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世界のすがたと人々の生活 1

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世界のすがたと人々の生活 1
標準新演習 冬期テキスト 直列型 社会中 1 指導のポイント
世界のすがたと人々の生活
1
◆指導ページ P.2 ~ 5 ◆ 【指導のねらい】
★地球と世界のすがたを大陸の位置や海洋の位置、国家や地域の人口などに注意しながら理解する。
★世界の気候区分や宗教・言語・衣食住についてとらえる。
重要事項の確認
補足知識・留意事項など
1 地球のすがた
⑴ 水の惑星→海:陸= 7:3
⑵ 地球上の位置…経線,緯線で表す。
① 本初子午線…経度 0 度の地点(ロンドン)
② 季節…地軸の傾きが原因,南半球と北半球では季節が逆に
なる。
⑶ 地球の表現…地球儀のみが正確に表現可能。
2 世界のすがた
⑴ 国家の三要素…領 土・国民・主権
。独立国とは他国
の承認が必要。
⑵ 面積…最大(ロシア連邦),最小(バチカン市国)とさまざまな
大きさの国がある。
⑶ 人口…アジア州が最大,国では中国
。
⑷ 国境…自然物による場合と人工的な国境線の 2 種類がある。
内陸国=周りはすべて他国との国境。島国=海洋国。
3 世界各地の気候とくらし
⑴ 寒帯…雪や氷におおわれている地域,高緯度で夏は白夜,冬
は極夜,オーロラも観測される。
⑵ 冷帯
〔亜寒帯〕
…寒さが厳しい,針葉樹林=タイガ。
⑶ 温帯…モンスーン(季節風)
→温暖湿潤気候,暖流と偏西風→
西海岸性気候,夏(乾燥)・冬(降水)→地中海性気候
⑷ 乾燥帯…降水量が少なくさばくとなりやすい→オアシスで農
業。少量の雨が降る地域→ステップ
(短い草の草原)
で遊牧。
⑸ 熱帯…スコール(強い雨)がおこる→熱帯雨林。雨季と乾季
→サバナ
4 世界各地の人々のくらし
⑴ 高地のくらし…アンデス山脈などでは,標高にあわせた土地
利用(気温差があるため)。
⑵ 低地のくらし…洪水をさけるために高床式の住居。
⑶ 宗教…三大宗教→仏教・キリスト教・イスラム教
。
特定の民族・地域→ヒンドゥー教・ユダヤ教など。
⑷ 言語…母語としては中国語が,第二の言語としては英語が最
も使用されている。
⑸ 衣食住…気候や自然環境にあわせた工夫がされている。
衣服 アンデス山中→ポンチョ
朝鮮半島→チマ・チョゴリ
インド→サリー イスラム教圏→チャドル
1 地球のすがた
⑵ 地球上の位置
標準時は最初にイギリスで決められたので,当時のグリニッ
ジ天文台の位置が経度 0°本初子午線と定められ,他の標準
時の基準となった。
⑶ 地球の表現
図法の種類(特徴)
① モルワイデ図法→国の大きさが再現
② メルカトル図法→航海図などに利用
③ 正距方位図法→経線が同心円になっており,航空図に利用
2 世界のすがた
⑴ 国家の三要素
国家の承認…新たに設立した国を正式に主権国家と認めること。
⑵ 面積
面積の大きい国
ロシア連邦→日本の約 45 倍 カナダ→日本の約 26 倍
アメリカ合衆国→日本の約 26 倍 中国→日本の約 25 倍
⑷ 国境
赤道を通る国…インドネシア・ケニア・ガボン・ブラジル・
エクアドルなど
同じ緯度…中国・トルコ・イタリア・スペイン・アメリカ合衆国
同じ経度…日本・インドネシア・オーストラリア
3 世界各地の気候とくらし
⑴ 寒帯
・オーロラ…南北極に近い地方で見られる美しい光の現象。
・イグルー…雪を固めて積み上げたドーム型の家。
⑵ 冷帯〔亜寒帯〕
・タイガ…寒さに強いまつ,もみ,しらかばなどの針葉樹林。
・シベリアの気温…冬 に- 30℃を下回る日や,夏に 30℃近く
になる日がある。
⑶ 温帯
・モンスーン〔季節風〕…日本などの大陸の東岸地域では夏と冬
で風向きが逆になる。
・偏西風…中緯度地方に一年中吹く西寄りの風。
・シェスタ…夏の暑い午後の時間帯に昼寝などをして休憩する
習慣。
⑷ 乾燥帯
・オアシス…さばくの中で水がわき,樹木が生えている場所。
オアシス農業→ アラビア半島,北アメリカ
・遊牧…移動式の住居(ゲル)でくらし,草木を求めて家畜とと
もに移動する。
⑸ 熱帯
熱帯地域の島の人々は,ココやしなどの木々の実や葉を利用
して生活している。
4 世界各地の人々のくらし
⑴ 高地のくらし
リャマ・アルパカの家畜を利用する。
・荷物運びに利用 ・毛は衣類や防寒具に利用
・ふんは肥料や燃料に利用
⑵ 低地のくらし
高層ビルや高速道路建設などで景観も大きく変化
タイのバンコク
・移動手段→水上バス
・買い物→水上マーケットのように、低地ならではのくらし
をしている地域や国も多くある。
⑶・⑷ 宗教・言語
世界分布の図で宗教・言語の広まり具合をイメージさせる。
〈各宗教の開祖〉
① 仏教…シャカ ② キリスト教…イエス・キリスト
③ イスラム教…ムハンマド
・ヒンドゥー教…牛を神聖な生き物として食べない。カースト
制度という身分制度と深い関わりがある。
標準新演習 冬期テキスト 直列型 社会中 1 指導のポイント
2 アジア州,ヨーロッパ州,アフリカ州
◆指導ページ P.6 ~ 9 ◆ 【指導のねらい】
★各州の特徴を押さえさせる。
★各州の地形や気候,文化について理解させる。
補足知識・留意事項など
重要事項の確認
1 アジアの人口と経済
1 アジアの人口と経済
⑴ 人口…中国の人口は 13 億以上(世界の人口の 5 分の 1 以上)
⑴ 人口
⑵ 経済成長
世界の約 6 割の人口 中国→一人っ子政策
・韓国・台湾・香港・シンガポール
⑵ 経済成長
アジア NIES〔新興工業経済地域〕
→アジア NIES(新興工業経済地域)
ASEAN
〔東南アジア諸国連合〕
・タイ・マレーシア・インドネシアなど
BRICS の中国 経済特区〔経済特別区〕
→
ASEAN(東南アジア諸国連合)
インド 情報技術産業
2 アジア各地のようす
⑴ 東南アジア
2 アジア各地のようす
プランテーション…現地の人々が経営する大規模栽培農園
⑴ 東南アジア
(天然ゴム・コーヒーなど)
稲作・二期作,プランテーション
⑵ 西アジア
⑵ 西アジア
イスラム教・アラビア語,OPEC〔石油輸出国機構〕
OPEC(石油輸出国機構)
…石 油 の 価 格 や 生 産 量 を コ ン ト
ロールする。
3 ヨーロッパの自然環境と農業
⑴ 地形 フィヨルド…氷河にけずられた複雑な地形。
3 ヨーロッパの自然環境と農業
⑴ 地形
⑵ 気候…暖流の北大西洋海流と偏西風→比較的温暖
⑶ 農業…地中海式農業
(地中海沿岸),混合農業
(北西部・東部),
酪農
(北部・アルプス山脈)
資料をみて,主な山脈・平原・川の分布について確認する。
⑵ 気候…地中海沿岸→夏は高温乾燥,冬は雨が多い。
北部→寒冷,夏が短い,ツンドラ気候もある。
4 ヨーロッパの文化と統合への動き
⑶ 農業
⑴ 文化…キリスト教を信仰
・地中海式農業
(地中海沿岸)
…夏→オリーブ・オレンジ・ぶどう
・北西部→プロテスタント,ゲルマン系言語
・南部→カトリック,ラテン系言語
・混合農業
(北西部・東部)…穀物栽培( 小麦・ライ麦)と家
冬→小麦
・東部→正教会,スラブ系言語
畜( 牛・豚)の飼育を組み合わ
⑵ ヨーロッパ連合〔EU〕
せた農業。
共通農業政策,共通通貨(ユーロ)
5 アフリカの自然環境と文化
・酪農
(北部・アルプス山脈)…バター・チーズ
4 ヨーロッパの文化と統合への動き
⑴ 地形…サハラさばく
(世界最大),ナイル川
(世界最長),
⑴ 文化…北西部→ゲルマン系言語(英語・ドイツ語)
・サヘル地帯…サハラさばくの南側でさばく化が進行。
南部→ラテン系言語(フランス語・イタリア語)
⑵ 言語…アラビア語(北部),スワヒリ語(東部)
東部→スラブ系言語(ロシア語・ポーランド語)
旧宗主国の言語を公用語
(中央アフリカ,南アフリカ)
⑵ ヨーロッパ連合〔EU〕
…ヨーロッパ〔EC〕から発展。
民族間の対立が紛争に発展→飢餓・難民の問題
5 アフリカの自然環境と文化
6 アフリカの産業と課題
⑴ 農業
・ヨーロッパ人によるプランテーション農業
・商品作物の栽培・輸出。
・焼畑農業
(熱帯地域),遊牧,オアシス農業
(さばく)
・地中海式農業
(地中海沿岸)
⑴ 地形
資料をみてアフリカ大陸による主な山脈・高原・盆地・さば
く・川の分布を確認させる。
⑵ 言語
旧宗主国…かつて,その国を植民地として支配していた国。
20 世 紀 前 半 ま で, ア フ リ カ の ほ と ん ど の 国 が
⑵ 不安定な経済
ヨーロッパ諸国の植民地。(エチオピアとリベリ
モノカルチャー経済の国が多く,収入が不安定。
ア除く)
⑶ 地域統合の動き
2002 年,アフリカ連合〔AU〕
発足。
6 アフリカの産業と課題
⑵ 不安定な経済
・モノカルチャー経済…国内の生産や輸出が数品目の一次産品
に大きく依存している経済。
・特定の商品作物( カカオ,コーヒー,らっかせい,綿花
など)や鉱山資源の輸出に頼る。
→輸出価格の変動が大きく,経済が不安定。
標準新演習 冬期テキスト 直列型 社会中 1 指導のポイント
3 北アメリカ州,南アメリカ州,オセアニア州
◆指導ページ P.10 ~ 13 ◆ 【指導のねらい】
★各州の特徴を押さえさせる。
★各州の地形や気候,文化について理解させる。
重要事項の確認
補足知識・留意事項など
1 北アメリカの民族
⑴ アメリカ合衆国
⑴ アメリカ合衆国
・様々な人種→「移民がつくった国」「民族のるつぼ」
ヨーロッパ系,先住民のネイティブアメリカン,アフリカ系,
・ヒスパニック…メキシコからの移民でスペイン語も話す人々。
ヒスパニック,アジア系。
1 北アメリカの民族
⑵ カナダ…イギリス系とフランス系,多文化主義の政策。
2 アメリカ合衆国の農工業
⑴ 企業的な農業
・適地適作…各地域の自然条件に合う作物を集約的に大量生産
2 アメリカ合衆国の農工業
する。
⑴ 企業的な農業
・農業地の区分:西から東…
太 平 洋 沿 岸 は か ん が い 農 業(果
適地適作…農産物により 3 つの地域に分けられる。
実・野菜・米)
⑵ アグリビジネス
中西部…牛の放牧,小麦
農業関連産業に進出した企業で特に穀物メジャーは世界の穀
北から南…酪農・とうもろこし・綿花
物市場に強い影響をおよぼす。
⑷ 新しい産業
⑶ 工業の発展…大量生産方式〔流れ作業〕
→世界一の工業国。
・サンベルト…北 緯 37 度以南の地域。温暖,広い土地,安い
⑷ 新しい産業…サンベルト地域で先端技術〔ハイテク〕産業が発
生活費が特色。ロサンゼルス,ヒューストン
達。カリフォルニア州のシリコンバレーでさかん。
(宇宙センターがある)などを中心に先端技術関
連の企業が集中する。
・シリコンバレー…サンフランシスコの 南サンノゼ近 郊 にコン
3 南アメリカの歴史・文化
ピューター関連の電子産業をはじめとする先
⑴ 歴史…先住民インディオがインカ帝国を築いた。ヨーロッパ
端技術関連の企業・研究所が集中している。
人が征服しアフリカ大陸から奴隷を連れてきた。
⑵ 文化 メスチソ…ヨーロッパ系とインディオの混血。
日系人も生活。
4 南アメリカの産業
3 南アメリカの歴史・文化
⑵ 文化…ラテン文化の影響が強いが,インディオやアフリカ系
など様々な人種・民族の伝統が混じり合う。
→リオのカーニバルやサンバなど。
⑴ 農業
4 南アメリカの産業
セルバ…アマゾン川流域の熱帯雨林。伝統的な焼畑農業。
⑴ 農業 セルバ…先住民が自給自足の生活をしている。
カンポ…コーヒー,カカオ,大豆など栽培。
カンポ…ブラジル高原南部の草原。広大な農場で輸出用作物
パンパ…大農園や大牧場は少数の大地主により所有。
の栽培。
バイオ燃料〔バイオエタノール〕
…ブ ラ ジ ル で 1900 年
パンパ…アルゼンチンの広大な草原。小麦・とうもろこし・
代以降に生産拡大。
大豆の栽培や牧牛。
⑵ 鉱業…ブラジル:鉄鉱石
(世界有数の生産量)
バイオ燃料〔バイオエタノール〕
…石油に代わる新エネルギー
チリ:銅
(世界一の生産量)
として注目。
⑶ 南米南部共同市場〔MERCOSUR〕
⑵ 鉱業…鉄鉱石
(ブラジル),銅(チリ),
加盟国はブラジル・アルゼンチン・ウルグアイ・パラグア
石油
(ベネズエラ・ブラジル),すず
(ボリビア)
イ・ベネズエラ。
⑶ 南米南部共同市場〔MERCOSUR〕
5 オセアニアの自然環境と先住民
地域内の貿易の活性化を目的とする関税を引き下げる協定。
⑴ 自然環境
・オーストラリア:南西部には人口が集中している。首都キャ
5 オセアニアの自然環境と先住民
ンベラやシドニーなどの大都市は南東部に
⑴ 自然環境
集中。
・オーストラリア:大陸全体の約 3 分の 2 が草原やさばく地域
・ニュージーランド:環太平洋造山帯に属するため火山や地震
→乾燥大陸
が多い。
・ニュージーランド:温帯で牧羊がさかん
・太平洋の島々:パプワニューギニア→森林が広がる。
・太平洋の島々:降水量の多い熱帯,火山島やサンゴ礁の島々。
サモアやハワイ諸島→火山島のため斜面が急。
⑵ 先住民 ・16 世紀以降 ヨーロッパ諸国の進出→植民地化。
⑵ 先住民…オーストラリア→アボリジニ
・1960 年代以降 西 サ モ ア, ワ イ ジ ー, パ プ ワ
ニュージーランド→マオリ
ニューギニアが独立。
6 オーストラリアの産業と対外関係
⑴ 農業…大鑽井盆地→牧羊 北東部~北部→牧牛
6 オーストラリアの産業と対外関係
⑵ 鉱工業…東部→石炭 北西部→鉄鉱石
⑴ 農業…人口の約 9 倍以上の頭数の羊を飼育。
⑵ 鉱工業…鉱工業は重要な輸出産業。アジア各国がオーストラ
北部・南西部→ボーキサイト 内陸部→露天掘り
リアの資源に頼る。
⑶ 多文化社会
⑶ 多文化社会
白豪主義政策… 20 世紀初頭~ 1970 年代にかけヨーロッパ系
公用語は英語だが,異文化理解のための外国語教育など多文
以外の移民を制限。現在は異文化理解や先
住民との共存を進めている。
化に配慮して取り組みが進んでいる。先住民との共存のために
アボリジニ文化の尊重や保護も行っている。
標準新演習 冬期テキスト 直列型 社会中 1 指導のポイント
4
日本の地域構成,世界から見た日本の自然環境
◆指導ページ P.14 ~ 17 ◆ 【指導のねらい】
★日本の位置と領域,日本の標準時と時差,地域区分について確認させる。
★日本の地形,気候,人口を確認させる。
重要事項の確認
1 日本のすがた
補足知識・留意事項など
1 日本のすがた
⑴ 日本の位置
⑵ 領域…領土・領空・領海(海岸から 12 海里)
・ユーラシア大陸の東
・北緯 20 度~ 46 度,東経 123 度~ 154 度
・日本列島→北海道・本州・四国・九州
約 3000 km にわたり弓形
⑵ 日本の領域
⑶ 標準時と時差
日付変更線…西から東にこえる→日付を一日遅らせる。
東から西にこえる→日付を一日進ませる。
時差→経度 15 度で 1 時間の時差
⑷ 地域区分
国土面積 38 万 km2,領土・領海・領空。
① 7 地方区分…北 海 道・ 東 北・ 関 東・ 中 部・ 近 畿・ 中 国・
・(排他的)経済水域…沿 岸 か ら 200 海 里 以 内 の(約 370 km,
1 海里=約 1.8 km)領海以外の水域。
・領土問題 ロシアと国後,択捉,色丹,歯舞
四国・九州
② 2 地方区分…東日本・西日本,日本海側・太平洋側
フォッサマグナ…日本の主な地溝体のひとつ。地質学にお
韓国と竹島
いて東日本と西日本の境目とされる地帯。
中国と尖閣諸島
⑶ 標準時と時差
・日本の標準時子午線…兵庫県明石市を通る東経 135 度の経線。
・時差…経度 15 度で 1 時間の時差。
2 日本の自然環境
⑴ 世界の地形
・環太平洋造山帯…アンデス山脈~ニュージーランド,日本を
日付変更線→西から新しい一日が始まる。
⑷ 地域区分
含めて太平洋を囲むように連なる。
・アルプス・ヒマラヤ造山帯…アルプス山脈~ヒマラヤ山脈~
① 7 地方区分… 中部地方:北陸・中央高地・東海
② 2 地方区分…フォッサマグナを境に分ける。
③ その他の区分…気候・生活・文化による区分。
⑸ 都道府県
インドネシア東部。
⑵ 日本の地形
① 山地
「日本の屋根」…中央部に高くて険しい飛騨山脈・木曽山
47 都道府県(1 都 1 道 2 府 43 県)
脈赤石山脈→日本アルプス
② 川
2 日本の自然環境
⑴ 世界の地形
日本の河川で最長は信濃川,流域面積は利根川。
③ 平地
・環太平洋造山帯,アルプス・ヒマラヤ造山帯。
海岸部→平野 内陸部→盆地
・周辺では地震や火山の噴火が多い。
・扇状地…川が山間部から平地に流れ出る所に土砂が堆積→
⑵ 日本の地形
環太平洋造山帯…国土の約 4 分の 3 が山地。
① 山地…日本アルプス
② 川…短く流れが急。
扇形の地形(果樹園などに利用)
・三角州…川が海に流れでる河口に土砂が堆積→平坦な低地
(水田などに利用)
⑶ 日本の気候
② 平地…扇状地・三角州
・季節風→四季が明確
④ 海岸…リアス海岸・砂浜海岸
・梅雨や台風→降水量が多い。
⑤ まわりの海…大陸棚・海溝
北海道…冷帯,梅雨がない,冬に寒い。
⑶ 日本の気候
太平洋側…夏は南東の季節風の影響で高温多湿。
大部分が温帯。季節風や海流の影響。
日本海側…冬は北西の季節風の影響で雪が多い。
・北海道・太平洋側・日本海側・中央高地・瀬戸内・南西諸島
中央高地…小雨,年間の気温差が大きい。
の気候に分けられる。
・梅雨・台風の時期に多雨。
⑷ 日本の自然災害
① 地震…津波・土砂くずれ・液状化現象
② 火山の噴火…火山灰・火砕流
③ 集中豪雨…洪水・土石流・土砂崩れ
④ 台風…風水害・高潮
北海道や東北地方…やませや濃霧→冷害
西日本…空梅雨→干ばつ〔干害〕
瀬戸内…小雨→干害の被害を受けやすい。
南西諸島…亜熱帯,年間通して高温多湿。
標準新演習 冬期テキスト 直列型 社会中 1 指導のポイント
5
世界から見た日本の人口,世界から見た日本の資源・エネルギーと産業⑴
◆指導ページ P.18 ~ 21 ◆ 【指導のねらい】
★日本の人口とその特徴,人口分布,過密・過疎問題とその影響についてつかませる。
★日本の資源・エネルギー事情と日本の発電の特徴についてつかませる。
重要事項の確認
補足知識・留意事項など
1 日本の人口
1 日本の人口
⑴ 世界の人口
⑴ 世界の人口
・アジアに 6 割が集中。
アジア・アフリカなどの人口爆発。
・20 世紀後半のアジア・アフリカでの人口爆発。
→発展途上国では幼児の死亡率が高くできるだけたくさんの
・中国の一人っ子政策。
子供をつくっておこうとするため人口爆発が起こる。
・先進工業国→少子化・高齢化
⑵ 日本の人口の推移
・発展途上国→スラム化
日本の人口ピラミッドの変化
1935 年→富士山型
⑵ 日本の人口の推移
1960 年→釣りがね型
・1960 年代に 1 億人を越える。
2010 年→つぼ型
・1940 年代後半にベビーブームによる人口増加。
・少子高齢化…高齢者福祉(介護・医療)の国民 1 人あたりの経
・1980 年から少子高齢化。
済負担が増大する。
・近年は出産率の低下により減少傾向。
日本人は男女共に平均寿命が世界的にみても高い。
・都心回帰…地価の下落などによって都心部の居住人口が回復
(東京・大阪・名古屋)
・三大都市圏
⑶ 日本の人口分布
・地方中枢都市
(札幌・仙台・広島・福岡)
に集中。
・ドーナツ化現象→都心回帰
① 過密→住宅難・交通渋滞・大気汚染・ごみ問題。
② 過疎→公共交通機関の廃止・病院の閉鎖。
・限界集落…高 齢化が極端に進み,65 歳以上の人口が過半
数の地域。
→世界的には火力発電中心の国が多い。
カナダ・ブラジルは水力発電が中心である。
フランスは原子力発電が中心である。
→化石燃料使用による温室効果ガスの増加。
→地球温暖化対策が必要。
→石炭
(広く分布)
石油
(ペルシャ湾からカスピ海沿岸,カリブ海沿岸)
・バイオエタノールの活用が進む。
⑵ 日本の資源・エネルギー
→太陽光・風力などの再生可能エネルギーや植物を利用した
バイオエタノールの活用が望まれる。
⑵ 日本の資源・エネルギー
→日本は資源輸入大国
から輸入。
⑶ 日本の電力
① 火力発電
日本の発電の中心。発電所は太平洋側に立地(輸入に便利
で消費地は近い)。
化石燃料の使用→地球温暖化
② 原子力発電
日本の発電量の 2 割。福島県の太平洋岸や若狭湾岸に多く
立つ。放射性廃棄物の処理や安全性に問題。
③ 水力発電
かつては日本の発電の中心(1950 年代まで)。上流にダム
を作るため内陸に立地。
④ その他
再生可能エネルギー〔地熱・風力・太陽光〕発電コストに
課題。
世界の主な国の発電量の内訳
世界的にエネルギー消費量の増加
・かたよった鉱山資源の分布。
③ 天然ガス…東南アジアなど
⑴ 世界の資源エネルギー
持続可能な社会の実現
⑴ 世界の資源・エネルギー
② 石炭…オーストラリアなど
2 日本の資源・エネルギー
日本は原子力発電が増えてきているが,火力発電が中心。
2 日本の資源・エネルギー
① 石油…中東地域
する現象。東京・大阪など主要都市でみられる。
世 界的にみて,先進主要国のエネルギー輸入依存度は高い。
エネルギー輸出立国といえるのはロシアとカナダのみであ
る。
標準新演習 冬期テキスト 直列型 社会中 1 指導のポイント
6 世界から見た日本の資源・エネルギーと産業⑵,世界と日本の結びつき
◆指導ページ P.22 ~ 25 ◆ 【指導のねらい】
★日本の産業の特徴と日本の産業の世界とのつながりについてつかませる。
★日本の貿易の特徴・日本の地域間の結びつき(交通網・通信網の発達・輸送方法の変化)についてつかませる。
重要事項の確認
1 日本の産業
補足知識・留意事項など
1 日本の産業
⑴ 日本の農業
⑴ 日本の農業
・小規模な自作農・兼業農家が多い。
近郊農業…大都市周辺で行う農業。
・農産物の輸入自由化→食料自給率の大幅低下。
促成栽培…夏野菜を冬・夏先に出荷できるようにする栽培方法。
・農家の取り組み…有機栽培・産地直送・地産地消。
抑制栽培…冬野菜を夏場に出荷できるようにする栽培方法。
① 稲作…東北地方・北陸・北海道で生産量が多い。
施設園芸農業…ビニールハウスを利用した農業。
② 野菜…近 郊農業(大都市周辺),促成栽培(高知平野・宮崎
⑵ 日本の林業
平野),抑制栽培
(長崎・群馬)
針葉樹林を建築材として利用。
③ 果樹…り んご(東日本),みかん(西日本),ぶどう(中央高
( 青森ひば,秋田すぎ,木曽ひのき,吉野すぎ)
地)
⑶ 日本の水産業
④ 畜産…乳牛・肉牛(北海道),豚・にわとり・肉牛(南九州)
養殖漁業…魚介類が大きくなるまで人工的に育てる漁業方法。
⑵ 日本の林業
栽培漁業…ふ化させた稚魚を放流し,大きく育ったものをと
国土の約 3 分の 2 が森林。輸入木材との価格競争の問題。
る漁業方法。
⑶ 日本の水産業
⑷ 日本の工業
・日本は潮目や大陸棚に近い→古くから漁業が盛ん。
太平洋ベルト…かつては京浜・中京・阪神・北九州の 4 つ工
・
(排他的)経済水域の設定→遠洋漁業に大きな打撃。
業地帯が中心。1970 年代以降,高速道路や
・沖合漁業・沿岸漁業の漁獲量減少。
空港周辺に工業団地が形成される。
→とる漁業から育てる漁業へ転換(養殖・栽培漁業)。
⑷ 日本の工業
2 世界と日本の結びつき
・太平洋ベルトを中心に重化学工業が発達。
⑴ 交通
・1970 年代以降内陸部に IC〔集積回路〕
や自動車の工場が進出。
④ 自動車輸送→高速道路の整備
・工業と貿易:加工貿易→現地生産
(アジア地域)
国内輸送手段は自動車が中心となった。高速
→国内では産業の空洞化。
道路のインターチェンジ付近にはトラック
⑸ 日本の商業・サービス業
労働者の過半数が第 3 次産業に従事。
① 商業…郊外の大型スーパーマーケット,コンビニエンスス
トアが増加。通信販売も増加。
② サービス業…介護サービス,情報サービス業の成長。
2 世界と日本の結びつき
⑴ 交通
航空機や船の大型化・高速化→時間距離の短縮。
① 航空輸送…軽量な製品の輸出。
② 海上輸送…機械類など重いものの輸送。
③ 鉄道輸送…新幹線の整備・モーダルシフト。
④ 自動車輸送…トラック輸送の増加。
⑵ 通信
通信衛星・海底ケーブルの利用
→インターネット・携帯電話が普及。情報の地域格差が拡大。
⑶ 貿易
・日本は世界有数の貿易国。
・かつて貿易摩擦が起きたこともある。
・機械類の輸入が増える。→加工貿易の形が崩れる。
・世界貿易機構〔WTO〕
ターミナルが設置されることが多い。
⑶ 貿易
世界貿易機構〔WTO〕
…自 由貿易促進を目的とする。包括的
な国際通商ルールを協議をする。
標準新演習 冬期テキスト 直列型 社会中 1 指導のポイント
九州地方,中国・四国地方
7A
◆指導ページ P.26 ~ 29 ◆ 【指導のねらい】
★九州地方,中国・四国地方の自然環境(地形・気候)について理解させる。
★九州地方,中国・四国地方の産業(農業・工業)の特徴や,交通網の発達の様子,過疎化が進んでいる現状についてつかませる。
重要事項の確認
補足知識・留意事項など
1 九州地方の自然環境
1 九州の自然環境
⑴ 地形
⑴ 地形…火山がかなり多い。( 世界最大級のカルデラをも
・カルデラとは火山の頂上付近にできたくぼ地のこと。
つ阿蘇山,雲仙〔普賢〕岳,桜島)→地熱発電
・シラス台地は火山灰が厚く堆積した土地。
・南部にシラス台地
・日本周辺の海流は全部で 4 つ。
⑵ 気候
北から流れる寒流
・暖流
(太平洋側:黒潮 日本海側:対馬海流)→冬でも温暖。
太平洋側:千島海流(親潮) 日本海流:リマン海流
・南西諸島は亜熱帯→さんごしょうが発達。
・九州地方には台風の通り道である。また,梅雨時期の集中豪
・防災への取り組み→梅雨や台風など自然災害対策。
雨による被害も大きい。
2 九州の産業
2 九州地方の産業
⑴ 工業の転換
20 世紀の初め,現在の北九州市に官営の八幡製鉄所を建設。
IC 工場が増えてからはアメリカのシリコンバレーにちなん
→筑豊炭田と中国から輸入した鉄鉱石・石炭を使用し鉄鋼を
でシリコンアイランドと呼ばれる。また,自動車工場は九州
生産。
北部に多い。
→北九州工業地帯とよばれる。
⑵ 環境保全の取り組み
→エネルギー革命のため生産量激減。
高度経済成長期の四大公害病は水俣病・四日市ぜんそく・イ
→現在は IC〔集積回路〕
や自動車をつくる機械工業に転換。
タイイタイ病・新潟水俣病。
・水俣病の原因は工場排水に含まれるメチル水銀。
⑵ 環境保全への取り組み
・ヒートアイランド現象のとは都市の中心部の気温が高くなる
⑴ 工業の転換
・北九州市…エコタウン事業
・水俣市…環境モデル都市
(公害病を克服)
・福岡市…ヒートアイランド現象対策
⑶ 北部の農業…稲作中心の二毛作・棚田。
⑷ 南部の農業…シラスの広がる地域は畑作・畜産が中心。
⑸ 宮崎平野…温暖な気候を利用して促成栽培。
こと。
⑶ 北部の農業
・二毛作…同じ土地で 1 年に 2 種類の作物を作ること。
⑷ 南部の農業
・シラス台地は火山灰で土地がやせているため,畑作や畜産が
さかん。
⑹ 亜熱帯の沖縄…さとうきびやパイナップルを生産。
3 中国・四国地方の自然環境
⑴ 地形
3 中国・四国地方の自然環境
・中国山地はなだらか・四国山地はけわしい。瀬戸内海は島が
⑴ 地形…中国山地の北側→山陰地方
多い。全体的に平野は少なく狭いのが特徴。
瀬戸内海に面した地域→瀬戸内地方
⑵ 気候
四国山地の南側→南四国地方〔山陽地方〕
・中国 , 四国地方は気候が日本海側・瀬戸内・太平洋側で異な
⑵ 気候…山陰地方:北西の季節風→冬に雪が多い。
るので注意が必要(それぞれの雨温図などでイメージを持た
瀬戸内地方:温暖,年間の降水量が少ない。
せるとよい)。
→ため池
(讃岐平野)
・瀬戸内地方の雨が少ないのは,中国山地と四国山地に挟まれ
南四国地方:南東の季節風や黒潮〔日本海流〕
の影響。
ているのが要因。
→冬でも温暖。
・坂出市や鳴門市などの沿岸では潮の干満を生かして塩田で塩
が作られた。
4 中国・四国地方の産業と交通
⑴ 工業…瀬戸内工業地域(重化学工業が・瀬戸内海の水を利用) 4 中国・四国地方の産業と交通
倉敷市・福山市…製鉄所
⑴ 工業
水島・徳山…石油コンビナート
・瀬戸内海は海上輸送に便利→工業が発展。
⑵ 農業…鳥取砂丘の緑化の取り組み→ らっきょう,メロン
・呉市,尾道市は造船所,広島市が自動車工場。
高知県はピーマンなどの野菜の促成栽培。
⑵ 農業
・南四国では,かつては米の二毛作がさかんだったが,現在は
⑶ 漁業…瀬戸内海では養殖「育てる漁業」が盛ん。
施設園芸農業がさかん。
広島県:かき 愛媛県:まだい・真珠
⑶ 漁業
⑷ 交通網の発達
・高知県室戸市はまぐろの遠洋漁業,土佐清水市はかつおの 1
・高速道路
( 中国自動車道,山陽自動車道),山陽新幹線
本釣りが有名。
・本州四国連絡橋→ス トロー現象(大都市へ人が吸い寄せられ
⑷ 交通網の発達
ること)
・本州四国連絡橋は児島・坂出ルート(瀬戸大橋),神戸・鳴
① 地方中枢都市…広島市→人・もの・情報の中心。ヒートア
門(明石海峡大橋など),尾道・今治ルート(瀬戸内しまなみ
イランド現象。
海道)がある。四国から本州への移動が容易になった一方で,
② 過疎化…山間地域や離島で進む。町おこし・村おこし。
フェリーの廃止や四国地方の商業が衰退。
標準新演習 冬期テキスト 直列型 社会中 1 指導のポイント
北海道地方,東北地方
7B
◆指導ページ P.30 ~ 33 ◆ 【指導のねらい】
★北海道地方,東北地方の自然環境(地形・気候)について理解させる。
★北海道地方,東北地方の産業(農業・工業)の特徴や伝統的な文化の特色についてつかませる。
重要事項の確認
1 北海道地方の自然環境と開発
⑴ 火山がつくった地形
補足知識・留意事項など
1 北海道地方の自然環境と開発
⑴ 火山がつくった地形
・南西部で有珠山など火山が活動。
・洞爺湖…カルデラに水が溜まった湖。
→ジオパークや国立公園に指定。
・ジオパーク…重要な自然遺産を含む,自然遺産を楽しむ公園。
・火山活動への対処…気象庁による避難情報の発信,防災マッ
・火山によって形成された地形の一部→国立公園に指定。
プの作成,砂防ダムの設置,避難訓練の
徹底などで噴火による被害が減少。
⑵ 気候…冷帯〔亜寒帯〕
,気温と温度が低く梅雨がない。
・日本海側:冬は北西の季節風と温暖の対馬海流の影響で雪が
多い。
⑵ 気候
オホーツク海の流氷
1 月半ばサハリンを南下。海は一面流氷におおわれる。3
月末,沖に去り始める。4 月「海明け」。
・海明け…すべての流氷が見えなくなる。海をおおう流氷原
・太平洋側:夏の南東の季節風が寒流の親潮〔千島海流〕
の影響
はプランクトンを育て流氷の下の魚介類を乱獲か
を受けて冷やされ濃霧が発生。
・オホーツク海:流水
⑶ 開拓の歴史
ら守る役割を果たしている。
⑶ 開拓の歴史
屯田兵…北方の警備の役割を兼ねた開拓農民。
明治時代,政府が北海道開拓使を設置。各地から移住した
→アイヌ人は土地を奪われ人口も減少。
屯田兵などによる開拓が進められる。現在は先住民のアイヌ
文化の継承への取り組みが進む。
2 北海道地方の農業
⑶ 畑作
2 北海道地方の農業
輪作…同じ土地で異なる農作物を順番に作ること。
⑴ 稲作
石狩平野は日本有数の稲作地域。もともと泥炭地。
→客土により土地改良や排水施設の建設。
⑵ 畑作
3 東北地方の自然環境
⑴ 地形
リアス海岸…起伏の多い山地が地盤の沈降または海面の上昇
十勝平野日本最大の畑作地域。輪作や混合農業を営む。
により海面下に沈んで生じた海岸。日本では三
⑶ 酪農…根釧大地が中心。
陸海岸・志摩半島・若狭湾・豊後水道などの海
岸にみられる。
3 東北地方の自然環境
⑴ 地形
⑵ 気候
他の地方に比べて高緯度に位置。北と南では年平均気温の
三陸海岸南部:リアス海岸 日本海側:砂浜の海岸線
⑵ 気候…冷涼な気候
差が 3 ~ 4℃ある。
・太平洋側:冬の積雪量は少ない。やませによる冷害が発生。
太平洋側:夏に寒流の親潮〔千島海流〕
の影響でやませと呼ば
れる冷たくしめった北東の風が吹く。
冷害→冷夏による農作物への被害。
・日本海側:夏は晴天が多い。
日本海側:冬は北西の季節風と暖流の対馬海流の影響で雪が
多い。
4 東北地方の伝統と産業
⑴ 伝統産業
4 東北地方の伝統と産業
⑴ 伝統産業
・こけし・家具・鉄器など。
→職人を育成,農家の副業として発達。
農家の副業として地元の森林資材や鉱山資源を利用して伝統
工芸品を作成。
⑵ 農業
・他には南部鉄器,鳴子漆器など。
⑵ 農業
・減反政策… 1970 年以降,食生活の変化により米の消費量が
東北は日本の穀倉地帯。減反政策により転作が進んだ。
⑶ 果樹栽培 津軽平野:りんご 山形盆地:さくらんぼ
福島盆地:もも
⑷ 水産業
減少→米が余る→米の生産量を減らす
⑶ 果樹栽培
・やませの影響で冷害が生じることもある。
・冷涼な気候を利用
・三陸海岸沖の潮目は好漁場。
キャベツ・きゅうり・ほうれんそうなど
・リアス式海岸ではこんぶ・わかめ・かきなどの養殖がさかん。 ⑷ 水産業
⑸ 生活の変化と工業
・かつて:冬は出かせぎへ行く人が増加。
・1970 年以降:東 北自動車道,東北新幹線などの高速交通網
の整備が進み,機械工業が発達。→工業団地
の造成。IC〔集積回路〕
や自動車工場の進出。
潮目…暖流と寒流がぶつかる地域。
標準新演習 冬期テキスト 直列型 社会中 1 指導のポイント
近畿地方,中部地方
8A
◆指導ページ P.34 ~ 37 ◆ 【指導のねらい】
★近畿地方,中部地方の自然環境(地形・気候)ついて理解させる。
★近畿地方,中部地方の産業(農業・工業)の特徴や大阪の大都市圏,古都京都・奈良などの地域の特徴についてつかませる。
重要事項の確認
補足知識・留意事項など
1 近畿地方の自然環境
1 近畿地方の自然環境
⑴ 地形…日本海,瀬戸内,太平洋に面する。
⑴ 地形
若狭湾,志摩半島→リアス海岸
・リアス海岸とは,複雑に入り組んだ海岸地形のこと。
⑵ 気候…北部:北西の季節風→冬に降水量が多い。
南部:南東の季節風,黒潮〔日本海流〕
→温暖,夏に降
2 近畿地方の都市
水量が多い。
⑴ 大阪都市圏
⑶ 地震の対策… 1995 年 阪神・淡路大震災
→住宅の耐震化など対策が進む。
・三大都市圏は東京・大阪・名古屋で形成。
・神戸は現在でも日本有数の国際都市で,世界有数のコンテナ
2 近畿地方の都市
港の神戸港がある。
⑴ 大阪大都市圏〔京阪神大都市圏・関西大都市圏〕
・大阪湾には,24 時間発着可能な関西国際空港がある。
大阪を中心都市,国際都市の神戸や京都・奈良の強いつな
⑶ 古都奈良・京都
がり。ターミナル駅から住宅地,商業地,行楽地を結びつけ
た町づくり。
近畿地方の文化遺産は法隆寺・古都奈良の文化財・古都京
⑵ 大阪
都の文化財・紀伊山地の霊場と参詣道・姫路城の 5 つ。
江戸時代の商業の中心で「天下の代所」と呼ばれた商業都市。
⑷ 周辺の開発
⑶ 古都奈良・京都…平城京・平安京からそれぞれ発展。
1960 年の千里ニュータウンが日本初。
⑷ 周辺の開発…都 市部の過密解消のため,郊外の千里・泉北の
ニュータウンを建設。神戸市はポートアイランド。
3 近畿地方の産業
3 近畿地方の産業
⑴ 工業
⑴ 阪神工業地帯
・阪神工業地帯は,大阪湾を中心に姫路市から和歌山市にかけ
せんい工業を中心に発展。現在東大阪市などに中小工業が
て広がる。
多い。大阪湾沿岸には「パネルベイ」。
・東大阪には中小工場が多く,先端技術産業を支える。
⑵ 伝統工業
⑵ 伝統工業
京都府:西陣織・京友禅・清水焼 奈良県:奈良筆
⑶ 農業…大都市近郊:近郊農業 和歌山県:みかん・梅
・近畿地方は歴史と文化を反映した伝統工業もさかん。
⑷ 林業…温暖で降水量の多い紀伊山地
⑶ 農業
→ 吉野すぎ,尾鷲ひのき
・産地名のついた九条ねぎや賀茂なすなどの京野菜は伝統野菜
として流通。
4 中部地方の自然環境
⑷ 林業
⑴ 気候
・北陸地方:日本海側の気候
・日本有数の林業地帯だが,近年は外国からの木材輸入の増加。
北西の季節風で冬に降水量が多く,豪雪地域。
林業後継者の減少と高齢化などの課題がある。
・中央高地:内陸性の気候
標高が高く,冬の寒さが厳しい。また年間の降水
4 中部地方の自然環境
量が少ない。
⑴ 気候
・東海地方:太平洋側の気候
暖流の影響で冬でも比較的暖かく,夏の降水量が
・中央高地地方は日本アルプスがあり,「日本の屋根」ともよ
多い。
ばれる。
⑵ 輪中…濃尾平野西部
木曽川・長良川・揖斐川下流の低地で洪水から家や農地を守
5 中部地方の工業
るため,村を高い堤防で囲んだ集落。
⑴ 中京工業地帯
5 中部地方の工業
名古屋市を中心に三重県北部や岐阜県南東部まで。豊田市は
⑴ 中京工業地帯…豊田市の自動車組み立て工場と数多くの関連
地域全体で自動車の生産を行い,地域経済に大きな影響を与
工場。
える企業城下町に発展。
⑵ 東海工業地域…浜松市のピアノ・バイク,富士市の製紙・パ
⑷ 北陸地方
ルプ業など。
地場産業は農家の副業として,農業をできない冬に発達。
⑶ 中央高地…戦前:製糸業→戦後:精密機械工業
近年は IC などの電気機械工業。
⑷ 北陸地方…冬の間の農家の副業→地場産業
6 中部地方の農業
6 中部地方の農業
⑴ 北陸地方…客土による土地改良。
→日本を代表する水田単作地帯
(銘柄米の栽培)
⑵ 中央高地
・扇状地:甲府盆地,長野盆地→ぶどう・ももなどの果樹栽培
・八ヶ岳などの高冷地:高原野菜の抑制栽培
⑶ 東北地方…静岡県:茶・みかん
愛媛県の知多半島・渥美半島:施設園芸農業
⑴ 北陸地方
・新潟県の越後平野を中心に,東北地方と並ぶ日本の穀倉地帯。
⑵ 中央高地
・高原野菜のレタス,キャベツ,はくさいなど。
・盆地のまわりには扇状地という緩やかな傾斜地が発達。
標準新演習 冬期テキスト 直列型 社会中 1 指導のポイント
関東地方,中部地方
8B
◆指導ページ P.38 ~ 41 ◆ 【指導のねらい】
★関東地方,中部地方の自然環境(地形・気候)や関東地方の人口の集中について理解させる。
★関東地方,中部地方の産業(農業・工業)の特徴や関東地方の東京大都市圏の特徴についてつかませる。
重要事項の確認
1 関東地方の自然環境
補足知識・留意事項など
1 関東地方の自然環境
⑴ 地形…日本最大の関東平野→関東ロームにおおわれている。
⑴ 地形
日本最大の流域面積→利根川
・関東地方は平野の占める割合が大きい。
⑵ 気候 大部分が太平洋側の気候
⑶ 気候
・冬:北西の季節風〔からっ風〕により乾燥する。
・海岸部は暖流の黒潮の影響で冬でも暖かい。
・夏:都市部はヒートアイランド現象。
2 東京大都市圏の形成
2 東京大都市圏の形成
⑴ 東京大都市圏
⑴ 東京大都市圏…首都東京には日本の中枢機能が集まる。日本
・中枢機能…国会議事堂,官庁,最高裁判所
の総人口の 3 分の 1 が集中。
⑶ 通勤・通学圏
・5 つの政令指定都市→横浜・川崎・相模原・さいたま・千葉
・近年,都心や臨海部の再開発により,人口のドーナツ化減少
⑵ 空港・港…国内線:東京国際空港
(羽田)
は強まる。
国際線:成田国際空港
(成田)
⑷ 都市問題
港:東京港,横浜港
・新宿を新都心,池袋・渋谷などを副都心とする。
⑶ 通勤・通学圏…郊外から東京への通勤・通学者が多い。
神奈川県:みなとみらい 21 埼玉県:さいたま新都心
→郊外では夜間人口よりも昼間人口が少ない。
⑷ 都市問題…過密にともない,朝夕のラッシュアワーやヒート 3 関東地方の産業
アイランド現象。
・都市機能の分散
千葉県:幕張新都心 茨城県:筑波研究学園都市
⑴ 工業
・京浜工業地帯
(東京都・神奈川県の東京湾沿岸部を中心に発
達)は機械工業の割合が高い。
・横浜港や千葉港は石油などを多く輸入。
3 関東地方の産業
⑴ 工業…臨海部:京浜工業地帯・京葉工業地帯を形成。
内陸部:北関東工業地域を形成(工業団地が点在)。
⑵ 農業…関東平野:近郊農業
山間部:高原野菜の輸送園芸農業
( 群馬県嬬恋村)
・東京都は日本や世界の情報が集まるため,出版・印刷業が集
中。
・京葉工業地帯
(千葉県の東京湾沿いを中心に発達)は化学や金
属鉱業の割合が高い。
・北関東工業地域は埼玉・群馬・栃木・茨城に工業団地が点在
→電 気機械・自動車・IC・コンピュータなどで組立型の機
4 中部地方の自然環境
⑴ 気候
械工業。
⑵ 農業
・北陸地方…日本海側の気候。北西の季節風で冬は豪雪地帯。
・中央高地…内陸性の気候。標高が高く,冬の寒さが厳しい。
・大都市に近い有利な条件を生かし(近郊農業)特に茨城県と千
葉県の農業生産額は日本有数。
・東海地方…太平洋側の気候。暖流の影響で冬でも比較的暖かい。
⑶ 輪中…濃尾平野西部の木曽川・揖斐川・長良川下流の低地で 4 中部地方の自然環境
は洪水から家や農地を守るため,村を高い堤防で囲ん
だ集落のこと。
⑴ 気候
・中央高地地方は日本アルプスがあり,「日本の屋根」ともよ
ばれる。
5 中部地方の工業
⑴ 中京工業地帯
豊田市など大規模な自動車組み立て工場の周辺には部品をつ
くる関連工場が数多く立地する。
⑵ 東海工業地域
浜松市の楽器・バイク,富士市の製紙・パルプなど。
⑶ 中央高地…戦前は製糸業→戦後は精密機械工業
⑷ 北陸地方…冬の間の農家の副業→地場産業
6 中部地方の農業
⑴ 北陸地方…客土による土地改良。
→日本を代表する水田単作地帯。銘柄米を栽培。
⑵ 中央高地…扇状地:甲府盆地,長野盆地→果樹栽培
高冷地:八ヶ岳→抑制栽培
⑶ 東海地方…静岡県:茶・みかん
愛知県の知多半島・渥美半島:施設園芸農業
5 中部地方の工業
⑴ 中京工業地帯
名古屋市を中心に三重県北部から岐阜県南東部まで。豊田市
は地域全体で自動車の生産を行い,地衣域経済に大きな影響
を与える企業城下町に発展。
⑶ 北陸地方
・地場産業は農家の副業として農業をできない冬に発達。
6 中部地方の農業
⑴ 北陸地方
・新潟県の越後平野を中心に,東北地方とならぶ日本の穀倉地
帯。
⑵ 中央高地
・高原野菜はレタス,キャベツ,はくさいなど。
・盆地のまわりには扇状地というゆるやかな傾斜地が発達。
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