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Title 精巣での誘導型ヘムオキシゲナーゼによるストレス応答と精細胞へ
Title Author Publisher Jtitle Abstract Genre URL Powered by TCPDF (www.tcpdf.org) 精巣での誘導型ヘムオキシゲナーゼによるストレス応答と精細胞へのアポトーシス誘導を介した 造精機能制御 小澤, 伸晃(Ozawa, Nobuaki) 慶應医学会 慶應医学 (Journal of the Keio Medical Society). Vol.80, No.1 (2003. 3) ,p.7Journal Article http://koara.lib.keio.ac.jp/xoonips/modules/xoonips/detail.php?koara_id=AN00069296-20030303 -0007 精巣 で の 誘 導 型ヘ ム オキ シゲ ナ ー ゼ に よ る ス トレス応 答 と精 細 胞 へ の アポ トー シス誘 導 を介 した造 精 機 能 制 御 小 澤 伸 晃 論 文審 査の要 旨 内容の要旨 Hcmc axygenesc(HO)は 遊 唯 ヘ ム の 解1朧 の 反 応 生 成 物 で あ る 鉄 、一 酸 化 炭 素(CO)、 素 で あ る と同 時 に 、 そ 本 研 究 は 、 柵 巣 で のHeme ozygenasc〔HO)の ビ リル ビ ン な どの 生 理 す る 存 在 意 義 を解 明 す る た め に 、 重 金 属 で あ る カ ド ミウ ム を ラ ッ ト に暴 露 し、HOア 学 的 作 用 を通 じて 、 生 体 防 御 機 構 な ど様 々 な,E,物学 的 役 削 を生 体 内 発 脱 と遣 精 機 能 に 対 イ ソザ イ ム の 発 現 動 態 と輌細 胞 で の ア ポ トー シ スの 誘 導 を中 心 と した 造 精 機 能 へ の 閲"tに つ い て検 匡 け した も の で あ る。 で 担 って い る。 粗 巣 で はHO活 性 が 高 い こ とが 知 られ て い たが 、そ の そ の 結 果 、 コ ン トロ ー ル で はSenoli細 胞 と間 質 マ ク ロ フr一 詳 細 な 発 現 部位 や 存 在 意 義 に 閲 して は これ ま で ほ とん ど 解 明 さ れて 現 の 膨 め ら れ て い た 誘 導 型 で あ るHO-1は い なか った 。 本研 究 で は 重 金 属 ス トレス 負荷 時 にお け る梢 巣 で のHO ジ に発 、 カ ド ミウ ム 暴 露 に よ り Lcydig細 胞 を 中 心 にそ の 発 現 が 顕 著 に 増 加 す る こ とが 明 らか に さ れ 、 ア イ ソザ イ ム の 発現 と鯖 細 胞 での ア ポ トー シ ス の 誘 導 を 中 心 と した Hazは 成 熟 したrn細 胞 で 置 め られ る こ とが 示 され た。 またHO-1活 性 造 納 機 能 制 伽 へ の 可 能 性 に関 して 解 明 す る こ と を 目的 と した 。 誘 導 の1.}Ltcltうu*sgN4'R能 へ の 影 響 と して 、 rasoi;kの 減 少 に よ リ ス テ ロ 型 であ るHO・ 巳は コ ン トロー ル に お い て はSc噸li細 胞 と聞 質 マ ク ロ フ イ ド崖 虫 能 が 制 御 され る こ と、 な ら び にHOB応 ァー ジ に の み 発 現 が 認 め ら れ て い た が 、 カ ド ミ ウ ム 暴 露 に よ り よ4FaslFas ligand系 を介 して 精 細 胞 で の ア ボ トー シ ス誘 導 が 引 き起 生 戒 物 で あ るCOに LcyJig細 胞 を 中心 に そ の 発 現 が 顕 著 とな り、1ァ4:dsi&性な ら び に 蛋 白 こ され るof能 性 が 一,:さ れ た。 6tの 変 化 も同様 の 傾 向 で あ っ た 。 一・ 方 構 成 型 であ るH(》一2はコ ン トロ ー ル で は 戒 熟 したrs細 胞 で あ るelnngalcA spcrmaliJや 遺44体 に 発 現 が 審 査 に お い て は 、 まず 本 研 究 で 使 用 した カ ド ミウ ム に つ い て 、 そ 阻 め らh,鑓 して 、 カ ド ミウ ム はHOを 顕 著 に誘 導 す る と同時 にlfl 7形 成 な どの 生 活性 の 約2β を 占め て い たが 、 カ ド ミウ ム暴 露 に 伴 い 次 殖 能 力 を抑 制 す る こ とが 示 さt:て お り、HOと 第 に 発現 は 滅弱 した 。HOの 反 応 生 成 物 で あ る ビ リル ビ ンの 染 色 性 は HO・1発 現 細 胞 で陽 耀 生と な り、 カ ド ミウ ム 暴 露 時 に は 聞 質 を 中 心 に HO活 惟 が 生 体 内 で 高 ま って い る こ と が推 禦 さ れ た 。 またHOに る 特 異 的 阻 轡 剤 を用 い た実 験 に よ り、HO4活 性 のk昇 の 暴 露 が 持 た らす 生 理 的 な意 義 に 関 して 質 問 が な さ れ た 。 こ れ に対 対す 造 請機 能 との 関 係 を解 明 す る た め には 適 切 な 化 学 物 質 で あ る と述 べ られ た 。 .・ 方 、慢 性 屡 露 で は 金 贋 を捕 捉 す る メ タ ロチ オ ネイ ンの 傍 導の た め にHO17体 の誘 導がlkじ に く くな る こ と も追加 され た 。 ま た.建 常 状 態 で のHOア に よりミクロ イ ソザ イ ム の 存 在 意 義 に関 して も質 疑 が な さit, Scrl`Dli細 胞 のHO-1は ソー ム分 画 中 のP450量 が 低 下す る こ とが 明 らか と な り、 靖 巣 に お け 通 常 の#fl f一形戒 過 程 に お け る精 細 胞 の ア:r.トー シ ス を 誘 導 して い る る臓 ステ ロ イ ドホ ル モ ンの 産 生 調 節 をHOが 行 って い る 可能 性 も考 え 呵 能 性 が あ り.HO.2に ら れ た 。 一 方 カ ド ミ ウ ム 暴 露 に よnm細 染 色 煙 の 欠 如 よ りそ の 意 義 は不 明 で あ る と同 答 され た 。 こit1.対 し 51鴻ma10goniaやP肖㎜y騨ma巳ceraな 管 周 囲 の精 細 胞 で あ る どで ア ポ トー シ ス が 検 出 され ・ 拗 制 され たが 、CO供 与体 の追 加 投 与 に よ りそ の 抑 制 効 果 は 明 らか に 抑 え られ た 。 鉄 キ レー ト剤 や テ ス トス テ ロ ンに よ る ア ポ トー シ ス抑 与体 の 追 加 投t1.よ 性阻 害時で りScrluli細胞 あ る い はspcrmatogonia, 導 に よ り生 戒 され たCOに との 指 摘 が あ った 。 さ ら に停 留 靖 巣 や 抗痛 剤 投 与 な ど の病 態 で の 造 鮒機 能 へ の 影 響 につ い て も 質 問 が あ っ た が.両 が あ る こ とが 述 べ られ た。 殿 後 に ヒ トの 生 殖 機 能 へ の 応 用 の 可能 性 に閲 して も賀 疑 が な され た 。fia細胞 で ア ポ トー シ スが 生 じ る種 々 の よ り、各 病 態 でのHOと 造精 機 能 との 関係 を さ らに 遣 求 して い く と回 箸 され た が 、 男 性 不 妊 症 や 抗 癌 剤 に よ るiA 7-il#少な ど実 際 の 臨 床 に 直 りFas/Fas ligand系 を介 して 減 数分 裂 直 前 の 鏑 細 胞 が ア:r:トー シ ス に 結 す る病 態 でのHOの 陥 り、嗣 子 形戒 が 制 御 され て い る 可 能 性 が 考 え られ た 。 さ らに 停 留 必 要性 に つ い て の指 摘 を受 け た 。 籾 巣 モ デ ルの 実 験 で はxo-iの 発 現 増 強 がSenoii細 胞 を 中心 に 起 き て い る こ と よ り、 柵 巣 で は 各 ス ト レス に 応 じてLeydig細 者にお いて精細胞 で 動 物 実 験 モ デ ルに お い てHO・1が 誘 導 され て い る.q能 性 が あ る こ と よ primary spertnalocytesなどの精 細 胞 で発 現 が 増 強 した 。 以 上 よ り カ ド ミウ ム暴 露 後 急 性 期 に お い て はHO-1湧 審査 担 当者 か ら成 熟 鯖 細 胞 で きわ め て 顕 署 に 猪現 して い る こ と よ り、 アポ トー シ スが 出 現 し、 ス テ ロイ ド産 生 が 抑 制 され て い る とのas告 制 効aFl3;i8め られ な か っ た。 まf.Fas13A1/;dN胞全 体 に 発現 が 認 め られ もCO供 応'k戒 物 で あ る ビ リル ビ ンの HO活 性 自体 に 関 与 し ない 生 理 学 的 役 罰 に 関 して も検 討 す べ き で あ る そ の 出 現 頻 度 は暴 露12時 間後 の 検 討 でi3HO7Ti1性 の 特 異 的囲 毛 窪に よ4 た もの の 、Fas ligandlはカ ド ミ ウム の 投 与 さ ら に はHO活 関 して はHO反 胞 あ るい は Scrloll細胞 が ス トレ ス感 知 細 胞 と して働 き、 HO・1の 発 現 を通 じて性 ス テ ロ イ ド産 生 や 精 子 形 成 を制胸 して い る と考 え られ た 。 存在 意 義 を解 明 し、 臨 床 へ の 応 用 を 考 え て い く 以 上 の よ う に 本 研 究 は 、 更 に発 展 させ て 検 討 す べ き幾 つ か の 課 題 を 残 して は い る もの の 、 ス ト レス 負 荷 時 に 造 輌 機 能 が 制 御 され る メ カ ニ ズム と してHO・llCOシ ス テ ム の 存 在 意 義 をは じめ て 指 摘 で き た 点 で 、 生 殖 医学 の 猛 展 に嵜 与 す る 有 意 義 な研 究 で あ る と評価 され た 。 諭 文 群 査 担 当者 主 査 産 婦 人 科 学 吉 村 泰 典 医 化 学 末 松 誠 疏 婦 人 科 学 野 澤 志 朗 泌尿器科学 村井 勝 解 剖 学 学 力 確 躍 損 当者:北 島 政樹 、 末 松 誠 窃 査 委 員k:末 松 識 相破 貞和 StRpf.1:平 戒14年 巳o月10目 一7一