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サニーレタスの作期別品種比較試験(PDF形式 189キロバイト)

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サニーレタスの作期別品種比較試験(PDF形式 189キロバイト)
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サニーレタスの作期別品種比較試験
背景と目的
旭川におけるサニーレタスはレットフラッシュが基幹品種として用いられていますが、
各メーカーからは多くの品種が市販されています。一方、サニーレタスの品種選定にあた
っては収量の他に外観品質(着色)が特に重要になります。
そこで、サニーレタスの作期別の品種特性を調査し、旭川における適応品種の検討資料
を得ることを目的としました。
関係先
旭川青果物生産出荷協議会サニーレタス部会
試験内容
(1)供試品種
品種名
種苗会社
品種名
レットフラッシュ
寺岡種苗
レッドスパン
ロザンナ
種苗会社
カネコ種苗
ブラックローズ
キュアレッド1号
ハリウッド
横浜植木
サマールージュ
タキイ種苗
アフロ
渡辺採種場
トロピレッド
渡辺農事
晩抽サーフレッド
(2)耕種概要
は種
定植
調査開始
作期1
5月17日
6月8日
7月6日
作期2
7月13日
8月1日
8月27日
作期3
8月26日
9月15日
10月26日
(3)試験結果
◎作期1(標準品種:レットフラッシュ)
有望品種:晩抽サーフレッド(横浜植木)
この作期ではチップバーン(葉先枯れ)が発生する品種が多かったのですが、晩抽
サーフレッドは障害の発生がなく、収量も標準品種より多収になりました。一方、こ
の品種は草姿が開くため収穫作業性にやや劣ることから、標準品種と同等程度である
と考えられます。
収穫期
(日)
規格内収量
(kg/10a)
平均一
株重(g)
チップ
バーン
草姿
葉色
着色
割合
レットフラッシュ(標)
29
2,890
201
中
中
中
中
晩抽サーフレッド
30
2,961
217
無
開
暗
ヤヤ多
◎作期2(標準品種:レットフラッシュ)
有望品種:ハリウッド(横浜植木)
作期1と同様にチップバーンが発生する品種が多く、また、抽台を起こしやすい作
期でした。ハリウッドは収量が標準品種を上回り、生育、草姿及び葉色に大差はなく、
障害の発生が見られませんでした。
ただ、若干ではありますが、フリル部の着色割合が少ない傾向にありました。
収穫期
(日)
規格内収量
(kg/10a)
平均一
株重(g)
チップ
バーン
草姿
葉色
着色
割合
レットフラッシュ(標)
30
2,918
205
中
中
中
中
ハリウッド
29
3,093
219
無
中
中
ヤヤ少
◎作期3(標準品種:ロザンナ)
有望品種:キュアレッド1号(横浜植木)・サマールージュ(タキイ種苗)
この作期では生育が全体的に遅くなり、一部品種でネキリムシ、軟腐病などが見ら
れました。キュアレッド1号は生育は標準品種に比べ、収量が多く、生育も大差があ
りませんでした。また、葉色はやや濃く、着色割合はやや多めでした。また、サマー
ルージュは生育がやや遅かったものの、収量は多く、障害の発生が見られませんでし
た。また、葉色は鮮明な赤色を呈している品種です。
収穫期
(日)
規格内収量
(kg/10a)
平均一
株重(g)
チップ
バーン
草姿
葉色
着色
割合
ロザンナ(標)
41
2,820
197
無
中
中
中
キュアレッド1号
43
2,916
248
無
中
ヤヤ明
ヤヤ多
サマールージュ
46
2,917
211
無
中
明
ヤヤ多
(4)その他品種特性
品種名
レットフラッシュ
ロザンナ
ブラックローズ
アフロ
トロピレッド
特
性
・作期 1,2 の標準品種です。作期 3 では標準品種と比べ、収量はや
や少なめで、外観品質等はほとんど変わりませんでした。
・作期 3 の標準品種です。作期 1・2 は収量が少なめですが、障害の
発生がありませんでした。
・葉色が全体的に黒く、全作期で生育が遅いです。
・チップバーンの発生や異形株が多い品種です。
・フリル部の着色が少なく、草姿は立っています。
・生育はやや早めですが、作期 1,2 ではチップバーンの発生が多い
品種です。
・生育がやや遅めですが、どの作期でも安定して収量がとれます。
・フリル部は先端が細く、葉色は鮮明な赤色を呈し、着色割合は多
めです。
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