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台湾4大学等訪問報告書 - 独立行政法人 国立高等専門学校機構

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台湾4大学等訪問報告書 - 独立行政法人 国立高等専門学校機構
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台湾4大学等訪問報告書
(平成 24 年 6 月 10 日~6 月 13 日)
国立台北科技大学
国立聯合大学
中州科技大学
正修科技大学
国立高雄第一
科技大学
独立行政法人国立高等専門学校機構
国 際 交 流 室
木更津工業高等専門学校
1
[ 目
次 ]
(頁)
Ⅰ.台湾の包括学術交流協定締結校訪問を終えて
独立行政法人
国立高等専門学校機構理事長
小 畑
秀 文
・・・
3
台湾4大学等の訪問の実施概要
・・・
4
台湾4大学等の訪問参加者一覧と日程
・・・
7
国立聯合大学訪問
・・・
9
国立台北科技大学訪問
・・・
11
国立高雄第一科技大学訪問
・・・
12
正修科技大学訪問
・・・
13
台湾総統府訪問
・・・
15
Ⅱ.台湾4大学等訪問の概要
木更津工業高等専門学校長
工 藤 敏 夫
Ⅲ.各訪問先の説明や意見交換の概要
Ⅳ.訪問参加者報告
木更津工業高等専門学校
工 藤
敏 夫
・・・
18
黄 野
銀 介
・・・
19
苫小牧工業高等専門学校
山 際
明 利
・・・
20
釧
路工業高等専門学校
小 松
正 明
・・・
24
八
戸工業高等専門学校
太 田
徹
・・・
25
仙
台高等専門学校
關
成 之
・・・
27
秋
田工業高等専門学校
鈴 木
祥 子
・・・
29
東
京工業高等専門学校
堤
博 貴
・・・
30
富
山高等専門学校
保 前
友 高
・・・
31
長
野工業高等専門学校
戸 谷
順 信
・・・
32
岐
阜工業高等専門学校
犬 飼
利 嗣
・・・
37
鳥
羽商船高等専門学校
廣 地
武 郎
・・・
38
奈
良工業高等専門学校
片 倉
勝 己
・・・
39
徳
山工業高等専門学校
熊 野
稔
・・・
40
宇
部工業高等専門学校
伊 藤
孝 夫
・・・
41
阿
南工業高等専門学校
林 田
栄 治
・・・
42
香
川高等専門学校
多 川
正
・・・
44
新居浜工業高等専門学校
野 田
善 弘
・・・
45
高
知工業高等専門学校
宮 川
敏 春
・・・
46
北九州工業高等専門学校
寺 井
久 宣
・・・
48
大
分工業高等専門学校
本 田
久 平
・・・
49
都
城工業高等専門学校
吉 井
千 周
・・・
50
台湾5大学との包括学術交流協定書
・・・
51
台湾4大学等視察のしおり(抄)
・・・
53
台湾の技術及び職業教育について
・・・
54
・・・
55
〃
Ⅴ.資 料 編
Ⅵ.編集後記
独立行政法人 国立高等専門学校機構 国際交流室長
2
三 好
章 一
台湾の包括学術交流協定締結校訪問を終えて
独立行政法人国立高等専門学校機構(以下では単に機構と
いう)は台湾5大学(国立聯合大学、国立台北科技大学、国
立高雄第一科技大学、および私立大学である正修科技大学と
中州科技大學)との間で包括学術交流協定を締結した。調印
式は4月25日に機構の一ツ橋オフィスにて行なわれた。包
括学術交流協定を結んだ台湾側の大学の中の4大学について
は、木更津高専が国立聯合大學と、舞鶴高専が國立高雄第一
科技大學と、香川高専が正修科技大學と、沖縄高専が中州科
技大學及び國立高雄第一科技大學とそれぞれ交流協定を結ん
でおり、これまで活発な交流を進めてきており、その実績が
包括学術交流協定の基礎になっているといえる。今回の訪問
独立行政法人
国立高等専門学校機構
理事長
小畑
秀文
は台湾大学側への答礼という意味と、機構が結んだ包括学術
交流協定の下に、交流実績を持たない高専も含めて、台湾5大学との間の学術交流を実の
あるものにするための具体的活動の開始を意味するといってよい。22の高専から国際交
流推進に携わる職員の参加を得て、具体的に交流を推進するための情報収集と意見交換の
場を持てたことは、今後の台湾との間の学術交流に大きな意味を持つと思われる。
グローバル化の進む社会で広く活躍できる人材の養成は高専にとって必須事項である。
短期留学や海外インターンシップなどを体験させること、あるいは海外から受け入れた学
生との交流を深める事はグローバル人材の育成に欠かせない。そのための交流先として地
理的にも学術レベルの高さからも台湾は適した相手先といってよい。幸いにも、訪問先の
大学では、このような具体的な相互交流について積極的な姿勢を示している。今後、今回
の訪台の成果に基づき、各高専がそれぞれの立場から具体的な交流の開始に向けて検討を
加速させることを期待したい。
今回の台湾訪問に当たり、台湾総統府において呉敦義副総統を表敬訪問する機会に恵ま
れた。呉副総統は日台間の学術交流を一層強化することの必要性を強調され、我々訪問団
からの質問にもユーモアを交えつつ真摯に答えて下さった。台湾政府の首脳を前にして緊
張していた我々を和ませるなど、細やかな気配りの下で予定時間を大幅に超過して懇談す
ることがでた。今回の訪台の中で強く記憶に残る一場面であった。この表敬訪問は国立聯
合大学の李隆盛校長のお世話により持てたものであり、この場をお借りしてお礼を申し上
げたい。
最後に、今回の台湾訪問にあたっては、木更津高専の工藤敏夫校長および黄野銀介教授
に台湾大学側との日程調整などで大いにお世話になったことを付記し、お礼に代えたい。
3
台湾4大学等の訪問の実施概要
1 台湾との交流経緯及び今回の訪問の目的
(1)日台間の個別交流の実績
国立高専においては、これまで、台湾の大学と個別に交流を重ねる事例が見られた。
すなわち、木更津高専では、台湾出身の教員が着任したことが縁になり、台湾の国立聯合
大学と 2006 年 12 月に交流協定を締結し、以来、教職員や学生の相互交流を行ってきた。ま
た、舞鶴高専と国立高雄第一科技大学、香川高専と正修科技大学、沖縄高専と中州科技大学
及び国立高雄第一科技大学の間でも、それぞれ、2006 年以降に交流協定が締結され、交流
活動が行われてきた。
こうした中、2011 年 12 月、
高専改革推進経費(国際性の向
上)を活用し木更津高専が企画
した、日台青少年シンポジウム
「環境保全と福祉向上のための
研究成果発表と活動実践報告
2011」が台北で開催され、日本
日台青少年シンポジウム 2011.12.10-11 台北市円山大飯店
側4高専(木更津、舞鶴、香川、
沖縄)と台湾側4校(聯合大学、高雄第一科技大学、正修科技大学、中州科技大学)が参加
した。
このシンポジウムに国立高専機構を代表して木谷理事が参加し、その際、台北市内にある
国立台北科技大学を木更津高専・香川高専の校長等と視察したことをきっかけに、木更津高
専校長、聯合大学の李隆盛校長など複数の校長より機構本部と台湾側5校との包括提携の提
案があり、機構本部としてアジアグローバル拠点の拡充のために台湾との包括協定の締結を
検討した。
(2)包括協定の締結
2012 年 4 月 25 日~ 27 日に台湾から4大学(台北科技大学、聯合大学、高雄第一科技大
学、中州科技大学)の校長等と教育部技職教育局長が来日し、木更津高専と東京高専を訪問
することになり、この機会に機構本部を表敬訪問と共に包括協定書の調印の申し入れがあり、
国立高専機構と台湾5大学との間で包括協定(平成 24 年 4 月 25 日)が締結された。
木更津高専を訪問 2012.4.26
包括協定を締結 2012.4.25 高専機構本部
この協定は、これまでに4高専がそれぞれ4大学と締結した協定の枠組みを全国の高専に
広げるもので、全国の各高専は台湾5大学と共同で具体的な交流プログラムを策定し、交流
活動の実施が可能となるものである。
4
(3)今回の台湾訪問の目的
これを受けて、小畑理事長の答礼と併せ、これまで台湾と交流のない高専から希望を募り
訪問団を構成し、台湾の関係大学等を訪問し、各高専での具体的な交流プログラム実施のた
めの情報収集と意見交換を行うことを目的として、4 月の包括協定締結から 1 か月余の短時
日ではあるが、このたびの訪問を行った。
2 訪問団の構成
機構本部から小畑理事長と三好国際交流室長、世話役として木更津高専から 2 人、参加希
望のあった 21 高専から各 1 人、計 25 人(ただし 1 高専 1 人は急な校務のため 1 日目で途中
帰国)。
3 訪問日程の概要
6 月 10 日(日)各自台湾に渡航し、台北市内の宿舎に集合
6 月 11 日(月)午前 国立聯合大学(苗栗(ミヤオリー)市)訪問
午後 国立台北科技大学(台北市)訪問
6 月 12 日(火)午前 総統府で呉敦義副総統を表敬(教育部林聰明政務次長同席)
理事長等は帰国、一行は高雄市に移動
午後 国立高雄第一科技大学(高雄市)訪問
6 月 13 日(水)午前 正修科技大学(私立、高雄市)訪問
高雄市で解散、各自帰国
4 訪問の成果等
(1)訪問時期について
本年 4 月の包括協定の締結から短い準備期間ではあ
ったが、木更津高専と国立聯合大学の調整により今回
の訪問を計画することができ、多数の高専の参加を得
て実現した。
なお、これまで日台間の交流拡大に尽力された国立
聯合大学の李隆盛校長が本年 7 月末日で 7 年間の任期
を満了し校長を退任される予定であり、また台湾の大
学は 6 月上旬に卒業式、同下旬~ 8 月末が夏休みとの
国立聯合大学第2校区 2012.6.11
ことで、こうした日程上の都合から、6 月 10 日~ 13 日という訪問時期が選ばれた。
(2)台湾の技職教育について
台湾の学校教育では、9年間の義務教育の後は、「普通教育」と「技術及び職業教育(技
職教育)」の2つの区分が立てられ、特に後者は、台湾経済の発展と人材需要の変化に対応
し、専門職業人や技術者の養成を通じて、台湾の「奇跡的」経済成長を支えてきたとされる。
台湾の大学は、上の2つの区分に応じ、普通大学と科技大学に分類されるが、後者は、日
本の高専と同じ学年構成の5年制専門学校や、2年制専門学校の前身校を経て、技術学院
や科技大学に昇格したものも多いという沿革をもっており、日本の高専に対して親近感を
もっているとも言われる。
5
(3)所感
各訪問先では、台湾における高等教育、特に技術者教育への注力の様子が伺えた。中でも
特に印象的だったのは、聯合大学では多額の公費投入による新キャンパス建設の状況、台北
科技大学では日本統治時代か
らの技術者養成の伝統を基
に、現在、工学教育の旗艦校
となっている状況、高雄第一
科技大学では技術者養成拡大
期に新設校として開学し、現
在、創業教育に取り組んでい
る状況、正修科技大学では模
正修科技大学 2012.6.13
範的私学として多数の学生を
集め教育研究、産学連携を進めている状況などである。
今後の学生交流に向けての意見交換では、各大学とも様々な態様で諸外国と学生交流を行
っており、高専の制約条件の中でどのようにこれに対応していくかが課題と思われた。
なお、副総統の表敬では、1時間近くを割いていただき、日台間の深い国民交流、台湾の
経済成長とこれを支えた技術者教育、日台関係の一層の強化などにつき懇談的にお話を伺い、
感銘深かった。
文責 木更津高専
工藤
平成24年6月15日開催の国立高専校長・事務部長会議に京兼
国際交流委員長の所管事項として報告された6/14付けの出張
報告に、台湾との交流経緯などを追記した。
6
台湾4大学等の訪問
高専等名
参加者一覧
氏名
所属
職名
1
国立高等専門学校機構
小畑 秀文
理事長
2
木更津工業高等専門学校
工藤 敏夫
校長
3
木更津工業高等専門学校
黄野 銀介
機械工学科
教授
4
苫小牧工業高等専門学校
山際 明利
文系総合学科
教授
5
釧路工業高等専門学校
小松 正明
電気工学科
教授
6
八戸工業高等専門学校
太田 徹
総合科学科
教授
7
仙台高等専門学校
關 成之
知能エレクトロニクス工学科
准教授
8
秋田工業高等専門学校
鈴木 祥子
物質工学科
助教
9
小山工業高等専門学校
苅谷 勇雅
10
東京工業高等専門学校
堤
11
富山高等専門学校
保前
12
長野工業高等専門学校
13
校長
博貴
機械工学科
講師
友高
国際教育センター
准教授
戸谷
順信
機械工学科
教授
岐阜工業高等専門学校
犬飼
利嗣
建築学科
教授
14
鳥羽商船高等専門学校
廣地
武郎
電子機械工学科
教授
15
奈良工業高等専門学校
片倉
勝己
物質化学工学科
教授
16
徳山工業高等専門学校
熊野
稔
土木建築工学科
教授
17
宇部工業高等専門学校
伊藤
孝夫
経営学科
教授
18
阿南工業高等専門学校
林田
栄治
一般教科(英語担当)
教授
19
香川高等専門学校
多川
正
建設環境工学科
准教授
20
新居浜工業高等専門学校
野田
善弘
一般教養科
准教授
21
高知工業高等専門学校
宮川
敏春
総合科学科
教授
22
北九州工業高等専門学校
寺井
久宣
制御情報工学科
教授
23
大分工業高等専門学校
本田
久平
電気電子工学科
准教授
24
都城工業高等専門学校
吉井
千周
一般科目文科
講師
25
国立高等専門学校機構
三好
章一
本部事務局国際交流室
室長
7
台湾4大学等の訪問
6/10
(日)
6/11
(月)
18:00
8:00
10:30
11:20
12:40
14:00
16:00
17:40
18:30
6/12
(火)
21:30
9:00
9:30
11:30
13:00
13:30
14:30
16:10
16:40
6/13
(水)
19:00
19:30
8:10
9:00
10:00
11:20
12:00
実行日程
各自、台北市・円山大飯店にチェックイン
参加者のオリエンテーションおよび食事会
理事長挨拶、自己紹介、班編成の決定、日程確認ほか
バスでホテル発、苗栗市に向け高速3号線を南下(関西 SA 休憩)
国立聯合大学訪問(李隆盛校長ほか)
第2キャンパス見学
第1キャンパス行政棟会議室で会合(主に日中訳)
大学概要説明
高専参加者自己紹介
雨などのため第1キャンパス見学は中止
国立聯合大学校長招待昼食会(蘭庭)
バスにて台北市に移動、高速 1 号線を北上(中壢 SA 休憩)
国立台北科技大学訪問(姚立德校長ほか)
行政棟会議室で会合(主に英語)
大学概要説明
質疑応答
キャンパス内散策
国立台北科技大学校長招待夕食会(台北 101 付近 Lamigo)
教育部 李彦儀技職教育局長も出席
ホテルに戻る
各自チェックアウト後、バスでホテル発
(総統府で下車後、同バスは高雄市に向かう)
総統府表敬訪問
呉敦義副総統を表敬(教育部 林聰明政務次長同席)(10:00~11:10)
(別のバスで移動)
昼食(雨のため台北市内散策は中止)
小畑理事長・三好室長は帰国のため松山空港へ向かう
台北駅へ向かう 台北駅内自由行動
高鉄乗車 台北発 14:30→高雄市・左営着 16:06
(左営駅で朝のバスに再び乗車)
国立高雄第一科技大学訪問(陳振遠校長ほか)
行政棟会議室で会合(主に中日訳)
大学概要説明
質疑応答
バスで高雄金典酒店に移動、各自チェックイン
国立高雄第一科技大学校長招待夕食会(金典酒店)
各自チェックアウト後、バスでホテル発
正修科技大学訪問(游歩平副校長ほか)
行政棟会議室で会合(主に中日訳)
大学概要説明
グループに分かれ学内見学
正修科技大学発 左営駅へ向かう
高鉄乗車 左営 12:00 発→桃園 13:40 着→台北 14:00 着
各自帰国
国立聯合大学から、
6/11 月 8:00~6/12 火 13:00 は、李隆盛校長ほか、
6/12 火 13:00~6/13 水 12:00 は、林惠娟研発長ほか が同行。
8
国立聯合大学
視察報告
所在地
苗栗市
訪問日
2012 年 6 月 11 日(月)
1.概要
台湾は、中国に面した西側が、街や農地がとぎれることなく続き高速鉄道もとおり発展
している。苗栗市はそのなかにあり、北端の台北市から南へ 4 分の 1 ほど走ったところに
位置する。人口は 9 万である。となりには IT 関連の工場や企業が集中し「台湾のシリコン
バレー」と呼ばれる人口 42 万の新竹市がある。
本大学は 1972 年に私立聯合工業技藝専科学校として開校し、その後 1995 年に国立聯合
工商専科学校、更に 2003 年に改称して現在の国立聯合大学となった。教員総数は約 290 名、
学生総数は約 8,000 人であり、5 学院(Engineering and Science, Electric Engineering and
Computer Science, Management, Hakka Studies, Humanities and Social Sciences)を有する総合大
学である。
現在本学では第二キャンパスを建設中で、その面積は第一キャンパスの 8 倍にも上る。
来年 7 月の完成を予定しているが、一部完成している棟には既におよそ 2,000 人の学生が在
籍し、教育及び研究活動が行われている。完成すれば 6,000 人が学ぶキャンパスとなり、教
育・研究設備の拡充はもちろんの事、これによって台北に流出していた優秀な学生を獲得
したいとの思惑もある。また本キャンパスの建設には多額の公費が投じられており、新竹
という産業拠点にも程近い苗栗市の技術・職業教育、並びに学術研究拠点として非常に重
要視されている事が窺えた。更に第三キャンパスの建設計画もあり、太陽光発電、風力発
電といった代替エネルギー研究施設等も整備する予定との事で、今後の著しい発展が期待
される。
本大学は、3 年前から木更津高専と交流を行っている。実際にこれまで 3 回にわたって 2
~3 週間程度のインターンシップを実施しており、1 回あたり 10 名程度の学生が本大学で
中国語等について学び、台湾と日本の相互理解を深めている。
2.第二キャンパスの視察
国立聯合大学の李隆盛校長及び国際交流担
当の林惠娟教授と共に建設中の第二キャンパ
ス構内の視察を行った。来年 7 月の完成を予
定しているということで、その建設の様子と
一部完成している校舎を視察した。完成して
いる校舎は概ね理工学院の建物であり、現在
既に講義や研究活動が行われている。我々は
主に機械工程学系、能源與資源学系、材料科学
9
第二キャンパスの様子
工程学系等について校舎内部を視察し、材料科
学工程学系においては、保有している走査型電
子顕微鏡(SEM)等の機器の紹介があった。また、
目下建設中である校舎などについても、李校長
より説明を受けた。本キャンパスは、第一キャ
ンパスから車等を利用すれば 5、6 分程度の場所
にあり、キャンパス内の整備のみならず、周辺
道路の整備も併せて行われている。新キャンパ
スへの交通手段としては今後スクールバスの運
行を予定しており、休日は一般市民にもキャン
李校長と視察団の集合写真(第二キャンパ
ス構内にて)
パスを開放する予定との説明があった。
3.大学紹介及び交流に関する意見交換
第一キャンパス行政大樓第一会議室にて、国立聯合大学の教職員と高専機構及び各高専
からの参加者による会議が行われた。国立聯合大学側の参加者は、李校長をはじめ、余瑞
芳副校長、林教授他 4 名の教員と職員 2 名であった。聯合大学李校長より歓迎のお言葉を
頂き、小畑理事長及び木更津高専工藤校長より、本年 4 月に締結した交流協定に基づき、
今後日本の高専と活発な学生交流並びに教員交流が行われる事を祈念する意の挨拶があっ
た。その後、大学について沿革や現況について説明があった。本大学は、研究、教育及び
産学連携において非常に評価の高い大学である事が紹介された。
それから、聯合大学から高専機構へ、高専機構側から聯合大学へ互いに記念品の贈呈を
行い、更に高専機構側の参加者も各々自己紹介した後、各校の学校要覧等を手渡した。
第二キャンパス完成模型
会議の様子(第一会議室にて)
第1班
山際、小松、太田、關、鈴木
10
平成 24 年 6 月 22 日
国立台北科技大学訪問
第3班
廣地、片倉、熊野、伊藤、林田、多川
平成 24 年 6 月 11 日(月)の午後に、1912 年設立され 100 年の歴
史を持ち、台湾の工学系最高学府と称される台北科技大学(National
Taipei University of Technology)を訪問した。台北市内で 2 つの国際空
港(松山、桃園)からも近く、キャンパスは地下鉄駅に隣接するな
ど、交通の便利がよく、都市型の大学であった。キャンパスで特徴
的なのは、市街地に設置された大学内には、日本統治時代の歴史的
建造物や通り抜け、ポケットパークなど休憩箇所も多く、建物の緑
化や広大なビオトープを設置して、緑と水の空間を台北の都会内に
確保しており、
環境に配慮した大学
(World Green University)
である。
台北科技大学キャンパスにおける建造物、緑と水との調和
電光掲示板やモニターでの一行の熱烈歓迎の後、今後の台北科技大学と高専機構、各高専間の交流の在り方につ
いて、英語による熱心なディスカッションを行った。以下にその概要を示す(高専全体に関する内容を抽出した)
。
・アカデミックカレンダーは、第 1 セメスタが 9 月始まりで 1 月修了、第 2
セメスタが 2 月始まりで 6 月中旬修了である。
・都心部の大学なので、近辺は家賃がとても高価であり、地下鉄で 40 分位
離れたところでも高い。このため、大学には寮を完備しているが、満員であ
り、研修生を寮に受け入れることが可能なのは第 1 第 2 セメスタの間である
6,7 月である。
・研修旅行生を受け入れて学内の見学は 40 名を超える大人数(100 名以上
でも)でも可能である。
・単位の互換は実施せず、台北科技大学側は学生の出席状況や従事時間数を報告する形となるので、派遣元の高専
にて海外インターンシップ等の単位認定となるであろう。
・研究室単位での共同研究の実施や専攻科学生の 6〜7 月間の派遣などの可能性がある。
謝辞
今回の訪問について、高専機構一行を歓迎くださいました、國立臺北科技大學 校長 姚立德先生をはじめ、関係
すべての方々に謝意を表します。
11
2012年6月12日
第4班
高雄第一科技大學
新居浜高専 野田善弘
高知高専
宮川敏春
北九州高専 寺井久宣
大分高専
本田久平
都城高専
吉井千周
起業精神を持った学生育成プログラム
2010年からスタートした「創業者になるための熱意」と「企業家精神」を持った学生育成教育
プログラムの実践校
高等専門学校機構視察団22名は、大
雨による天候不良の中、高雄駅に到
着た。この日台湾は大雨のため、各
地で洪水となり、各学校とも臨時休
校という状態であった。 そんな悪天
候であったにもかかわらず、 陳振遠
校長をはじめ、多くの先生方が我々
視察団を歓迎して下さった。
高雄第一科技大學の前身は高等専門
学校であったが1998年に大学へと変
わる。現在は理系学部だけでなく文
系学部も設置され、大学院(修士・
博士)も有する総合大学へと変貌を
遂げている。
高雄第一科技大學の特徴として、
我々視察団が溜飲を下げたのは、学
生に起業支援プログラムを学生に提
供している点であった。このプログ
ラムは、2010年に陳校長が赴任した
時に始まる。そのきっかけは台湾の
18歳年齢の減少に対応するためで
あったという。独自色を出すため
に、 起業支援プログラムをイノー
ベーションを中心とした大学の設立
を考えた。 第一科技大學の試みは、
台湾では初であったが、台湾大学で
も追随する動きが起こっており、ま
た現副総統が高雄市長であったこと
から、積極的に総統府の支援もも
らっている。就職を前提とした大学
ではなく、起業する能力を踏まえた
力を持たせるよう、教育内容を充実
させている。自らの大学を「創業型
大学」と名付け、就職以外の別の選
択肢を与える大学を指向している。
そのプログラム実施のポイントは、
環境・資源・資質この3つのローテ
ションをうまく循環させることにあ
ると陳校長は述べた。
現在2年目であり、陳校長の試みは始
まったばかりであるが、これからの
成果に期待したい。
12
高雄第一科技大學の概要
教員756名、学生定員7,600名。「敬
業、楽群、卓越、創新」を教育理念
とし 工学部/電気情報学部/管理学
部/財務金融学部/外国語学部の5学
部及び5つの大学院を有する。
住所:811高雄市楠梓區卓越路2號
正修科技大学での説明および意見交換の概要(報告:2班)
DVD により大学紹介がなされた。正修科技大学は台
湾南部の都市高雄にある私立大学(写真1)である。
学生数 17000 人である。工学系(土木、電子、機械、
電機、建築、コンピュータサイエンスなど)、経営系
(国際ビジネス、ファイナンシャル、経営管理)、人
文系(幼児保育、外国語、スポーツ、健康、観光など)
の大きく3系で構成される。なお、関西大学とは密接
な関係があり、大学内には関西大学のオフィスがある。
写真1.正修科技大学建物外観
会議の冒頭に、正修科技大学副校長から挨拶があった。
(以下に要約する。)東北大震災の後、
台湾と日本との協力関係が注目された。両国の関係は歴史的に強いものである。また、経済を発
展させるために、学校の先生や学生が連携するのは大変重要である。学科間の交流でも、学校間
の交流でも良いので、今後さらに交流し、関係を深めたい。
次に工藤木更津高専校長から挨拶があった。(以下に要約する。)すでに、正修科技大は香川
高専との連携を模索している。今後、日本の高専と台湾の大学との連携拡大を期待している。高
専の学生が台湾を訪れ、台湾の教育を実感してほしい。
最後に、教員が専門分野ごとに分かれて、正修科技大の施設見学を実施した。
機械工学系ではコンピュータを用いた設計・解析・製作が行われており、バイクのパー
ツ、義足のパーツ、エアコンのパーツなど積極的な企業との共同研究が推進されている(写
真2)。学生によりアイデアを駆使したコンテスト用ロボットが展示されており、また、
TDK が主催するロボットコンテストに出場するなどの取り組みが紹介された(写真3)。
写真2.CAD/CAM による機械設計事例 写真3.コンテスト用ロボットの一例
13
通識教育中心(一般教育センター)では、校内における展示施設の紹介が行われた。訪
問時には、書を専門とする教員の個展が開催されていた(写真4)。また、別の部屋では、
デザインを専門とする教員の成果が展示されていた(写真5)。これらの展示施設は、教員
の文化活動を通じた地域への貢献に活用されているのみならず、学生が成果発表の場とし
て利用することもできるとのことで、学生の動機づけにも役立っているようである。また、
一般教育の教育課程についての説明が行われた。
写真4.
写真5.
第2班
堤、戸谷、犬飼、保前
14
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文責 木更津高専 工藤、黄野
-3-
17
台湾4大学等の訪問の報告
H24.6.29
○
木更津高専
工藤
敏夫
今回、小畑理事長の先導の下、22 高専の代表者による台湾訪問団の世話役を務めさせてい
ただき、無事訪問を終えたことでほっとしています。三好国際交流室長や各参加者のご協力、
そして本校黄野教員の働きに感謝します。また、台湾側では、国立聯合大学の李隆盛校長・
林惠娟研発長ほかスタッフの献身的尽力、4月の来日以来の再会となった国立台北科技大学
の姚立德校長、国立高雄第一科技大学の陳振遠校長などの暖かい歓迎に感謝します。
○
各訪問先では、台湾における高等教育、特に技術者教育への注力の様子が伺えました。中
でも特に印象的だったのは、聯合大学では多額の公費投入による新キャンパス建設の状況、
台北科技大学では日本統治時代からの技術者養成の伝統を基に、現在、工学教育の旗艦校と
なっている状況、高雄第一科技大学では技術者養成拡大期に新設校として開学し、現在、創
業教育に取り組んでいる状況、正修科技大学では模範的私学として多数の学生を集め教育研
究、産学連携を進めている状況などです。
なお、副総統の表敬では、1時間近くを割いていただき、日台間の深い国民交流、台湾の
経済成長とこれを支えた技術者教育、日台関係の一層の強化などにつき懇談的にお話を伺い、
感銘深いものでした。
(この部分は 6/14 付けの訪問団全体の報告書と重複します)
○
高専にとって、グローバル社会に対応できる学生の養成が急務であり、そのため語学力の
涵養とともに、海外の大学や企業を訪問したり、短期留学、海外インターンシップなどの体
験をさせることが重要です。台湾は、①日本と距離が近く、親日的、また治安が良い、②I
T産業を初めとして世界水準の産業展開がある、③中国語が基本であるが、大学等では英語
の通用性もある、などの点から、日本から学生派遣を行う相手国として有力な候補です。④
日本と正式な国交がないことが一つの懸念材料でしたが、これは「一つの中国」で中国との
関係に配慮したためです。しかし今日、中台間の人的往来が急拡大するなど「両岸関係」は
極めて良好であり、日台関係の発展を抑制する要因にはならないと思われます。
○
台北科技大学では、各学部に英語で授業を行うコースを開設しており、またガンビア(西
アフリカの小国で、中華民国と国交のある 23 カ国の一つ)の留学生のためテイラーメイドの
コースを開設しているとの説明がありました。このような受入れ体制と対比して、各高専に
おいては、台湾を初めとする外国からの短期留学生受入れプログラムの内容豊富化が課題で
す。
これに関して、日本の大学の国際化のため英語で授業を行うことについては、教員の英語
力や授業自体の質など課題が多い、との指摘もあり(6/26 日経新聞 1 面)、高専にとってさ
らに大きな課題になると思われます。
○
木更津高専としての日台交流事業の展開に関する計画は、本校黄野教授の報告書に記載さ
れているものをもって代えます。
18
日台の架け橋
木更津高専
黄野 銀介
H24.06.28
6 月 10 日~13 日,機構本部小畑理事長,三好国際交流室長をはじめ,本校の工藤校長及
び参加者の皆様のご協力のもと,国立高専機構視察団一行は台湾の 4 大学視察と中華民国
総統府への表敬訪問を無事終了することができました。この 4 日間,台湾は記録的大雨の
ため,台北・高雄全土で洪水となり,各学校・政府機関とも臨時休校及び休業の非常状態
となりましたが,台湾の李校長をはじめ,教職員の先生方にご尽力いただき,日台架け橋
の役割を首尾よく運びましたこと,皆様に大変感謝しております。
次に,参考のため,本校は今年度から以下の(1)~(5)の目標をあげて,日台交流事
業を実現したいと考えております。
{全体計画}
(1)海外インターンシップ,台湾の大学の工学系研究室における研究補助
(2)工学実験をテーマとした短期留学生の受け入れ
(3)中国語教育の推進のため,台湾における中国語研修の開催
(4)広域教育コンソーシアムを立ち上げ,環境福祉シンポジウム,競技会やワークショッ
プの開催
(5)学生と教員が研究発表できる環境福祉シンポジウムの開催
最後に,台湾に関する豆知識を以下に記しますので,お役に立てば幸いです。
(1)台湾は別称 『フォルモサ (Formosa) 』 ,十七世紀オランダとスペイン覇権爭い
⇒オランダが勝利。
(2)鄭成功(民族の英雄)⇒鄭成功祖廟,国立成功大学,台北市立成功中学があります。
(3)1911 年 10 月 10 日 孫文の辛亥革命 ⇒中華民国成立。年号:『 民國 』。
10 月 10 日 :『 國慶日 』,孫文:『 國父 』。今年は「民国 101 年」です。
(4)1949 年國共内戦 ⇒中国共産党 (毛澤東 )との内戦に敗れて中国を追われた蒋介石・
國民党政府は台湾に逃れた。故宮博物院の宝物を遷移,1971 年国連を脱退⇒台湾孤立。
(5) 青色(藍色)⇒中国から台湾に逃れ定住した人々は「外省人」と呼びます。
緑色⇒第二次世界大戦終戦前から台湾住民の人々は「本省人」と呼びます。
(6)言葉 (語言):公用語は北京語(中國語),台湾語,客家語(広東方言)等があります。
(7) 面積:約 36,000 平方 km (日本の九州ぐらいの大きさです。)
(8) 文字:繁体字を使用します。
(9) 人口:約 2,316 万人います。
(10)文化:日本では西暦ですが,台湾では何事も旧暦(農暦)で行います。
これからも,日台架け橋の役割に微力ながら,お役に立っていければと思っています。
19
平成 24 年 6 月 25 日
台湾四大学等視察報告
苫小牧工業高等専門学校 校長補佐(企画担当)
山際明利
1.経緯
本年 4 月、国立高等専門学校機構が台湾の 5 技術大学と包括連携協定を締結した。その際
の各大学校長等の訪日に対する答礼として、機構理事長が訪台し各大学を視察するのに随
行したものである。
2.視察日程の概要
6 月 10 日(日)台北に集合。18 時より参加者ミーティング。台北泊。
6 月 11 日(月)国立聯合大学(苗栗市)、国立台北科技大学を視察。台北泊。
6 月 12 日(火)中華民国総統府に呉副総統を表敬訪問。台湾高速鉄道にて高雄市へ移動。
国立高雄第一科技大学を視察。高雄泊。
6 月 13 日(水)正修科技大学を視察。台湾高速鉄道にて台北へ移動。解散。
3.視察等の概要
3-0 科技大学について
台湾の科技大学は基本的に、職業人育成を目的とする「技術学院」として創設され、高度
化されて大学と改称したものである。名に「科技」を冠するが、人文系・社会系の学院をも
有する総合大学としての側面を持つ。
3-1 国立聯合大学
聯合大学は台北から台湾西海岸を少し南下した苗栗市に位置する。今回の視察日程を作
成した黄野教授(木更津高専)の母校ということもあり、大変手厚い歓迎を受けた。山地を
開鑿して造成中の第二校区を視察の後、第一校区にてミーティングを行なった。
図 1-1 聯合大学機械工程学系、機電整合領域
(機械電気工学領域?)の科目系統図
図 1-2 聯合大学機械工程学系の教育目標
20
図 1-2 補足
聯合大学機械工程学系
教育目標の釈文
機械系の
コア能力
○
国
際
的
観
点
と
イ
ノ
ベ
ー
シ
ョ
ン
と
の
能
力
○
継
続
的
学
習
の
姿
勢
○
分
野
融
合
と
チ
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ム
ワ
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ク
と
の
能
力
○
さ人
ら文
に分
社野
会の
的素
責養
任、
の専
具門
備分
野
に
係
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倫
理
○
問
題
発
見
並
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に
解
決
の
能
力
○
知理
識数
おと
よ機
び械
応エ
用ン
能ジ
力ニ
ア
リ
ン
グ
と
の
機械エンジニ
アリング学科
基本的素養
理論と実務との兼備
専門分野に係る倫
理を具備する
専門分野の知識
継続的学習能力
人文分野の素養
学習に向う姿勢
目
教
標
育
第二校区では理工学院のうち機械工程学系の内部を観察する機会を得た。科目系統図、
教育目標の掲載が目を引いた。苫小牧高専でも学習・教育目標の改訂が審議されている折
ではあり、参考とするに足るものであると感じられた(付図 1-1、1-2)。
3-2 国立台北科技大学
台北科技大学は台北市内の中心部に位置する。施設設備等の見学は無く、行政大楼にて
ミーティングを行なった。首都に存在する科技大学であり、他の科技大学をリードする旗
艦校としての気概が感じられた。
対外交流についても積極的に展開中であるが、校区内に留学生受入れの設備が存在しな
いものと見え、滞在のためには経費を要するとのことであった。
3-3 総統府表敬訪問
呉敦義副総統はこの 6 月に就任したばかりであり、就任後、日本からの公式訪問団と面会
するのはこれが最初であった。そのためか予定時間を大幅に超過する面会となった。副総
統および同席の台湾教育部次長に対して山際より、高専機構の「アジアの学生の高専体験プ
ログラム」に協力を賜るよう依頼した。
3-4 国立高雄第一科技大学
台湾南部、高雄市の郊外に位置する。
校内の見学等は無く、行政大楼にてミー
ティングを行なった。高雄第一科技大学
は 105 年問題(民国 105 年=西暦 2016
年。大学受験者が一気に五千人程度減少
する)を見据えて、
「創新」
「創業」すなわ
ちイノベーション、エンタプライズ教育
に特化することで他大学との差別化を
図っている。創業に関しては 18 単位の履
修プログラムが用意され(付図 2)、かつこ
れを対外的にも展開する意向である。ま
た学内での創業を目指してコンペを実施
図 2 高雄第一科技大学「創新与創業学程」
(イノベー
ションおよびエンタプライズ)カリキュラム設計図
21
し、優秀者には賞金を出す仕組みがある。
3-5 正修科技大学
高雄市の市街地近くに位置する。今回の視察先としては唯一の私立大学である。総合大
楼にて全体ミーティングの後、参加高専教員の専門に応じてグループに分かれ、校内を見
学した。一般科目担当教員は主として通識教育中心(一般教育センター)の見学に回され
た。芸術センターに書法教員や学生の作品が展示され、
「科技」大学の一般教育担当という
以上の水準が感じられた(付図 3)。また教育改善のための教師成長中心(FD センター)が、
専用の施設として設置されてあるのが印象的であった(付図 4)。
図 4 正修科技大学教師成長中心
図 3 正修科技大学芸術中心における教員の書
法展示
4.交流への展望
4-1 日本からの学生派遣
報告者個人としては高雄第一科技大学から最も強い印象を受けた。
・イノベーション、エンタプライズに特化した教育プログラムを有する。
・このプログラムを対外的に展開する用意がある。二週間乃至一ヶ月程度の短期プロ
グラムとしても用意できる。
・英語で授業を実施する用意がある。
これらを総合すると、第一科技大学と連携することによって、高専本科高学年の学生、ま
たは専攻科学生が、創造性育成のための教育を英語で受講する機会を提供することが可能
になる。長期休業を利用して渡航し、集中的に講義を受けるという形態が考えられる。受
け皿となる高専側の科目としては、まずは「学外実習」、マッチングが上手く行けば「創造
工学」
「エンジニアリングデザイン」等への単位充当も可能であろう。なお第一科技大学に
は、国語教員から見ても非常に高水準の日本語話者が専任教員として在籍することが特筆
される。
4-2 台湾からの学生受入れ
専門科目に関して受入れが可能であるかどうかということについて、現時点で報告者に
は判断できない。他方、各大学とも人文学院に日本語教育の課程を有する。苫小牧高専に
おいて現実的に早期実現可能な学生受入れプログラムを考えるなら、比較的短期間の「技術
日語」
「体験日本」といったところから開始することになるかと思われる。北海道の地理的
条件を活かして、夏季に「体験涼快夏天(涼しい夏を体験しよう)」、冬季に「体験北海道冬
天(北海道の冬を体験しよう)」といった受入れ計画を立案できれば、台湾の学生にとって
魅力的なものになり得よう。
22
4-3 問題点
今回の視察は各校とも短時間の訪問にとどまり、教育課程、施設設備等について詳細に
調査することはできなかった。交流を具体化するためには更に詳細な相互視察が必要であ
ると考えられる。
正修科技大学、国際交流中心にて
海外提携校の記念品展示
聯合大学第二校区より市街を挟んだ向うの
山並みを望む
付記
・漢語圏、すなわち台湾、中国においては、市中では英語がほとんど通じない。日本にい
て漠然と想像する以上に、簡単な英単語を並べるだけの意思疎通でも通じないことが多
い。台湾の都市部などでは、むしろ日本語の方が通じる可能性がある。
・台湾の特に都市部では、日本ブームなどというレベルではなく、非常に自然にかつ大々
的に日本風の通俗文化、生活文化が受容されている。
・以上からして、初歩の海外研修として期待される「英会話能力の向上」
「異文化体験」
などについては、台湾は不向きである。
・他方、今後の日本の産業動向を考えたとき、高専の学生に必須の素養となるであろう「ア
ジアの技術者と英語を用いて意思疎通する」能力の涵養については、台湾の科技大学は
よくマッチするように思われる。日本から近く、渡航に便利なのも好条件である。
23
台湾 4 大学等の訪問報告
釧路工業高等専門学校
電気工学科教授 小松正明
1.はじめに
機構と台湾 5 大学との包括協定に基づき、相互の交流活動を推進することを目的として、以下に示す大
学を訪問し、今後の交流プログラム推進のための情報収集と意見交換を実施した。本報告書はその成
果概要を示すものである。
2.訪問先大学について
訪問した各大学の、主に交流事業に関して得た情報、感触を以下に示す。
(1)国立聨合大学(6 月 11 日(月)午前訪問)
新キャンパス建設視察に時間が取られ、実質的な交流活動の推
進については議論する時間がなかった。大学案内でも正規留学生
案内はあるが、国際交流としての短期留学紹介は見られない。今
後は交流実績のある高専に習い、2,3 週間程度の文化交流的な活
動から開始するのがよいと考えられる。 (写真:第 2 キャンパス
高台からの全景)
(2)国立台北科技大学(6 月 11 日(月)午後訪問)
4大学訪問の中では、比較的具体的な交流プログラムの議論が出来た大
学である。ただし、最初の議論の中で、Diploma Program や Credit transfer
の話しが出てきて、あらためて Exchange program の話しであることを確認す
る場面があった。阿南高専の具体的な Exchange program 提案の中で、訪問
留学生に対して中国語の能力は特に要求されないこと、及び台北科技大側
の状況として、学生は日本ファンであり、高専への希望者もいること、また学
生に日本語能力があったほうが良いが、英語は必ず要求する、などの説明
があった。 (写真:一般道側に面した大学建物の様子)
(3)国立高雄第一科技大学(6 月 12 日(火)午後訪問)
訪問団懇談では、陳校長の「企業家精神」育成プログラムの力強いプレゼ
ンテーションに圧倒された。Innovation のほかに Entrepreneurship(起業家精
神)を大学の柱として、プログラム全体で 18 単位を希望する学生が取得可能。
訪問団の幾つかの質問に対し、このプログラムを高専向けに「輸出」しても良
いとの発言もあった。このプログラムは企業家精神を持つ学生の育成だけで
なく、その先には「大学発ベンチャービジネスの創生」を目指していることを個
別に陳校長に確認した。交流活動は、教員がこのプログラムを学ぶところか
らスタートするのが良いと感じた。 (写真:陳学長と木更津高専・工藤校長)
(4)正修科技大学(6 月 13 日(水)午前訪問)
訪問4大学で、学科の研究室まで案内があった唯一の大学。游副校長の
挨拶からも、今回の協定締結を機に、学科間、学校間で、より深い交流を望
んでいることが分り、大学全体からも交流への熱意が感じられた。案内され
た電機工程系の実験室で、IPX 国際標準規格認定用の試験装置を見学する
ことが出来た。責任者の Huang 教授との会話からも、まずは学科間の交流か
ら進めることが出来る大学と感じた。 (写真:IPX 規格環境実験室)
3.今後の取組について
帰国直後に国際交流委員会に報告を行ない、訪問大学の様子や各大学の取組みについて説明した。
現在、具体的な計画はないが、今後は希望学生による短期滞在海外インターンシップ等のプログラムの
可能性から学内での議論を深めたい。 (以上)
24
副総統と高雄第一科技大学
八戸工業高等専門学校
太
田
徹
今回の高専からの視察は儀礼的な色彩
がつよかった。視察は午前中一校と午後一
校と二校に分れ、2 時間ほどで学校を一巡
りするコースがあり、歓迎する側もルール
にのっとって我々を歓迎するというパタ
ーンだった。学校めぐりのホストとして、
国立聯合大学は校長(台湾語では学長を校
長という)はじめ 3 日間ほんとうによく
して世話をしてもらった。木更津高専は、
日本側のまとめ役として機構本部にも各
高専にも自らを印象づけた。ただ資料をよ
く見るといろいろ疑問がわいてくる。職業
お昼を食べにいくところ。木造 3 階建ての建物が多い。
高校対普通高校の比率が、日本では3:7
なのに、台湾では 6:4と職業教育のほうが数が多いのはなぜか。70 年代に技術学院が発足しそれ
が 90 年代に科技大学になるときさまざまな問題はなかったのか。日本人にとって台湾の科技大学は
どういう意味で魅力的なのか。けれどもそういう疑問は、決められたコースを行くこの訪問にはなじ
まないような気がしていた。
偶然にもそういう疑問がほぐれるときがあった。
ひとつは総統府訪問のときである。
型どおりの訪問者として副総督の挨拶
をうけ関連する教育問題について教育
部の政務次長からの説明をうけ、さあ
記念写真かとおもったら、副総統が立
ち上がって説明をはじめた。メーカー
の下受け的な仕事は中国の方に流れて
いき、台湾はいま苦しいというのだ。
副総督の語りは 20~30 分あまりも続
いたであろうか、私はどうして台湾が
教育を必要としているかについてわか
ったような経験をした。蒋介石しかイ
田園が都市に変わる台北市
メージがない私の台湾が崩れていく。
25
大陸からの軍人たちの時代は 20 年でおわり新しい国づくりがはじまっている、そういえば東京のど
真ん中のような台北科技大学にたったとき「このまわりは数十年まえは田んぼたっだんですよ」と誇
らしげに解説の人がいうのをきいた、解説した人はたしか学部長だった、でも学部長にしてはえらく
若いな、でも学長も若いし・・・総統だって若い・・・副総統はあの切れ味の良さだ・・・。台湾は
変わろうとしている、という予感がした。
もうひとつは高雄第一
科技大学だった。観測史上
3 番目という 500 ミリの
雨に高雄第一科技大学は
休校だった。学長は 30 分
おきに学校の前の川の水
位をはかり校内にバスを
乗り入れてもよいかと心
配し、そして精一杯歓迎し
てくれた。時間が遅かった
ので校内はほとんどなに
も見られず、学校紹介のプ
ロジェクターによるプレ
ゼンテーションだけだっ
た。だが、これに目が覚め
た。
プレゼンテーションは
創新は新しい技術、創業は起業のこと。
「溝通與表達」はコミュニケーション
のこと。
創業教育だけにしぼったものだった。学校の由来も学生活動も何も無く、創業教育だけだった。学長
は、台湾で創業教育を行っているのはウチだけだと言った。内容に目新ものはない。だが、その目新
しくなく聞き飽きたものを、教育課程の中心に 18 単位でおくというのを、私ははじめて聞いた。い
ろいろな人がそういう教育課程があればいいねと話だけで終わっていたものが、実際に学生の授業に
取り入れられている。新しい技術の開発とそれを実業の世界で開花させる、これが現実の教育課程と
なっている。起業教育は文部科学省むけのお飾りではなく毎日の授業の中身である。
夕食のとき副総督のことが話題となり、高雄第一科技大学の学長は「呉副総督は高雄市の市長だっ
たのですよ」と親しげに語った。「あっ」と思った。政治と教育がひとつになって国を動かそうとす
るのを私は感じた。
台湾について私はほとんどしらない。ここに書いたことは旅行者気分でかいた妄想かもしれない。
しかしながらもし本当なら台湾はよく観なくてはいけない。本当かもしれないことに注意して、国と
教育と若い人たちがこの国をどういう方向に導こうとしているのか、よくよく学ばなくてはいけない。
そう、思った。
26
台湾の大学とのインターンシップについて
仙台高等専門学校
知能エレクトロニクス工学科
關
成之
1.はじめに
台湾 5 大学との包括協定(平成 24 年 4 月 25 日締結)に基づき、相互の交流活動を推進
することを目的として,「国立聯合大学」,「国立台北科技大学」,「国立高雄第一科技大学」
および「正修科技大学(私大)」を視察し,今後各高専と具体的な交流プログラムを実施す
るための意見交換を行ってきた。
2.国際交流に関する展望
今後の交流形態と目的を明確にする必要があるが,例えば研究室でのプロジェクト実習
や授業参加型の交流を念頭にした場合,仙台高専広瀬キャンパスでは,例年,タイ研修生
(15 名前後)を 4 月中旬から 6 週間受け入れており,フランスおよびフィンランド研修生
(2~4 名)を 4 月から 6 月まで 3 ヵ月間受け入れている。従って,台湾の大学生をインタ
ーンシップで受け入れる場合,数名であれば問題無いと思われる。
2-1
台湾からの学生受け入れ
台湾の科技大学は「資訊工程学系(情報処理学科)」
,
「電子工程学系(電子工学科)」
,
「機
械工程学系(機械工学科)」
,「建築学系(建築学科)」
,「化学工程学系(化学科)」などを擁
しているので,本校とのマッチングが見込める。そのためには,事前に教員交流を行い研
修生用の研究テーマについてマッチングの相談をしておくことが必要である。教員交流が
先行していれば教員同士の共同研究に発展するだけでなく,研修生の研究テーマも設定し
やすくなると考えられる。
2-2
本校からの学生派遣
今回の視察訪問先の中で,高雄第一科技大学および正修科技大学とのマッチングの可能
性がある。前者は創業型大学を目指しており,①イノベーションおよびエンタープライズ
に特化された教育プログラムを有しており,②本プログラムを対外的に展開する用意があ
る。また,③2 週間~1 ヵ月の短期プログラムも可能で,④英語での授業を実施する用意が
あるとのことであった。本校は選択で知財教育を受けられることから,興味を抱く高専学
生は少なくないと思われる。ついで後者は私大であることから施設・設備が充実しており,
材料系の研究でも問題無く行えるレベルであった。それ故,学生派遣だけでなく,教員同
士の共同研究も進めやすいと予想される。
27
3.感想
台湾では英語がほとんど通じず,むしろ日本語の方が通じるケースが多かった。また,
都市部を歩き回るとセブンイレブン,マクドナルド,吉野屋,ミスタードーナツ,ユニク
ロ,無印良品,新光三越(三越),太平洋 SOGO(そごう)などが目に付くことから,日本
の文化が受容されていることが感じられた。それ故,英会話能力の向上をインターンシッ
プの目的とするには不向きと言わざるを得ないが,中国語や中華圏文化について学びたい
学生には最適である。また,ヨーロッパに比べればコスト安なので多くの学生を派遣でき
るメリットもある。
28
台湾 4 大学等視察に参加して
秋田工業高等専門学校
助教
物質工学科
鈴木
祥子
1. 視察に参加した感想
今回の視察では、高専機構と台湾 5 大学の交流協定に基づき、国立聯合大学、国立臺北
科技大学、高雄第一科技大学および正修科技大学の 4 大学を訪問し大学の概要や構内施設
の紹介を受けました。私自身にとっては海外の大学視察はこの度が初めてでありましたが、
これら 4 大学が専門職業人や技術者の養成を担ってきた教育機関である事に、高専教員と
してはとても親近感を覚えました。これらの大学は台湾の産業を支える優秀な人材を輩出
してきた実績もさることながら、いずれも研究や産学連携でも国内の評価が非常に高く、
国際交流にも積極的な大学であり、交流協定が締結された事を高専教員の一員として改め
て嬉しく思っております。視察を終えてみて、それぞれの大学には高雄第一科技大学の創
業型大学カリキュラム、正修科技大学での化粧品学科に見られるような専門職教育といっ
た教育に関して特徴を有する大学や、広大な新キャンパスを建設中である聯合大学、工業
大学の最高学府である臺北科技大学という様に際立った特徴を有しているところが大変印
象深く感じられた点でした。また各大学の教員の方々のお話を伺い、日本との交流を意識
されている事を感じましたし、アジアの中でも台湾は日本とは大変近い位置にありますが、
当然のことながら日本とは異なる視野を有しているという事を改めて認識させられ、学生
間の交流や教員交流が実現すれば得るものは大きいのではないかと感じられました。ただ、
今回の視察においては各大学での訪問時間が非常に限られており、一部しか施設の視察が
出来なかったことや、情報収集があまりできなかったという点は大変残念に思いました。
それから、6 月 12 日の総統府表敬訪問におきましては、呉副総統に謁見し色々と貴重な
お話を拝聴させていただくことが出来、本当に貴重な体験をさせていただきました。最後
にご対応いただきました各大学の教職員の皆さま、また本視察に関しましてご尽力下さい
ました国立聯合大学の李校長、林教授、王副教授及び湯女史に心より御礼申し上げます。
2. 交流への展望
本校の国際交流では、現在のところアジア諸国との交換留学や教員間交流等は行われて
おりませんが、今後交流地域を拡大していく際にはアジアの拠点として、また非常に評価
が高く既に交流協定を締結しているという点で、台湾 4 大学を推薦させていただきたく思
っております。ただ現時点で具体的に交流を始めるには、交流相手校に関する情報が十分
に得られておりませんので、直ちに交流する事は難しいと考えております。今回の視察は
各大学の国際交流担当者と知り合う契機としまして、交流実現の為に各大学に関する情報
収集を行っていきたいと考えております。また、中国語圏の大学との学生間交流において
は、どのようなプログラムを実施するかという点も課題ですので、本校に適したプログラ
ムを提案できるよう模索する予定です。
29
訪問の感想と、東京高専における今後の展開について
報告者:東京高専
堤
博貴
1) 台湾と台湾の大学に関する全般的な所感
台湾では、日本と同様に少子化の問題、さらには企業の海外移転にともなう産業空洞化
の問題を抱えている。社会へ人材を輩出する大学には生き残りがかかっており、常に新し
いチャレンジが求められている。その中で、高雄第一科技大のように創業(ベンチャー)
を目的にするなど、明確な目的を掲げる大学もあり、こうした取り組みは高専としてもお
おいに参考になると思われる。また、台湾の大学では中小企業を連携企業にするケースも
あり、実務的な研究課題も見受けられた。また、ロボットコンテストをはじめとして PBL
教育も盛んに行われており、これらの点については高専が目指す実践的技術者の育成とも
よく一致すると考えらえる。
台湾は治安、交通、インフラなどいずれの事情も良好であり、安全面において高専の学
生を派遣するには申し分のない環境であると思われる。また、物価が安く、学生の経済的
負担も軽減されるのではないかと推察される。
2) 東京高専の今後の交流の在り方についての所感
東京高専として可能な交流の在り方として、一つに、専攻科生の海外インターンシップ
で台湾大学への高専生の派遣することが考えられる。今後、可能性を学校内で議論し早け
れば次年度の実施を目指したい。
2つに、高専-台湾大学間の共同研究が考えられる。高専、台湾の大学双方ともに実践
的な技術に関心があり、この点において連携の可能性があると考えられる。今回の渡航で
は具体的な研究内容や研究環境を調査することはできなかったが、今後ともマッチングを
重ねて、どういう分野、学科で協力していけるかを検討したい。
3つに、台湾学生を日本へ召致して技術教育をすることが考えられる。現在、東京高専
では夏季に外国人留学生を日本へ召致して、英語による技術教育をすることを打ち出して
いるが、台湾の大学生はその対象者として期待できる。次年度をめどに可能かどうかを検
討したい。
4つに、ものづくり教育における交流が期待できる。たとえば、正修科技大はロボット
コンテストに積極的に参加しており、高専学生と連携してロボットを製作し、コンテスト
に参加するなどの試みができるのではないか。
5つに、高専卒業後の進路としての台湾の大学が期待できる。台湾の大学には諸外国か
ら留学生が来ているとのことであり、言葉の壁はあるものの高専生の進学先の候補になり
えると考えらえる。
30
台湾4大学等の視察に参加して
富山高等専門学校
保前
友高
今回の台湾訪問は、3 泊 4 日という短期間ではありましたが、素晴らしいスケジューリングにより、協
定を締結した各大学を密度濃く訪問し、状況を実地に見聞することができました。
訪問した各大学とも、大学運営に対する熱気、高専との交流に関する意気込みを感じることができま
した。大学の授業は、基本的に中国語(繁体字)、一部のコースで英語とのことです。また、名称に「科
技大學」がついている各校ですが、一般的に考えられる工学部の内容以外に経営、経済、金融、外国語
等も含むということが印象に残りました。このため、工学系の学生のみならず、中国語やビジネスを勉
強している学生も交流に参加でき、交流内容に幅が出ることが期待できると感じました。また、これら
の大学は、台湾の学制の「5専」
(日本の高専と類似)が昇格した大学であり、現在は、高卒生を受け入
れる日本の4年制大学と同じで、修士・博士課程を持つ所もありました。このため、交流内容も日本側
の学生の学年に応じて柔軟に考えることが可能となると感じました。
限られた経験の中ではありますが、日本の高専生の交流先として、台湾が有利となると私が感じた点
は以下の通りです。街の様子を見ていて、全般に治安が良いと感じました。私は、全く中国語を解しま
せんが、漢字が読めるため、交通機関の行き先や街の看板等も多少は意味を理解できます(写真1)。ま
た、親日的な雰囲気で、日系企業の進出や日系商品の販売が街の各所で見られます(写真2)。これらの
ことは、滞在中の学生の生活面でのストレス軽減につながるのではないかと思います。物価の面で有利
であることも、学生に勧めやすい交流先となる要素だと思います。
帰国後、富山高専の関係各所に今回の台湾訪問について報告いたしました。本校での交流のあり方に
ついて、今後、検討いたします。
最後になりましたが、本視察では、高専機構の小畑理事長、三好先生、木更津工業高専の工藤校長先
生、黄野先生をはじめとする諸先生方に大変お世話になりました。心より感謝申し上げます。
写真2
街で見かけた日系企業の例
空港で荷札を見かけましたが、日本のものに
写真1
聯合大学構内の看板
そっくりでした。この他、外食産業、「日式」
看板も漢字によりだいたいの意味がわかります。
を掲げた看板、食料品など、枚挙に暇がない
日本と同様のコンビニが街の各所にありました。
ほどでした。
31
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36
台湾4大学等の視察訪問報告書
平成24年 6月29日
岐阜工業高等専門学校
建築学科
教授
犬飼利嗣
1. はじめに
本校では,専攻科学生の海外インターンシッ
プ環境を充実させることを目的として,「複数
の国における教育研究機関等との交流協定締結
に関する検討を行い交渉を行うこと」を第2期
中期計画(平成21年度~平成25年度)に策定して
いる。その実施活動の一つとして,昨年の11月
にインドネシア国立バンドン工科大学と交流協
定を締結した。今年の8月には,3名の専攻科生
がバンドン工科大学でインターンシップを実施
する予定である。
このような実施活動を進めていく中で,高専
写真-1 國立高雄第一科技大學會議室
機構が台湾5大学との包括交流協定に基づき,
各高専での具体的な交流プログラムを実施する
上での意見交換として台湾4大学等の視察訪問
を企画し実現したことは,本校の第2期中期計
画の推進や充実をする上で極めて有意義な位置
づけとなった。
2. 視察訪問の感想
(1) 台湾4大学
視察訪問した4大学は,いずれも我々訪問団
を熱烈に歓迎(例えば,写真-1,2参照)され,
高専との連携に高い関心を寄せていることを強
く感じた。また,各大学の特徴や特色を知るこ
写真-2 正修科技大學土木與工程資訊系館前
とができ,個別の交流協定を思索していく上で
大きな情報を得た。さらに國立臺北科技大學では,高専との交流のあり方について熱心なディスカ
ッションがなされ,今後の具体的な交流プログラムを策定する上で有意義な情報を得た。
(2) 台湾総統府
台湾総統府の訪問と呉敦義副総統の表敬は,思いがけないことであり深く感銘した。懇談的に話
されるのがとても印象的であり,失礼ではあるが非常に親しみを感じた。また,副総統の人格や懇
談の中で話された内容から,台日の関係が非常に友好であることが伺い知れた。
3.今後の展開
冒頭に述べたように,本校では「複数の国における教育研究機関等との交流協定締結に関する検
討を行い交渉を行うこと」を第2期中期計画に策定している。第2期中期計画をより推進し充実を図
るために,中州科技大學を含めた台湾5大学のより詳細な情報収集と交流締結に向けた検討を本校
の国際交流委員会に依頼する。
以上
37
平成 24 年 6 月 28 日
台湾科技大学訪問記
鳥羽商船高等専門学校 廣地武郎
平成 24 年 6 月 11 日(月)から6月 13 日(水)にかけて台湾4科技大と総統府を訪問した。以下訪問先の概要と印
象を記す。
6 月 11 日(月)午後 国立聯合大学
聯合大学は、台湾の西側、大陸に面した苗栗市にある。苗栗市は
台北から 100km ほど南の人口 9 万人ほどの都市である。聯合大学
は、苗栗市を見下ろす山の中腹にあり、学生総数約 8000 人、教
員総数約 290 名である。現在巨額の資金を投入し、道路などのイ
ンフラ整備を含む新校舎、新研究棟の建設中である。市および国
の本科技大に対する期待の大きさが感じられた。市街部から離れ
た位置にあるため、仮に交流で訪れた学生があるとしたら、アク
セスと日常の生活にかなりの不便を感じるのではなかろうか。
聯合大学全景
6 月 11 日(月)午後 国立台北科技大
台北科技大は、台北市内にある、100 年の歴史を有する名門大学である。ビオトープを周囲にめぐらしており、市
街地の大学とは思えないほど緑の多い、環境に配慮した大学である。キャンパスの正門が地下鉄駅のすぐそばとい
うアクセスのよさと、都市の真っ只中という生活の利便性は魅力的である。研修生の単位互換などについては難し
い面もあるが、20 人~40 人規模のキャンパスツアーなら受け入れてもいいという話であった。
6 月 12 日(火)午前 総統府
総統府を訪問し、呉敦義副総統に表敬した。日台の友好と交流のお話もさることながら、お父上やお子さんの話し、
京都観光の話など、個人的な話題も含めて 1 時間近い時間を割いていただいたのは感激であった。
6 月 12 日(火)午後 高雄第一科技大
高雄は台北から台湾新幹線(高鉄)で約 1 時間 30 分である。高雄第一技大は高雄市から北に 15km ほどの楠梓にあ
る。前日来の大雨のため構内にわれわれのバスの乗り入れが危ぶまれほどの低地に位置するようだ。この大学の第
一の特徴は、企業支援のプログラムである。就職を目指す学生を育
てるのでなく、企業家を育てる「創業型大学」を目指しているそう
である。
6 月 13 日(水)午前 私立正修科技大
高雄市東部、清澄湖の近くに位置する私立大学である。学生数 17000
人で、海外との連携に熱心で、100 以上の大学と交流協定を結んで
いるとのこと。
(立命館大のオフィスもあった。
)広い敷地と大きく
新しい建屋(内部備品等も含めて)には感心した。
正修科技大
台湾科技大との今後の交流について
端的にいって、レベルの差が大きく、単位互換等を考えた、研修、短期留学などの相互交流は無理がある。修学旅
行先として台湾(台北)を選定し、その際の見学先として構内の施設設備その他を見せてもらう程度であろう。今
後の具体的方針については、本視察を材料として本校国際交流推進室で検討してもらう予定である。
38
高専機構主催
台湾四大学訪問(2012 年 6 月 10~13 日)報告
奈良工業高等専門学校
国際交流委員長補佐
片倉
勝己
台湾の技術系五大学と高専機構が、2012 年 4 月に学生および学術に関する包括協定を締結したこと
を受け、各高専の代表者が各大学を表敬訪問し、実際的な交流に繋げていくことが、今回の訪問の大き
な目的と聞いていた。実際、実に充実した 3 日間であり、この視察を通じて、私自身、各大学および台
湾政府の強い意気込みを肌で感じることができただけでなく、グローバル化に向けた各高専の様々な想
いを語り合うことでき、大きな刺激を受けることができた。そして、奈良高専としての台湾の大学との
国際交流の可能性はだけでなく、他高専と協力した様々な交流の可能性に想いを馳せることができた。
木更津高専の黄野先生からも台湾における親日的な感情に
ついての話を伺ったが、苗栗市にある国立聯合大學までの道
すがら見かけた山村の田園風景もまた,日本にいる錯覚を起
こさせるものであった。本校の学生は,この地で異国情緒は
感じないかもしれない。しかし、ひとたびバスを降りて現地
学生と交流すれば、中国語を解せない本校学生が英語を共通
コミュニケーション言語として意思疎通することの重要性を
実感し、コミュニケーションを通じて台湾が学技術力やイノ
ベーションにかける意気込みとその中で自ら学ぶ学生のパ
ワーを感じることは創造に難くなかった。
苗栗市 国立聯合大学までの山村風景
多額の予算を投入して造成されている国立聯合大学の広
大な第 2 キャンパスも、今は学生まばらであるが、来年9月
には多くの学生で賑わっていることであろう。今回の訪問で
最も強い意気込みを感じた大学の一つである。高雄第一科学
技術大学における18単位のイノベーションコースは、まさ
に技術革新事業を担う若い力の育成を目指したプログラム
であり、呉副総統の掲げる目標と合い繋がる点があった。正
整備中の国立聯合大学第 2 キャンパス
修科技大では学年あたり300名規模の学生のコスメチッ
ク学部の存在に、違った意味で驚くものがあった。台湾屈指
の工学系大学で、基礎力を活かしたイノベーションを掲げる
台北科技大學の正門前では、卒業式を終えたばかりの学生が
喜びをかみしめながら語り合っている姿があった。この大学
へは、2009 年に本校の専攻科生6名と教員 2 名が訪問し、大
学生と合同の研究発表および討論会を実施したことがある。
台北科技大学正門前で喜びあう卒業生
残念ながら交流協定の締結には至っていなかったので、今回の包括協定締結の意義は非常に大きく、こ
の訪問を機に、専攻科生および教員を中心とした学術研究交流プログラムの具体的提案を進めていきた
い。
これらの大学との実際の交流は、本校側は専攻科生および教職員による教育研究面での交流が中心に
なると考えている。台湾の大学のアカデミックカレンダー(弟 1 セメスタ9月~1月、第2セメスタ2
月~6月中旬)と高専のアカデミックカレンダーとの整合、交流目的、交流期間等を踏まえて具体的な
交流プログラムを協議しながら模索し、継続的な交流と信頼関係の構築を目指したい。
最後に、今回の訪問にあたって、私どもを歓迎頂いた国立聯合大学をはじめとする台湾の科学技術系
大学のスタッフの方々のご厚情、さらには訪問団を引率頂いた木更津高専の工藤校長、黄野先生他、関
係いただいた多くの方々に厚くお礼申しあげる次第です。
39
台湾4大学等視察訪問報告書
感想と個人的な方向性
徳山工業高等専門学校教授
熊野稔
今回の視察訪問を通じての第一印象は、台湾大学側の親日感情の高さである。
日本の高専との交流を大事に思ってくださる大学ばかりであり、このチャンスを活かして
出来れば、私の地域都市計画研究室単位でも交流できる大学の研究室があれば幸いである
と思いました。また同じ他高専の教員との交流や親睦が図れたのも有意義でありました。
以下、個人的な今後の台湾大学との交流の方向性を述べます。
学生のインターンシップ相互派遣
既に木更津高専等がインターンシップを実施しており、こうした情報を全高専に周知し
て 5 大学のインターンシッププログラムを開発していただくとともに、高専学生にも周知
させて希望者には夏休み期間に集中的に行かせ、国際感覚を身に着けさせる。
また逆に高専の方でも協定校の台湾の学生を受け入れるプログラムを、受け入れ可能な
高専で受け入れて、相互交流を図る。
台湾 5 大学・高専との連携研究発表会・シンポジウムの開催
(高専専攻科生特別研究の英語による選抜発表を含む)
工学の専門分野は分かれても特に先端的に誇れる分野で台湾 5 大学と高専機構とで研究
発表会やシンポジウムを実施して、研究開発分野での国際交流を図る。その際専攻科の研
究教育も考慮して特別研究発表の部も作る。
共同研究等研究連携
台湾の 5 大学の研究室単位で同じ研究分野での共同研究を行うなどの連携を図る。
国際交流のキーパーソンとなる高専教授の確保・育成
今回を通じて、木更津高専の黄野教授のように意識も実践力も高い、国際交流のキーパ
ーソンとなる高専教授がぜひとも必要であることが認識できた。高専教授にこうした役割
を担うポストを創設していくことが今後重要であると思われる。
台湾から高専への国費留学生の増加を図る
台湾から高専への国費留学生は少ないように思われる。今回の協定を通じてもっと増加
させる試みが必要であろう。留学生教育を通じて、台湾と日本との橋渡しを担うエンジニ
アの養成は、今後とも不可欠であろう。
高専全教員の研究プロフィールの紹介・
(日本版・英語版・中国(台湾語)語版)の作成と
高専機構ホームページによるインターネット発信
研究分野での国際交流や国際交流教育を活発化させるには、高専教員の研究プロフィー
ルを作成して、台湾他の外国に、高専教員の研究情報を発信していくPRがぜひとも必要
である。この機会に世界でもオンリーワンの技術や研究開発を知っていただく機会ともな
り、実践すべきであると思われる。
以上です。
40
平成 24 年 6 月 15 日
台湾4大学訪問報告書伊藤@宇部高専
【概要】
この度、高専本部機構の小畑秀文先生を団長とし、
22 の国立高専によって構成された台湾訪問団の一
員として、6 月 10 日から 13 日まで台湾を訪問しま
した。訪問した台湾の大学は、国立連合大学をはじ
め、国立台北科技大学、国立高雄第一科技大学、正
修科技大学の四つの大学です。また、国立連合大学
の学長である李隆盛教授の折衝で、台湾の総統府を
訪問し、呉副総統と教育部政務次長の林聡明先生と
約一時間にわたって会談を行いました。写真1は連
合大学を訪問する際に、李隆盛学長による学校の案
写真1 連合大学を見学中
内のものです。
【4 つの大学の特色】
その中、UCLA から帰国された国立高雄第一科
技大学の陳振遠学長は金融を専門としていますの
で、国立高雄第一科技大学は科技大学でありながら、
起業やベンチャーなどを大学の特色として、大学の
発展を図ろうとしているのが印象に残っています。
この四つの大学とも、管理学院を重要な一部分とし
て構成しています。写真2は国立高雄第一科技大学
の李慶章博士との記念写真です。私立の正修大学で
は、経営管理系の主任汪秩仁教授の案内で、管理学
写真2 高雄第一科技大学との
院の授業を参観したほか、情報教育の実習室や経営
記念写真
戦略の企画室などを見学しました。
【教員と学生の交流】
現在の 51 の国立高専では、経営情報を専門とする学科は宇部高専の経営情報学科だけで
す。上記の4大学では、Department of Information Management がありますので、非常
に交流しやすいものと感じました。正修大学の汪秩仁教授とお話しする際には、多くの共
通の話題がありました。たとえば、汪秩仁教授の専門はマーケティングですので、私の友
人で、世界的権威でもあるアメリカの R. Anderson 教授(Drexel University)や北欧の
Hakan Hakansson 教授(Norwegian School of Management)などの名前だけを良く知っ
ていますので、是非とも紹介してほしいと言われました。また、私からは、現在アメリカ
のニュージャージー工科大学の Mehta 教授らとの共同研究を紹介し、可能であれば、この
共同研究に参加するようお願いをしたところ、快く受け入れていただきました。これらの
ことから、教員の相互派遣や共同研究などの教員交流については、その実現の可能性が高
いと感じました。また、宇部高専では、中国、韓国、ロシア等の国々で、学生による海外
インターンシップを実施しています。これからは、台湾も理想的な候補地の一つとしてイ
ンターンシップ公募計画に取り入れたいと考えています。
【まとめ】
今回の台湾訪問は、初めての訪問にもかかわらず、多くの大学の先生たちと交流するこ
とができ、非常に有益な訪問でした。これからは、地理的に近く、また日本に対する友好
的である台湾と積極的に交流していく必要があります。
41
台湾
湾視察報告
告書
期間平成
期
24 年 6 月 10 日∼6
日
月 13 日
阿南工業高等
阿
等専門学校
一般教科英語
一
語、国際交流
流室長
林田
田栄治
1. 視
視察目的
・台湾
湾の工学技術
術系大学を視
視察し、今後
後の
教職
職員交流、交
交換留学生の
の交流、研修
修旅
行や
や国際インタ
ターンシップ
プ先等として
て、
高専
専生を受け入
入れる可能性
性があるのか
かな
いの
のかを探る.
・現地
地を訪れ実際
際の位置、移
移動時間、雰
雰囲
気、
、物価、安全
全等を確認す
する.
・国際
際交流プログ
グラムの担当
当者との面識
識を
得る.
・担当者と意見交
交換を行い、
、具体的なプ
プロ
ポーザルにつ
ついて情報を
を得
グラム、プロポ
.
る.
・同行
行の高専教員
員と親しくな
なる.
話を
をうかがい、優れた指導
導者であり、かつ
愛情
情あふれる誠
誠実な人柄で
であると感じ
じた.
台湾
湾との関係の
の深化の必要
要性を知った
た.
国立台北科技
国
技大学:首都
都にある一流
流大学
であ
ある.ほとん
んどの教員は
は米国留学経
経験者
であ
あると思える
るので、交換
換留学プログラム、
プロ
ロジェクトの
のプロポーザ
ザル等の作成
成の話
とな
なれば、話し
しやすいと思
思える.交換
換留生
を派
派遣する場合
合は、TOEIC
C800点以
以上の
一番
番優秀な学生
生にしたい.
2.成果と所感
感
国立
立聯合大学:第二キャン
ンパス建設中
中で、
かつ、
、新幹線の駅
駅も2年後に
に完成し、ア
アク
セスが
が良くなる.
.将来更なる
る発展が見込
込ま
れると感じた.生
生活費も月3∼4万でい
いけ
のこと.さら
らに、今回の
の視察旅行で
でホ
るとの
台北市遠望
望
高雄第一科技
高
技大学:
「起業
業精神を持っ
った学
生育
育成プログラ
ラム」を実施
施している野
野心的
な大
大学である.大学を率い
いる陳校長は
は50
代前
前半と聞く.陳校長には
は、確かな教
教育ヴ
ィジ
ジョンがある
ると感じた. また、機構
構が出
版し
している「エ
エンジニアリ
リングデザイ
イン教
育事
事例集 No..2」の回転寿
寿司プロジェ
ェクト
国立聯
聯合大学本部
部
校として、わ
わたくしたち
ちの世話をし
して
スト校
くださった.この
のようなことを判断の材
材料
換留学生を派
派遣したとき
き受
とするとき、交換
れてもらえる可能性があ
あると思える
る。
け入れ
高専生
生は、勢いの
のある発展す
する大学で、
、い
い影響
響を受けるだ
だろう.
総統
統府:呉敦義
義副総統閣下
下にお会いで
でき
光栄に
に感じている
る.台湾の産
産業構造の転
転換、
日台連
連携の必要性
性から日本へ
への家族旅行
行の
42
高雄第
第一科技大学
学本部
3.将来の計画
画
今回は、
今
視認
認と概況を得
得る旅行であった.
故に
に、次に以下
下の手順を踏
踏みたい.
STEP
S
1: 交換留学のプ
プログラムとして、
個別
別に各担当者
者から具体的
的にどのよう
うなプ
ロポ
ポーザルがあ
あるか、どの
のような研究
究室が
ある
るのか、交換
換留学生の生
生活の根幹で
である
寮、ホームステ
テイ等の情報
報を得たい思
思う。
STEP
S
2: 阿南高専の学
阿
学生を受け入
入れる
台湾
湾のインター
ーンシップ先
先を協定大学
学から
紹介
介してもらい
いたいと思っ
っている.
STEP3:
S
各情報を得た
各
たのち台湾へ
への交
換留
留学生のフラ
ライヤーを作
作成したい.それ
を学
学生に配布す
する.
STEP
S
4: 研修旅行の候
研
候補地として
て審議
して
てもらう.
ジメント能力
力
での 創成能力 や マネージ
成に何か通じ
じるものを感
感じた.
の育成
正修
修科技大学:私立大学の
のフットワー
ーク
の良さを感じた.
.つまり、な
なんでも受け
け入
勢だ.海外と
との
れ取り込み前進して行く姿勢
連携事業、学
学外コンペへ
への積極的参
参加
交流連
等.わ
わたくしたち
ち国立の教職
職員は、この
の仕
事はしたくないと言えば、通
通ってしまう
う世
界とは
は違うなとい
いう気がした
た.
また
た、阿南高専
専の建設シス
ステム工学科
科と
香川高
高専との連携
携で高雄第一
一科技大学を
を考
えるとき、科技大
大が参加する
るコンペやコ
コン
ーナショナル
ルチームとし
して
テストにインター
高専のチーム
ムが参加でき
きる
わたくしたちの高
はないかと考
考える.
のでは
高雄
雄第一科技大
大学で、一つ
つだけ残念こ
こと
は、専
専門分野によってキャン
ンパスツアー
ーの
コース
スが分けられ
れたことであ
ある.私は一
一般
教科の
の教員なので
で書画や美術
術系のところ
ろを
見学した.しかし、常日頃高
高専に勤めて
てい
る一般
般教科の教員
員は、チーム
ムの一員とし
して
専門課
課程のことを
をもっと知る
るべきだと思
思っ
ている.専門の機
機械やさまざ
ざま装置を見
見て
説明を聞けば視野
野も広がるし、自分の学
学校
わかってくる
る.また、わ
わた
における役割もわ
室長を担当している.外
外国
くしは国際交流室
大学と交流や
や交渉ごとで
で、阿南高専
専の
との大
専門教
教員が実施しているプロ
ログラムやプ
プロ
ジェクトを紹介し、売り込ん
んだり、説明
明す
る立場
場にある.故
故に、専門教
教員の見学し
した
コース
スに加わりた
たかった.あ
あのとき、勝
勝手
にまぎ
ぎれこめばよ
よかったと後
後悔している
る.
台北市
4.謝辞
国立高等専門
国
門学校機構に
に対して、台
台湾視
察の
の機会を与え
えてくださっ
ったことに感
感謝い
たし
します.とて
ても意義があ
あり、今後の
の阿南
高専
専の国際交流
流のプログラ
ラム作成に資
資する
もの
のがあると考
考えています
す.また、親
親切に
して
て下さった台
台湾政府およ
よび大学関係
係者各
位に
に心からお礼
礼を申し上げ
げます.
正修科技
技大学キャン
ンパス
43
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ŕžŖĈ™Ņ‘ØŖÕ8JLE=
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†
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†ĆŖŌćOĀ¹‘ 2009 £ 12 Î.0ŕžŖ™Uçt’4Ĕčßb
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44
台湾4大学等視察を終えて
新居浜工業高等専門学校
一般教養科・准教授
1
野田善弘
台湾4大学等視察に関する所感
① 国立聯合大学
広大なキャンパスに圧倒された。林惠娟教授によれば、台湾の高校生の多くは台北の大学に憧れを
もつとのことだが、聯合大学には、台北や高雄のような大都市の大学と異なる、落ち着いた学習環境
があり、筆者はかえってそこに魅力を感じた。
② 国立台北科技大学
1912 年、日本統治下の台湾に設立された 100 年の歴史をもつ大学である。その歴史の痕跡は校内
に今も残っており、日台の歴史を知るうえで貴重な資料である。実際の技術者教育のみならず、日台
の技術者養成の歴史についても学ぶことができる、すばらしい大学である。
③ 総統府
台湾の科学技術教育に対する情熱が呉副総統の言葉から強く感じられた。副総統自身の日本に対す
る思いも聞くことができ、実に有意義な時間を過ごすことができた。
④ 国立高雄第一科技大学
100 年の歴史をもつ台北科技大学とは対照的に建校 16 年の新しい学校であるが、それゆえに伝統
に縛られず、常に新しいものに挑戦し続ける姿勢にすばらしさを感じた。特に起業を目標とする教育
(「創新・創業教育」)に重点を置く、明確な教育理念に大きな刺激を受けた。
⑤ 私立正修科技大学
教養センター(「通識教育中心」)を見学できたことが大きかった。これは正修科技大学に限ったこ
とではないが、台湾の科技大学が専門的知識の修得と同時に幅広い教養を身につけることを重視して
いる点を実地に見ることができて、高専の教養教育のあり方について考えさせられた。
2
新居浜高専と台湾との今後の交流について
以上の視察を終えて、今後の交流について筆者の個人的な意見を述
べてみたい。新居浜高専では毎年、提携校への訪問を兼ねてオースト
ラリアと中国へ1週間ほどの海外研修旅行を行っている。これに台湾
研修旅行を加えることを検討したい。その他、海外インターンシップ
先も開拓したいと考える。今年度から新居浜高専では、学生全員が卒
業までに一度は海外を体験するように求めていくことを目標に掲げ
た。これを達成するために学生の海外体験プログラムを充実させる必
要があり、当面はこの点から台湾との交流を推進したい。将来的には、
これをきっかけにして教職員の交流を活性化していきたいと考える。
45
紅楼(台北科技大学内)
台湾4科技大学及び総統府訪問を終えて
高知工業高等専門学校
総合科学科副学科長、国際交流室長
宮川敏春
1.はじめに
6月10日から4日間に亘り、小畑高専機構
理事長、三好機構室長、工藤木更津高専校長を
初め全国22高専の訪問団の一員として、台湾
包括交流締結4大学を視察する機会を得ました。
台湾の関係者から受けた熱烈な歓待に感激する
とともに、台湾の大学が発信する世界における
生き残りをかけた熱意とトップマネジメントの
質の高さを体感でき、参加したことのメリット
を実感しているところです。
2.6月11日(月)
:国立聯合大学(苗栗市)
及び国立台北科技大学訪問
国立聯合大学の李隆盛校長、林恵娟教授それ
に校長秘書の湯女史らの案内で、台北のホテル
から一路苗栗市へ向かう。苗栗市は人口9万人
ほどの小都市であるが、台湾政府は国立聯合大
学の新キャンパス建設に100億円もの巨費を
投じているとのことで、科学技術教育を国策と
して推進している感を強くしました。
(台北科技大学での大学概要説明の様子)
3.6月12日(火):総統府表敬訪問及び国
立高雄第一科技大学訪問
本訪問団が呉敦義副総統に謁見することが可
能だとは思いもしないことでした。訪問団一人
ひとりとの握手、歓迎のスピーチ、質問に対す
る真摯な応答等、国賓級の歓待を受けました。
とくに副総統の父と日本との接点や、台湾と日
本との文化面・経済面における強い絆を如何に
堅持し発展させていくかなど、両国の未来に言
及された内容に強い感銘を受けました。
(建設中の国立聯合大学第2キャンパス)
午後4時過ぎに訪問した国立台北科技大学は、
台北の都心に位置し、留学生も多く見受けられ
る風格のある工業系大学であった。この大学は
今年で創立100周年を迎え、大学全体を通し
て、台湾における科学技術系の研究と教育の推
進役を担うアカデミズムの気風を感じました。
姚立徳校長は国立台北科技大学を国際的なレベ
ルの科学技術系大学にするために全力を傾注す
ると語り、それを実践しているトップ・リーダ
ーであった。
(総統府にて、前列中央が呉副総統)
午後2時半台北駅発の新幹線(高鐡)で左営
駅(高雄市)へ向かう。台湾を襲った大雨の被
害が高雄市を含む南部に甚大な被害がでている
との報道があり心配ではあったが、到着時には
46
雨も小康状態になり午後4時半過ぎに、高雄市
郊外にある国立高雄第一科技大学へ到着する。
陳振遠校長の熱烈なる出迎えを受け、訪問団の
到着を心待ちにしていた感を強くしました。大
学自体は雨のため休講状態でしたが、関係者に
よる訪問団への対応は熱烈なものでした。
国立高雄第一科技大学は研究と教育を創新創
業型教育として発信・推進しており、大学が一
体となって優秀な技能を持った企業人の育成に
貢献するとの方針を堅持して取り組んでいる感
を強くしました。高雄市を中心とした企業と大
学との講座をミックスしたプログラムが可能で
はないかと期待を寄せています。
学習と専門学科の学習をミックスさせた短期間
のプログラムや、台湾にある日系企業との間で
「海外インターンシップ」が実施できないか、
あるいは専攻科学生が短期間でも、台湾の大学
研究所等で研究活動ができないかどうか、等々
を思い描いています。
いずれにしても、先進的に交流活動を行って
いる木更津高専等の他高専の実践に学びながら、
本校独自の交流が可能かどうか学内での調整を
進め、独自プランを当該校に提案することがで
きればと思っています。
4.6月13日(水):正修科技大学訪問
正修科技大学は高雄市の澄清湖の畔にある私
立大学で、日本の関西大学等の大学と交流があ
り、日本語スタッフも充実している活気ある大
学との印象を受けました。
正修科技大学は1965年の創立で、15学
部、10大学院を誇り、科技大学とはいえ、実
際はビジネス、情報管理、財政、保育、外語教
育、ツーリズムや教員養成課程もある総合大学
でした。大学のモットーは、「完全へ(Unto
Perfection)」で、高雄市の都市型大学として多
くの学生や留学生を集めているようすでした。
正修科技大学での全体会議では大学の概要説
明を受け、その後、我々は各自の高専における
所属に適したグループに分けられて学部棟や学
内設備等の見学をしました。私は通識教育(共
通教育)の担当教員から丁寧な説明を受け、芸
術ホールでの展示物(書道、アート作品)や教
員のための自己啓発室等を視察して、日程を終
えました。
5.本校における今後の展開について
本訪問の成果を踏まえて本校でどのように推
進していくかについて、国際交流室長としての
個人的な見解を述べたいと思います。
現在、四国5高専連携の取り組みとして、
「国
際社会で通じる技術者育成に向けた実践教育プ
ログラムの深化」という事業名で特別教育研究
経費の申請をしています。これは当面、マレー
シアとベトナムとの交流プログラムですが、台
湾に関しては、香川高専と正修科技大学との提
携がなされているにとどまります。もし事業が
認められれば、2年ほどは、この四国高専連携
プログラムを優先的に推進することになります
が、台湾に関しては、中国語(台湾語を含む)
47
2012.7.4(Wed.)
台湾訪問報告書
北九州高専
制御情報工学科
寺井久宣
北九州高専では、毎年制御情報工学科4年生が長期工場見学旅行で海外の企
業や学校を訪問している。一昨年度(平成22年度)まではシンガポールに行
き、様々な企業を訪問・見学し、リパブリックポリテクニック校にて学生間の
交流を実施してきた。昨年度(平成23年度)は航空費の高騰により、訪問先
を台湾に変更した。本年度も引き続き台湾を訪問する予定である。台湾の五大
学と高専機構との交流協定の締結とこれに伴う本視察旅行は、当学科さらには
北九州高専が、今後台湾の大学と国際交流するためのよい契機になると期待し
て参加した。
総統府と4大学を訪問して最も印象に残ったのは、日本からの高専機構訪問
団を心から歓迎していただいていると感じた事である。出迎えていただいた
方々全てが形式的なものではなく、温かい笑顔で対応していただいた。これは
台湾の方々が高専機構へ、学術レベルでの交流に関して大きく期待を寄せてい
るためであろうと思われる。
北九州高専では既に、中国、韓国のいくつかの大学と協定を結んで、交流し
ている。しかしながら、国際交流委員会が昨年度(平成23年度)設置された
ばかりであり、他の高専と比較してまだまだ十分とは言えないレベルである。
シンガポールのポリテクニックとも、前述の通り1つの学科で学生間の交流を
進めていたが一昨年度までで途絶えてしまっている。現在、校長ならびに国際
交流委員会を中心に、積極的に北九州高専として独自の国際交流を進めるべく、
力を注いでいるところである。今回の台湾視察を機に、台湾の大学とも積極的
に交流したいと考えている。前述の制御情報工学科学生の台湾旅行に関しては、
台北科技大学を訪問する事が決定し、現在担当者同士での詳細な検討を進めて
いるところであり、施設の見学だけでなく学生間の交流の機会も持てるよう計
画している。これを機会に単なる見学だけでなく、学生間・教員間の長期的交
流に発展できるよう取り組んで行きたいと考えている。
木更津高専の工藤校長、黄野教授と台湾聯合大学の李校長、林教授には、全
体にわたって綿密な計画をしていただき、訪問先だけでなく移動中も細かい気
配りをしていただき、大変有意義な視察旅行となった。ここに記して謝意を表
する。
48
台湾視察報告
大分工業高等専門学校
電気電子工学科准教授 本田久平
聨合大学: 台北市から車で2時間弱の苗栗市にあり、途中、IT 関連企業の街である新竹市を経由しました。苗栗市
郊外での海から吹く強風を利用した風力発電が印象的でした。将来風力を含めた新エネルギーの研究施設を抱える第3
キャンパスの建設を計画中という説明を受けました。最初に見学した第2キャンパスは、未だ建設中で来年7月完成予
定であり、多額の費用をかけて建物や道路の整備をしているということでした。地方の大学なので、良い設備や環境を
整え、良い教員を集めることによって、学生を獲得しなければならないといった説明を受けました。キャンパスは山側
にあり、今後、学生用にスクールバスの運行を考えているということでした。機会があれば、第2キャンパスの完成後、
電気や情報の分野の研究室も訪問見学できればと思っています。李校長、林先生、王先生、秘書の湯さんには、高専視
察団と一緒に各地を移動するなど、いろいろとお世話いただきまして大変感謝致します。
台北科技大学:交通の便が非常に良く大通りに面した都市型の大学でした。非常に研究力が高く、多くの卒業生が台
湾国内で活躍しているという説明を伺いました。会議では、姚校長先生を議長として、今後の学生間の交流および教員
間の交流についての議論が行われました。インターンシップの受け入れは、少数であれば時期は特に指定しないという
ことでした。受け入れる場合は個別に相談し対応するということでした。見学や交流などの大人数であれば、在校生が
寮に滞在しない時期の6月~7月が良いということでした。その他、交流で海外から訪問する学生については、ビジネ
スコースの学生やパソコンに興味を持っている学生などさまざまであるという話を伺いました。
高雄第一科技大学: 高雄左営駅から30分弱の場所にあり、大雨で1日休校になるほど大変な状況にも関わらず、陳
校長先生たちが歓迎してくださいました。会議室に案内され、起業プログラムを中心とした学校の説明がありました。
学生間で競争させ、勝ち抜いたところに賞金を出したり、起業に関するいろんな情報を学生に提供したりするなど、起
業しやすい雰囲気づくりをしており、また、どの学科に所属していても起業に関する授業を取ることができるというこ
とでした。企業への就職よりも起業家を目指すプログラムを提供しているという点は非常に面白いと感じました。
正修科技大学: 台湾教育部に選定された模範大学で、高雄市の澄清湖の近くに位置しています。冒頭の游副校長から
の挨拶では、経済発展のために学校や学生の交流は必要だという話がありました。その後の施設見学では、電気系の研
究所に案内され、防水防塵テスト用の機器の説明を受けました。その施設では、企業から頼まれてテストを行い、製品
の防水防塵に関する証明書を発行しているようです。また、調光ガラスの研究についても話を伺いました。短い時間で
はありましたが、いろんな先生と研究の話や交流の話ができました。
全体的な感想:少子化や大学全入の問題は台湾でも起きているようで、入学者数を確保し学校が生き残るためにはど
のような学校づくりをしていけばよいか、どの学校も模索しているような感じを受けました。学内には面白いデザイン
のオブジェなどが置いてあったり学校のスローガンを校舎に大きく表示したりするなどの点が、日本の学校とは違うと
感じました。また、各校の校長先生や副総統のお話などから、多額の費用を投じ、国をあげて教育に力を入れ、新技術
を生み出していき、経済発展を実現していこうという明確な方向性が感じられました。視察した幾つかの大学との交流
を通じて、本校の教員と学生も様々なことを学べていけたらと考えています。今回の視察では、小畑理事長、三好国際
交流室長、木更津高専の工藤校長先生、黄野先生、および参加者の皆様には、大変お世話になり感謝致します。
今後の展開: 視察後、本校の校長先生と国際交流委員会委員長に視察内容の概要を報告しましたが、台湾での交流
事業に関し国際交流委員会としての方針や学校としての方針は、未だ決まっていません。今後数週間以内に、交流のや
りかたについて、国際交流委員会で検討していく予定です。個人的な意見としては、既に交流を開始している他高専の
例を参考に、専攻科生を中心とした高学年生を対象にして、研究発表会などの研究室単位での交流をしていくところか
ら始めてみるのが良いのではと考えています。
高雄第一科技大学での集合写真
正修科技大学の黄先生と
49
MIYAKONOJO NATIONAL COLLEGE OF TECH.
2012.06.25
学校を「魅せる」技術と出会う旅
都城工業高等専門学校一般科目文科講師(法学)吉井千周
アピール力の
見事さ敬服
今回高等専門学校機構主催による台湾4
科技大學、並びに総統府への表敬訪問に
参加でき、とても貴重な経験をさせてい
ただきました。
台湾から何を見習うべきか
各大学ともに見習うべき点はたくさんあ
りましたが、いずれの大学とも少子化に
ついて現実問題として真剣に取り組まれ
ていたのが印象的でした。「いかに多く
の学生に魅力的なカリキュラムを提供で
きるか」という視点を各大学は有してお
り、在学生・受験生のみならず市民に広
く魅せる作りになっていたのが印象的で
した。もちろん現在の日本では防犯上の
問題から、だれでも簡単に構内に立ち入
ることはできないものの「開かれたキャ
ンパス作り」について、また「開かれた
カリキュラム作り」について高専が今の
状況でもできることはたくさんあるよう
に思いました。
高専でどのように手を取り合うか
また何よりも同じ問題意識を持った他高
専の先生方と、3日間も一緒に行動でき
たことからも多くの恵みを頂きました。
単に寝食を共にするだけでなく、各校独
自で取り組んでいる留学生対応策につい
ても知ることができました。今回の視察
が一過性のものでなく、繰り返し多くの
教員が参加するイベントとなれば、また
新しい国際化のためのビジョンが開けて
くるかもしれないと感じました。
高雄正修科技大學 アートを魅せる!
視察中の大學の中でも最も「見せる」こ
とにこだわったキャンパスを有していた。
本館屋上に設置されていたアートラボで
は学生の作品も含め、積極的に芸術作品
を見せる空間作りにこだわっていた。
第一科技大學 カリキュラムを魅せる!
今回視察した大学のうち、個人的
にもっとも感銘をうけた大学が第
一科技大學であった。都城高専
は、全国の高専の中で、最も古く
から知財教育に取り組んでいた高
専であり、MindMap、QCサーク
ルなどを授業に積極的に取り組
み、最も全国で進んだ発想法の取
り組みを行っている高専であると
自負していた。しかし第一科技大
學の「企業家精神を養うカリキュ
ラム」は、本校のさらに先を行っ
ていると感じた。私自身が学びた
いカリキュラムであると思い、ま
た高専においても同様のカリキュ
ラムを実施できたならば、留学生
聯合科技大學 伝統技術を魅せる!
苗栗市は壺の生産で有名な土地柄である
とのことで、キャンパスの至る所にシンボ
ルとして壺が飾られてていた。卒業時に
もこの壺に学生がそれぞれの願いを込め
て封印し、25年後に開封するとのこと。
50
がやってくる動機となるのではな
いかと思われた。個別に陳教授と
話をしたのだが、最先端の科学技
術で競えば、それはいつか追い抜
かれる可能性があるが、この学校
にしかないカリキュラムで勝負す
れば、かならず学生がこの学校を
選んでくれる、という熱い思いが
その行動の背景にあるとのこと。
現在高専では、コアカリキュラム
の策定を行っているが、それが単
に各学校の平準化を目指すのでな
く、「高専独自のカリキュラム」
となるようにしなくてはなるま
い。
臺北科技大學 歴史を魅せる!
100年近い歴史を有するキャンパスをその
古さも認めた上で、積極的に魅せる努力
をしていたキャンパスだった。エコに配慮
した建築キャンパスのツタばかりでなく
古い建物も魅せる展示物となっていた。
AGREEMENT
OF ACADEMIC
EXCHANGE
BETWEEN
INSTITUTE
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COLLEGES
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UNIVERSITIES
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台湾4大学等視察のしおり(抄)
1.視
察
先
○国立聯合大学
(National United University)
所在地:36003 苗栗県苗栗市恭敬里聯大一号
URL:http://www.nuu.edu.tw
○国立台北科技大学
(National Taipei University of Technology)
所在地:10608 台北市大安区忠孝東路三段一号
URL:http://www.ntut.edu.tw
○国立高雄第一科技大学
(National Kaohsiung First University of Science and Technology)
所在地:811 高雄市楠梓区卓越路二号
URL:http://www.nkfust.edu.tw
○正修科技大学(私立)
(Cheng Shiu University)
所在地:833 高雄県鳥松郷澄清路 840 号
URL:http://www.csu.edu.tw
○台湾総統府
(Office of the President, R.O.C.)
所在地:10048 台北市中正区重慶南路 1 段 122 号
URL:http://www.president.gov.tw/
2.宿
泊
先
6 月 10 日(日)、11 日(月) 台北市(2泊)
台北円山大飯店
http://www.grand-hotel.org/main/Default.aspx?lang=ja-JP
6 月 12 日(火) 高雄市(1泊)
高雄金典酒店
http://www.thesplendor.com/_jp/index.php?language=_jp
53
台湾の技術及び職業教育について
TECHNOLOGICAL & VOCATIONAL EDUCATION IN TAIWAN, ROC
MINISTRY OF EDUCATION / AUGUST 2011 より
2012/6/8
台湾の技術及び職業教育(技職教育 TVE)は、台湾経済の発展と人材需要の変化に常に対応し、専門
職業人や技術者の養成を通じて、台湾の「奇跡的」経済成長を支えてきた。各年代の経済成長の段階と
技職教育の発展経緯は、次の表の概要のとおり。
1980 年代以降の変化、すなわち、製造業における技術・資本の集約化、高付加価値化、また製造部
門からサービス部門への移行は、直近 10 年で量的にも速度的に最高に達した。すなわち、2000 年代に、
経済社会全体がハイテク、自動化、情報指向になり、他方で生産額と労働人口ともに、サービス部門が
製造部門を上回った。
技職教育を担う学校は次のとおり。
■職業高校 senior vocational school/■総合高校・普通高校の技職課程
■5年制・2年制の専門学校 5-year/2-year junior college
■技術学院 college of technology/■■科技大学 university of science & technology
年代
1950 年代
経済成長
技職教育の発展
土地改革、農業生産向上
労働集約、必需品製造業
貿易の拡大
製造業の発展
農業・商業分野
職業学校に注力
工業・商業分野
義務教育9年制(職業中学廃止)
職業高校の拡大
5年制・2年制の専門学校の発足
私立学校の参画
工業高校・専門学校の充実
技術学院の発足
工業高校・専門学校の質的・量的充実、昇
格
総合高校(技職課程を持つ)の発足
技術学院の増加
専門学校の技術学院への昇格
技術学院の科技大学への昇格
技職教育の極大化
技職教育の国際化
産業界の人材需要と学生の適性に対応
1960 年代
1970 年代
1980 年代
1990 年代
2000 年代
2010 年代
技術・資本集約工業への移行
開始
ハイテク工業、石油化学工業
の発展、高付加価値生産
知識経済の発展
サービス部門の拡大
経済成長の極大化
サービス部門が優位に
54
職業高校:
普通高校
生徒比
4:6
4:6
6:4
7:3
5:5
5:5
6:4
編集後記
高専訪台団実現の顛末記
今回の台湾5大学との包括学術交流協定提携は機構本部の重点施策の一つであったが、
短期間に協定書締結、22高専の訪台団結成による訪台が実現し率直に言ってうれしい誤
算であった。
その経過を振り返ると
1
木更津、舞鶴、香川、沖縄4高専のこれまでの実質的な交流
2
小畑理事長のリーダーシップとその決断力
3
台湾及び高専関係者双方の熱意、行動力、スピード、好運
これらがタイムリーに歯車がうまくかみ合って前進した結果であったと思う。
小畑理事長はグローバル化の津波と共に4月1日に着任され、就任間もない4月25日
に台湾一行を迎え当初予定になかった包括学術交流協定調印まで一気に実現に導かれた。
その夜の歓迎会の席上で理事長は国立聯合大学の李校長より訪台を懇請され、その場で6
月初旬に答礼の即答をされた。その約束を実行するために、理事長の訪台の日程が6月1
0日出発となった。機構トップの訪台を実りあるものにしようと木谷理事のアドバイスで
台湾と交流実績のない全国高専を中心に同行参加を呼び掛けることになった。ただ5月初
旬に募集通知しわずか一週間の応募期間で果たして参加する高専があるのか内心不安があ
った。それは杞憂に終わり何と22高専より参加表明があったのには、事務局としては喜
びよりも大変なことになったと思った。
その後訪台の準備のため連日木更津高専の工藤校長、黄野先生と連携し台湾側との日程
調整の対応に追われ紆余曲折し最終日程が確定したのは出発直前であった。その間李校長
が台湾総統府の呉副総統への謁見を水面下で根回しされていたことも直前に知った。
かくして6月10日に訪台団総勢25名が台北入りした。折しも台湾は梅雨の最盛期で
我々滞在中、連日テレビが豪雨と洪水土砂災害のニュースを放映し交通機関の運休、学校
閉鎖などで台北から高雄移動が危ぶまれたが、好運にも恵まれ我々はその中をくぐり抜け
全行程を予定通り終了し全員無事帰国した。
本報告書の随所に台湾の人々の暖かい歓迎に感激したことや、また内地においても交流
の少ない22高専関係者と台湾で寝食を共にしたことで高専の一体感が思わぬ形で生まれ
たこと等が参加者より述べられている。
参加教員からはこの様な取り組みが一過性でなく機構が音頭をとり継続して積極的に推
進して欲しいとのメッセージも受けた。
最後に訪台団の受入実現へ多大なる尽力を頂いた国立聯合大学李校長、木更津高専工藤
校長、黄野先生はじめ関係者一同、参加教員各位に心よりお礼を申し上げたい。これを機
に台湾との交流プログラムの具体化促進と各高専独自の交流プログラムの更なる発展拡大
を期待したい。
独立行政法人
国際交流室長
国立高等専門学校機構
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三好
章一
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