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娘連れ去り容疑で国際手配の母 一問一答
娘連れ去り容疑で国際手配の母 一問一答 大村市の児童養護施設に入所する娘(9)を連れ去り、県警の国際手配を受けている母 親(32)は、娘と一緒に暮らすオランダ中部の都市で読売新聞の取材に応じ、娘を連れ て出国した経緯や現在の心境などを語った。(川口知也) ――なぜ子どもを連れ去ったのか 「裁判で解決する方法も考えていたが、虐待と決めつけるような判断をしていた県長崎 こども・女性・障害者支援センター(児童相談所)を信用でき ず、争っても自分の言い 分は認められないと思った。保護されている子どもの様子も詳細な情報を教えてくれず、 不安も大きく、まず連れて帰るのが先決で、そ れからでも話し合いは遅くないと思った。 罪になるかどうかまで真剣に考えていなかった」 ――虐待はあったのか 「たたいたのはしつけであり、虐待ではないと思っている。しかし、当時は私自身、体 調が優れず、私の仕事の関係で娘の生活も乱れていたため、娘に さみしい思いをさせて しまっていた。しかった私を娘が怖く感じたかもしれない。もう少し理解してあげられて いたらと悔やまれる」 ――日本に戻るつもりは 「日本に戻るつもりはないが、逮捕された父ら3人は私の話を聞き、『何とか助けたい』 と思って手伝っただけで、一刻も早い釈放を願っている」 ――オランダではどのような暮らしをしているのか 「娘が最善の環境で暮らせるよう、まずは私自身が余裕を持って子育てをするため、オ ランダの医師や社会福祉士に相談するなどしている。娘も学校に 慣れ、安心して子供を 預けられるベビーシッターもいる。家族で買い物に行ったり、近所のパーティーに出たり、 幸せな生活を送っている」 ――今、訴えたいことは 「オランダでは私の訴えが認められた。日本の児童相談所も親子で一緒に暮らす道をもっ と模索すべきではないか。連れ去らない限り、私たちは今後、一緒に暮らせなかったかも しれない」 (2009 年 1 月 18 日 読売新聞)