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睡眠に関する研究: スポーツ活動と自覚的睡眠状況
Title 睡眠に関する研究 : スポーツ活動と自覚的睡眠状況 Author(s) 侘美, 靖; 蔵満, 保幸; 小田, 史郎; 森谷, 絜; 中川, 功哉 Citation Issue Date 日本運動生理学雑誌, 5(1): 85 1998-03-31 DOI Doc URL http://hdl.handle.net/2115/32865 Right Type article Additional Information File Information 運動生理85.pdf Instructions for use Hokkaido University Collection of Scholarly and Academic Papers : HUSCAP 鱒 ㊥ 鰍 理 惨雑 裁 96.睡 眠 に 関 す る研 究 一 スポ ー ツ活 動 と自覚的 睡眠 状況 一 佗美 靖1),蔵 満 保幸2),小 田 史郎3),森 谷 ち(り 97.水 (!999"・3) 中 運 動 が 夜 間 睡 眠 に及 ぼ す 影 響 の 睡 眠 ポ リ グ ラ フ に よ る検 討 ○小 田 史郎1),佗 美 黎4), 中 川功 哉4) 靖2),森 谷 黎3),中 川 功哉3) (1)北海道大学大 学院,2)北 海道 文教短期大学,3)北 海 道 (1)北海 道文 教短 大,2)札 幌 国 際大 短大 部,3)北 大 大学 院鰍 締) 夫学) 【目的 】 本研 究 は,ス ポ ーッ活 動が 睡 眠 に どの よう な影響 を与 えて い るか を睡 眠 自覚 状 況 の把握 か ら検 【目的 】 運 動 と睡 眠 の 関連 を検 討 した報 告 は 多 い が,水 中運 動 と睡 眠 を見 た例 は極 め て少 ない。 そ こ で 本実 験 で は水 中 運動 の睡 眠 に及 ぼす 影響 を睡 眠 ポ 討 し,生 活処 方確 立 の基 礎資 料 を得 る こ とを 目的 と リグラ フに よ り検討 した。 して い る。 【方法 等 】被 検 者 は,短 大女 子 バ レー ボー ル部 員13 【方法 】被 験者 は20歳 代 の健康 な 男子 大学 生8名 で あ った。水 中運 動 は タ ウナス テル メ札 幌の 健康 館で 名 と,北 海道S町 の 「健 康 ラ イ フ形 成促進 事 業」 に 行 わ れて い る18時30分 か ら約1時 間の プ ロ グラム に 参 加 した40代 ・50代の主 婦28名 で あ り,ス ポー ツ活 参 加す る形 で行 った。水 中 運動 は棒 を用 い た20分 間 の 水 中 トリム体 操,10分 間 の休 憩,30分 間 の水 中エ 動 を実 施 す る活動 日 と特 に実 施 しない非 活動 日を設 定 し,就 寝 前 に 日中 の活 動状 況 を,ま た翌朝 起床 後 ア ロ ビ ク ス 運 動 に よ り構 成 し,水 温34℃,水 に睡 眠 に関す る 自覚 状況 をそれ ぞ れ活動 日誌 お よび 120cmの プ ・ 一 ・ … 一 ル 内で イ ンス トラ ク ターの動 きに合 わ 睡 眠 日誌 に記 録 した。調 査 は短大 生 が連続3週 間, せ て行 った。運 動 中 と前後 に心 拍 数 を測定 し,水 中 主婦 は連続3週 間 を2度 実施 した。 運 動 の運動 強度 の 指標 と して%HRmaxl==(運 【 成績 と考 察1短 大 生 の入 眠潜 時 や夢 を見 た回 数 に は ス ポ ー ツ 活動 の有 無 に よ る差 は見 られ な か っ た 心 拍 数 一安 静 時 心拍 数)/(最 が,非 活 動 日に比べ 活動 日で は夜 間覚 醒 の割 合 が低 て被験 者 の 自宅 にお いて夜 間 の睡 眠 ポ リグ ラフ記録 く,平 均 目覚 め 回数 も少 なか った。 睡 眠状 況で は非 を行 っ た。 また対 照 と して特 に身 体運 動 を行 わ ない 活動 日に比べ 活 動 日 に 「ぐっす り眠れ た」割 合 が多 非 運動 日,実 験 第1夜 効果 を除 くため の予 備 日の睡 く,目 覚 め 時の 気分 も 「とて も良 い」 との 回答 が高 眠 ポ リグ ラフ を同様 に 自宅 にて記 録 した。 記録 した 率で あ った 。 また 目覚 め時 の体 調 は 「とて も良 い」 睡 眠 ポ リ グラ フの結 果 か ら入 眠潜 時,徐 波 睡眠 出現 拍 数)×1001を 深 動時 高心 拍 数 一安 静 時心 求 めた 。休 養 効果 の生 理 指標 と し も 「少 し良 い」 も非 活動 日に対 して活動 日に多 く, 時 間 を検討 した。 長期 に わた っ てス ポ ー ツ活動 を実施 してい る短 大生 で は,ほ とん どの項 目で スポ ー ツ活動 が 自覚 的 な睡 【 成 績 と考察 】 水 申 トリムで は16.3%HRmax,水 中 エ アロ ビ クスで は平均31 .4%HRmaxと 軽度 か ら中等 眠状 況 に好 ま しい 影響 を与 え てい る こ とが 認め られ た。 これ は クラ ブ活 動 で運 動習慣 が形 成 され てい る 度 強 度 の運動 強度 で あ った。 入眠 潜時 で は水 中運動 に よっ て入 眠潜時 が 短縮 した被験 者が 半 数以上 を占 こ とが一 要 因 と考 え られ る。 「健 康 ラ イ フ形 成促 進 め たが,逆 に延長 した者 も見 られた。 深 い睡 眠段 階 事業 」 へ の参加 で 規則 的 な運動 を始め た主 婦 で は, で ある徐 波睡 眠 出現 時間 は,非 活 動夜 と比 較 して水 始 めの3週 間 は短 大生 ほ ど顕著 で は なか った が主要 中運 動夜 に増 加 す る傾 向 が見 られた。 この差 は水 中 項 目で は運 動 に よる良 好 な影響 が 認め られた。 規則 運動 の%HRmaxが れ た。 的 な運動 開 始 か ら1ヶ 月半 経過 した時 点で の2回 目 の調 査 で は,ス ポー ツ活動 が 睡眠 に与 える効果 は予 低 か っ た被 験 者 に大 き く認 め ら 睡 眠 を質 的 に変 化 させ る には長 時 間で かつ激 しい 想 した ほ ど大 き くは なか った が,睡 眠 の不 良 な状況 が改 善 され る傾 向 に あ るこ とがわ か った。 主婦 にお 運動 が必 要 であ り,日 頃鍛 練 してい ない者 が一 日激 しい運動 を して も睡 眠変 化 は起 こ らない とい う研 究 け る運 動習慣 の形 成 に伴 う睡 眠の 進展 過程 につい て は今 後検 討 す る。 報 告 が 多い 。本実 験 は比 較的 無理 な く運動 で きる水 中運 動 につ いて 睡眠 効果 を検 討 した が,.軽 度 か ら中 等度 強 度の水 中 運動 の一 回の 実施 に よって も睡眠 変 化 は起 こ りうる ことが示 唆 され た。 この メ カニズ ム と して 運動 中の 熱放 散 を補 う熱 産生 や水 の抵抗 力 に よる全 身筋 疲労 が考 え られ た。 一85一