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必修新演習 冬期テキスト 中3社会 指導のポイント 世界地理 1 ◆指導ページ P.2 ~ 7 ◆ 【指導のねらい】 ★大陸と大洋,地球上での位置の決まり方,世界の地域区分,世界の気候について理解させる。 ★世界の各州の特色について理解させる。 学 習 内 容 1 世界の姿⇒演習 1 ⑴ 地球 補足知識・留意事項など 1 世界の姿 ⑵ 世界の国々 ・六大陸…ユーラシア大陸・アフリカ大陸・北アメリカ大陸・ ・本初子午線…ロンドンを通る経線で,世界の標準時の基準。 南アメリカ大陸・南極大陸・オーストラリア大陸 ・赤道が通る場所を確認する。アフリカではギニア湾,アジア ・三大洋…太平洋・大西洋・インド洋 ⑵ 世界の国々… 190 あまりの国々 ⑶ 地図 ・経度と緯度…経度→本初子午線を 0 度,緯度→赤道を 0 度 ・中心からの距離と方位が正しい地図…航空図 ・緯線と経線が直角に交わった地図…高緯度ほど面積拡大 ⑷ 世界の気候 ・寒帯…雪と氷におおわれる,ツンドラ ・冷帯 (亜寒帯)…針葉樹林(タイガ),永久凍土 ・温帯 ○地中海性気候…夏に乾燥 ○西岸海洋性気候…偏西風の影響 ○温暖 (温帯)湿潤気候…季節風 (モンスーン)の影響 ・熱帯…一年を通して気温が高い ・乾燥帯…年間を通して雨が少ない ・高地…標高が高くなるほど気温が下がる ⑸ 世界の宗教…三大宗教(仏教・キリスト教・イスラム教) インドでヒンドゥー教 2 世界の諸地域⇒演習 2 ⑴ アジア ではインドネシア,南アメリカではブラジルのアマゾン川河 口付近を通る。 ⑶ 地図 ・緯線と経線が直角に交わった地図では,赤道から北極や南極 に近づくほど,実際よりも面積や距離が拡大して表される。 ・中心からの距離と方位が正しい地図では,中心の地点と任意 の地点を直線で結ぶと,2 地点間の最短距離と中心から見た 正しい方位がわかる。 ⑷ 世界の気候 ・雨温図を判別するときの注目点について説明しておく。 ○寒帯…年平均気温がマイナス ○冷帯…夏と冬の気温差が大きい ○温帯…夏の降水量が少ない→地中海性気候 年間を通して毎月平均して降雨→西岸海洋性気候 年間を通して比較的雨が多い→温暖湿潤気候 ○乾燥帯…年間の降水量が少ない ⑸ 世界の宗教 ・仏教…紀元前 6 世紀ごろ釈迦が開く。東アジア,タイなど。 ・キリスト教… 1 世紀にイエスが開く。ヨーロッパ・アメリカ。 ・イスラム教… 7 世紀にムハンマドが開く。西アジア。 教典はコーラン,メッカに向かって礼拝。 ・中国…人口の約 9 割が漢族,沿岸部に経済特区(経済特別区) ・東南アジア…プランテーション,ASEAN (東南アジア諸国連合) 2 世界の諸地域 ⑴ アジア ・西アジア… OPEC(石油輸出国機構),イスラム教 ・アジア NIES … 1970 年代以降工業化 ⑵ ヨーロッパ ・農業…地中海式農業・混合農業 ・EU (ヨーロッパ連合) …共通通貨ユーロ,加盟国間の経済格差 ⑶ アフリカ…プランテーション農業(カカオなど),レアメタル 南アフリカ共和国でかつてアパルトヘイト ⑷ 北アメリカ ・人口構成…ヨーロッパ系,アフリカ系,ヒスパニックなど ・アメリカ合衆国…適地適作,企業的な農業 サンベルト,シリコンバレー,多国籍企業 ⑸ 南アメリカ…インディオ(先住民) アマゾン川流域で熱帯林伐採,焼畑農業 ブラジルでバイオエタノール ⑹ オセアニア ・オーストラリア…アボリジニ(先住民),白豪主義 牛や羊の牧畜,多文化社会 ・ニュージーランド…マオリ(先住民) ・経済特区 …中国が 1979 年以降,対外開放政策の一つとして海外の技 術や資本を導入するため解放している地域のこと。シェン チェン,アモイなど。 ・アジア NIES … 1970 年代に急速に工業化が進んだ,大韓民国,香港,台 湾,シンガポールなどの国と地域。 ⑵ ヨーロッパ ・地中海式農業 …乾燥する夏にオリーブやぶどうを,冬に小麦を栽培する。 ・混合農業 …家畜の飼育と小麦などの穀物栽培を組み合わせた農業。 ⑶ アフリカ ・アフリカは 19 世紀にほとんどがヨーロッパの植民地となっ た。1960 年以降に多くの国が独立した。 ⑷ 北アメリカ ・農業…南から北へ綿花地帯→小麦地帯→とうもろこし地帯 →小麦地帯 ⑸ 南アメリカ ・ブラジルで近年,さとうきびやとうもろこしなどの植物原料 からつくられるアルコール燃料の生産がさかん。 ⑹ オセアニア ・日本はオーストラリアから鉄鉱石,石炭を輸入している。 必修新演習 冬期テキスト 中3社会 指導のポイント 日本地理 2 ◆指導ページ P.8 ~ 13 ◆ 【指導のねらい】 ★国土や気候の特徴を理解させる。 ★地方ごとの産業,地形を理解させる。 学 習 内 容 1 日本の姿⇒演習 1 ⑴ 国土 ・領土,領海,領空,(排他的)経済水域 ・東西南北の端…南鳥島・与那国島・沖ノ鳥島(護岸工事) 択捉島(北方領土) ⑵ 標準時と時差 ・標準時…兵庫県明石市を通る東経 135 度の経線を基準 ・時差… 2 地点間の経度の差÷ 15 ⑶ 気候 ・北海道…冷帯(亜寒帯) ・日本海側の気候…冬に北西の季節風の影響で降水量が多い ・太平洋側の気候…夏に南東の季節風の影響で降水量が多い ・中央高地の気候…夏と冬の気温差が大きい ・瀬戸内の気候…年間を通して雨が少ない ・南西諸島…亜熱帯 ⑷ 自然 ・世界…環太平洋造山帯,アルプス・ヒマラヤ造山帯 ・日本…日本アルプス・フォッサマグナ,扇状地,三角州 リアス海岸 ⑸ 人口…少子高齢社会,三大都市圏に人口集中,過密・過疎地域 ⑹ 産業 ・農業…大都市周辺で近郊農業,促成栽培,抑制栽培 ・漁業…養殖漁業・栽培漁業 ・工業…太平洋ベルトに中京・阪神・京浜工業地帯 ・貿易…加工貿易,多国籍企業 ⑺ 地形図…実際の距離=地図上の長さ×縮尺の分母 2 日本の諸地域⇒演習 2 ⑴ 九州 ・農業…稲作(筑紫平野),促成栽培 (宮崎平野) ・工業…八幡製鉄所→北九州工業地域 ⑵ 中国・四国 ・人口…山間部で過疎 ・産業…促成栽培 (高知平野),みかん(愛媛県),瀬戸内工業地域 ⑶ 近畿 ・大阪大都市圏…大阪(「天下の台所」),奈良・京都に世界遺産 ・産業…近郊農業,阪神工業地帯 ⑷ 中部 ・農業…北陸→稲作,中央高地→果樹栽培,高原野菜の抑制栽培 東海→茶の栽培・施設園芸農業 ・工業…中京工業地帯・東海工業地域 ⑸ 関東 ・自然…関東ローム,からっ風,利根川 ・東京大都市圏…東京→昼間人口>夜間人口 ・産業…近郊農業,臨海部に京浜工業地帯・京葉工業地域, 内陸部に北関東工業地域 ⑹ 東北 ・農業…日本の穀倉地帯(稲作),さくらんぼ(山形盆地), りんご(津軽平野) ⑺ 北海道 ・歴史…先住民はアイヌ,明治時代から開拓→屯田兵 ・農業…稲作(石狩平野・上川盆地),畑作(十勝平野) 酪農 (根釧台地) 補足知識・留意事項など 1 日本の姿 ⑴ 国土 ・沖ノ鳥島 … 200 海里の(排他的)経済水域の減少を防ぐため,水没し ないように護岸工事が行われた。 ・北方領土 …択捉島・国後島・色丹島・歯舞群島の島々。現在はロシ ア連邦に占拠されている。 ⑶ 気候 ・雨温図が判別できるようにポイントを解説する。 ○年間降水量が多い…冬に多い→日本海側 夏に多い→太平洋側 ○年間降水量が少ない…1月の気温が氷点下→中央高地 一年を通して温暖→瀬戸内 ○年平均気温が 10 度以下…北海道の気候(冷帯) ○年平均気温が 20 度以上…南西諸島の気候(亜熱帯) ⑹ 産業 ・促成栽培…ほかの産地より時期を早めて生産して出荷する。 ・抑制栽培…ほかの産地より時期を遅らせて出荷する。 ・施設園芸農業…ビニールハウスや温室などを利用する。 ・養殖漁業…いけすなどの施設で魚や貝を育てて出荷する。 ・栽培漁業…稚魚や稚貝を川や海に放流して大きくなってか らとる漁業。 2 日本の諸地域 ⑴ 九州 ・シラス台地…水はけのよい火山灰土。畜産がさかん。 ・北九州工業地域 …エネルギー革命(石炭から石油)で地位が低下→ICや 自動車工業が進出。 ⑵ 中国・四国 ・山間部…過疎化が問題。四国山地・中国山地。 ⑶ 近畿 ・阪神工業地帯…中小工場が多い。 ⑷ 中部 ・中京工業地帯…日本一の出荷額。自動車産業がさかん。 ⑸ 関東 ・北関東工業地域 …高速道路の整備を背景に,地方自治体が工業団地を造 成して工場を誘致して形成された。 ⑹ 東北 ・やませ…東北地方北部の太平洋側に夏にふく北東風。 この地域に冷害をもたらすこともある。 ⑺ 北海道 …先住民のアイヌ民族が暮らしていたが,明治初期に札幌 に北海道開拓使が置かれて開発が進められた。 必修新演習 冬期テキスト 中3社会 指導のポイント 古代〜中世 3 ◆指導ページ P.14 ~ 19 ◆ 【指導のねらい】 ★それぞれの時代の特徴をとらえながら,律令国家の成立までの過程と推移を理解させる。 ★鎌倉時代と室町時代の政治,社会の変化を理解させる。 学 習 内 容 1 古代の日本⇒演習 1 ⑴ 古代文明…エジプト文明・メソポタミア文明・インダス文明 ⑵ 中国文明…殷→周→秦→漢 補足知識・留意事項など 1 古代の日本 ⑵ 中国文明 ・殷では漢字のもととなった甲骨文字,周では孔子の儒教,秦 ⑶ 縄文時代…縄文土器,貝塚,土偶 では始皇帝が築いた万里の長城,漢ではシルクロードなども ⑷ 弥生時代…稲作・金属器(鉄器・青銅器)の伝来 解説する。 奴国が漢から金印,邪馬台国の卑弥呼が魏に使い ⑸ 大和政権 (ヤマト王権) …大王,前方後円墳(まわりに埴輪) 渡来人が文化・技術を伝える ⑹ 飛鳥時代 ・聖徳太子…冠位十二階・十七条の憲法・遣隋使の派遣 ⑹ 飛鳥時代 ・班田収授法 …戸籍をつくり,6 歳以上の男女に口分田をあたえ耕作させ て,死んだら口分田を返させる制度。 ・律令制度において,農民は口分田を耕して収穫した稲の約 ・大化の改新…中大兄皇子・中臣鎌足→公地公民,壬申の乱 3%を納める租や,労役の代わりに布を納める庸,特産物を ・律令国家…大宝律令→班田収授法 (6 歳以上に口分田) 都まで運んで納める調などの税を負担した。 農民の負担→租・庸・調,防人 ・飛鳥文化…聖徳太子の法隆寺,釈迦三尊像 ⑺ 奈良時代…平城京 ・聖武天皇…都に東大寺の大仏,地方に国分寺・国分尼寺 ・墾田永年私財法…開墾地の永久所有を認める→荘園 ・天平文化…東大寺正倉院,万葉集,古事記,日本書紀 ⑻ 平安時代…平安京 ・桓武天皇…坂上田村麻呂(征夷大将軍)の東北遠征 ・摂関政治…藤原道長・頼通のとき全盛 ・国風文化…かな文字→紫式部の源氏物語・清少納言の枕草子 寝殿造,浄土信仰→平等院鳳凰堂 ⑺ 奈良時代 ・聖武天皇のころの仏教文化を天平文化という。 ⑻ 平安時代 ・藤原氏は娘を天皇の后にして,天皇が幼いときには摂政,成 人してからは関白として,天皇に代わって政治を行った。 2 中世の日本 ⑵ 鎌倉幕府 ・御恩と奉公 …将軍が御家人の土地を保護したり新しい土地をあたえたり することを御恩といい,それに対して武士は忠誠を誓った (奉公)。 2 中世の日本⇒演習 2 ⑴ 武士のおこり ・武士団の形成…源氏と平氏 ・院政…白河上皇(天皇の位を退いても政治の実権を握る) ・平清盛…平治の乱に勝利,日宋貿易(兵庫の港,航路整備) 壇ノ浦で平氏滅亡 ⑵ 鎌倉幕府 ・政治 ○鎌倉幕府…源頼朝が征夷大将軍,御恩と奉公,守護・地頭 ○承久の乱…後鳥羽上皇が幕府に挙兵,六波羅探題の設置 ○執権政治…北条氏による政治,北条泰時の御成敗式目 ○元寇…元の二度の襲来を北条時宗が退ける,徳政令 ・社会…二毛作,定期市の始まり ・鎌倉文化…平家物語,新古今和歌集,金剛力士像(運慶ら) ⑶ 建武の新政…後醍醐天皇が朝廷中心の政治→吉野に南朝 ⑷ 室町幕府 ・足利尊氏…京都に北朝,征夷大将軍となる ・足利義満…南北朝合一,勘合貿易,金閣 ⑸ 応仁の乱…足利義政のころ,将軍・守護大名の相続争い →京都中心に戦乱→下剋上・戦国大名(分国法) ⑹ 社会 ・農村…惣 (自治組織),寄合 ・産業…土倉・酒屋(金融),座 (同業者組合) 馬借・車借(運送) ・一揆…正長の土一揆,山城の国一揆,加賀の一向一揆 ・北山文化…足利義満の金閣,能(観阿弥・世阿弥) ・東山文化…銀閣・書院造,雪舟が水墨画を大成する ・鎌倉時代には西日本で二毛作が始まり,牛馬耕が行われるよ うになった。交通の要所では定期市も開かれるようになった。 ※鎌倉時代の仏教 ・浄土宗(法然)・浄土真宗(親鸞),禅宗(道元・栄西),日蓮 宗(日蓮)など鎌倉仏教についても解説しておく。 ⑶ 建武の新政 …公家を重視した政治だったため,武家の不満が高まり,2 年 ほどで失敗に終わった。 ⑷ 室町幕府 ・勘合貿易 …倭寇の船を区別するために,正式な貿易船に勘合という合 札をもたせて行った貿易。 ⑹ 社会 ・室町時代には,農村で惣とよばれる自治組織が生まれた。ま た,運送業者の馬借・問丸,同業者組合の座が現れた。 必修新演習 冬期テキスト 中3社会 指導のポイント 近世〜近代前半 4 ◆指導ページ P.20 ~ 25 ◆ 【指導のねらい】 ★江戸幕府のしくみと三大改革,社会の変化を理解させる。 ★日本が立憲国家にいたる過程を理解させる。 学 習 内 容 1 近世の日本⇒演習 1 ⑴ ヨーロッパの動き ・十字軍の遠征…聖地エルサレムの奪回のため→ルネサンス ・宗教改革…ルター・カルバン→旧教側はイエズス会結成 ・新航路の発見…コロンブス,バスコ・ダ・ガマ,マゼラン ⑵ 安土桃山時代 ・ヨーロッパ人の来航…鉄砲・キリスト教の伝来,南蛮貿易 ・織田信長…桶狭間の戦い,長篠の戦い,楽市・楽座 ・豊臣秀吉…天下統一,太閤検地と刀狩で兵農分離,大阪城 ⑶ 江戸幕府の成立…関ヶ原の戦い→徳川家康が征夷大将軍 ・幕藩体制…親藩・譜代・外様,武家諸法度,参勤交代 ・鎖国…朱印船貿易 (東南アジアに日本町)→キリスト教禁教令 →島原・天草一揆→ポルトガル船の来航禁止 長崎で中国・オランダと貿易,絵踏 ・産業…農具の改良・新田開発,五街道 大阪に蔵屋敷 (「天下の台所」) ⑷ 幕政の推移…関ヶ原の戦い→徳川家康が征夷大将軍 ・徳川綱吉…生類憐みの令,元禄文化 ・徳川吉宗…享保の改革→公事方御定書,目安箱 ・田沼意次…株仲間を奨励 ・松平定信…寛政の改革→朱子学以外を禁止 ・水野忠邦…天保の改革,株仲間の解散 ・幕府の衰退…百姓一揆・打ちこわしの多発,異国船打払令 大阪で大塩平八郎の乱 2 近代の日本⇒演習 2 ⑴ ヨーロッパの近代化 ・市民革命…イギリスでピューリタン革命, 名誉革命 (権利章典) アメリカで独立戦争(独立宣言),南北戦争 フランスでフランス革命(人権宣言) ・産業革命…イギリスから始まる→資本主義の成立 ⑵ 開国と倒幕 ・開国 ○ペリーの来航…日米和親条約 (下田・函館開港) ○日米修好通商条約…関税自主権がない・治外法権を認める ・倒幕…尊王攘夷運動,薩長同盟→大政奉還→戊辰戦争 ⑶ 明治維新…五箇条の御誓文 (政府の方針) ・中央集権…版籍奉還→廃藩置県 ・富国強兵…学制,徴兵令 (20 歳以上の男子に兵役) 地租改正 (土地所有者が地価の 3%を現金で納入) ・殖産興業…富岡製糸場 ・外交…岩倉使節団,樺太・千島交換条約 ⑷ 自由民権運動 ・民撰議院設立の建白書→内閣制度(伊藤博文) ・大日本帝国憲法…ドイツの憲法を参考,第一回帝国議会 ⑸ 日清・日露戦争 ・日清戦争…甲午農民戦争→日本と清が出兵 下関条約で賠償金・台湾を得る→三国干渉 ・日英同盟…ロシアの南下に対して日英の利害が一致 ・日露戦争…ポーツマス条約→南樺太・韓国での日本の優越権 ・東アジア…日本の韓国併合,辛亥革命(孫文)→中華民国 ⑹ 条約改正… 1894 年に治外法権撤廃(陸奥宗光) 1911 年に関税自主権を回復(小村寿太郎) ⑺ 産業の発達…八幡製鉄所→重工業の発達,産業革命→財閥 補足知識・留意事項など 1 近世の日本 ⑵ 安土桃山時代 ・長篠の戦いは織田信長と徳川家康の連合軍が,鉄砲を活用し た集団戦法で,武田勝頼の軍をやぶった戦い。 ・検地によって農民は土地に対する権利を得たが,年貢を納め る義務を負うこととなった。 ⑶ 江戸幕府の成立 ・徳川家一門の大名を親藩,古くから徳川家に従っていた家来 の大名を譜代,関ヶ原の戦い前後から従った大名を外様とい う。 ・参勤交代 …大名が一年おきに江戸と領地を往復する制度で,3 代将軍 徳川家光が武家諸法度に付け加えた。 ※江戸時代の文化については,上方の商人中心の元禄文化(徳 川綱吉のころ→井原西鶴・近松門左衛門など)と江戸の庶民 中心の化政文化(葛飾北斎,安藤広重など)についても解説し ておく。また,国学(本居宣長の古事記伝)や蘭学(杉田玄白 らの解体新書),庶民の教育機関として各地に寺子屋が開か れたことも触れておきたい。 2 近代の日本 ⑶ 明治維新 ・地租改正によって収穫高に関係なく一定の税金が現金で入る ようなり,新政府の財政は安定した。 ⑷ 自由民権運動 ・自由民権運動は,武力ではなく言論によって,国民が政治に 参加する権利を確立させようという運動。 ・大日本帝国憲法は,伊藤博文が君主権の強いドイツの憲法を 参考にして草案を作成した。 ・帝国議会は貴族院と衆議院から成る二院制で,衆議院議員選 挙では直接国税 15 円以上を納める 25 歳以上の男子に選挙権 があたえられた。 ⑸ 日清・日露戦争 ・下関条約で得た賠償金の一部を利用して,九州に八幡製鉄所 が建設された。 ・三国干渉は,ロシア・フランス・ドイツの 3 か国が下関条約 で日本が得た遼東半島を清に返還するように求めたできごと。 ・ポーツマス条約で,日本は北緯 50 度以南の樺太を得た。 必修新演習 冬期テキスト 中3社会 指導のポイント 近代後半〜現代 5 ◆指導ページ P.26 ~ 31 ◆ 【指導のねらい】 ★第一次世界大戦,第二次世界大戦の経過・結果を理解させる ★日本の復興と国際社会への復帰についてを理解させる。 学 習 内 容 1 二度の大戦と日本⇒演習 1 ⑴ 第一次世界大戦 ・開戦…三国同盟と三国協商の対立→サラエボ事件→開戦 日本→日英同盟を理由に参戦 中国に二十一か条の要求 ・ロシア革命…レーニンの指導 日本→シベリア出兵・米騒動 ・戦争の終結…ドイツ降伏→ベルサイユ条約→国際連盟 ドイツでワイマール憲法 ・民族自決…中国で五・四運動,朝鮮で三・一独立運動 ⑵ 大正デモクラシー…民本主義(吉野作造),原敬の政党内閣 普通選挙法→ 25 歳以上の男子に選挙権 治安維持法→社会主義の取り締まり ⑶ 世界恐慌…ニューヨークで株価暴落 アメリカ→ニューディール政策 イギリス・フランス→ブロック経済 ⑷ 軍部の台頭 ・満州事変…満州国建国(溥儀が元首)→国際連盟脱退 ・五・一五事件…海軍の将校が犬養毅首相を暗殺する ・二・二六事件…陸軍の将校が首相官邸を襲撃する ・日中戦争…北京郊外で武力衝突,国家総動員法の制定 ⑸ 第二次世界大戦…ドイツがポーランドに侵攻 日独伊三国同盟 ⑹ 太平洋戦争…真珠湾のアメリカ軍基地を攻撃,沖縄戦 広島・長崎に原子爆弾→ポツダム宣言を受諾 2 戦後の日本と世界⇒演習 2 ⑴ 戦後改革 ・選挙権の拡大… 20 歳以上の男女に選挙権 ・経済の改革…財閥解体,労働組合法・労働基準法の制定 ・教育の改革…教育基本法の制定,9 年間の義務教育 ・農地改革…自作農の増加 ⑵ 日本国憲法 ・三原則…国民主権,基本的人権の尊重,平和主義 ・天皇…日本国と国民統合の象徴 ⑶ 国際社会…国際連合の設立 冷たい戦争 (米ソの対立)→朝鮮戦争 ⑷ 国際社会復帰 ○サンフランシスコ平和条約・日米安全保障条約 ○日ソ共同宣言→国際連合加盟 ○日韓基本条約,日中平和友好条約 ⑸ 国民生活の変化 ・高度経済成長→石油危機→安定成長,バブル経済 ⑹ 冷戦の終結 ・東欧諸国の民主化→ベルリンの壁の崩壊→東西ドイツ統一 ソ連の解体 ・アメリカ同時多発テロ→イラク戦争 ⑺ 現代日本の課題…持続可能な社会の実現,エネルギー問題 補足知識・留意事項など 1 二度の大戦と日本 ⑴ 第一次世界大戦 ・第一次世界大戦中に,帝政ロシアで,レーニンを指導者とす る社会主義革命がおこり,各国は革命の波及を恐れてシベリ アに出兵した。これを見越した商人たちが米を買い占めたた め,米価が高騰し,富山県から米騒動が始まった。 ・国際連盟はアメリカ大統領ウィルソンが提唱したが,アメリ カは議会の反対で加盟しなかった。 ⑵ 大正デモクラシー ・普通選挙法 …それ以前の納税額による制限がなくなった。全人口に占め る有権者の割合は約 20%に上昇した。 ⑶ 世界恐慌 ・ニューディール政策 …積極的に公共事業をおこし,労働者を保護する政策。 ・ブロック経済 …植民地との経済的な結びつきを強め,第三国からの輸入品 に高い関税をかける政策。 ⑷ 軍部の台頭 ・五・一五事件 …満州国建国に反対した犬養毅首相が暗殺され,政党政治が 終わった。 ・国家総動員法 …国の産業や経済,国民生活すべてを戦争に動員できるとす る法律。 2 戦後の日本と世界 ⑴ 戦後改革 ・農地改革 …政府が地主の土地を買い入れて,小作人に安く売り渡す政 策。これにより,自作農が大幅に増えた。 ⑶ 国際社会 ・冷たい戦争(冷戦) …アメリカとソビエト連邦が直接戦火を交えることなく,核 兵器の開発競争などで対立している状態。朝鮮戦争では, 在日アメリカ軍が軍需物資を日本で調達したので,日本経 済の復興が早まった。また,朝鮮戦争をきっかけに警察予 備隊が結成され,のちに自衛隊となった。 ⑸ 国民生活の変化 ・第四次中東戦争をきっかけに産油国が輸出制限を行い原油価 格が高騰したこと(石油危機)で,先進工業国は不況に落ち入 り,日本でも高度経済成長が終わることとなった。 ・バブル経済 …投機によって株価や地価が異常に高くなった。この好景気 は 1991 年に崩壊した。 必修新演習 冬期テキスト 中3社会 指導のポイント 人権と政治 6 ◆指導ページ P.32 ~ 37 ◆ 【指導のねらい】 ★法が保障する国民の権利を理解させる。 ★国会・内閣・裁判所の三権の関連性(均衡と抑制)を理解させる。 学 習 内 容 1 人権と日本国憲法,選挙と政党⇒演習 1 ⑴ 人権…人権思想→市民革命 ワイマール憲法,世界人権宣言→国際人権規約 ⑵ 日本国憲法 ・天皇… 「日本国と日本国民統合の象徴」 内閣の助言と承認→国事行為 ・三原則…国民主権・基本的人権の尊重・平和主義 ⑶ 基本的人権の尊重 ・平等権…男女雇用機会均等法・男女共同参画社会基本法 ・自由権…身体の自由,精神の自由,経済活動の自由 ・社会権…生存権(第 25 条),教育を受ける権利 勤労の権利・労働基本権 ・基本的人権を守るための権利…参政権など ・新しい人権…環境権,知る権利 プライバシーの権利,自己決定権 ⑷ 平和主義…戦争の放棄・戦力の不保持,非核三原則 ⑸ 国民の義務…勤労・納税・子どもに普通教育を受けさせる ⑹ 選挙 ・選挙制度…小選挙区制,比例代表制 ○衆議院…小選挙区比例代表並立制 ○参議院…選挙区制と比例代表制 ・マニフェスト(政権公約) ⑺ 政党政治…与党(政権を担当)と野党(政権を担当していない) 連立政権(複数の政党からなる) 2 国の政治と地方の政治⇒演習 2 ⑴ 国会…国権の最高機関・唯一の立法機関,二院制 ・仕事…法律の制定,予算の議決(衆議院に先議権) 内閣総理大臣の指名,弾劾裁判所の設置 内閣不信任決議(衆議院のみ)など ・衆議院の優越…解散のある衆議院に強い権限 ・種類…常会・臨時会・特別会・参議院の緊急集会 ⑵ 内閣…内閣総理大臣と国務大臣→閣議 ・仕事…予算の提出・政令の制定・条約の締結など ・議院内閣制…国会に対し連帯責任 ・内閣不信任決議…内閣は 10 日以内に衆議院を解散するか総 辞職する ⑶ 裁判所…最高裁判所,下級裁判所 ・裁判の種類 ○民事裁判…原告と被告 ○刑事裁判…検察官が被疑者を被告人として起訴 ・三審制…同じ事件で 3 回まで裁判,控訴→上告 ・司法制度改革…裁判員制度 (国民が刑事裁判に参加) ⑷ 三権分立…三権の均衡と抑制→権力の濫用をふせぐ ⑸ 地方公共団体…首長と地方議会議員は住民の直接選挙 ・地方議会の仕事…条例の制定,予算の議決など ・住民の政治参加…直接請求権,オンブズパーソン制度 住民投票 ・地方分権…仕事・財源など国→地方,地方分権一括法 ・地方財政…地方税・地方交付税交付金・国庫支出金・地方債 補足知識・留意事項など 1 人権と日本国憲法,選挙と政党 ⑴ 人権 ・ワイマール憲法(1919 年にドイツで制定された)は,「人間に 値する生存」という文言で社会権(生存権)を保障した世界で 最初の憲法である。 ⑵ 日本国憲法 ・非核三原則…核兵器を持たず,つくらず,持ち込ませず ⑶ 基本的人権の尊重 ・環境権→環境基本法・環境省 ・知る権利→情報公開法 ・プライバシーの権利→個人情報保護法 ・自己決定権→医療現場におけるインフォームド・コンセント ⑹ 選挙 ・小選挙区制…一つの選挙区で一人の代表を選ぶ ・比例代表制…政党の得票に応じて議席を配分する 2 国の政治と地方の政治 ⑴ 国会 ・予算の議決・条約の承認,内閣総理大臣の指名,法律案の議 決などには衆議院の優越が認められている。例えば,法律案 において参議院が衆議院と異なった議決をした場合,衆議院 が出席議員の 3 分の 2 以上の多数で再可決したときは,法律 となる。 ・弾劾裁判 …裁判官を辞めさせるかどうかを判断する裁判で,三権分立 において,国会から裁判所への抑制にあたる。 ⑵ 内閣 ・議院内閣制 …内閣が国会の信任によって成立し,国会に対して連帯して 責任を負うしくみ。 ⑶ 裁判所 ・三審制 …裁判を慎重に行うため,一つの事案について 3 回まで裁判 を受けることができるしくみ。一審の判決に不服の場合は 第二審に控訴し,さらに不服の場合は上告する。 ⑷ 三権分立 ・違憲立法審査 …国会が制定する法律が合憲か違憲かを判断する。最高裁判 所はその最終決定権を持っているので,「憲法の番人」と よばれる。 ・国民審査 …衆議院議員総選挙のときに,国民が最高裁判所の裁判官が 適任か否かを投票によって判断する。 ⑸ 地方公共団体 ・直接請求権は,入試でも出題頻度が高いので,必要な署名数 と請求先を確認しておく。 ・地方交付税交付金 …地方公共団体間の財政格差をおさえるために国から配分さ れる資金。 ・国庫支出金 …国が義務教育や道路整備など使途を決めて交付する資金。 必修新演習 冬期テキスト 中3社会 指導のポイント 経済と国民生活 7 ◆指導ページ P.38 ~ 43 ◆ 【指導のねらい】 ★消費者主権,企業のしくみ,労働者の権利を理解させる。 ★価格の決まり方,政府の財政政策,日銀の金融政策を理解させる。 学 習 内 容 1 消費と国民生活⇒演習 1 ⑴ 家計 ・所得を得て消費活動→消費支出・非消費支出・貯蓄 ⑵ 消費 ・消費者の権利…安全を求める権利,知らされる権利, 選択する権利,意見を反映させる権利 消費者基本法 ・消費者問題…製造物責任法(PL法) ,クーリングオフ 消費者契約法 ⑶ 流通…生産者→卸売業者→小売業者→消費者 ⑷ 企業 ・公企業と私企業 ○公企業…国や地方公共団体が出資 ○私企業…利潤を追及 ・大企業と中小企業…日本は約 99% が中小企業 ・株式会社…小額の株式を発行,株主は配当を受け取る ⑸ 労働 ・労働基本権…団結権・団体交渉権・団体行動権(争議権) ・労働三法…労働基準法・労働組合法・労働関係調整法 ・労働問題…労働災害,非正規労働者の増加 2 市場経済と政府の役割⇒演習 2 ⑴ 価格 ・市場価格…市場での価格は,需要量と供給量の関係で変化 需要量>供給量→価格は上がる 需要量<供給量→価格は下がる ・均衡価格…需要量と供給量を一致させる価格 ・独占価格…一つの企業または少数の企業が決定する価格 独占禁止法 (公正取引委員会が運用) ⑵ 公共料金…国や地方公共団体が決定,認可 ⑶ 金融 ・日本銀行…中央銀行,発券銀行・銀行の銀行・政府の銀行 ・金融政策…公開市場操作 好景気→国債を売る,不景気→国債を買う ⑷ 物価…インフレ(物価上昇),デフレ(物価下落) ⑸ 財政 ・財政政策…政府が財政を通して景気を調整 好景気→増税,公共事業減 不景気→減税,公共事業増 ・租税…国税と地方税,直接税と間接税 ・累進課税…所得が多いほど税率が高い(所得税など) ⑹ 社会保障制度…日本国憲法第 25 条の生存権に基づく ・社会保険…医療保険,年金保険,雇用保険,介護保険など ・公的扶助…生活保護(生活扶助,住宅扶助など) ・社会福祉…老人福祉,児童福祉など ・公衆衛生…感染症対策,公害対策など ⑺ 現代社会の課題 ・少子高齢社会→介護保険制度 補足知識・留意事項など 1 消費と国民生活 ⑵ 消費 ・消費者基本法 …消費者の権利を明確化し企業と行政の責任を定めた法律。 ・製造物責任法 …欠陥商品によって消費者が被害を受けた際の企業の責任に ついて定めた法律。 ⑷ 企業 ・株式会社 …一定の要件を満たした企業の株式は株式市場に上場されて, 証券取引所で株が売買される。 ⑸ 労働 ・アルバイト・パート,派遣労働者,契約労働者を非正規労働 者という。 2 市場経済と政府の役割 ⑴ 価格 ・少数の大企業が生産や販売市場を支配している(寡占)と,消 費者が不当に高い価格を支払わされるなどの不利益を被るこ とがあるので,独占禁止法が制定され,内閣府の下に置かれ た公正取引委員会がその運用にあたっている。 ⑶ 金融 ・日本銀行が,銀行の資金量を変化させて景気や物価に影響を あたえようとする政策を金融政策という。その中心が,銀行 など金融機関との間で国債などを売買して金融機関の資金量 を増減させる公開市場操作である。たとえば不景気のとき, 日銀は銀行から国債を買って,銀行の資金量,貸し出しを増 やす。 ⑸ 財政 ・財政政策 …不景気のときは一般に,政府は減税を行い公共事業への支 出(公共投資)を増やすことで市中に出回る資金量を増やす。 ⑹ 社会保障制度 ・介護保険 … 2000 年に始まった制度で,40 歳以上の国民が保険料を負 担し,高齢などで介護が必要になったときにサービスを受 ける制度。 必修新演習 冬期テキスト 中3社会 指導のポイント 国際社会 8 ◆指導ページ P.44 ~ 49 ◆ 【指導のねらい】 ★国際連合のしくみを理解させる。 ★国際社会の課題を理解させる。 学 習 内 容 1 国際社会⇒演習 1 ⑴ 主権国家 ・領土・領海・領空,200 海里の(排他的)経済水域 ⑵ 国際法…国際社会のルール ⑶ 国際連合 ・設立… 1945 年設立,本部はニューヨーク ・総会…毎年1回,全加盟国が参加 ・安全保障理事会… 5 つの常任理事国に拒否権 紛争地域での平和維持活動(PKO) ・専門機関…WHO,UNESCOなど ⑷ 地域主義…EU,ASEAN,APECなど 2 国際社会の課題⇒演習 2 ⑴ 新しい戦争 ・地域紛争…冷戦終結後→民族紛争,難民の発生 ・テロリズム(テロ)…アメリカ同時多発テロなど ・軍縮…核拡散防止条約 ⑵ 国際協力…政府開発援助 (ODA),非政府組織(NGO) ⑶ 環境問題 ・地球環境問題…酸性雨,オゾン層の破壊,さばく化など ・地球温暖化 ○温室効果ガス→化石燃料から再生可能エネルギー ○持続可能な開発…国連環境開発会議(地球サミット) ・環境保全…四大公害病→公害対策基本法・環境庁 →環境基本法,環境省 ・循環型社会… 3R(リデュース,リユース,リサイクル) ⑷ 貧困問題…南北問題,南南問題(最貧国と新興国の経済格差) 補足知識・留意事項など 1 国際社会 ⑴ 主権国家 ・領海と(排他的)経済水域 …日本の領海は沿岸から 12 海里。領海をのぞく沿岸から 200 海里までの範囲の海を(排他的)経済水域といい,沿岸 国が鉱産資源や水産資源を利用する権利をもつ。 ⑶ 国際連合 ・安全保障理事会 …常任理事国は,アメリカ・イギリス・フランス・中国・ロ シア連邦。重要な案件については 5 か国のうち 1 か国でも 反対すると採択できない。 ⑷ 地域主義 ・ASEAN …東南アジア諸国連合。1967 年にインドネシア,フィリピ ン,タイ,シンガポール,マレーシアの 5 か国で設立され た地域協力機構。現在は 10 か国が加盟。 ・APEC …アジア太平洋経済協力会議。日本やアメリカ,ロシア連邦, 中国,オーストラリアなど太平洋をとりかこむ国と地域が 参加している。 2 国際社会の課題 ⑵ 国際協力 ・ODA…先進国の政府による発展途上国への経済援助。 ⑶ 環境問題 ・酸性雨 …工場や自動車の排気ガスなどに含まれる窒素酸化物や硫黄 酸化物などが雨や雪とまざって降ってくる。森林が枯れる, 湖・河川の魚が死滅する,石像が変色するなどの被害が出 ている。 ・オゾン層の破壊 …かつて冷蔵庫やスプレーなどに用いられていたフロンガス などが原因で地球をとりまくオゾン層が破壊され,地上に 届く紫外線の量が増加している。 ・さばく化 …森林の伐採や過放牧などによりさばくが拡大。サハラさば くの南側のサヘルなどで深刻。 ・循環型社会 …廃棄物を排出削減・再使用・再生利用することで,資源の 消費を抑制する社会のこと。実現を目指して,各種のリサ イクル法や循環型社会形成推進基本法が定められた。