Comments
Description
Transcript
<もも>
【作物別技術情報7月】 <もも> 川中島地区の「川中島白桃」の満開は4月26日で、平年よりも6日遅い状況でしたが、目立っ た凍霜害はなく、結実は概ね良好です。 せん孔細菌病の春型枝病斑については、5月の降雨が少なかったため、発生は抑えられています。 ももの収穫予測は、次のとおりです。 【ももの収穫予測】 品種名 調査地点 満開日 白鳳 須坂市 4 月 28 日 満開日後 40日間 平均気温 (X) 17.3 成熟日数 (Y) 95.8 予想収穫 開始時期 8 月3日 注:満開後 40 日間平均気温は、長野気象台観測地 回帰式:白鳳 Y=149.3-3.09X X:満開日から40日間の平均気温 Y:成熟日数(満開日から収穫始めまでの日数) 今月はもも、ネクタリンの収穫が始まります。収穫前管理のポイントは次のとおりです。 (1)除袋 表を参考に、果実を確認し品種別に除袋時期を設定してください。 着色の難易 品種名 除袋時期 着色容易な品種 川中島白鳳、アームキング 収穫 4~ 7 日前 着色中位な品種 白鳳、川中島白桃、水野ネクタリン、なつっこ 収穫 7~10 日前 着色困難な品種 愛知白桃、白桃、志賀白桃 収穫 10~14 日前 なお、果実から見た除袋時期は、次のとおりです。 ① 果実全体の地色(緑色)が抜けて白色になる。 ② 果実の尻部分と縫合線付近に、わずかに緑色が残っている。 【ためし除袋】 樹冠上部の果実を1樹あたり5ヶ所位 除袋して適期を把握する (2)着色管理 葉摘みは、有袋栽培では除袋後、無袋栽培では着色が始まった 頃から果実に密着している葉や日射を遮っている果実周辺の 2~3枚の葉を摘みます。多くても5~6枚にとどめましょう。 (3)支柱立て、枝つり 主枝、亜主枝、側枝など垂れ下がる部分には、支柱立て、枝つ りを行う。 (4)新梢管理 徒長枝等があると樹幹内部まで光が入らず、果実の着色不良や糖度低下だけではなく、樹形 の乱れの原因ともなります。誘引、捻枝や場合によっては切除を行い光が内部まで入るように します。 【作物別技術情報7月】 (5)反射フィルム 着色がひととおり進んだら、過着色や微裂果を防ぐためにも反射フィルムは除去します。特 に着色しやすい品種は注意しましょう。 反射フィルムの使用目安 着色の難易 品種名 被覆時期 着色しやすい 日川白鳳、あかつき、 収穫始め頃 長沢白鳳など 着色中程度 着色しにくい 白鳳など 八幡白鳳 収穫始めの4~5日前 収穫始めの5~7日前 有袋栽培 裂果する品種 着色しにくい品種 除袋後 除去時期 晴天が続く場合は被覆後3~4日で 着色するため除去する。過度の着色は 控え鮮紅色に仕上げる。 果頂部から赤道部にかけて着色し、収 穫が始まったら除去する。 過度の被覆は微裂果や温度上昇によ る軟化を早める原因となるため注意 する。 <ニホンナシ> ニホンナシは概ね結実は良好です。 (1)ニホンナシの収穫予測 品種名 調査地点 満開日 満開日後 30日間 平均気温 (X) 幸水 豊水 長野市豊野町 4 月 28 日 4 月 25 日 15.7 15.3 長野市 真島 4 月 23 日 長野市豊野町 4 月 24 日 南水 予想収穫 開始時期 前年収穫 予想開始 時期 前年比 120 138 8 月 25 日 9 月 12 日 8 月 28 日 9 月 15 日 3 日早い 3 日早い 14.8 150 9 月 19 日 9 月 27 日 6 日早い 15.1 148 9 月 18 日 9 月 26 日 8 日早い 成熟日数 (Y) 注:満開後 30 日間平均気温は、長野気象台観測地 回帰式:幸水 Y=177.3-3.65X X:満開日から30日間の平均気温 豊水 Y=203.3-4.29X Y:成熟日数(満開日から収穫始めまでの日数) 南水 Y=209.6-4.06X (2)南水の新梢管理について ア 盃状部の本来、芽かきをする芽でありながら徒長枝となってしまったものは、7月中であれば 徒長枝の太さを抑制することが出来るので誘引する。7月以降でも徒長枝は誘引して太らせな いようにする。背面の極端に強いもの、混んでいる部分を間引く程度とする。 イ 主枝先端部は、斜め支柱に沿って棚面から40cm程度上げて固定する。 支柱 しっかり 固定する 図 主枝先端は風で振れないように、支柱等で固定する