1．デジタル画像を撮影するデバイスの種類，原理と特徴

１．デジタル画像を撮影するデバイスの種類，原理と特徴
画像の入力装置の種類：
１）
写真撮影用：
カメラ，デジタルスチールカメラ
２）
動画像撮影用： 映画撮影カメラ，テレビ・ビデオカメラ
３）
印刷物，写真を入力用：
スキャナ，フィルムスキャナ
画像撮影装置の構成要素
１）
像を結ぶためのレンズ
２）
レンズを通る光の量や時間を調整するための絞りとシャッター
３）
画像を感知，記録ためのイメージセンサー
図1
カメラの構造
●
レンズは空間中の一点から出る光を別の点に集める機能を持つ光学部品であ
る．
●
絞りは，中心に穴が開いている円板状のもので，レンズの中或は後ろに設置
されている．穴の直径を調整することでレンズを通る光の量を調整できる．
●
シャッターはイメージセンサーの前に設置される扉のことである．一般的に
金属や布でできている．シャッターを開閉することで撮影の時刻や時間をコ
ントロールすることができる．
●
イメージセンサーはレンズで光学的に形成された像を化学反応や電気信号に
変換するものである．
１．１ イメージセンサー
１．１．１ 銀塩写真
銀塩は不安定な化学物質で，光に照射されると，銀塩が分解し，金属銀
の粒子ができる．
細かい銀の粉は黒いので，光に照射されたところは黒く（不透明）にな
る．
この原理を利用して，ネガ写真（フィルム）が撮影できる．
１．１．２
外部光電効果形光センサー（真空管形光センサー）
光が金属や固体の表面に照射すると，電子が外部に放出される．放出
された電子を電極で収集することによって，光の強度が測定される．
例：光電管，光電倍増管
光
電子
+
-
１．１．２ 内部光電効果形光センサー（半導体形光センサー）
●
光導電効果形センサー：光に照射されると電気抵抗が変わる現象
を用いる．
●
光起電力効果形センサー（フォトダイオード）：光に照射される
と電圧が発生される．
CCD＝Charge(電荷) Coupled(結合) Device(装置)：光（光子）
の入力に応じて蓄電容量が変化する半導体素子（フォトダイオー
ド）を用いた、光（画像）信号を電気信号に変換するデバイス。
MOS形光センサー： MOSFET（Metal＝金属
Semiconductor＝半導体
Filed＝電界
Oxide＝酸化
Effect＝効果
Transisitor＝トランジスタ)を用いた光センサー
●
太陽電池： 光に照射されると電流が発生される．
１．１．３
イメージセンサー
単純な光センサーは一点の光しか感知できない.イメージを感知するた
めに，真空管形の光を感知する部品（陰極）を大きいな平面型にし，そ
して電子ビームを用いてその平面を走査することによって，平面状の各
点の光の強さを電流の強度に変換する．
もう一つの方法として，大きさの小さい半導体型光センサーを格子状
に並ぶ光センサーの集合体をつくり，個々の光センサーを用いて画像面
上の各点の光の強さを電気信号に変換する．
１．２
電気信号を数値に変換するA/D変換器
レンズで結ぶ像をイメージセンサを用いて電気信号に変換されたあと，
A/D（Analogo=アナログ/Digital=デジタル）変換器という電子部品を用
いて，数値に変換される．