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ラムダ2型およぴ3 `による放射線測定

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ラムダ2型およぴ3 `による放射線測定
389
第工δ巻第11号
ラムダ2型および3型による放射線測定
宇宙線観測班鯉研グループ)掌
ラム列導ケットの完成により,到達高度,搭載能力
1二s[ PM PA 団A
PHA
に飛躍的な性能向上が期待されたので,以前には実現で
HT 四
きなかつた高度領域で,やや複雑な測定がでぎるように
3M
_ PA S−2
なり,放射線の組成,エネ1レギ分布などの追求ec一歩進
める可能性が.kぎくなった、以下まず装置にっいて説明
L,次に測定結果を概観してkよ」.
「&⊃lt,2
ド”−’ Sロ PA 陥
R同 眠風 1)図
HV
L_一________________._一一一一一一一一___一一」
第3図 L−3−1号機ブロック・ダイヤグラム
1.実験装置
S−2:5cele of 22、 RM;計薮率評.破線O中●之
装置はフ=./tクダイヤグラム悌1−5図)に示すよ
うにガ.イカ.一力ltンタとシンチレーションカウンタを併
立教汰学担当分
ξ 7・: 一
用している.装置の1例としてL−2−2のものを写真で
示す.
〔1} カfガーカウンタとしては利用できる幾つかの
デHタとの比較の便宜のためにAnton・Lionel製の112
を全実験に使用している.
〔2) シンチレーション.カウンタ(SC)系統
Nal, Cs工等の無機結晶は気体を用いた検出器よりも7
き
tI呂
陥x T
写真1 検出 器 部
中央の円筒がシンチレーションカヴンづ.その向かつて左則
の円筒はガイガHカウンタおよびその高圧電源のプース.駁
左端はスケーラ回路群.右端の箱に主増幅器およtStティ.Xク
1」ミネータが収容されている
第1図 L−2−1号機ブロック・ダイヤグラム
Fe l「」二FeユOm/m, Pb 1:Pb lm/m十Al lmtm
A!1:Al l m/m. S−4:Sca且e Df 2‘, S−8:Scale of 2H
以下同様
D−1:ディスク11ミネータ設定値≧45keV
元.合出η
[曜: 〃 >51DkeV
旨
各,ΨイナLI III
出η_〔⊥[」†廿ri血di」−u門_
Ntx 工}.?
D凸 S−2
L「1
第2図 L−2−2号機ブロック・ダイヤグラム
3−i:Sca]e ot 2s以下同襟
第4図 ミクサー出力彼形
線検出効率が高く.かつ発光量が結晶中で失われbユネ
D−T.ディzクUミネータ設定値≧35keV
ルギ損失に良く比例することの二点のために擦用した.
[P7.: 〃 }220keV
装置は検出器,光電子増倍管,および二れを働かせる
rトーL. 〃 >95k巳V .
L」4: 〃 >510keV
*宮崎友喜雄,竹内一一,今井喬(理研),大塚好造、大矢幸司
堤稔,斎藤寿(久保田気象測器),遠井淳友,佐々木寛隆,
吉野弘和,菊池国太郎(松下電器中央研),中村日色,松島
恵一(「松下通信工業)
ための高圧電源のほかに,前置増幅器,主増椹器および
得られた情報量一出力パルスの波高とモの頻度一を
テレメータ入力に適合した形に変換する変換部からな
る.二の変換には簡易を主とする時は数殺階のディスク
7ユ
390
生 産 研 究
リミネータとスケープの組合わせを使用し,第4図のよ
で周囲温度はすでに最大に達しているはずである)と
うな出力とする(ガイガーカウンタの出力にも同様の手
で)・最大ドリフトは16チャネル中の1チャネル程度と
段を講じた).ある程度細かいスペクトラムを得たい時
いう結果を得たので今の必要精度なら,なんとか使える
には16チャネルの波高分析器(PHA)を使用してい
ようである.しかし温度特性は次回はもう一桁良くした
る.
いと思っている.
検出器としてL−2−1ではNaIを, L−2−2, L−3−1で
はCslを1”×1”φの円柱として使用した.検出器がロ
ケットに固定している実験では放射線的環境の良いこと
フ/ノヤ上
20
△発身値後の三亮土
は望めないので全方向的な強度の正確な測定は無理であ
一一一
Z一 8kn 3巨平灼
るから,むしろコリメータを付けて,あるエネルギ以下
での放射線の方向性を狙う方が得策である.このため
L−2−1,L−3−1では第5図のような配置としてコリメー
190△230
150
O
引00650
タ作用をもたせた.光電子増倍管はRCA−6199を使用
4700i 590
しているがトラブルは今のところ全然ない.
350 乙30
b−一
「1卜
冒
0
溝
123456789101112i3 i415
Chan丁et Numbep
、
\、 \ \
_
、\
\
黙§謎ミ1さN 、 、、 、 :°
「
第6図 Na22の510 keVの光電ピーク
層o一陣,一
@ 1\、\
前置増幅器は高入力抵抗型のものを使用している(レ
vll騨 甲一一一一 3 3 し___
l l
p 11 1
2−1では100KΩ以上, L−2−2, L−3−1で1MΩ以
1一
一
一幽
δ301ev
B3901
一
上).主増幅器は利得30倍,10Mc/s 3 dB低下, L−2−
一 層 幽 一 層 一 ■ 一 一 一 一 F 一 層 一 一 一 一 一 一 幽 , _ 一 一 一 _
2,L−3−1では利得300倍,5Mc/s 3 dB低下の直線増
一一一
第5図 (a)L−2−1号機コリメータ材質;黄銅
幅器であるが,ディレーライン,クリッパを使用してパ
ルスを整形している.なお増幅器の正常に動作する範囲
は一10°∼十55°Cとした.
PHAはL−2−2, L−3−1に搭載され,16チャネルに
分けられた波高分布をとることができる.動作原理は通
常のマルチチォネルPHAと同様で,入力カパルスの波
高値を波高一時間変換器とクロックパルスでA−D変換
し,4×4−16,8枚構成のフェライトメモリマトリクス
(L−3−1ではこれが2組)に記憶させる.PHAの書込
み(測定),読出しのスケジュールは第7図に示すよう
になっている.読出し出力波形を第8図に示す.L−2−2
では8ビット,16連の二進数が並び,L−3−1では8ビ
ットの中h4桁,下4桁をそれぞれテレメータの第8お
第5図 (b)L−3−1号機 コリメータ材質=
塗りつぶした部分はアルミニウム
高圧はガイガーカウンタ用と同じく矩形履歴特性をも
つトロイダルコアの磁気飽和を利用するD(ンDCコンバ
ータで負荷電流として120μAを光電子増倍管のブリー
ダ抵抗に流している.出力電圧変動は一次電圧を安定化
一一一一
SC RO SC
一一僧5殴
(a)
RO SO RO
測定,読出しモードフ目“OA”ルス
レ2−2号機
III
L−ty−.“
(b) SO SD RO SD $C RO SC
−・’3sec・
測定,読出しモードクロリクパルス
することによって実用になる程度に抑えられるが,温度
ー時間一一ゆ
変化によるものが安定化しにくかった.この点について
L−3−1号機
はまだ決定版がでていないが,飛しょう中のSC全系の
チエックのためにNa22を検出器の近く(開頭片)に貼
りつけ,その510keVのピークの位置を監視した結果
第6図のようになり,発射直前と60秒後(高度80km
72
第7図 PHAの書込み,読出しスケジュール
L−3−1では理研(SC)のみでなく,立教大学の半導体検
出器(SD)も波高分析を必要としたのでPHAを2台積
む代わりに,記憶容量を2倍にし,時分割で2種の波高
分析を行なうようにした.図中SC, SDはそれぞれシン
チレーション・カウンタ,半導体検出器の書き込みの時
間を示し,ROは読出し時間を示す.
3Yl
第16巻第1.1号
2。実験結粟の概要
C/t.O O旧
24
札2
昌
55
2㍉22+2L22 2コ←24+22←f−b3
/a)
〔1}ガイガーカウンタによる実験のまとめ K−3型
」皿㎜〕湘L」㎜畑_
HL
咽而
r ・・150ms一
ト閥
−10ms
3号機以後,L−3型1号機までのカ’1ガーbnンタの}貝IS
定結果をまとめて眺めると,高度45km以上約4DD蓋m
まではほぼ一定の計数率を示すように見之るrユ例とt
てL−3−1の結果を第9図に示す1.これらの測定から解
…じh.16
Ch.O こlt.1
Ch.o
Clt、 T
Olt.1fi I
析に有用な数値として⊥空の計数平坦部の寿激率をと
り,各実験ごとに図示すると第10図のtうになる〔平均
皇凝」㎜」翫一一一舳…㎜_皿L
をとる高度範囲は飛し,よう状況によ「1まヒまちでもる)、
、b,1苅「1旨指森1
6E
L−3− .暑磯1.こし1_㌧
1101聡「 ト:一.・
丁脳桁」㎜L」耐㎜㎞一一一一制L
G[IGER GDI」1・,〒ll
塾 1琴88
SDデ一.夕 SCテ:夕
時間一一一一
第8図 PHA出力波形
EL
a) L−2−2 号機 b, L−3−1 号機
a},b)とも1ピット伝送するに要する時間は15 ms
である.波高の大きい方が1,その半分のパル」が0を
Ll−−L
示し,高位の桁から読み出している.L−3−1 b)では0
信号の幅も7.5rnsとしS/Nを良くするようにした.
@t..”tt…’t ’t tこ
t・’
Et.
〆
、、rr−。
航罰te (sec]
第9函 ガイガーカウンタの時間対・鞍・一の例
高度に性能謙算から求めたも.ワ盲f.7諺Lた
K−8−U ltL −一一一一iv
Fe 8噺一F・.
Fe IOVm−L
器lo脈⊥一一一I
AL†Pb1脈一一一一一 :二L・II.∋i3
一一一一一由一
@一
石..Fl kn
〕e:.ヨ1’:
≦5.一.io km
写真2 PHA上面より.パッケージの配列が
L−3−1」5°k2ひ゜km
!.「uしlqSt
みえる
よび第7チャネルに送りこみ,前半16個の二進数が立
大,後半が理研のデータになっている.写真2にPHA
の内部を示す,
〕.Ci こコ ニ;,J−Tls.・’sec
ne肌counUng rate
第10図 平坦部計数率
全セットの所要電力はPHAを除く検出器部では18
①測定例の多いアルミ=ウムケーZ.じ1場合脇
V×12Q mA l.L−3−1). PHAは22.5V×0.9A〔L−3−1)
2counts/secあteりに安定し’ている.
である.電源は検出器部は密封型アルカリ焼結電池(L−
②K−8一ユ1実験の報告Dで「鉄10mm程度のシール
2−2以後),PHAは銀電池を使用している、
容積,重量はL−2−2では検出器部310φ×109,4.6
ヨ三ぽ
ト「の効果は見られ.ず (K−8−1エ).鉛1皿nl追加の効果
tK−B−4)の方が大きい」ことかE,近f亭に簿い鉛のあ
kg, PHA 240×248×260.15 kg, L−3−1では検出器部
る時の計数率の増加は,一次宇宙線の柏「ξ応なご高−t’
が310φ×143のケースに立大の装置とともに納めら
ルギー現象によるよりもむしろO.1・一]Meマの阪エネ
れ,理研分重量3,0kg, PHAは寸法は変らなL・が重量
’レギ7線の寄与によるものであると結論LlこハそLワ
9kgに軽減された 〔吊下げ構造から円板にのせる構造
後L−2−1の測定でこの傾向は確認さtL1二.
‘.こ変わったことによる).
③高々度における計数率.L−3−1実験で高厘4.iL/ kln
73
392
生 産 研 究
をこえると(上昇と同時に緯度は南下することに注意),
(2) シンチレーション・カウンタの測定結果 L−3
計数率はしだいに増加し,最高点付近(レーダの暫定結
−1の波高分析器のデータからシンチレータ中で失われ
果によると約900 km)では100 km付近の値にくらべ
たエネルギがそれぞれ35keV,280 keV,560 keV以上
て約40%増加している (第9,10図参照).これを
Explorer 7号の1960年における測定と比較とかなり近
測定時刻とともにどう変化しているか示したのが第1丁
となるパルスの発生頻度を各測定ごとに算出し,これが
い値となり,われわれのカウンタには鉛シールドがなく
図である.この図をみると,高度150kmまではL−2−
Explorer 7号にはそれがあることを考えると,まったく
1,L−2−2から予想されるのと合う変化を示している.
一致することが予想される.
たとえば20km付近で,宇宙線の遷移効果で現われる
したがって1958年のExplorer 1,4号の測定3}のよ
ピークが各エネルギについて見られる.ここを過ぎると
うに「350∼1,000kmでは低空の3∼10倍大きい計数
を示す」という現象は今回の測定では見出されなかっ
50∼150kmで計数は,いったん落ち着き平坦部を示す.
200km以上になると>35 keVのように低エネルギ部
た.つまり1958年に見られた計数率の異常な高まりは
分の寄与のある所でみれば,100 km辺の値の数倍程度
安定なものでなく,一時的なものと考えた方がよいこと
の大きな値を示すピークが頻繁に見られる.しかし,と
になる.この点の解明は現在の太陽活動の極小期から,
きどき計数率が極小に落ちこむことがあり,その値は、
来るべき極大期まで観測をつづけることによってなされ
100 km辺の値に近い.>560 keVのデータはこれにく
るであろう.もっとも原因が太陽活動だけと限らず,高
らべると変動が少ない.極小に落ちた場合を集めて平均’
空の核爆発のよ5なものも考えねばならぬから事態は複
波高分布(積分的)をとると第12図のようになる.L−
雑になるであろう.
2−1の45∼50kmの平均値を同図にプロットすると白
窒
300
四■山
1
o
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一一
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L−3−1
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0
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、 .
300
200
400
500 600
t加e (sec)
700
800 900 1000
第11図 シンチレーション・カウンタの時間対計数率
各測定時刻としては第7図b)のSCとCDの中間をもって代表させている
から,実際の測定時間は一回ごとにこの代表値の前後にずれている.白丸に付
記した数字は測定番号である.また高度は性能計算から求めたものを使用.
丸印のようになってL−3−1の曲線と同程度になる.L−
2−1とL−3−1とではコリメータの形状,窓厚がちがう
9「
ので合いすぎるような気もするが,L−2−1では窓に鉄板
0
0.1mmが追加されているので低エネルギ部分が小さく
なっていることはもっともらしい.これらの点について
定量的な解析はまだ十分やられていない.
高々度の激しく変動する部分は,検出器が方向性をも
50 40 50 70 100 200 300 500 600
Enep9ンL。ss tn Oワs七aし(Kev)
第12図 積分波高分布
白丸印はL−2−1号機のディスクリミネータのデー・一・タ
74
ち,放射線も等方的でない分布をしていることから生じ
ると考えられるが,ロケットの姿勢位置の詳しいデー
タもない現在では決定的なことはいえないが,今後磁力
393
第16巻第11号
線との相対関係,あるいは地球の水平線と測定方向との
甚の謝意を表する.シンチレータの試作については,塀
関係についてまず調べるつもりである.
場製作所,測定窓については玉木教授,プリンス自動車
ガイガーカウンタがほぼ一次宇宙線の高度分布に近い
工業KKの板橋課長,理研工作部の上田課長にご検討な
ものを示すと考えれば,これは100∼1,000kmで,そ
らびにご協力をいただき,波高分析器に関しては文部省
れほど激しく動いていないから,一次宇宙線がロケット
科研費による総合研究「高性能無線テレメ・・一一タの研究」、t
機体で作るγ線によって200km以上でみられるよう
「ロケット搭載用超高層観測装置の研究」において,そ
れぞれ代表者,高木教授・前田教授を初めとする班員各
な大きな変動を示すとは考えにくい.
位のご支援,ご指導を得た.また装置の製作に当たって
3.将来の問醐
関係各会社首脳部の好意あるご配慮を得た.ここに付記
して謝意を表する. (1964年9月7日受理)
L−3−1の暫定データを調べた現段階では,
(1)太陽活動極小期より極大期まで測定をつづける
文 献
ことにより,太陽活動との関係を調べること.
(3)直接低エネルギ電子を測定する.
1)宮崎ほか5名,生産研究15,7P.293−296,昭38
2) 宮崎,竹内,今井,吉沢,金子,理研報告38,2p.145
−152,昭37
の3項目が,将来の課題として上げられる,
3)Y.Miyazaki and H. Takeuchi
(2) より低エネルギγ線まで測定領域を拡げる.
Rep. Ionos. Res. Japan 12 (1958)448−458
Space Research−Proc l st Int. Space Sci. Symp。,
謝 辞
Nibe 1960 pp.869−876, North]旺olland Publ−
以上の実験の全般にわたり,お世話いただいた実験主
任,野村・斎藤・玉木・森各教授初め実験班の各位に深
(84ページよりつづく)
ishing Co., Amsterdam.1960.
H.Takeuchi Rep. Ionos. Space Res. Japan 16(1962)
64−66(Short Note)
(33ページよりつづく)
5. む す び
このランチャは最初に記したとおり昭和36年より計
画を始め,昭和38年3月に完成した.このように設計
の大半はロケットのブースタが完成に近く地上試験が行
電圧制御型
発 振 器
ケLトバルス
固
発 生 器
力期
ウ測
ン定
タ用
第3図 プロトン磁力計地上計測部系統図
行しでプリントする方式を用いた.今回は初めての実験
なので磁力計の動作を確認するために,才差信号のほか
に,才差信号を検波した包絡信号,リレーを駆動させる
発振器の信号も同時に送信した.
なわれようとする時期で,観測ロケットとしての形状も
確定的ではなかった.このためかなりの事柄を想定して
これに対応するランチャを設計することが必要で,そこ
に苦心の一つがありロケット本体の設計が進むにつれて
不備な点,改造すべき点が若干あらわれた.
初期設計の段階にあたっては三菱長崎造船所の平岡次
長,慶本技師にお骨折をいただき,最終案の設計製作に
は浦賀重工業KKの狩野取締役,橋本・栗波両部長,安
田副部長に負うところが多い.また小山係長外現場組立
を担当した諸君,運用にあたる生研のランチャ班の諸君
感に謝の意を表する. (1964年9月11目受理)
最後に3月の実験では事故のため発射後7秒間のみ信
号を送ってきたので,包絡信号と発振器の信号は受信で
災害は忘れずともやってくる
きたが才差信号は得られなかった.しかし,これはブー
スタ切離し前であり当然予想されたことであって,磁力
台風銀座といわれた鹿児島県にロケット発射場を
造った.台風は覚悟の上である.待ちに待った?
計の異常とは考えられない.
台風は来た・昭和39年9月24日,鹿児島宇宙空間
このように測定値は何ら得られなかったが,今後の実
験への参考資料はいくつか得られた.ここにこの実験に
ご協力して下さった多くの方々に感謝の意を表します.
(1964年8.月27日受理)
観測所を強襲した20号台風は,観測所の仮設小屋5
棟を一なめにしてしまった.このときの瞬間風速は
80m/sに達したと推定されている.しかし10∼11
月実験が予定通り続けられたのは固定施設の土木・
建築工事がしっかりしていたためである.
過去60年間に九州を襲った著名な台風を気象災害
年表から拾うと36ある.これは年平均0.6で台風の
年平均発生数28に対して約2%に当たる. (J.S)
75
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