期すること、州知事が州の経済や電力システムに
悪影響を及ぼすと判断した場合は基準を採用する必要はないことなどが盛り込まれている。
また、連邦電気信頼性委員会(Federal Electric Reliability Commission)は、クリーン電力計画の
遵守によって送電網の信頼性が脅かされる可能性があることを理由に、いくつかの州をクリーン電力計
画の適用から一時的に免除することを要請する書簡を EPA に 5 月 15 日に送った。EPA は、州によっ
てはクリーン電力計画から一時的に免除することをすでに検討している。
ハワイ州、需要電力の 100%を 2045 年までに再生可能エネルギーで賄う法案が通過
ハワイ州議会で、州内の需用電力の 100%を 2045 年までに再生可能エネルギー電力から賄うことを
目指す新法案が 5 月 7 日に通過した。再生可能電力の占める目標比率は 2020 年までに 30%、2040 年
までに 70%と段階的に引き上げられていく。現在ハワイの需用電力のうち、22%が再生可能エネルギー
電力から賄われており、資源の大半を海上輸送しなければならない同州では、すでに天然ガスや石油な
どの化石燃料を利用した火力発電よりも再生可能エネルギー発電の方が安価になっている。同法は、知
事の署名を待って成立する予定である。
エネルギー省:将来的に米国の全 50 州で風力発電が可能
エネルギー省は、潜在的に米国の全 50 州で風力エネルギー発電所の建設が可能であるという分析結
果を 5 月 19 日に発表した。風力発電のテクノロジーは近年さらに発達しており、風力タービンタワー
は従来の 80 メートルから 110~140 メートルの高さにまで伸びているほか、エネルギー省と民間が現在
開発している大型ローターによって、より広範囲で効率的に風力エネルギーを活用可能になりつつある。
現在のところ、39 州で合計 65GW の風力発電所が配備されて全米の総発電量の 5%近くを賄っており、
このうち 11 の州では州内の総電力の 12%以上が風力発電から賄われている。これまで風力発電の配備
が遅れていた南東部でも建設が可能となり、風力発電所の建設可能面積は従来よりも 67%増の 460 万
平方 km となり、全米の 5 分の 1 の地域で風力エネルギー電力の安定した利用が可能になるという。
日立、米国の 3 大学と原子力発電所の使用済み燃料を再利用する研究
日立製作所が、米国のマサチューセッツ工科大学、カリフォルニア大学バークレー校、ミシガン大学
とともに、原子力発電所の使用済み核燃料に含まれる最も危険な部分を発電に再利用することによって、
有害度の減衰を大幅に短縮させる研究を進めていることが 5 月 28 日に紹介された。原子力発電所の使
用済みウラン燃料には人体に有害な超ウラン元素(TRU)が含まれており、天然ウラン鉱石と同レベル
まで有害度を減衰させるには約 10 万年かかるという。今回の研究は、すでに商用化されて実績のある
沸騰水型原子炉(BWR)を元にして、資源再利用沸騰水型原子炉(Resource-renewable Boiling Water
Reactors:RBWR)を開発し、使用済み燃料から分離生成した超ウラン元素を燃料とするものである。
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使用済み燃料から超ウラン元素を除去することによって、減衰期間を数百年レベルにまで短縮すること
が可能になるという。高濃度の放射性廃棄物の保管は、原子力発電所を有する国々にとって大きな問題
となっている。日立製作所と 3 大学は 2007 年から RBWR に関する共同研究を行っており、今後は
RBWR の性能と安全性評価を行いつつ、実用化に向けた試験計画を検討していく。
ノースカロライナ州の再生可能エネルギー基準の廃止法案に大企業から反対声明
ノースカロライナ州は、2007 年に再生可能エネルギー&エネルギー効率ポートフォリオ基準
(Renewable Energy & Energy Efficiency Portfolio Standard:REPS)が制定されて以来、保守的な
南部の中で進歩的なエネルギー政策を持つ州として評価されている。しかし一方で、同基準が電気料金
に負担を与えるという理由で廃止を求める法案が、2013 年から州議会に提出されて論議が続いている。
この動きに対して、同州に拠点を置く IT 大手のアップル、グーグル、フェイスブック社が、エネルギ
ー政策を逆行させる州法案 H332 へ反対する書簡を 5 月 29 日にノースカロライナ州議会に送った。各
社は書簡の中で、ノースカロライナに拠点を構えた主な理由としてクリーンエネルギーの存在を挙げて、
持続可能な再生可能エネルギー電力の安定した供給は企業活動に必要不可欠だと訴えた。
EPA、再生可能燃料基準(RFS)の 2014-2016 年目標を下方調整
環境保護庁(EPA)が 5 月 29 日に発表した 2014-2016 年の再生可能燃料基準(RFS)では、セルロ
ース系エタノール、バイオマスディーゼル、先進バイオ燃料の目標値が、2007 年のエネルギー自給安
全保障法(Energy Independence and Security Act)で定められたよりも低く設定された。EPA はこ
の理由として、原料やインフラなど供給面が制約されていること、ガソリンに混合するエタノールの比
率は具体的に決まっており(“ブレンドの壁”)近年ガソリンの消費量全体が減少していることからエ
タノール消費量も頭打ちになることを挙げている。2007 年に定められた再生可能燃料の法定目標値は
2014 年に 181.5 億ガロン、2015 年に 205 億ガロン、2016 年に 222.5 億ガロンであったが、今回発表
された目標値は、それぞれ 159.3 億ガロン、163 億ガロン、174 億ガロンであった。バイオ燃料業界は、
安定した投資計画を立てるためには政府方針の安定が必要不可欠だと不満を表明している。
米国海軍、安価な手の平サイズの使い捨てドローンを開発
米国海軍は、手の平に乗る小型でモーターを使わずに数個のセンサーとマイクロチップだけを搭載し
たドローン(無人小型飛行機)を開発したことを 5 月 17 日に発表した。セミをイメージしたこのドロ
ーンは、CICADA(シケイダ:Close-In Covert Autonomous Disposable Aircraft:使い捨て近接自律
飛行機)と呼ばれ、試作品で 1,000 ドル、いずれは 250 ドルという安価で大量生産できるという。自律
飛行はできないが、飛行機によって上空から散布すると搭載されたチップとセンサーが目的地まで誘導
する。アリゾナ州で行われた実験では、17,500 メートルの高さから落された CICADA が 11 マイルも
自動飛行して目的物のわずか 4.5 メートル以内に着地したという。実験では、気温や気圧など気象デー
タを送信するセンサーが搭載され、将来的には竜巻を 3 次元的に予測するといった可能性が期待されて
いる。海軍としては、敵潜水艦の位置の特定や道路を監視するなど軍事的な目標を掲げているが、ビデ
オカメラは情報量が過剰になるため今のところ搭載されていない。機体は頑丈で、森林やアスファルト
の滑走路や砂利道でも故障しなかった。
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フォード自動車、EV の特許 650 件を有償で開放
フォード自動車は、業界全体を通して電気自動車(EV)の研究と開発を促進するために、同社が持
つ EV テクノロジーの特許 650 件を競合他社に有償で開放する計画を 5 月 28 日に発表した。同社は
2014 年だけで 400 件以上の EV テクノロジー特許を申請しており、これは同社が 2014 年に申請した特
許全体の 20%に相当する。フォード社は、リンカーン(Lincoln)ブランドとともに、Focus、Fusion、
C-Max など、合計 6 種類のハイブリッド車と完全 EV を提供している。電気自動車の普及のために特
許を有償開放するという方針は、EV 専門メーカーのテスラ(Tesla Motors)社が 1 年前に実施してい
る。フォード社が今回開放する特許には、バッテリー寿命を延ばすために充電の平衡を保つ技術、航続
距離を伸ばすための回生ブレーキ装置などが含まれている。
アルコア社、航空宇宙アルミニウムをサムソンのスマートフォンに提供
アルミメーカー大手のアルコア(Alcoa)社は、航空宇宙業界向けに開発したアルミニウムをサムソ
ン(Samsung)社のギャラクシー(Galaxy)S6 と S6 エッジに提供することを 6 月 4 日に発表した。
標準的なアルミニウムよりも強度を 70%高めたアルミ板『6013 アルコア・パワー・プレート』を利用
して、より薄く軽く丈夫なスマートフォンを求める消費者の要望に応える。今回の動きは、伝統的な精
錬事業から、より付加価値の高い自動車や航空宇宙等の事業へ拡大していく同社の姿勢を示すものであ
る。熱処理で強度を高めたアルミ板は厚さが数ミリで、生産は韓国で行われる。ギャラクシーS6 の販
売台数は、発売から 1 ヶ月後の 4 月末で 600 万台、年末には 5 千万台に達すると予想される。
グーグル社、IoT 向けの基本ソフト『ブリロ』と『ウィーブ』を発表
グーグル(Google)社は、IoT(物のインターネット)に対応する新 OS『ブリロ(Brillo)』、IoT
の通信言語『ウィーブ(Weave)』を 5 月 28 日に発表し、IT 業界で繰り広げられる IoT プラットフォ
ーム開発競争に参入する姿勢を明らかにした。ブリロは、モバイル端末用 OS アンドロイドから派生さ
せて IoT 機器向けに簡素化したものである。ブリロとウィーブを取り入れた機器は、全てのアンドロイ
ド OS と連携可能になり、開発者は IoT 対応の機器を容易に設計できるようになる。機器やスマートフ
ォン、クラウドが連結することで、家庭用機器を自動操作するスマートホームや、新しい IoT サービス
の開発が容易になる。ブリロは 2015 年第 3 四半期に、ウィーブは第 4 四半期に登場する予定である。
バイエル社、アパレルや靴にバイオベースのコーティング材
バイエル素材科学(Bayer MaterialScience)社は、アパレルやアクセサリー、靴用のコーティング素
材として、バイオベースで水性のポリウレタン類『インプラニル(Impranil)』を 4 月 27 日に発表し
た。インプラニルは、バイオアンバー(BioAmber)社が 5 年間をかけて開発したバイオベースのコハ
ク酸を利用しており、再生可能原料が 65%含まれている。バイオコハク酸は、合成皮革、木材、金属コ
ーティング、およびエラストマーや発砲スチロールに使われるアジピン酸の代用品として利用できる。
現在ポリウレタン中に含まれるアジピン酸の割合は 25%であり、世界で年間 75 万トンのアジピン酸が
消費されていることから、消費者の持続可能性志向が高まる中で、バイオコハク酸を利用したコーティ
ング材は急速に成長していくと予想される。
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有害廃棄物管理テクノロジー市場、2019 年まで年率 5.5%で堅調に成長
有害廃棄物の管理テクノロジーとサービスの市場は、2013 年に 238 億ドル、2014 年に 259 億ドルと
なり、2019 年まで複合年間成長率 5.5%で成長を続けて 339 億ドルに達すると予想されることが、市場
調査会社 BCC リサーチ社から 5 月 21 日に報告された。この大きな成長の背景には、環境問題が国際貿
易や投資と密接に結びつき、新興国の経済成長や都市化によって固形ゴミや有害廃棄物の量や種類が急
速に増えていることがある。先進国の一部では、環境汚染を防止する政策や不況によって廃棄物の量が
減少した一方で、人口増加や工業化が著しい発展途上国では、コンピューターなど電子廃棄物の安全な
輸送、保管、環境的に安全な処分方法を模索するなど課題が山積みである。
コネティカット州、全米で初めてベッドマットレスのリサイクリング制度を開始
コネティカット州は、全米で初めてベッドのマットレスのリサイクリング制度を 5 月 1 日に開始した。
コネティカット州議会は、州内で販売されたマットレスのリサイクル制度を創設することを 2013 年に
マットレス業界に義務付けた。同州の住民は、所定の回収場所やリサイクリング施設に無料でマットレ
スを廃棄するか、特定のリサイクリング施設に持ち込む場合は 2 ドルを受け取ることができる。消費者
はマットレスの購入時に 9 ドルのリサイクリング料金を予め徴収され、これが処分時の輸送やリサイク
リング費用に充てられる。同州では、電子機器、ペンキ、サーモスタット(自動温度調節器)にも同様
の制度があり、リサイクルを奨励するとともに不法投棄を防止する費用効果の高い方法となっている。
EPA、海洋ゴミを削減するためのツールキットを発表
環境保護庁(EPA)は、海洋ゴミの発生や沿岸の汚染を軽減するために、大学構内などからプラステ
ィックゴミを削減するための手順を示した『海洋ゴミ・キャンパス・ツールキット(Marine Debris
Campus Toolkit)』を 5 月 8 日に発表した。EPA が、製品受託責任協会(Product Stewardship
Institute)やカリフォルニア大学とともに実施した 2 年間の実験プロジェクトでは、カリフォルニア大
学サンタバーバラ校が、地元のサンドイッチ店と協力してプラスティック袋の使用量を 97%削減し、給
水所の利用を促進して使い捨てペットボトルを 6 万本以上節減したという。ツールキットには、大学構
内のプラスティックゴミ廃棄量計算機、使い捨てプラスティックの発生源削減計画などが含まれており、
他大学にも利用を拡大することで沿岸地域の海洋ゴミ削減に向けて役立つと期待されている。
報告:上下水道システムの需要は 2020 年までに 7 割増加
上下水道ネットワークの市場は、発展途上国の都市化と先進国のシステム老朽化によって、2014 年
の 898 億ドル 6,000 万ドルから、2020 年には 1,560 億 4,000 万ドルへ大きく成長すると予想されるこ
とが、5 月 14 日に市場調査会社フロスト&サリバン(Frost & Sullivan)社から報告された。現在、世
界の上水道の配備率は 60%以下に過ぎず、適切な下水衛生措置が取られているのは約 65%である。上
下水道の建設と維持のために 2020 年までに世界で累計 7,500 億ドルが投資されて、上水道の配備率は
70%に、下水処理システムは 75%に改善されると予想される。世界の上下水道の過半数が耐久寿命を
終えつつあり、業界にとっては大きなビジネス機会となっている。要望の高いスマートシステムや自動
制御テクノロジーを売り込むためには、緊縮財政の地方自治体に魅力的な価格を提示する必要がある。
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EPA、水質浄化法の対象を厳密に定義して迅速化を図る
環境保護庁(EPA)は、米国陸軍工兵部隊の協力の下で、水質浄化法(Clean Water Act)によって
保護される水域を厳密に定義する水質浄化規則(Clean Water Rule)を 5 月 27 日にまとめた。同規則
によって、水質を保護するための認可制度を産業界や企業のために安価で容易かつ迅速に実行できると
期待される。具体的には、保護の対象となる『支流(tributary)』を地形的に水の流れがあるもので下
流の水質に著しく影響するものに限定するほか、カロライナやメリーランドの湿地、カリフォルニアの
雪解け水、テキサスの高原湿地など下流の水質に影響を与えるものを保護の対象としている。水流から
外れて雨が降った時だけ流れが生じる溝(ditch)などは保護対象外である。またこれまでは、水質浄
化法の対象か否かに関わらず、長期にわたって個別分析が行われることが多かったが、今後は保護対象
のものに限り、似た地形に関する調査は件数を絞ることとなる。
ミラークアーズ社、ビール製造工程の廃水を家畜飼料に有効利用
ビールメーカー大手のミラークアーズ(MillerCoors)社は、オハイオ州トレントン工場の廃水を魚
や家畜向け飼料の原料として利用する計画を 5 月 18 日に発表した。ビール醸造工程から出される栄養
価の高い廃水は、同社の廃水処理場に隣接するバイオテク企業ニュトリンシック(Nutrinsic)社の工
場へ送られて、高品質で持続可能なタンパク質『プロフロック(ProFloc)』の原料として有効利用さ
れる。世界のビール醸造メーカーでは近年、廃水や廃棄物を有効利用することに関心が高まっている。
例えば、ドイツの Hofmühl Brewery 社が、ビール製造から出る麦殻やイーストなど廃棄物を燃料とし
て利用するバイオエネルギー発電所を建設したほか、カリフォルニア州の Bear Republic Brewing 社で
は、廃水と廃棄物を利用した熱電併給システムによって工場の需用電力の 50%を賄っている。
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