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理 科
必修新演習 冬期テキスト 理科中3 指導のポイント
身のまわりの物質・化学変化
1
◆指導ページ P.2 ~ 7 ◆ 【指導のねらい】
★気体,水溶液,状態変化,化学変化について,実験を通して理解を深める。
★密度,濃度の計算を身につけ,質量保存の法則について理解する。
★原子の記号,化学式,化学反応式を書けるようにする。
学 習 内 容
補足知識・留意事項など
1 物質の性質 ⇒基本 1,2
1 密度
・有機物…燃えて二酸化炭素と水が発生し,こげて炭になる。
▷物質の種類によって密度は異なることを確認する。
・無機物…食塩や金属などの有機物以外の物質。
質量[g]
2 気体の性質
暗記
・密度
[g/cm3]=
体積[cm3]
▷発生方法,気体の特徴をしっかりと覚えるよう指導する。
・水より密度の小さい物質は水に浮き,密度の大きい物質は沈む。
水素…マッチの火→爆発,酸素…線香の火→激しく燃える
2 気体の性質 ⇒演習 1
・水上置換法…水に溶けにくい気体。水素,酸素,二酸化炭素
・上方置換法…水に溶けやすく空気より軽い。アンモニア
・下方置換法…水に溶けやすく空気より重い。塩素
3 水溶液 ⇒基本 3,演習 3
・溶解度… 100g の水にとける溶質の最大の量。
・再結晶…水に溶けた溶質をもう一度固体として取り出す方法。
溶質[g]
・質量パーセント濃度[%]=
× 100 暗記
溶液(溶媒+溶質)
[g]
二酸化炭素…石灰水→白くにごる,塩素…脱色作用
アンモニア…水に溶ける→アルカリ性
3 水溶液
▷再結晶の方法は以下の 2 つである。
水を蒸発させる…すべての溶質で可能。
水温を下げる…温度によって溶解度が変化する物質に使える。
4 状態変化
▷状態変化による体積の変化に注意する。
固体<液体<気体(水は,固体>液体)
4 状態変化 ⇒基本 4,演習 2
・質量…変化しない
・体積…変化する 理解
・蒸留…沸点の違いを利用して混合物を分離する。
沸点︵融点︶
混合物
融点・沸点が変化
5 物質のつくり
▷分子は主に気体か液体で,金属または金属との化合物は分子
ではない。
▷化学反応式の書き方を徹底して指導する。
純粋な物質
融点・沸点
が一定
状態変化
液体 液体と気体 気体
(固体 固体と液体 液体)
加熱時間
①化学変化の前後を物質名で書く。
②物質を化学式で表す。
③化学変化の前後で原子の数をそろえる。
6 化学変化
▷炭酸水素ナトリウムの熱分解の注意点をしっかりと理解する。
5 物質のつくり ⇒基本 5
・原子…これ以上分けることができない最小の粒。
・分子…いくつかの原子が結びついた粒。
・単体… 1 種類の原子でできている物質。
・化合物… 2 種類以上の原子でできている物質。
6 化学変化 ⇒基本 6,演習 4,5
・分解… 1 種類の物質が 2 種類以上の物質に分かれること。
炭酸水素ナトリウム→炭酸ナトリウム
試験管の口を下げる→発生する水が加熱部へ流れない。
ガラス管を抜いてから消火→石灰水の逆流を防ぐ。
発生した液体が水である→塩化コバルト紙が青から赤へ変化
▷鉄と硫黄の化合では,以下の点に注意する。
上部を加熱する→反応をゆるやかにするため。
反応が始まったら加熱を止める→反応熱で反応が進むから。
▷塩酸を加えたときの違いを確認する。
化合前…発生した気体にマッチの火を近づける。
→爆発(水素発生)
化合後…発生した気体のにおいをかぐ。(手であおぐように)
水が発生
→卵の腐ったようなにおい(硫化水素発生)
石灰水
二酸化炭素が発生
・化合… 2 種類以上の物質から,1 種類の物質ができること。
・酸化…酸素と化合すること。
・還元…酸化物から酸素がうばわれる変化のこと。
7 化学変化と質量 ⇒演習 6
・質量保存の法則…化学変化の前後で質量は変化しない。
・化学変化と質量の比…反応に関わる物質の質量の比は,常に一定
である。 理解
▷分解と還元のちがいを理解する。
酸化銀→銀+酸素(分かれただけ→分解)
酸化銅+炭素→銅+二酸化炭素(酸素が奪われた→還元)
▷還元は酸化と同時に起こる。
7 化学変化と質量
▷化学変化の質量比を覚えるとよい。
銅:酸素:酸化銅= 4:1:5
マグネシウム:酸素:酸化マグネシウム= 3:2:5
必修新演習 冬期テキスト 理科中3 指導のポイント
身近な物理現象・電流
2
◆指導ページ P.8 ~ 13 ◆ 【指導のねらい】
★身近な事物・現象についての観察,実験を通して光や音の規則性,力の性質,電流・電圧・抵抗の関係,電流と磁界の関係について理解
を深める。
★光,音,圧力,電流・電圧・抵抗の基礎・計算方法を身につける。
学 習 内 容
補足知識・留意事項など
1 光の進み方
屈折角
1 光の進み方 ⇒基本 1,演習 1
・光の屈折
空気→水・ガラス
…入射角>屈折角 暗記
水・ガラス→空気
光
れを利用すると,光の進み方の作図も容易であることを確認。
▷入射角・反射角・屈折角は,境界面の垂線と光のなす角である。
反射角
入射角
空気
水・ガラス
▷鏡の像の位置は,鏡を対称軸として線対称の位置にできる。こ
▷身近な現象と光の性質との関係を説明するとよい。
・光の屈折→水中に立てた棒が折れ曲がったり短く見える。
…入射角<屈折角 暗記
・全反射…ガラスや水中から空気中に進むとき,入射角が大きく
なると光がすべて反射する。
リーンにうつる。
実像
下 左 右 が 逆。 ス ク
物体
つ く る 像。 物 体 と 上
②レンズの中心を通る→そのまま直進
焦点 レンズの軸
焦点
▷作図方法をしっかりと身につける。
(ただしどれか 2 本でよい)
①光軸に平行→屈折して焦点を通る
・焦点…軸に平行な光線が凸レンズを通って集まる点。
・実像…焦 点 よ り 遠 い 物 体 が
・全反射→光ファイバーに利用されている。
小さな 大きな
虚像
実像
実像
同じ大きさの実像=焦点距離の 2 倍
③焦点を通る→屈折して光軸に平行に進む
▷物体の位置と実像の大きさと位置の関係
・焦点に近づける→遠くに大きな実像
・虚像…焦点より近い物体を凸レンズ越しに見た像。物体と上下
左右が同じ。
・焦点から遠ざける→近くに小さな実像
2 音
▷振動数が多くなるのは以下のときである。
2 音 ⇒基本 2,演習 2
・振幅…音の大小を表す。振幅が大きいと音が大きい。 理解
・振動数…音の高低を表す。振動数が多いと音が高い。 理解
3 力と圧力 ⇒基本 3,演習 3
弦の太さ→細い,弦の長さ→短い,弦の張り→強い
▷音の速さはおよそ 340m/s なので,計算時の目安としておきた
い。
3 力と圧力
・質量…上皿てんびんなどではかる。
▷力の大きさに比例するのは,ばねののびであって,ばね全体の
・重さ…ばねばかりではかる。
・フックの法則…ばねののびは,力の大きさに比例する。
面を垂直に押す力[N]
暗記
・圧力
[Pa]
=
力がはたらく面積[m2]
・浮力…空気中でのばねはかりの値-水中でのばねはかりの値
長さではないことに注意する。
▷水圧…水による圧力。深いところほど水圧は大きい。
▷浮力は,物体全体が水中にあるとき一定である。
4 回路とオームの法則
4 電流回路 ⇒基本 4,演習 4,5
V
V
・V = RI,I = R ,R = I 暗記
・直列回路…各抵抗に流れる電流は等しい。 理解
▷直列回路…電流はどこでも等しい。電圧は,各抵抗の電圧の和
が電源の電圧に等しい。
▷並列回路…電流は,枝分かれ後の電流の和が枝分かれ前の電流
と等しい。電圧は各抵抗に等しくかかる。
・並列回路…各抵抗の電圧は電源の電圧に等しい。 理解
▷家庭では,主に電力量の単位は[Wh]である。
・電力
[W]
=電流[A]×電圧[V] 暗記
電力量[Wh]=電力[W]×時間[h]
・電力量
[J]
=電力[W]×時間[s] 暗記
▷オームの法則を応用して電力を求める問題も多い。区別できる
・熱量
[J]
=電力[W]×時間[s] 暗記
ようにしっかりと指導したい。
5 静電気と電子 ⇒基本 5
5 静電気と電子
・電子…-の電気をもつ小さな粒。
▷電流の向き…+→-,電子の移動する向き…-→+
・静電気…摩擦により電子が移動することで発生。
6 電流と磁界 ⇒基本 6,演習 6
・右ねじの法則…回転の向き→磁界
進む向き→電流 理解
・電磁誘導…磁界が変化することで電流が流
れる現象。
・誘導電流…電磁誘導によって流れた電流。
▷電気の力…同じ種類は反発し,異なる種類は引き合う。
コイルの磁界
N極
S極
6 電流と磁界
▷磁界の中に電流を流すと力がはたらく→モーターに応用
電流の向き
磁界の向き
右手
▷誘導電流を大きくするには→①磁石を速く動かす。②強い磁石
を使う。③コイルの巻き数をふやす。
必修新演習 冬期テキスト 理科中3 指導のポイント
植物・動物
3
◆指導ページ P.14 ~ 19 ◆ 【指導のねらい】
★植物の光合成と呼吸,蒸散や,からだのつくりを理解する。
★ヒトのからだのつくりを学習し,私たちの体内で起こっていることを学習する。
★動物や植物の分類を覚え,それぞれの特徴をいえるようにする。
学 習 内 容
補足知識・留意事項など
1 植物のからだのつくり ⇒基本 1,演習 2
・葉…蒸散や光合成を行う。
①葉緑体…細胞内にある緑色の小さな粒。光合成を行う。
②気孔…葉の表面の小さなすきま。
・維管束…道管や師管の集まり。
1 植物のからだのつくり
▷道管…根で吸収した水や肥料を葉まで運ぶ。
▷師管…葉でつくられた養分をからだ全体へ運ぶ。
2 植物のからだのはたらき
▷蒸散量の実験において,どの植物がどこから蒸散しているのか
を判断できるようにしたい。
2 植物のからだのはたらき ⇒基本 2,演習 1
▷茎からも多少蒸散することも指導したい。
・蒸散…主に葉の裏に多くある気孔から水分を水蒸気として出す
▷実験で,油を水面に垂らしておく理由→水面からの水の蒸発を
はたらき。
防ぐため。
・水の減少量=葉や茎からの蒸散量。 暗記
▷光合成は昼のみ行うが呼吸は 1 日中行う。
・光合成…二酸化炭素と水を,光を利用してデンプンにする。
昼,二酸化炭素が減少するのは,呼吸より光合成の方がさかん
・光合成は葉の葉緑体で行われる。
だから。
・呼吸…二酸化炭素が増加
▷ヨウ素液を使う実験では、葉を熱湯につけてからあたためたエ
・光合成…二酸化炭素が減少
タノールにつける。熱湯はヨウ素液をしみこみやすくするため
に,エタノールは葉の色素を落とし,色の変化を見やすくする
ため。
3 植物のなかま ⇒基本 3,演習 3
{
双子葉類
被子植物(胚珠:子房に包まれている) 単子葉類
裸子植物(胚珠:むき出し)
{
シダ植物(維管束有り)
その他(胞子)
{ コケ植物(維管束無し)
種子植物
(種)
暗記
・被子植物…胚珠が子房に包まれている植物。
・裸子植物…胚珠がむき出しの植物。
・双子葉類…被子植物の中で子葉が 2 枚の植物 暗記
根…主根と側根,維管束…輪状,葉脈…網目状(網状脈)
・単子葉類…被子植物の中で子葉が 1 枚の植物 暗記
根…ひげ根,維管束…ばらばら,葉脈…平行(平行脈)
4 消化と吸収 ⇒基本 5,演習 5
・デンプン→
(だ液,すい液,小腸の壁の酵素)→ブドウ糖
・タンパク質→(胃液,すい液,小腸の壁の酵素)→アミノ酸
・脂肪→
(胆汁,すい液)→脂肪酸とモノグリセリド
5 刺激と反応 ⇒演習 4
・ふつうの反応…感覚器官→感覚神経→せきずい→大脳
→せきずい→運動神経→筋肉
・反射…感覚器官→感覚神経→せきずい→運動神経→筋肉
大脳へは遅れて伝わる。 暗記
6 循環・排出 ⇒基本 6
・肺循環…心臓→肺動脈→肺→肺静脈→心臓
7 動物のなかま・進化 ⇒演習 6
分類
ホニュウ類
鳥 類
ハチュウ類
両生類
魚 類
体温
恒温
変温
ふえ方
胎生
卵生・陸上
殻がある
卵生・水中
殻がない
呼吸方法
肺
子:えら / 親:肺
えら
4 消化と吸収
▷ベネジクト液は糖(麦芽糖、ブドウ糖)を検知する指示薬(青紫
→赤褐色)。要加熱。
▷胆汁は消化酵素を含まない→脂肪の分解を手助けしている。
▷吸収される部分は以下の通りである。
ブドウ糖,アミノ酸→毛細血管
脂肪酸とモノグリセリド→リンパ管(脂肪に再び戻る)
▷柔毛の役割…小腸の壁の表面積を大きくし,養分の吸収を効率
よく行えるようにしている。
5 刺激と反応
▷反射は身に危険がせまったとき(熱い物に触れたとき等)無意識
に起こる反応なので,直接せきずいが命令を出す。
▷悲しい映画で思わず涙が出た→反射ではない
悲しいと脳が判断したから涙が出たので,「思わず」行ったこ
とだが,反射とは違う。
6 循環・排出
▷各血管が何を多く含む血液が流れているかを理解する。
▷肝臓…有害なアンモニアを無害な尿素に変える。
アンモニアはタンパク質を分解したときに発生する。
▷じん臓…尿素などの不要物をこし出して尿をつくる。
・体循環…心臓→大動脈→全身→大静脈→心臓
セキツイ動物の分類
3 植物のなかま
▷合弁花類…花弁がくっついている(例:タンポポ,アサガオ)
▷離弁花類…花弁がはなれている(例:アブラナ,エンドウ)
▷双子葉類と単子葉類の道管,師管の位置を確認しておく。
体表
毛
羽毛
うろこ・こうら
粘膜
うろこ
・相同器官…動物の種類によって,形が異なっても骨格の構造が
同じ部分。
7 動物の分類と進化
▷シソチョウ…ハチュウ類と鳥類の特徴をもつ生物。
鳥類とホニュウ類はどちらもハチュウ類から進化したので,鳥
類とホニュウ類の中間の動物はいない。
必修新演習 冬期テキスト 理科中3 指導のポイント
大地の変化・天気の変化
4
◆指導ページ P.20 ~ 25 ◆ 【指導のねらい】
★火山の特徴や,火成岩の特徴がマグマに由来する事を学習する。
★地層を調べる事で,過去のその土地がどのような環境であったかわかるようにする。
★前線による天気の変化を学習し,季節ごとの前線の様子から日本の季節の特徴を理解する。
学 習 内 容
補足知識・留意事項など
1 火山と火成岩 ⇒基本 1,演習 1
・火山岩…斑状組織で,地表近くで急に冷えてできた。 理解
・深成岩…等粒状組織で,地下深くでゆっくり冷えてできた。 理解
火山の形
マグマのねばりけ
噴火
溶岩
鉱物
火山岩
深成岩
おわん形
強い
激しい
白っぽい
無色鉱物が多い
流紋岩
花こう岩
円すい形
中程度
うすい形
弱い
おだやか
黒っぽい
有色鉱物が多い
玄武岩
斑れい岩
安山岩
閃緑岩
2 地震 ⇒基本 2,演習 3
・初期微動…P波による小さなゆれ。
2 地震
▷初期微動継続時間…初期微動が続く時間。震源距離と比例関係。
▷震度とマグニチュードの違いを説明する。
▷地震による自然災害を確認する。
・主要動…S波による大きなゆれ。
・マグニチュード…地震の規模。
粒が丸い
3 地層と堆積岩 ⇒基本 3,演習 2
・堆積する場所と粒の大きさ 理解
粒が小さい…深い,粒が大きい…浅い
れき岩 2mm 以上の粒
砂 岩 1 ~ 2mm の粒
16
泥 岩 1 mm 以下の粒
16
石灰岩 塩酸で気体が発生
チャート 塩酸で変化なし
凝灰岩 火山灰など
・示準化石…堆積した年代がわかる。
広い範囲で,短期間栄え,絶滅した生物の化石。
・示相化石…堆積した当時の環境がわかる。
せまい範囲で,長期間栄えた生物の化石。
4 気象の観測 ⇒基本 5
・雲量…空全体を 10 としたときの雲の割合。
0 ~ 1:快晴,2 ~ 8:晴れ,9 ~ 10:くもり
・風向…風が吹いてくる向き。16 方位で表す。
快晴
晴れ
くもり
雨
・風力…風の強さ。13 段階で表す。
雪
5 空気中の水蒸気 ⇒基本 4,演習 4
・飽和水蒸気量…空気 1m3 中に含まれる水蒸気の限度の量。
・露点…水蒸気が凝結し始める温度。
空気 1m3 中の水蒸気量[g/m3]
・湿度
[%]
=
× 100 暗記
その気温の飽和水蒸気量[g/m3]
6 前線・日本の天気 ⇒基本 6,演習 5
・温暖前線
…暖気が寒気の上にはい上がると
寒冷前線
寒気
(北西風)
きできる前線。 暗記
雨:長く弱い,気温:上がる,
風向:東→南
積乱雲
前線面
寒気
1 火山と火成岩
▷鉱物…無色鉱物と有色鉱物がある。色や割れ方まで指導したい。
また,鉱物の割合と火成岩の色のつながりを確認する。
無色鉱物…セキエイ(無色),チョウ石(白色)
有色鉱物…クロウンモ(黒色),カクセン石(黒緑色)
キ石(暗緑色),カンラン石(黄緑色)
▷マグマ(溶液)は急激に冷えるとばらばらに再結晶する⇒小さな
結晶しかできない。逆に,ゆっくり冷やせば固まって再結晶す
る⇒深成岩
低
雨が降っている範囲
暖気
4 気象の観測
▷天気図記号を確認する。特にくもりは◎なので,よい天気と勘
違いしやすい。
▷最高気温と最低気温を示しやすい時間帯を確認しておく。
最低気温…夜明け前,最高気温… 14 時(午後 2 時)ごろ
▷気温と湿度の関係を確認する。
▷乾湿計の読み方や意味を確認する。
5 空気中の水蒸気
▷湿度の計算は割り切れないことがあるので,先に 100 をかけて
から割り算をした方が桁数を間違えにくい。
▷現在の水蒸気量=露点のときの飽和水蒸気量であることを徹底
的に指導する。(湿度が 100% を超えることは無い。) 温暖前線
移動する向き
暖気
(南西風)
3 地層と堆積岩
▷堆積岩と火成岩の粒の形の違いを説明する。
▷凝灰岩や化石を含む地層はかぎ層となることを説明する。
▷各化石の特徴を確認する。
示準化石
古生代…フズリナ,サンヨウチュウ
中生代…アンモナイト,キョウリュウ
新生代…ビカリア(第三紀),ナウマンゾウ(第四紀)
示相化石
サンゴ…浅く,あたたかい,きれいな海
シジミ…淡水
寒気
(南東風)
巻雲
乱層雲
前線面
寒気
・寒冷前線…寒気が暖気を押し上げるときにできる前線 暗記
雨:短く強い,気温:下がる,風向:南→北
・日本の天気
①夏…小笠原気団が発達し,南東の季節風が吹く。
代表的な気圧配置は南高北低
②冬…シベリア気団が発達し,北西の季節風が吹く。
6 前線・日本の天気
▷雨を降らす雲を確認する。
温暖前線…乱層雲,寒冷前線…積乱雲
▷高気圧,低気圧と風向
高気圧…時計回りに吹き出す。
低気圧…反時計回りに吹き込む。
▷低気圧の位置だけでなく,温暖前線と寒冷前線の間隔で天気図
の順序を判断できるので,これも指導する。
▷日本に影響を与える気団の位置と名称,性質を確認する。
▷気圧配置を見るときは丁寧に行うように指導したい。
▷秋雨の時期も梅雨と同じような状況になる。
代表的な気圧配置は西高東低
③春・秋…揚子江気団が発達し,移動性高気圧が発生。
④梅雨…オホーツク海気団と小笠原気団により停滞前線が発生。
必修新演習 冬期テキスト 理科中3 指導のポイント
水溶液とイオン
5
◆指導ページ P.26 ~ 31 ◆ 【指導のねらい】
★電解質の水溶液を学習し,それに基づく電気分解,化学電池を理解する。
★酸・アルカリとイオンについて理解する。
学 習 内 容
1 水溶液とイオン ⇒確認 1,2,演習 1
・原子…原子核 1 個と電子でできている。電気的に中性。 暗記
補足知識・留意事項など
1 水溶液とイオン
▷イオン式をしっかり暗記させたい。
・原子と電子…原子全体では陽子と電子の数は等しいので,電気
水素イオン
ナトリウムイオン
銅イオン
亜鉛イオン
アンモニウムイオン
を帯びていない。 理解
・イオン…原子などが電気をおびてできた粒。
①陽イオン…原子が電子を失い,+の電気をおびた粒。
・電解質…水に溶けたとき,できた水溶液が電流を通す物質。
・非電解質…水に溶けても,できた水溶液が電気を通さない。
非電解質は電離しない。
2 電気分解 ⇒確認 3,演習 2
・電解質の電気分解 理解
①陽極…陰イオンが引かれる。陰イオンは陽極に電子を渡し,
▷塩化銅水溶液は青色の水溶液である。電気分解により銅イオン
が減少するため色がうすくなることを確認する。
②陰極…陽イオンが引かれる。陽イオンは陰極から電子を受け
▷青色を示すのが銅イオンであることも説明するとよい。
取り原子に戻る。
①陽極…刺激臭のある気体発生。脱色作用。→塩素
・塩酸の電気分解… 2HCl → H2 + Cl2
②陰極…赤褐色の固体が電極に付着
→たたくとのびる,金属光沢,電流や熱を通しやすい→銅
3 化学電池 ⇒確認 4,演習 4
じる。 理解
3 化学電池
▷化学電池の特徴
①電極…組み合わせる金属によって+極と-極が決まる。
②-極…-極となる金属は陽イオンとなって水溶液中にとける。
③+極…水溶液中の水素イオンが,+極から電子を受け取り水
素となって発生する。
・いろいろな電池 暗記
①一次電池…充電のできない電池。
②二次電池…充電のできる電池。
③燃料電池…水素と酸素の化合から電流を得る。
4 酸・アルカリ・中和 ⇒確認 5,6,演習 5,6
・酸…電離して水素イオンが生じる物質。
・アルカリ…電離して水酸化物イオンが生じる物質。
・酸性・アルカリ性の強さ… pH によって表される。 暗記
①酸性… pH が 7 より小さいほど酸性が強い。
②アルカリ性… pH が 7 より大きいほどアルカリ性が強い。
③中性… pH が 7 のとき。
・中和…水素イオンと水酸化物イオンが反応して水ができる化学
変化。H+ + OH -→ H2O 理解
中和反応は発熱反応である。
・塩…酸の陰イオンとアルカリの陽イオンが結びついてできる物
+
Mg2+
OH-
Cl-
SO4 2-
CO32+
2 電気分解
▷電流は電源の+から-に流れる。電子は-から+に流れる点に
注意する。
▷塩酸[HCl]と塩化銅[CuCl2]の電気分解については陽極,陰極
での変化をよく指導し,発生する気体の性質も確認しておく。
原子に戻る。
・化学電池…電解質水溶液に 2 種類の金属板を入れると電圧が生
NH4
マグネシウムイオン
水酸化物イオン
塩化物イオン
硫酸イオン
炭酸イオン
▷電解質がとけている水溶液は電気を通しやすい。
▷純水,砂糖水,エタノールの 3 つは電気を通しにくいので,絶
対におさえておきたい。
②陰イオン…原子が電子を受け取り,-の電気を帯びた粒。
・電離…電解質が水に溶けて,陽イオンと陰イオンに分かれる変化。
H+
Na+
Cu2+
Zn2+
①電解質水溶液を用いる…電子を移動させたいから。
② 2 種類の金属板を用いる…+と-の電極をつくりたいから。
▷一次電池…マンガン電池,リチウム電池,酸化銀電池など
▷二次電池…鉛蓄電池,リチウムイオン電池,ニッケル水素電池
など
▷燃料電池…水しか発生しないので,環境にやさしい。
4 酸・アルカリ・中和
▷酸性の水溶液…塩酸,硫酸,硝酸,食酢(うすい酢酸)など
▷アルカリ性の水溶液…水酸化ナトリウム,水酸化カリウム,水
酸化バリウム,石灰水,水酸化カルシウムなど
▷中性の水溶液…水,食塩水など
▷酸性・アルカリ性の水溶液の特徴
特に BTB 溶液は指示薬としてよく用いられるので,色の変化
を確実に覚えさせる。
▷水溶液中に H+ が多ければ多いほど強い酸性を示す。逆に,
OH-が多ければ多いほど強いアルカリ性を示す。
▷ H+と OH-はただちに中和され,H++ OH-→ H2O となる。
▷中和反応
①中和するときは,水と塩が必ずできることをしっかり覚えさ
質。水に溶けるものや溶けないものがある。
せる。
②塩酸と水酸化ナトリウム,硫酸と水酸化バリウムの反応は,
仕組みを細かく指導する。
▷塩
①塩には,水に溶けやすいものと,水に溶けにくいものがある
ことを覚えさせる。
②塩化ナトリウムなど,水に溶けやすい塩は見えないが,水を
蒸発させることで結晶が残り,取り出すことができる。
必修新演習 冬期テキスト 理科中3 指導のポイント
運動とエネルギー
6
◆指導ページ P.32 ~ 37 ◆ 【指導のねらい】
★物体の運動と力の関係を理解する。
★エネルギーの特徴を覚え,エネルギーの移り変わりについて理解する。
補足知識・留意事項など
学 習 内 容
1 力のつり合い・力の合成と分解
1 力のつり合い・力の合成と分解 ⇒基本 1,2
・2力のつり合い条件…① 2 力の大きさが等しい
▷ 2 力が同じ物体にはたらいていないといけないことを強調する。
②向きが反対
▷力の合成の作図
③一直線上にある(作用線が等しい)
方眼がある場合は方眼の数を数えて平行線を書く。
・力の合成… 2 力を 2 辺とする平行四辺形の対角線。
方眼がない場合は三角定規を用いて平行線を書く。
2 力が角度をもってはたらく
F₁ 力を 2 辺と
F₁
2
する平行四辺
形をつくる
F₂
F₁
合力
線
対角
力を対角線とする
平行四辺形をつくる
F
F
▷斜面上の物体の重力の分力は,斜面に沿った下向きの力と斜面
に垂直な力の 2 つである。斜面の傾きを大きくすると分力の大
きさが変わる。
F₂
F₂
力の分解
F
①斜面に沿った下向きの力→大きくなる
②斜面に垂直な力→小さくなる
F₁
分力
F
2 物体の運動と力
F₂
▷さまざまな運動のようすを確認しておきたい。
①向きだけ変化する運動…観覧車など
2 物体の運動と力 ⇒確認 3,4,演習 1
・速さ…一定時間に移動した距離。
移動した距離[cm]
・平均の速さ
[cm/s]=
かかった時間[s] 暗記
・だんだん速くなる運動…運動と同じ向きに力がはたらく。 理解
①斜面を下る運動…物体には一定の大きさの力がはたらく。
②自由落下…物体には重力と同じ大きさの力がはたらく。
・だんだんおそくなる運動…運動と反対向きに力がはたらく。
理解
・等速直線運動…一直線上を一定の速さで進む運動。物体に力がは
たらいていないか,力がつり合っているときの運
動。
・慣性…物体が,力を加えられなければ,同じ運動の状態を続け
②速さだけ変化する運動…自由落下など
③両方とも変化する運動…ジェットコースターなど
④両方とも変化しない運動…雨粒,エスカレーターなど
▷斜面を下る運動では,速さはだんだん速くなるが,力の大きさ
は一定である。力も大きくなると誤解する生徒が多いので注意。
▷物体が等速直線運動をするとき,移動距離は時間に比例する。
▷慣性の例…列車において
急停車する→からだが進行方向に倒れる。
急発進する→からだが進行方向とは逆に倒れる。
▷作用・反作用とつり合いの違いはしっかり指導したい。
①作用・反作用→ 2 つの物体どうしの力のやりとり。
② 2 力のつり合い→ 1 つの物体にはたらく 2 力の関係。
ようとする性質。 暗記
3 仕事
・慣性の法則…慣性を説明したもの。
▷仕事[J]を計算する時の距離[m]は,力の向きに対する距離で
・作用・反作用の法則…ある物体が別の物体に力(作用)を加える
あることに注意したい。
この場合,物体は力の向
と,力を加えた物体に,力を加えられた
きには動いていないので,
移動
物体から反対向きにはたらく同じ大きさ
10N
手
が
物
体
に
し
た
仕
事
は
0
の力(反作用)を受ける。 暗記
[J]である。
▷動滑車は必要な力の大きさを半分にするが,必要な距離は 2 倍
3 仕事 ⇒確認 5,演習 3
になる。動滑車や坂を利用した場合,力の大きさは小さくなる
・仕事…単位はジュール[J]
が,その分,距離が長くなるので仕事の量は変わらない。
仕事
[J]
=力の大きさ[N]×力の向きに動いた距離[m] 暗記
・仕事率…仕事の能率。単位はワット[W]
4 エネルギー
仕事[J]
仕事率
[W]=
暗記
▷位置エネルギーの大きさ
かかった時間[s]
・仕事の原理…道具(動滑車やてこ等)を使っても仕事の大きさは
①物体の質量に比例 ②物体の高さに比例
変わらない。 理解
位置エネルギー[J]=物体の質量[g]×基準面からの高さ[h]
▷運動エネルギーの大きさ
4 エネルギー ⇒確認 6,演習 2,4
・エネルギー…他の物体に対して仕事をする能力。
・位置エネルギー…基準面より高い位置にある物体がもつエネル
ギー。物体の高さや質量に比例する。
・運動エネルギー…運動している物体がもつエネルギー。物体の
質量に比例し,速さの 2 乗に比例する。
・力学的エネルギー…位置エネルギーと運動エネルギーの和。摩
擦や空気抵抗の無いとき,力学的エネル
ギー=位置エネルギー+運動的エネルギー
で一定 理解
①物体の質量に比例 ②物体の速さの 2 乗に比例
運動エネルギー[J]= 12 ×物体の質量[g]×物体の速さ[m/s] ×物体の速さ[m/s]
▷物体が斜面を下っていくとき,失った分の位置エネルギーが運
動エネルギーに変換され,斜面を上っていくとき,失った分の
運動エネルギーが位置エネルギーに変換される。
▷力学的エネルギーの保存は,摩擦や空気抵抗がないときのみ成
り立つ。
必修新演習 冬期テキスト 理科中3 指導のポイント
生命の連続性
7
◆指導ページ P.38 ~ 43 ◆ 【指導のねらい】
★細胞分裂の仕組みを理解し,順序をいえるようにする。
★遺伝の法則の特徴を理解し,遺伝の規則性を身につける。
学 習 内 容
補足知識・留意事項など
1 細胞分裂と成長 ⇒基本 1
1 細胞分裂と成長
・細胞分裂… 1 個の細胞が 2 つに分かれること。
①細胞分裂がさかんな場所…植物の根の先端など。
②染色体…細胞分裂が起こるときに見え始める糸状のもの。
核
染色体
▷細胞分裂がどのような順序で起こるのかをしっかり指導
したい。
▷細胞分裂の種類
①体細胞分裂…細胞分裂をする際,核も 2 つに分かれる
分裂。通常の細胞分裂はすべて体細胞分裂である。
分裂前の細胞
染色体が現れる
染色体が中央に
並び,縦に 2 等
分される
成長する
②減数分裂…生殖細胞をつくるとき,染色体の数を半分
にする特別な細胞分裂。有性生殖でふえる生物のみ行
う。
▷細胞分裂の観察実験の注意点
しきり
①塩酸処理…細胞 1 つ 1 つを離れやすくするために行う。
②カバーガラスにろ紙をかぶせて押しつぶす…顕微鏡で
細胞が 2 つに
分かれる
新しい核ができ
中央にしきりが
できる
染色体が両端に
移動する
・生物の成長…細胞分裂により数を増やし,細胞がもとの大きさまで大
きくなることで成長する。
2 生物のふえ方 ⇒確認 2,3,演習 1,3
・生殖…同じ種類の生物の個体をふやすはたらき。
・有性生殖…雌雄が関係してなかまをふやす。
①生殖細胞…有性生殖をする生物のみがつくる生殖するための細胞。
②受精…生殖細胞の核どうしが合体すること。受精した卵(卵細胞)を
受精卵という。
③胚…受精卵が細胞分裂したもの。
④発生…受精卵が成長していく過程。
・植物の有性生殖 理解
受粉→花粉管をのばす→受精→受精卵→(発生)→胚→芽生え
※種子の中にあり,芽が出る前の状態を胚という。
・動物の有性生殖 理解
受精→受精卵→(発生)→胚→子
※自分でえさをとり始める前の状態を胚という。
・減数分裂…生殖細胞をつくるときに行われる特別な細胞分裂。染色体
の数が親の半分になる。 暗記
・無性生殖…雌雄が関わらないでなかまをふやす。
分裂…アメーバなど,タネイモ…ジャガイモなど
さし木…サツマイモなど,むかご…ユリなど
胞子…イヌワラビなど,出芽…セイロンベンケイなど
3 遺伝の規則性 ⇒確認 4 〜 6,演習 2 〜 4
・形質…その生物の形や性質。
・遺伝…親の形質を子に伝えるはたらき。
①遺伝子…形質を伝えるためのもの。染色体に含まれる。本体はデオ
キシリボ核酸(DNA)。 暗記
※染色体は対になっていて,生物によって本数が決まっている。ヒ
トは 23 対 46 本である。
②無性生殖の遺伝…子は親と全く同じ遺伝子を受け継ぐ。
③有性生殖の遺伝…子は親の遺伝子を半分ずつ受け継ぐ。
・純系…代々同じ形質を現す。
・分離の法則…減数分裂によって生殖細胞がつくられるとき,対の遺伝
子が分かれ,別々の生殖細胞に入ること。 暗記
・優性の法則…異なる純系どうしをかけ合わせると,子はすべて優性の
形質が現れること。 暗記
①優性の形質…子に現れる形質。
②劣性の形質…子に現れない形質。
観察するときに細胞どうしの重なりをなくすために行
う。
※垂直に押しつぶさないと細胞がくずれてしまう。
▷生物の成長の手順を間違えないようにしたい。
細胞分裂で数を増やす→もとの大きさまで大きくなる。
2 生物のふえ方
▷動物と植物の生殖細胞の名称を区別できるようにする。
また,どれとどれが同じ特徴をもつのかも確認する。
①動物…精子と卵
②植物…精細胞と卵細胞
▷植物の有性生殖の特徴
①やくでつくられた花粉がめしべの柱頭につく(受粉)。
②精細胞を胚珠の中の卵細胞に送るために花粉管がのび
る。
③受精卵が細胞分裂を繰り返す過程で,子房は果実,胚
珠は種子となる。
▷動物の有性生殖の特徴
①精子は精巣,卵は卵巣でつくられる。
②カエルの発生の順序がよく出題されるので,指導する。
▷発生途中の細胞分裂は細胞の数はふえるが,細胞の大き
さは大きくならない。
▷無性生殖の分裂は体細胞分裂である。
3 遺伝のきまり
▷無性生殖は遺伝子がそのまま受け継がれるので,形質も
全く一緒。有性生殖は,雄,雌それぞれから半分ずつ遺
伝子を受け継ぐので,形質はどちらの親とも異なる場合
がある。
▷遺伝の規則性は,表にして考えさせるとよい。
優性の遺伝子…A,劣性の遺伝子…a
① AA と aa での遺伝
すべて Aa となる。
優性の法則より,Aa では優性の形質
a
a
A Aa Aa
A Aa Aa
が現れる。
② Aa と Aa での遺伝
AA:Aa:aa = 1:2:1
形質で分けると,優性:劣性= 3:1
③ Aa と aa での遺伝
Aa:aa = 1:1
優性:劣性= 1:1
A
a
A AA Aa
a Aa aa
a
a
A Aa Aa
a aa aa
必修新演習 冬期テキスト 理科中3 指導のポイント
地球と宇宙
8
◆指導ページ P.44 ~ 49 ◆ 【指導のねらい】
★天体の実際の動きを学習して,地球から見た天体がどのように見えるのかを理解する。
★太陽系の天体の特徴を理解する。
学 習 内 容
補足知識・留意事項など
1 地球の自転と天体の日周運動 ⇒基本 1,2,演習 1,2
1 地球の自転と天体の日周運動
▷地球から見た天体の 1 日の変化…地球が1日 1 回自転し
・自転…地軸を中心に西から東へ 1 日に 1 回転する。 暗記
ているため起こる。
・太陽の日周運動…東の地平線からののぼり,南の空を通って,西の地
▷地球から見た天体の動きと,実際の地球の動きを結びつ
平線に沈む。1 時間に 15°動く。 暗記
けて考えられるように,図を用いながら説明するとよい。
・恒星の日周運動…東から西へ 1 日で約 1 回転する。天球全体として,
▷地軸の延長線上に北極星があるので,北極星を中心に回
北極星をほぼ中心に反時計回り。1 時間に 15°動く。 暗記
るように見える。
▷扱っている内容は北半球での天体の見え方であることに
2 地球の公転と天体の年周運動 ⇒基本 3,4,演習 3
も言及しておくとよい。
・地球の公転…太陽を中心に,自転と同じ向きに,1 年に 1 回転する。
暗記
・太陽の年周運動…星座の間を西から
北極
東へ動き,1 年でほぼもとの位置にも
66.6°
どるように見える。1 か月で 30°動く。
暗記
①黄道…天球上の太陽の見かけの通り
2 地球の公転と天体の年周運動
春分
▷地球から見た天体の 1 年の変化…地球が 1 年で1回公転
23.4°
しているため起こる。
太陽
夏至
(6 月 20 日ごろ)
秋分
▷例えば,秋分の真夜中にペガスス座は南の空に見えるが,
冬至
(12 月 20 日ごろ)
それから 3 か月後の冬至の真夜中では西の空に見える。
道。
②南中高度…公転面に対して地軸が 23.4°傾いているので,季節に
よって変わる。
・星の年周運動…同 じ時刻で観察すると,日周運動と同じ向きに 1 日
に約 1°,1 か月で 30°動く。同位置を通過する時刻は,
1 か月で約 2 時間早くなる。 暗記
3 太陽と月
3 太陽と月 ⇒基本 5,演習 4
・太陽…高温のガスでできた自ら光を放つ球形の天体。自転している。
黒点は周囲よりも温度が低いために黒く見える。
・月…地球のまわりを公転する衛星。太陽の光を反射しているため,位
置関係により満ち欠けする。 理解
日
球からは月よりも約 400 倍遠いため,地球から太陽と月
ため,太陽・地球・月との位置関係が重要になるので,
月
東
西
▷太陽と月の見え方…太陽の直径は月の約 400 倍だが,地
▷月は太陽の光を反射して,地球から光って見える。その
三
西
図を使ってしっかり説明する。
西
東
東
西
西
東
太陽の光
北極
新月
東
満月
西
西
地球の 月の
自転 公転
東
太陽を見ないように注意させる必要がある。
はほぼ同じ大きさに見える。
半月
(上弦)
東
▷太陽を観察するときは,失明する恐れがあるので,直接
東
西
半月
(下弦)
4 太陽系 ⇒基本 6,演習 5
・太陽系…太陽を中心とする天体の集まり。
・惑星…太陽のまわりを公転する 8 個の天体。
①地球型惑星…おもに岩石でできており,小型で密度が大きい。
②木星型惑星…ガスや岩石でできており,大型で密度が小さい。
・金星の見え方…朝方か夕方のどちらかしか見ることができない。地球
と金星の距離が変わるので,大きく見えたり小さく見
えたりする。 理解
①よいの明星…日の入り後に西の空に見える金星。
②明けの明星…日の出前に東の空に見える金星。
・銀河…太陽系がある恒星の集団。
4 太陽系
▷恒星,惑星,衛星の違いをしっかりと理解させたい。太
陽系で太陽は恒星,地球は惑星,月は衛星である。
▷太陽系の惑星は太陽から近い順に「水星,金星,地球,
火星,木星,土星,天王星,海王星」の 8 種類である。
▷冥王星は 2008 年 6 月まで第 9 の惑星だったが,惑星か
らはずされ,小惑星に再分類された。
▷月と同様に,金星も太陽の光を反射して,地球から光っ
て見える。太陽・地球・金星との位置関係を,図を使っ
て説明する。
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