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小学生のコミュニケーション能力に対する - MIUSE
Departmental Bulletin Paper / 紀要論文 小学生のコミュニケーション能力に対する Performance Assessment(2) : 活動プロ グラム(Task)と評価基準(Rubric)の 開発 Performance Assessment of Interpersonal Communication Competence among Grade Schoolers(2) : Development of “Task” and “Rubric” 廣岡, 秀一; 中西, 良文; 廣岡, 雅子; 横矢, 祥代; 秋山, 美和; 伊藤, 由恵; 東, 由華 Hirooka, Shuichi; Nakanishi, Yoshifumi; Hirooka, Masako; Yokoya, Sachiyo; Akiyama, Miwa; Ito, Yoshie; Higashi, Yuka 三重大学教育学部研究紀要. 自然科学・人文科学・社会科学・教育科 学. 2007, 58, p. 203-214. http://hdl.handle.net/10076/6816 二重 大 学教育学部研究紀要 第 58巻 教 育科学 (2007)203-214頁 川ヽ 学生のコミュニケーション能力に対するPerfOrmance Assessment(2) ― 活動 プ ログラム (丁 ask)と 評価基準 (Rubric)の開発 一 廣 岡 秀 - 1 ) ・ 中西 良 文 D ・廣 岡 雅 子 の・横矢 祥 代 の 秋 山 美 和 →・伊藤 由 恵 →・東 由 華 → Perforrnance Assessrnent of fnterpersonal arrlong - Developrnent Grade Schoolets "Task" of Cornrnunication and Cornpetence (2) "Rubric" - Shuichi HIR00KA, Yoshifumi NAKANISHI,MaSako HIR00KA, SaChiyo YoKOYA Miwa AKIYAMA,YOshie ITo and Yuka HIGASHI 本 研 究 は、 前 年 度 に引 き続 き、 子 どもの コ ミュニ ケ ー シ ョン能 力 を測 定 す るための P c r f O r m a n c e A s s e s s m c n t ( P A ) の 方法 を確立す ることと、 われわれ の 開発 した R u b r i c と T a s k を 用 いた P A の 信頼性 と妥 当性 につ いて 検討 す る ことを 目的 と した。著者 らが実 践者 と して行 って い るわ くわ くコ ミュニ ケ ー シ ョ ンクラブの活動 に新 し く入会 した児童 を対 象 と して、 T a s k を 課 した とき の子 ど もの反応 を ビデオ カ メラで 録画 した。 その録画 ビ デオ 映像 が 3 名 の評定者 によ って 繰 り返 し観察 され、 6 つ の コ ミュニ ケ ー シ ョ ンスキル に 関 して あ らか じめ定 め られ た R u b r i c に従 って その水準 が 評 定 され た。 評定者 間 の評定 値 の一 致 の 程度 に注 目 した ところ、話 す ス キル ・聞 くスキル ・協カ スキル ・調整 スキル にお ける評定 者 間 の一 致度 が 高 い ことが確認 され た。 また、 調整 スキル は、 R u b r i c の水準 を改善 す る ことによ らて 信頼性 が 高 ま る とい う結 果 が見 られ た。 さ らに、 R u b r i c に 基 づ く評定 と 6 回 の各活動 の 終了直 後 に実施 した コ ミュニ ケ ー シ ョン行動 評定 との相 関関係 につ いて分析 した ところ、 R u b r i c によ る評定 を実施 した回 の両 評定 間 の相 関 は、 どの スキル にお いて も高 か った。 これ らの こ とか ら P A に 関 して、 一 定 の信頼性 や妥 当性 が確 認 され た と考 え られ る。 しか しなが ら、 P A を 確 立 す るため には さ らな るブラ ッシュア ップが必要 であ る こと も指摘 された。 ric、 T a s k 、社会的 ク リテ ィカル シン K e y w o r d s : コ ミュニ ケー シ ョン能力、 P c r f O r m a n c e A s s e s s m eRnutb、 キ ング、社会的 スキル、実践 プログラムの開発 問 題 と 目的 小学生の対人関係能力や対社会関係能力を、学校教 育周辺 の立場 か ら育成す るために、 われわれ二重大学 教育学部 の教育心理学教員 ・大学院生 ・大学生 (以下、 スタ ッフと呼ぶ)が 中心 メンバ ー とな って組織 してい るボラ ンテ ィアグルー プ 「わ くわ くコ ミュニケー シ ョ r 0 0 k a o c owma/k∼u w a ku/)」 ンクラブ ( h t t p : / / w w w ohsi― は、二重県津市立 M 小 学校区内の小学 4 ∼6 年 生を対 象 として、心理学をベースとした教育実践 およびその 1 ) 二 重大学教育学部 e _ m a i l i s h u h i r o @ e d u . um .i ac c―. j p 2 ) 二 重 県津市 スタールカウンセラー 3 ) 二 重大学高等教育創造開発 セ ンター 4 ) 二 重大学教育学部教育学研究科 -203- 報告 を 2年 間 にわ た り行 って きた (廣岡 ・中西 ・廣岡 ・ 岡 。中 後 藤 ・横 矢 ・矢 神 ・福 田,2005a;2005b;廣 西 0廣 岡 ・横矢 ・福 田 ・秋 山 0伊 藤,2006a)。 具体 的 には、人 間関係 の形成 や発展 を促 した り、 自他 が経験 す る感 情 やそ の表現 に注 目させ た り、社会 的 ク リテ ィ カル シ ンキ ング (廣岡 `小 川 ・元吉,2000;廣 岡 0元 吉 ・小川 ・斎藤,2001な ど)や 社会 的 スキル (SOcial Skill)を獲得 す る ことにつ なが るよ うな プログ ラムを 開発 して、子 どもの グル ー プ活動 を中心 と した教育実 践活動 を行 って き た。