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113 1. アセットアロケーション
2014年11月5日 ご参考資料 113 今回のテーマ 新しい形の資産運用、「マルチアセット運用」とは 株式や債券など、様々な資産に分散投資を行なうバランスファン 新人くん 日興アセットマネジメント の新人。営業推進部門に 配属され、投信や経済に ついて勉強中。 ド。その新しい運用手法として「マルチアセット運用」が注目され 始めています。今回はその基本となる「アセットアロケーション」と 「マルチアセット運用」について調べてみました。 1.アセットアロケーション アセットアロケーションは、日本語で「資産配分」を意味し、投資資 金を複数の資産に配分して運用することをいいます。希望する投 資成果(リターン)を、資産の値動き(リスク)をできるだけ抑えなが ら効率的に得るために行なわれることが多いです。 この場合の資産というのは、A社の株式や、B国の国債といった 個別銘柄ではなく、国内株式や外国債券、不動産などの資産カテ ゴリーを指しています。 アセットアロケーションは、「どの個別銘柄を選ぶか」「どのタイミン グで投資するか」といったことよりも、投資成果に大きく影響すると されており、資産運用において非常に重要と考えられています。 企業年金のデータを元に 投資収益を分析した研究* では、長期的には収益変 動の約9割が資産配分で 説明できるとされています。 * ブリンソン、シンガー、ビーバウ ワー「ポートフォリオ・パフォーマン スの決定要因Ⅱ:最新版」 (1991年、ファイナンシャル・アナ リスト・ジャーナル誌) このアセットアロケーションの考え方を投資信託に反映させたの が、バランスファンドです。一般に、バランスファンドでは、先進国株 式を○%、新興国債券を○%…といったように、各資産にどれだけ 投資するか、資産配分をあらかじめ決定し、それに基づいて様々な 資産に分散投資を行ないます。 (次のページヘ続きます) □当資料は、日興アセットマネジメントが経済一般・関連用語についてお伝えすることなどを目的として作成した資料であり、特定ファンドの勧誘資料 ではありません。また、当資料に掲載する内容は、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。なお、掲載されている見解は当資料 作成時点のものであり、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。□投資信託は、値動きのある資産(外貨建資産には為替変動リス クもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を割り込むことがあります。投資信託の申込み・保有・換金時に は、費用をご負担いただく場合があります。詳しくは、投資信託説明書(交付目論見書)をご覧ください。 (1/2) バランスファンドでは、値動きが異なる複数の資産に分散投資す るため、一つの資産へ集中して投資する場合と比較して短期的な ブレを抑え、長期的に安定した収益の獲得が期待できます。 例えば、一般に、景気拡大局面で株価は上昇傾向、債券価格は 下落傾向というように、株式と債券の価格は逆の値動きをする傾向 にあるとされています。そのため、両方に投資することで、一方の 値上がりがもう一方の値下がりを補うことが期待できます。 一般に、バランスファンドでは、あらかじめ定めた資産配分を守る ために、値上がりして比率が元より大きくなった資産を売却し、値下 がりして比率が小さくなった資産を買い増す、比率の調整(リバラン ス)が行なわれます。リバランスによって、値上がりした一部の資産 に比率が偏ることを避けられるため、長期的に収益が安定すること が期待できます。また、値下がりした資産を買い、値上がりした資 産を売るため、機械的に「安く買って高く売る」ことになり、相場観に 左右されずに収益を追求できるものと考えられます。 2.マルチアセット運用 マルチアセット運用とは、最近注目され始めてきた手法で、非伝 統的とされる資産など、多様な資産でアセットアロケーションを構成 し、その資産配分を固定せず市場の変化に対応して適宜変更する ことで、投資成果が下振れするリスクを従来より抑えることをめざす 運用手法とされています。 例えば、マルチアセット運用を行なうファンドでは、市場全体の値 動きが大きくなった場合に、比較的値動きが大きい資産の比率を 引き下げることで、ファンド全体のリスクを抑えることができます。ま た、好況下では高い収益が見込まれる資産の比率を引き上げるな ど、市場環境に応じて柔軟に資産配分を変更することができます。 マルチアセット運用では、 株式や債券、不動産など の代表的な資産に加え、 それらとは性質が大きく異 なる金などのコモディティ、 いわゆる非伝統的な資産 も組み入れており、より多 様な市場環境に対応した 運用が期待できます。 資産配分の変更にあたっては、投資対象としている各資産の期 待リターンや変動率などの定量的な分析や、市況・経済・政治動向 などを考慮した定性的な判断など、ファンドによって異なる運用プロ セスが採られているようです。 このため、マルチアセット運用では、運用者の手腕によってパフォ ーマンスが大きく変わる可能性があります。この点は、マルチアセ ット運用のメリットにもデメリットにもなり得るといえそうです。 「資産運用をプロに任せる」というファンドならではの醍醐 味をより活かした運用手法として、マルチアセット運用には 今後も注目が集まりそうですね。 □当資料は、日興アセットマネジメントが経済一般・関連用語についてお伝えすることなどを目的として作成した資料であり、特定ファンドの勧誘資料 ではありません。また、当資料に掲載する内容は、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。なお、掲載されている見解は当資料 作成時点のものであり、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。□投資信託は、値動きのある資産(外貨建資産には為替変動リス クもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を割り込むことがあります。投資信託の申込み・保有・換金時に は、費用をご負担いただく場合があります。詳しくは、投資信託説明書(交付目論見書)をご覧ください。 (2/2)