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リーフレット [Leaflet]

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リーフレット [Leaflet]
電力中央研究所報告
原子力発電
確率論的地震動ハザード評価の高度化に関す
る調査・分析
-米国 SSHAC ガイドラインの適用に向けて-
キーワード:SSHAC,地震 PRA,確率論的地震動ハザード曲線,
認識論的不確かさ,コミュニティの意見分布
背
報告書番号:O15008
景
確率論的リスク評価やその結果に基づくリスク情報を活用した意思決定を確実に実施
していくためには、その前提となる確率論的地震動ハザード(PSHA*1)の検討が重要な
位置づけとなる。米国では PSHA の検討に関して主要な検討内容である不確かさの取り
扱いについて検討項目や検討手順を明確に定めた SSHAC*2 ガイドライン
(NUREG-2117)
が制定されている。
目
的
米国の SSHAC ガイドラインについて、その歴史的背景や意義、目的を明確にしたう
えで、我が国に適用する場合の課題、留意点を明確にする。
主な成果
米国における検討事例の調査・分析を実施することにより、以下の成果を得た。
(1)米国内の事例として、異なる研究機関が独立に実施した確率論的地震動ハザード
に関する検討結果では、両者の不確かさの幅に関する検討結果に大きな相違があ
ることが認識された。その原因については、技術的な側面ではなく、検討手順に
起因すると結論づけられ、検討内容や検討手順等を明確に定めた SSHAC ガイド
ラインが制定された。
(2)SSHAC ガイドラインでは重要な目的を、有識者間での議論に基づき、コミュニ
ティ(学会等)における意見分布をいかに合理的、客観的に再現できるかである
としており、その目的を達成するために、検討内容や検討手順等を精緻に定めて
いる。
(3)SSHAC ガイドラインを我が国に展開していく場合の課題として、日米の規制要求
の違いや地震活動度の違いなどが挙げられる。そのため、SSHAC ガイドラインの
基本的考え方については十分尊重しつつ、我が国の現状に応じた検討方法を定め
ていく必要がある。
今後の展開
今後、国内で SSHAC ガイドラインを適用した確率論的地震動ハザード評価を実施し
ていくことが予想される。これらの実務の蓄積を通じて、我が国特有の状況、課題を踏
まえたより現実的視点からの検討手順を確立する必要がある。
図-1 SSHAC 検討の流れ (J.J.Bommer and K.J.Coppersmith (2012)*3)
- PSHA に関する検討は TI-Team(technical Integrator Team)により行われる。
- 検討は 3 回のワークショップとワークショップ間に適宜開催されるワークミーティングでの議論で進められる。
- 全検討内容、過程は PPRP(Participatory Peer Review Panel)によりレビューされる。
注:
*1) PSHA:Probabilistic Seismic Hazard Analysis. 確率論的に地震動を評価する手法。
*2) SSHAC:Senior Seismic Hazard Analysis Committee . 確率論的な地震動評価で必要となる認識論的な不確
かさについて、その検討内容や検討手順を検討するために米国に設置された委員会であり、その検討
結果が SSHAC ガイドラインとして制定されている。
*3) Lessons Learned from Application of the NUREG-2117 for SSHAC Level 3 Probabilistic Seismic Hazard Studies
for Nuclear Sites,SMiRT-22.
研究担当者
酒井 俊朗(原子力リスク研究センター)
問い合わせ先
電力中央研究所 原子力リスク研究センター 自然外部事象研究チーム 研究管理担当スタッフ
Tel. 04-7182-1181(代) E-mail : [email protected]
報告書の本冊(PDF 版)は電中研ホームページ http://criepi.denken.or.jp/ よりダウンロード可能です。
[非売品・無断転載を禁じる] © 2016 CRIEPI
平成28年7月発行
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