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Today’s Headline ご参考資料 ご参考資料 “ジュネーブから今を見る” 今日のヘッドライン “ジュネーブから今を見る” 今日のヘッドライン 2013年12月5日 米国社債市場の発行額は過去最高を上回りそうだが 低金利で資金を調達したい企業と、国債よりも高い利回り求める投資家のニーズを背景に、米国社債市場の新規 発行額は過去最高額に迫る勢いですが、投機的債券の割合が緩やかながら増えていることには注意が必要です。 米社債発行、過去最高の昨年上回る勢い- 緩和縮小前の駆け込み 米国の社債発行は過去最高を記録した昨年を上回りそう な勢いとなっています。米連邦準備制度理事会(FRB)が量 的金融緩和の債券購入(QE3)を縮小する前に資金を調達 しようと企業は発行を急いでいる格好です。11月は英・オラ ンダ系ロイヤル・ダッチ・シェルなどがドル建てで社債を発 行し、今月の起債額は合計1202億ドル(約12兆3000億円) 程度と見られ、年初来では昨年実績に迫る勢いです。 移したように今後も安定的であれば問題はないと見られま すが、10-12月期になって米国の投機的債券市場で倒産が 相次いだ点には注意が必要です。ドル建て発行のブラジル のOGXペトロリオ・ガス・パルチシパソイスなどのファイリング、 中国系のウィンズ・ウェイ・コーキング・コールの債務交換な どデフォルト・イベントが起きています。これらの動きが一時 的なものかについて動向を注視する必要があると見ていま す。 図表1:年別米国社債新規発行額と構成割合の推移 (年次、期間:2005年~2013年、2013年は9月末まで) どこに注目すべきか 社債新規発行額、発行残高、投機的債券 低金利で資金を調達したい企業の思惑と、国債よりも高い 利回りを求める投資家のニーズを背景に、米国社債市場の 新規発行額は2013年、過去最高額に迫る勢いです(図表1 参照)。投資家の社債への投資ニーズは当面根強いと見ら れますが、社債市場の次の点には注意が必要です。 まず、2008年のリーマン・ショック以降、傾向的に投機的債 券(格付けが投資適格であるBBB格を下回る債券)への投資 割合が増えていることです。図表1の棒グラフは赤が投資適 格債券(BBB格以上の格付け)の新規発行額で、灰色が投 機的債券の新規発行額を示し、折線グラフは投機的債券の 新規発行額全体に占める割合を示します。リーマン・ショック のような信用不安が起きると投機的債券の発行は急激に低 下しています。信用スプレッドが拡大し低い格付けの企業は 起債が困難となることが発行額低下の背景です。しかし、 リーマン・ショック後政策金利を引き下げるなど対策を打った ことで、格付けの低い企業にも起債環境が整い、投機的債 券の構成割合は折線グラフにあるようにリーマン・ショック前 を上回る水準となっています。その結果、図表2にあるように 発行残高に占める投機的債券の割合は徐々に高まっていま す(図表2参照)。 次に、債務不履行(デフォルト)率が過去3年間低い数字で推 ピクテ投信投資顧問株式会社 億ドル 10,000 投機的債券(左軸) 投資適格債券(左軸) 投機的債券の割合(右軸) 40% 8,000 30% 6,000 20% 4,000 10% 2,000 0 0% 05年 07年 09年 11年 13年 図表2:米国社債発行残高の格付け別構成割合の推移 (年次、期間:2005年~2013年、2013年は9月まで) 100% BBB 80% A 60% AA 40% AAA 20% 投機的 債券 0% 05年 07年 09年 11年 13年 出所:フィッチ・レーティングスのデータを使用してピクテ投信投資顧問作成 ●当資料はピクテ投信投資顧問株式会社が作成した資料であり、特定の商品の勧誘や売買の推奨等を目的と したものではなく、また特定の銘柄および市場の推奨やその価格動向を示唆するものでもありません。●運用に よる損益は、すべて投資者の皆さまに帰属します。●当資料に記載された過去の実績は、将来の成果等を示唆 あるいは保証するものではありません。●当資料は信頼できると考えられる情報に基づき作成されていますが、 その正確性、完全性、使用目的への適合性を保証するものではありません。●当資料中に示された情報等は、 作成日現在のものであり、事前の連絡なしに変更されることがあります。●投資信託は預金等ではなく元本およ び利回りの保証はありません。●投資信託は、預金や保険契約と異なり、預金保険機構・保険契約者保護機構 の対象ではありません。●登録金融機関でご購入いただいた投資信託は、投資者保護基金の対象とはなりませ ん。●当資料に掲載されているいかなる情報も、法務、会計、税務、経営、投資その他に係る助言を構成するも のではありません。