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知の知の知の知 - 社会福祉法人大阪手をつなぐ育成会
い~な あまみ 中 央 しらさぎ さくら 大阪+知的障害+地域+おもろい=創造 知の知の知の知 社会福祉法人大阪手をつなぐ育成会 社会政策研究所情報誌通算 1237 号 2013.3.18 発行 ============================================================================== 心の傷いやす和み猫 ほのぼの写真展 読売新聞 2013 年 3 月 17 日 展示作品について語り合う弘さん(左)らスタッフ(八尾市で) 八尾市内にある精神障害者らの社会復帰施設で暮ら す猫たちの写真展が、大阪市天王寺区上本町7、ギャラ リー「Gallery Koyodo」で開かれている。 いじめや過労などで傷ついた人の心をいやし、和ませる 猫たち。その姿を写した30点からは、マイペースでほ のぼのとした雰囲気が伝わってくる。施設スタッフは 「この写真展が悩みを持つ人や関係者との交流の機会 にもなれば」と願いを込めている。20日まで。 (安田弘司) NPO法人が運営する社会復帰施設「ブルー・ムーン」(八尾市久宝寺)に住む7匹と、 近くの河川敷や公園で出会った野良猫たち。エアコンのパイプにつかまって気持ちよさそ うに目をつぶったり、仲良く並んで餌を待ったり……。スタッフらが撮りためた約100 0枚から厳選したユーモラスな写真が並ぶ。 書類の山に乗るリュウ=ブルー・ムーン提供 施設に猫が住むようになったのは2001年。女性通 所者が連れて来た雌の子猫マウが最初で、その後も黒猫 の雌、コノハらが続いた。 それぞれに性格が異なり、仲の良い通所者がいる。2 年前に拾われ、誰にも近寄らず震えていた雌のフクは、 施設に通う20歳代の女性にな ついた。通所し始めたばかりの1 0代女性は、マウがお気に入り。「あの子がいるから施設に足を運 べる」 。別の通所者は「のんびりした姿に『自分のペースでいい』 と焦りが消えた」。 エアコンのパイプにつかまり、目を閉じるフク= ブルー・ムーン提供 昨年5月、通所者が公園で見つけた雄の リュウは、親代わりのフクらが育て、スタ ッフにも欠かせない存在に。書類の山の前 で難しい顔をしていると、どっしりとおな かを乗せてくる。まるで、 「今日はもう仕事 をやめたら」と言うように。所長の弘瑛美子さん(44)は「表情 や雰囲気を察する力は人以上。落ち込んでいる時は気持ちをリセッ トしてくれる」と語る。 電気ポットに乗り、辺りを見回す黒猫のコノハ=ブルー・ムーン提供 施設は1989年に開所し、約60人が在籍。生活訓練のほか就労支援を行うが、障害 への理解はなかなか進まず、弘さんは「猫をきっかけに、悩む人や家族、地域の人らの輪 ができれば」と期待する。 写真展は、午前11時~午後7時(最終日は午後5時)。入場無料。問い合わせはギャラ リー(06・6771・5053)か、ブルー・ムーン(072・991・5651)へ。 社説:成年後見裁判 違憲判決は当然だ 毎日新聞 2013 年 03 月 17 日 政治に最も強い関心を持つのは公の政策がどうなるかで自らの生活が影響を受ける人々 であろう。判断能力にハンディがある認知症のお年寄りや知的障害者は特にそうだ。ドイ ツでは選挙になると候補者が障害者の暮らす場へ次々に訪れ、わかりやすい演説を競い合 っているという。理にかなった風景ではないか。 ところが、日本では判断能力にハンディがあって成年後見人がつくと、選挙権が剥奪さ れる。以前の禁治産制度から2000年に成年後見制度に切り替わったとき、障害を理由 に資格を制限される欠格条項の見直しが進められたが、なぜか選挙権剥奪はそのまま引き 継がれた。 改善を求める声がなかったわけではない。障害者や家族などの関係団体は何年も前から 見直しを求めてきた。法律の専門家の中にも制度の欠陥を指摘する人は多かった。それに もかかわらず制度改正への動きは起きなかった。選挙制度にかかわることは国会議員が主 導権を発揮しなければ動かないといわれる。 であるならば、選挙の際に後見制度改正に熱心な候補を選べばいい。それが民主主義の 原則というものだ。しかし、そのための選挙権が剥奪されているのだ。不当な差別を受け ている当事者がその差別を解消するためのルールの変更にすら関与できない、という理不 尽さを理解しなければならない。 知的障害の女性が起こした成年後見訴訟で、東京地裁判決は選挙権剥奪を憲法違反と初 めて判断した。判決は、ものごとを正確に理解し意思表示できる「事理弁識能力」を欠く 者に選挙権を付与しないのは「立法目的として合理性を欠くとはいえない」としながらも、 民法が被後見人を事理弁識能力を欠く者とは位置づけていないと指摘し、障害者も「我が 国の『国民』である」 「主権者として自己統治を行う主体であることはいうまでもない」と 述べた。 成年後見人が付いている高齢者や障害者は計13万人もいる。財産管理や権利擁護が必 要でも選挙権を失いたくなくて後見制度の利用を控えている人も多い。公職選挙法を所管 する総務省や国会議員は制度改正に着手すべきだ。 先進各国では権利制限を弱める方向で後見制度を改正してきており、その流れに逆行し ているのが日本だ。欧州では後見制度そのものを廃止し、障害者の権利性をより強く確保 した「意思決定支援」などの新制度に変えることも議論されている。日本では親族の後見 人による金銭流用の不正が多く、弁護士などの専門職後見人は費用負担の面から広がらな い。現行制度には問題が多数指摘されている。これを機会に抜本的に見直してはどうか。 社説:後見と選挙権 違憲判決が制度の甘さ突いた 読売新聞 2013 年 3 月 17 日 成年後見人が付いた人から選挙権を奪う公職選挙法の規定について、東京地裁が「違憲」 とする判決を言い渡した。 障害者の権利を尊重した司法判断である。 原告は知的障害のある女性だ。2007年、家庭裁判所が女性の成年後見人として父親 を選任した途端、選挙権を失った。 判断能力が欠如した人の財産管理や契約などを代行するのが、成年後見制度だ。公選法 は、この制度が適用された人については、選挙権を認めていない。 判決は、憲法が保障する選挙権を奪うのは「極めて例外的な場合に限られる」として、 女性に選挙権があることを認めた。 さらに、 「家裁が判断したのは財産を管理する能力であって、選挙権を行使する能力では ない。財産管理はできなくとも、選挙権を行使できる人は少なからずいるはずだ」とも指 摘した。 判決が、趣旨の異なる制度を使って、一律に選挙権を制限している公選法の規定を無効 としたことは妥当である。同じ障害者でも、後見人が付いた人だけが選挙権を失うのは、 公平性の観点からも問題があるだろう。 選挙権を失うまで、女性はほぼ毎回、投票所に足を運んでいた。簡単な漢字の読み書き もできる。東京地裁は、そうした事情も重視したのではないか。 判決は選挙権制限の必要性を全面的に否定したわけではない。権利を行使する能力がな い人への制限について、 「合理性を欠くとは言えない」との見解も示した。 だが、後見人が付くと一律に選挙権を失う日本のような制度は、欧米ではなくなりつつ ある。 そもそも、2000年に導入された成年後見制度は、判断能力に欠ける障害者や高齢者 の権利保護が目的だ。従前の禁治産制度は浪費を繰り返す人も対象だったが、成年後見制 度では除外した。 選挙権を奪う公選法の規定は、制度の趣旨にそぐわない。 後見制度の利用者は全国で13万人以上に上る。高齢化が進む中、申し立ては年間2万 件以上に達している。判決は今後の制度運用に様々な影響を及ぼすだろう。 制度導入の際、旧自治省は「不正投票の防止」を理由に、選挙権を奪う規定の存続を強 く主張した経緯がある。民主主義の根幹に位置付けられる選挙権の行使に関し、不正投票 の可能性を過大に見積もってはいないか。 判決は、制度設計の甘さに対する警告である。 【主張】選挙権剥奪は違憲 国は速やかに法の改正を 産経新聞 2013 年 3 月 18 日 成年後見人が付くと選挙権を失うとした公職選挙法の規定について、東京地裁は、参政 権を保障した憲法に違反するとの判断を示した。 成年後見制度は財産などを適切に管理・処分する能力が乏しい人が不利益を被ることを 防ぐために設けられたもので、選挙権行使の能力を一律で判断する基準にはなり得ない。 極めて妥当な判断だといえる。国は速やかに、公選法の改正に動くべきだ。 公選法は、後見開始の審判を受けた成年被後見人について「選挙権を有しない」と定め ている。 成年後見制度は平成12年、禁治産制度から移行する形で始まった。旧制度では禁治産 者に選挙権を認めていなかった。新制度もこれを引き継いだ格好だ。 国側は、投票能力を持たない人に選挙権を与えれば第三者が不正な働きかけを行うなど の可能性があり、選挙の度に能力を個別に審査することは事実上困難だから、成年後見制 度を借用せざるを得ないと主張してきた。 選挙権は国政参加の機会を保障する基本的権利である。財産管理能力の有無をみる家庭 裁判所の審判結果を「借用」し、被後見人から一律に選挙権を奪ってきた公選法と成年後 見制度には、重大な不備があったといえる。 一方で判決は、選挙権を制限するには「選挙の公正確保が不可能か著しく困難と認めら れる、やむを得ない事情がなければならない」とし、能力による一定の制限を認めた。 公選法の整備に当たっては、成年後見制度とは独立した判断基準や、 「やむを得ない事情」 とは何かを具体的に明示することも検討課題となる。 東京地裁での判決後、定塚誠裁判長は選挙権の確認を求めたダウン症の女性に「どうぞ 選挙権を行使して、社会に参加してください。堂々と胸を張って生きてください」と語り かけた。法廷には大きな拍手が鳴り響いたという。 胸に響く言葉だが、一人、法廷の女性のみに告げて拍手で終わらせてはならない。同様 の訴えは埼玉県、京都市、札幌市でもある。成年被後見人は全国で、約13万6500人 にのぼる。 国は法の整備を急ぎ、不当に選挙権を奪われている人に、投票権復活の知らせを速やか に届けなくてはならない。 小社会 高知新聞 2013 年 03 月 17 日 天網恢々(かいかい)疎にして漏らさず。天の網は広大で目が粗いようだが、悪人は漏 らさず捕らえるという。だが人間がつくった法の網は時として、すくい上げるべき善人を 網の外に漏らしてしまう。 成年後見人が付くと選挙権を失う公選法の規定は、憲法に違反する―。ダウン症で中度の 知的障害がある50歳の女性がそう主張して、国に選挙権の確認を求めていた訴訟で、東 京地裁は女性の訴えを全面的に認めた。 財産を管理することができないからといって、全ての被後見人に正常な判断ができないこ とはあるまい。その主権者としての権利を奪い、障害者差別を助長しかねない公選法の規 定は明らかにおかしい。法改正で、13年前からそうなった。 公選法といえば、選挙違反事件や今のネット選挙規制など、禁止事項をずらり並べた「べ からず集」の面ばかり話題になる。成年後見人の問題をうかつにも忘れていた。不明を恥 じ入るほかない。 勝訴した女性は、6年前に父親が後見人になるまで、ほぼ欠かさず投票していた。「あなた は主権者だから成人になったら選挙へ行くものです」という、父親の言葉を信じて。立派 に成人しながら棄権を続ける人が多い世に、若者らのお手本になるような人ではないか。 裁判長は女性に語り掛けた。 「どうぞ選挙権を行使して、社会に参加してください。堂々と、 胸を張って、いい人生を」 。まだまだ日本も捨てたものじゃない。 ゲームで避難所運営を体験 長浜 中日新聞 2013 年 3 月 17 日 体育館の図面を前に、避難者カードを適切に配 置していく参加者=長浜市西上坂町の姉川コ ミュニティ防災センターで 県女性防火クラブ連絡協議会の研修 会が16日、長浜市西上坂町の姉川コミ ュニティ防災センターであり、参加者が 避難所運営ゲームを通して、万一の備え を考えた。 二十七組織の代表三十四人が参加。体 験したのは、模造紙に書かれた小学校の 体育館の図面に、さまざまな事情を抱え た避難者カードを適切に配置していく シミュレーションゲーム。カードは全部 で二百五十枚あり、避難者の年齢や家族構成、けがや病気をしているかといった状態が書 かれているほか、 「どこで炊き出しを配るの」など質問カードも交じっている。六班に分か れ、班ごとに一つの避難所を運営する設定で進めた。 カードを一枚ずつめくり、高齢者や障害者、病人など要援護者をどこに入れるか、体育 館がびっしり埋まる前に、通路をどこに設定するか、テレビや毛布をどこに置くかなど、 次々に降り掛かる問いを、議論しながら対処していった。 湖北地域幼少年女性防火委員会の辻川智江子委員長は「葛藤の連続。避難所運営の具体 的なイメージができた」と手応えを感じていた。 (塚田真裕) 体験基に障がい者自ら「防災手引書」を発刊 取手の「協働支援ネットワーク」 東京新聞 2013 年 3 月 18 日 染野代表(手前中央)とマニュアル制作メンバー=取手市 役所で 取手市の「とりで障害者協働支援ネットワーク」 が東日本大震災を教訓に、障がい者(身体、知的、 精神)に特化した防災マニュアルを発刊した。自ら の経験に基づき、障がい者への理解や各障がいに合 わせた対応を示しているのが特徴。染野和成代表は 「ネットワークのホームページにも掲載したので、 一人でも多くの人に見てほしい」と話している。 ネットワークは、二年前の震災で、高齢者や障がい者などの要援護者の被害が健常者の 二倍を超えたことを受け、防災マニュアルの必要性を痛感。障がい者自らの手でマニュア ル作りに乗り出した。 二〇一一年六月から作業を始め、市内約六百人の障がい者の声をアンケート方式で収集。 市消防本部や市防災担当部署、自主防災会、ネット上の防災情報などを集め、震災から二 年の今月十一日、 「障がい者のための防災マニュアル」を発刊した。 目の不自由な人の場合は、現場の状況を声で知らせながら誘導するなど、障がいに応じ た救助法や対応をイラストと文章で紹介している。 A4判、カラー四十ページ。一万二千部を発行し市内約四千三百人の障がい者や支援団 体、近隣社会福祉協議会などに郵送。また、ネットワークはマニュアルに沿った防災訓練 も、市消防本部や自主防災会などと協力し、一三年度中に計画している。 (坂入基之) 要援護者支援へ避難訓練 柳川で200人参加 読売新聞 2013 年 3 月 18 日 支援者(左)に連れられて大和公民館に避難する高齢者 災害時に高齢者や障害者らが逃げ遅れないよう、住民 同士の支援体制づくりを目指した避難訓練が16日、柳 川市大和町の六合校区で行われた。地元住民や市職員ら 約200人が参加し、連絡体制や要援護者に付き添った 際の避難手順などを確認した。 市が策定を進めている避難支援計画で、同校区はモデ ル地区に選ばれた。1月から2回の研修会を開き、避難 所までの安全な経路や、要援護者と支援者の自宅を地図上で確認し、連絡網を作った。今 回の訓練は、これらを実践的に体験し、課題を把握するのが狙い。 訓練は大雨による水害を想定。まず、六合地区社会福祉協議会が市から受けた「避難準 備情報」を支援者に伝達。これを受け、支援者は要援護者を自宅から地区公民館などの一 時避難場所に誘導した。続いて「避難勧告」が発令されると、一時避難場所に集まった住 民らは、市指定避難所の大和公民館に移動した。 同公民館で開かれた反省会では、支援者が避難に要した時間や気づいた点を発表。民生 委員で、80歳代の女性2人を介助した磯恵美子さんは「こうした訓練や日頃のお付き合 いを通し、要援護者とコミュニケーションを図っていきたい」と振り返った。 同社協の上妻勝吉会長は「訓練を重ねることで、より安心して暮らせる地域づくりに努 めたい」と話した。 要援護者避難の個別計画進む 中國新聞 2013 年 3 月 16 日 災害時に高齢者や障害者を近所の人が助ける、要援護者避難支援制度の個別計画作りが 広島県安芸郡4町で進んでいる。国のガイドラインに基づき、個別に誰が誰を助けるか登 録しておく仕組み。13年度中の策定をめざす。 坂町では、避難地図や非常持ち出し品リストを付けた冊子を3月から各戸に配布し、要 援護者の登録を呼び掛けている。75歳以上▽要介護度3以上▽身障者手帳所持者―など約 千人のうち支援を希望する町民が対象。 希望者は、自分の症状などの個人情報と支援してくれる相手を記し登録する。相手がい ない場合でも登録すれば、リストは警察署、消防署のほか自治会単位の住民福祉協議会や 民生委員、消防団が備え、支援に役立てる。 熊野町では、民生委員がリストアップした要援護対象者に1月、支援を希望するかどう かを問う通知を郵送。回答を基に今夏までに個別計画を作る。 府中町では援護希望者の申請を受け付け中。海田町では本年度にモデルの2町内会で2 1人分の個別計画を作り、13年度に全町へ拡大する。 県内では、昨年4月1日までに呉、大竹など4市と北広島、大崎上島の2町が個別計画 を完成させ、本年度は15市町で策定が進んでいる。 iPad:障害者施設に さいたまの会社が中古品提供先募集 毎日新聞 2013 年 03 月 18 日 ソフトウエア開発会社「ハイパーギア」(さいたま市、本田克己社長)は4月から、タブ レット端末「iPad(アイパッド)」の中古品を障害者支援施設に無料で提供するプログ ラムを始める。同社の社員が施設を訪問して、設定や操作の導入支援も行う。提供先の5 施設を募集する。 提供するのは、旧型iPadで、1施設につき5台とプリンターやスキャナーなど。同 社は10年10月から全社員にiPadを支給し、社内業務を電子化する取り組みを進め てきた。導入から2年がたったのを機に端末を買い替えることになり、不要となる中古約 30台の提供を決めた。 インターネット回線があれば利用は可能。提供先の施設には、導入を支援するだけでな く、その後も電話やメールなどでサポートを続ける。今後も不用品が出た場合には提供を 行う予定という。本田社長は「iPadは操作が簡単でコンパクトなため、誰でも使いや すく活用の幅も広がると思う。同じような取り組みが広がっていけばいい」と話す。 応募条件は、関東近県の原則NPO法人の障害者支援施設と団体。第1回締め切り(3 施設分)は3月31日、第2回締め切り(2施設分)は5月31日。詳細や問い合わせは ホームページ(http://www.hypergear.com/mt/main/archives/2013/03/ipad30.html)または 電話048・654・2141へ。 【中村かさね】 「障害者の展示 可能性示す」 きたやまおさむさん講演 読売新聞 2013 年 3 月 18 日 1970年前後に活躍したフォークグループ「ザ・フォーク・クルセダーズ」の元メン バーで、精神科医のきたやまおさむ(本名・北山修)さんの講演会が17日、亀岡市安町 の料亭で開かれ、来場者が芸術作品を鑑賞する意義などに聞き入った。 昨年10月に開館し、知的障害者の絵画作品などを展示する同市の「みずのき美術館」 が企画。 きたやまさんは、芸術作品が感動を呼び起こす理由について、 「鑑賞者が普段押し殺して いる思いを、作品が代弁しているため」と説明。同美術館の役割については、「弱れば潔く 退場することが美徳とされる社会で、いかに長く生きていくか。 (障害者らの)展示品が示 してくれている可能性がある」と話した。 義仲と巴クッキー 販売で大河をPR 中日新聞 2013 年 3 月 18 日 義仲と巴の顔をデザインしたクッキー 石動高共同開発 菓子工房メルヘン 平安時代の武将・木曽義仲と巴御前を題材にしたNH K大河ドラマの実現を願い、社会福祉法人「渓明会」が 運営する障害者の多機能型事業所「菓子工房メルヘン」 (小矢部市石動町)は十七日の感謝祭で、地元の石動高 校と共同開発したオリジナル商品「義仲と巴クッキー」 の販売を始めた。 義仲と巴の顔の形をしたクッキーのデザインは、二〇 一一年度から商業科学習の一環で新商品のお菓子を共同 開発している石動高商業科の四井春香さん(三年)が考 案。これを基に、事業所利用者が焼き上げて販売する。 地元産の卵を使い、義仲のかぶとや巴御前の髪はココア 味になっている。 菓子工房メルヘンは〇七年十二月に小矢部市綾子にオ ープン、一一年十二月に現地に移転した。障害者自立支援法に基づく多機能型事業所にな って一年を迎えた感謝祭は、クッキー販売開始のほか、歌謡ショー、ミネストローネスー プの販売などがあり、多くの市民でにぎわった。 クッキーは義仲と巴のそれぞれ一個ずつ入った一セットで二百五十円。平日の午前十時 ~午後六時まで販売。問い合わせは菓子工房メルヘン=電0766(67)6521=へ。 (萩原誠) 発達障害 理解深めよう 立川で20日 当事者のアズ直子さんが講演 東京新聞 2013 年 3 月 16 日 発達障害のある人も生きやすい社会の実現を目指し、当事者の立場で啓発活動している アズ直子さん(41)=本名・木下直子=が二十日午後一時から、立川市柴崎町の柴崎学 習館で講演する。参加無料。定員百二十人。学習館は聴講の申し込みを受け付けている。 (阿部博行) アズさんは三十代後半だった二〇〇九年、 「注意欠陥障害(ADD)の傾向の強いアスペ ルガー症候群」と診断された。会社経営や介護職などの職業経験を積みながら、小学生の 娘の子育て中だった。 ADDもアスペルガー症候群も発達障害の一種。アスペルガー症候群は他人の気持ちを 推測することが苦手なため、周囲から誤解され、対人関係をうまく築けないといった特徴 があげられる。 アズさんも家庭や職場で不和を起こし「人付き合いのできない、だらしのない人間であ る」という自己否定感を抱いていたと、著書などで明かした。しかし診断後は「自分の特 性を客観的に知り、対策を立てられるようになったおかげで、人生は明るい方向へ劇的に 変わった」と述べている。 調布市生まれ。都立三鷹高校、東京学芸大卒。著書に「アスペルガーですが、妻で母で 社長です。私がみつけた“人とうまくいく”30のルール」 (大和出版)がある。 申し込みは、主催する立川市生涯学習推進センター柴崎学習館=電042(524)2 773=へ。 ホースセラピー絵本で紹介 高取のNPO作成 読売新聞 2013 年 3 月 18 日 ◆活動15年6万人体験 障害者生き生き 活動を紹介する絵本「ポニーのポポ」 障害を持つ人たちの心を、馬との触れ合いを通して癒 やす乗馬セラピーに取り組むNPO法人「ポニーの里を つくろう会」 (高取町市尾)が、活動を紹介する絵本「ポ ニーのポポ~なまいきポニーのおしごと~」を作った。 代表の明見健治さん(62)は「乗馬によるセラピーが 受けやすい社会を目指したい」と話す。 (白石佳奈) 乗馬は、アニマルセラピーの中で最も古いとされ、古代ギリシャで既に戦場で傷ついた 兵士に行われていた記録が残る。気分転換や運動不足の解消、リハビリにつなげるのが狙 いだ。 明見さんは1993年に東京都内の「ポニースクール」で障害者乗馬を見学した際、馬 が障害を持つ人と持たない人の橋渡し役をしていることに感銘を受けて、95年6月、有 志と同会を設立。高取町の山林3000平方メートルに馬場や厩舎(きゅうしゃ)を作り、9 7年6月、 「ふれあい乗馬センター ポニーの里」を開設した。 現在は、目の不自由な子が乗りやすい小型の「しょうた」や、一人で乗れる子に適した 中型の「メル」など4頭を飼育。介護ヘルパーの資格を持つスタッフや馬の調教を担当す るボランティアらが活動を支えている。 活動開始から15年あまりで延べ約6万人が乗馬した。自分で体を動かすことが困難で も、スタッフやボランティアらが支えるなど工夫をしながら、セラピーを行っている。 絵本は、ポニーの目線でセラピーを紹介。たてがみを触ったり、馬の上でバランスをと って遊んだりする子どもの姿を通して1回約20分の内容を説明している。 明見さんは「乗馬で平衡感覚を養い、筋力がついて、脳性まひの子が箸を持てるように なるといった効果もありました」と振り返り、 「この場が、いろいろな人と触れ合い、生き る喜びを見いだす場になればうれしい」と話している。 絵本はA4判、15ページで800円。同会で購入できる。乗馬ができるかどうかは医 師の診断が必要。 問い合わせは同会(0744・52・3902) 。 月刊情報誌「太陽の子」、隔月本人新聞「青空新聞」、社内誌「つなぐちゃんベクトル」、ネット情報「たまにブログ」も 大阪市天王寺区生玉前町 5-33 社会福祉法人大阪手をつなぐ育成会 社会政策研究所発行