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カウンタ/カムポジショナ テクニカルガイド

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カウンタ/カムポジショナ テクニカルガイド
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カウンタ/カムポジショナ テクニカルガイド
各商品につきましては、
1421ページをご覧ください。
カウンタ 概要
■カウンタとは
カウンタとは、カウント(数を数える)という言葉からきていま
す。人間が数を数えるのに、10個や20個なら簡単に数えられます
が、数が多くなると困難になり、人間のかわりに数を正しく数え
るのがカウンタです。
例えば、街角で交通量の調査のときに数を数えるのに使っている
のもカウンタの一種です。通行人の数が多くなったとしても、人
間のかわりに正確に数量を数え、覚えています。
コントロール
機器
タイマ/
タイムスイッチ
カウンタ/
カムポジショナ
〈プリン生産ライン〉
成形部
第1充填機 第2充填機
加熱
ヒータ
日付スタンプ
スクラップ
カット
シール部 打抜機
パチンコ店で、自分が出した
玉数を自動的に計算する機
械は玉数を正確に数えてい
ます。正確に数を数えないと
トラブルのもとになります。
光電センサ
個
プッシャー
カウンタ
遊園地などで見られるゲー
ム機は、時間内に入ったゴー
ルの数を数えます。
ここでも、カウンタが正確に
数を数えているので、正しい
ゴール数を表示することが
できます。
操作盤
プリン生産ラインで、生産されたプリンを光電センサで検出して
います。カウンタにはあらかじめ3という数を設定しておき、光
電センサからの入力信号が 3 回入力したらプッシャー*がプリン
容器を押し出し、箱の中に入れます。
カウンタは、作業者が表示を確認するために、多くの場合は、操
作盤に取り付けられています。
*プッシャー
押し出す機器
電子温度調節器
デジタル
パネルメータ/
信号変換器
テクニカルガイド
1642
自動機械の中で使われているカウンタの例を示します。
カウンタ/カムポジショナ テクニカルガイド
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■プリセットカウンタとは
箱詰め工程を、入力→制御→出力の信号の流れで説明します。
プリンの箱詰め工程で入力信号の入るタイミング、出力信号の出
るタイミングは、下記の動作チャートを見てください。
設定値 3
3
あらかじめ設定した数(設定値)
2
入力信号が入るタイミング
(入力信号が1つ入るごとに1つ
上がっていく)
1
カウント値
①入力
光電センサ
入力信号
カウンタの入力状態
出力信号
カウンタの出力状態
表 示
カウント値
カウンタ前面に表示され
るカウンタが数えた数
(カウント値)
カウント値(現在値)
コントロール
機器
設定値
光電センサは、物が光をさえぎることによって検出する入力
機器です。この光電センサからカウンタに信号が伝えられま
す。
②制御
カウンタにはあらかじめ3という設定値を入力しておきます。
カウンタは光電センサからの入力信号を数え、3つ数え終わる
と信号を出力機器のプッシャーに伝えます。
動作チャートの説明
①プリンが1個通過するとカウンタに入力信号が入り、カウント
値が1と表示されます。
↓
②次のプリンが通過するとカウント値が2と表示されます。
↓
③3つめのプリンが通過するとカウント値が3と表示され、設定値
と一致するので出力信号が出ます。
あらかじめ決めておいた数を設定値
(プリセット値)
といい、その
数を数え終わって出力信号を出すことをカウントアップといい
ます。これは、タイマの設定時間、タイムアップという言葉と同
じような意味になります。
タイマ/
タイムスイッチ
カウンタ/
カムポジショナ
電子温度調節器
デジタル
パネルメータ/
信号変換器
テクニカルガイド
③出力
プッシャーは、カウンタからの出力信号を受けて、プリンを
押し出し箱詰めをします。
このように、カウンタを中心として入力→制御→出力の順番に信
号が流れていきます。
プリセットカウンタとは
入力信号を数え、あらかじめ設定した数になると出力信号を出
し次の出力機器を動作させる制御機器
カウンタ/カムポジショナ テクニカルガイド
1643
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■基本構成
●電子カウンタ 形H7CXの基本構成図
①表示部
③内部回路
②設定部
①
表示部
計数部で数えた数を表示します
②
設定部
前面のキーで設定値を入力します
③
内部回路
入ってきた入力信号を数え、設定値と比較し一致した
ら出力信号を出します
■カウンタの種類
コントロール
機器
プリセットカウンタのプリセットとは、あらかじめ設定できるという意味を表します。
プリセットカウンタでは、カウントアップすると出力信号を出しますが、出力信号を出さず表示のみのトータルカウンタという種類も
あります。トータルカウンタは生産数などの表示だけが必要な場合に使用します。
光電センサを使って、プリンの生産数をカウントし、表示をしています。
〈プリン通過数カウント〉
本日の生産数
本日の生産数
タイマ/
タイムスイッチ
カウンタ/
カムポジショナ
カウンタは、出力の有無によって2つに分類されます。
電子温度調節器
プリセット
カウンタ
デジタル
パネルメータ/
信号変換器
設定値を設け
出力信号を出す
代表的な機種
カウンタ
テクニカルガイド
形H7CX
トータル
代表的な機種
カウンタ
出力信号を出さず
表示のみ行う
RST
形H7EC-N
1644
カウンタ/カムポジショナ テクニカルガイド
形H7GP
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カムポジショナ 概要
■カムポジショナとは
入力検出器
(エンコーダ・レゾルバ)
から角度データを取り込み、あらかじめ設定したON/OFF角度設定値に従い出力をON/OFFするも
のです。
食品・包装機械などでは、角度位置データをもとに各機構部の動作タイミング制御をおこないます。
このタイミング制御に、カムポジショナが使われます。
パウチ充填包装機
ターンテーブル
⑤
④
③
⑥
カム出力
ステップ0
ON角度
ステップ1
OFF角度
ON角度
OFF角度
ステップ9
∼
ON角度
OFF角度
①
45°
90°
135°
225°
270°
315°
②
0°
90°
135°
180°
―
―
90°
225°
270°
285°
315°
345°
∼
①
⑥
②
0°
カム出力1
カム出力2
90°
135°
ステップ0
180°
225°
ステップ1
ステップ0
270°
∼
315°
0°
45°
ステップ9
ステップ1 ステップ9
カム出力6
ステップ0
∼
タイマ/
タイムスイッチ
■レゾルバ
カウンタ/
カムポジショナ
レゾルバは構造がシンプルで電子部品を使用していないため、ほこり、振動などによる性能への影響がエンコーダ
と比べて小さいという特長が有り、耐環境性、信頼性に優れていると言えます。
また、ブラシレスのため、メンテナンスフリーで寿命は軸受部のみに依存します。
●特長
• 抜群の耐環境性を誇るレゾルバ
レゾルバは、油、粉塵、温度、衝撃に対しても抜群の耐環境性を
誇ります。また、−10℃から+80℃までの広範囲で使用できます。
• アブソリュート角度検出
レゾルバはアブソリュートで角度割出しが可能で、しかも1台で
360分割にも720分割の高精度にも対応できます。
電子温度調節器
たとえば固定巻線 S1 − S(
に位相差のない角度で固
3 sinθ で励磁)
定巻線が固定していると R1 − R2 には sinθ の電圧が誘起されま
す。回転が始まると(S1 − S3)に 90 度位相のある巻線(S2 − S4)の
(θ−α)
の電圧が誘起
cosθの電圧に影響を受け、R1−R2にはsin
されます。(下図)
α分の遅れ(進み)の位相(時間)を検出し計数することで、角度
をアブソリュート的に割り出します。
デジタル
パネルメータ/
信号変換器
テクニカルガイド
励磁側(S1−S3)
sinθ
電圧
• 軸許容力は196N、軸径は10mm(形3F88L-RS17/RS17T)
軸許容力はラジアル、スラストとも196Nであり、他の検出器
(エ
コントロール
機器
ステップ1
∼
①マガジンからの供給袋アーム制御
②ポンプ駆動シリンダ制御
③固形物所定量投入制御
④所定量液充填のプランジャ、ポンプの制御
⑤口閉じ、脱気制御
⑥シール金型プレス時間の制御および排出アーム制御
45°
誘起側(S1−S3)
sinθ
ンコーダなど)の追随を許しません。
時間
• ケーブル長は最大100mまで
レゾルバケーブルは最大 100mまで延長できますから、レゾルバ
から離れた所での遠隔操作、制御が可能です。
α分の
〔αは
(S1−S3)
と
(R1−R2)間の回転角度〕
時間遅れ
●原理
●許容スラスト力、許容ラジアル力について
固定巻線 S1
R1
回転巻線
sin(θ−α)
sinθ
軸にかけられる垂直、水平の最大の力を表します。この大きさが
そのまま寿命に比例します。(ベアリングの機械的寿命)
ラジアル力
︵軸に垂直方向︶
下図のように、機械的に90度位相を変えた固定巻線(S1−S3)
(S2−S4)
の2組それぞれにsinθ、cosθの電圧をかけます。回転巻
線 R1− R2に誘起された sin
(θ−α)の電圧を観測することで、角
度を検知する一種の回転トランスです。
スラスト力(軸に水平方向)
R2
●原点補正について
S3
S2
固定巻線
cosθ
S4
レゾルバを機械系と連結したとき、機械原点とレゾルバ原点が異
なる場合でも容易に調整し、原点を合わせることができるのが、
原点補正です。
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1645
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カウンタ 用語の説明
●電子カウンタ
●減算(DOWN)カウンタ
各機能の構成要素にトランジスタ、IC、マイコンなどを主要素
にしたカウンタ。
計数入力ごとに数値が減少していくカウンタ。
計数入力
n
n−1
n−2
n−3
計数値
n−4
n−5
0
●加減算(UP/DOWNまたはリバーシブル)カウンタ
加算と減算の両機能を有するカウンタ。
加算用
計数入力
加算、減算用の入力方法には
いくつかのモードがあります。
減算用
2
1
コントロール
機器
計数値
●電磁カウンタ
電磁石を励磁または消磁することにより文字車を動作させ、計数
を行うカウンタ。
●プリセットカウンタ
タイマ/
タイムスイッチ
カウンタ/
カムポジショナ
セットされた数値まで計数したとき、制御出力が動作するカウン
タ。
設定値
1
1
0
0
●最高計数速度
カウンタを動作させたとき、ミスカウントせずに表示部、または
出力部が確実に動作する範囲で定めた計数速度の最高値で、計数
(1秒当たりのカウント数)
で示す。
速度を表す単位Hz
●ON/OFF比
計数入力信号の ON時間と OFF時間との比。
(カウンタの“最高計
数速度”はON/OFF比1:1にて規定)
計数値
計数入力信号
ON
OFF
ON時間
電子温度調節器
OFF時間
デジタル
パネルメータ/
信号変換器
ON
●動作モード
制御出力
プリセットカウンタにて、セットされた数値まで計数したとき
の制御出力や表示の変化のパターン。
●トータルカウンタ
計数入力の数値を表示するカウンタで、制御出力のないもの。
●加算(UP)カウンタ
テクニカルガイド
(例)
Nモード
計数入力ごとに数値が増加していくカウンタ。
セット数値
計数値表示→保持
計数値表示
計数入力
制御出力→保持
5
制御出力
4
3
計数値
2
Cモード
セット数値
計数値表示→瞬時リセット
1
0
計数値表示
制御出力→ワンショット
制御出力
注. その他のモードの動作に関しては各商品ごとの説明をご覧ください。
1646
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●段数
制御出力を出すためのプリセット数。
(例)2段カウンタ
セット2
●計数機能(動作方式)
加算(UP)、減算(DOWN)、加減算(UP/DOWN またはリバーシ
ブル)、特に加減算カウンタにおける入力モードは下記のとおり。
UP/DOWN A 指令入力
H
セット1
計数値
CP1
L
H
CP2
L
制御出力1
3
計数値
制御出力2
2
2
1
●桁数
計数可能な最大桁数。
3
2
0
1
0
UP/DOWN B 個別入力
H
●表示方式
計数した結果を表示する素子。
LED:Light Emitting Diode…発光ダイオード
LCD:Liquid Crystal Display…液晶表示
注. 電磁カウンタにおいては文字を印刷した文字車が使用される。
CP1
L
H
CP2
L
3
計数値
2
0
コントロール
機器
2
1
●外部供給電源
計数用やリセット用などに使用するセンサ類のためのカウンタ
から供給する電源。
(センサ用電源ともいう)
3
2
1
1
0
UP/DOWN C 位相差入力
H
●リセット
計数部、表示部および出力部を計数開始前の初期状態に戻すこ
と。
●電源リセット
CP1
L
タイマ/
タイムスイッチ
H
CP2
L
3
計数値
2
電源電圧をしゃ断することによるリセット。
2
1
電子温度調節器
0
0
デジタル
パネルメータ/
信号変換器
UP/DOWN D 指令入力
H
●自動リセット
カウンタ内部から発生する信号による自動リセット。
カウンタ/
カムポジショナ
2
1
●外部リセット
リセット入力信号端子に所定の信号を与えるリセット。
3
CP1
L
H
CP2
L
●手動リセット
n
n−1
手動操作により、リセットさせること。
計数値
n−1
n−2
n−2
●電磁リセット
リセット電圧信号を加えることにより、電磁的にリセットするこ
と。
テクニカルガイド
n−2
n−3
n−3
0
UP/DOWN E 個別入力
H
CP1
L
H
CP2
L
n
n−1
計数値
n−1
n−2
n−1
n−2
n−2
n−3
n−3
0
UP/DOWN F 位相差入力
H
CP1
L
H
CP2
L
n
n−1
計数値
n−1
n−2
n−2
n−2
n−3
n−3
0
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カウンタ 使用上の注意
●入力の接続
●電源について
・カウンタの入力部は入力条件が“定格”として規定されていま
す。入力用センサの“残留電圧”
にご注意ください。
・除々に電圧を印加しますと、電源リセットされなかったり出力
がONすることがあります。電源電圧はスイッチ、リレー等の
接点を介して一気に
ON
印加してください。
電源
光電センサの例
〈形E3X-DA11-Sの場合〉
OFF
パワーチューニング 動作表示灯
表示部
表示灯
(橙)
(橙)
茶
負荷
黒
制御出力
光電
スイッチ
主回路
DC
12∼24V
・電源投入後50ms以内はカウント動作は不定となりますので、
この時間後に信号を入力してくださ
ON
電源
OFF
い。詳細は各商品の掲載ページをご覧
50ms
ください。
カウント動作不定
青
残留電圧︵V︶
注. 残留電圧
トランジスタが ON した時に
発生する
“出力”
と
“0V”
間の電圧
(トランジスタ両端電圧とダ
イオードブリッジの両端電圧
の合計)
・電源の接続は、AC電源でご使用の場合は、極性に関係なく指
定の2極端子に接続できますが、DC電源の場合は極性にご注意
ください。
・DC電源の場合、規定のリップル含有率としてください。
2.0
1.5
リップル含有率
1.0
コントロール
機器
0.5
0
20
50
80 100
150
200
負荷電流(mA)
タイマ/
タイムスイッチ
近接スイッチの例
〈形E2E-X□Eの場合〉
カウンタ/
カムポジショナ
電子温度調節器
プログラマブル
コントローラの例
〈形CJ1W-OD211の場合〉
出力表示LED
+V
OUT00
∼
内部回路
デジタル
パネルメータ/
信号変換器
OUT15
テクニカルガイド
COM
・インバータ電流で形成された入力波形では、カウント入力を正
しく受けつけない場合があります。
1648
カウンタ/カムポジショナ テクニカルガイド
・電源端子間への外来インパルス電圧については、日本電気学会
制定のインパルス電圧電流試験一般(JEC-210)に準じ、±(1.2
×50)
μsの標準波形で確認していますが、この値を超えるイン
パルス電圧が発生する場合は、サージアブソーバをご使用くだ
さい。
また、電源重畳サージやノイズが加わった場合、内部素子の破
壊や誤動作の原因となりますので、回路の波形を確認いただく
と共にサージ吸収用素子のご使用をおすすめします。発生して
いるサージ・ノイズにより素子の効果が異なりますので、実機
でご確認ください。
・電源 OFF 時に残留電圧・誘導電圧が加わらないようにしてく
ださい。
「カウンタ 参
・電源投入時に短時間ですが突入電流
(1653ページ
考資料
(突入電流一覧表)
」
参照)
が流れ、電源の容量によっては
カウンタが起動しないことがありますので、十分な容量の電源
をご使用ください。
●制御出力
・制御出力接点の負荷電流は定格の適用負荷以下でご使用くださ
い。定格以上の値で使用すると、接点は接点寿命が著しく短くな
り、トランジスタの場合はトランジスタ破壊の原因になります。
・制御出力用接点の寿命は、開閉条件により大きく異なります。
使用にあたっては、必ず実使用条件にて実機確認を行い性能上
問題のない開閉回数にてご使用ください。性能の劣化した状態
で引き続き使用されますと最終的には、回路間の絶縁不良や制
御出力用リレー自体の焼損の原因となります。
・微小負荷開閉時には、各商品ごとに記載された最小適用負荷を
ご確認ください。
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●取りつけについて
●その他
・取りつけ方向は特に制限はありませんが、できるだけ水平方向
で確実に取りつけてください。
・制御盤に組み込まれた状態で、電気回路と非充電金属部間の耐
電圧試験・インパルス電圧試験・絶縁抵抗測定などをする場合、
①カウンタを回路から切り離してください。
(ソケットをカウン
タから引き抜く、配線をはずすなど)
②端子部の全端子を短絡してください。
(制御盤の一部の機械、部
品に耐圧、絶縁不良が生じた場合のカウンタの内部回路の劣化
破損の防止。)
・電子カウンタのプリセット値変更は常時読込み方式を採用し
ています
(ただし、形 H7AN-R □は、リセット時読込みも選択
できます)。データの入力の変化があった場合に計数入力との
一致が発生した場合には出力が出ますのでご注意ください。動
作モードなどの機能設定の読込みについては個別ページを参
照ください。
・端子ねじの締めつけの際には過度の締めつけをしないように
ご注意ください。
・誘導負荷を開閉する場合、逆起電圧が発生します。そのため、
カウンタと組み合わせて電磁リレーなどを開閉する場合には、
カウンタの誤動作、破壊を防止するためにサージ吸収素子をつ コントロール
けてください。サージ吸収素子例として、直流回路ではダイ 機器
オード、交流回路ではサージアブソーバなどがあります。
表面取りつけ
・形 P2CF ソケットを使用して、
カウンタを縦に並べてご使用
の場合は、フックの可動部分
を考慮して、ソケットの上、下
に 20mm ほど余裕をもたせて
ください。
埋込み取りつけ
・形 Y92F-30 埋込み取りつけ用
アダプタを使用する場合、本
体をパネル前面から角穴へ入
れ、裏面からアダプタを挿入
し、パネル面との隙間が少な
くなるよう押し込んでくださ
い。さらにねじで固定してく
ださい。
・本体をタテ方向に連続取りつ
けをする場合、形Y92F-30の成
形ばね部が左右になるように
配置します。
タイマ/
タイムスイッチ
カウンタ/
カムポジショナ
成形ばね
・本体をヨコ方向に連続取りつ
けをする場合、形Y92F-30の成
形ばね部が上下になるように
配置します。
電子温度調節器
デジタル
パネルメータ/
信号変換器
成形ばね
●取りはずしについて
・形Y92F-30埋込み取りつけの場合、アダプタのねじをゆるめて
フックを上下に広げてアダプタをはずしてください。
ねじ
COUNTE
テクニカルガイド
R
RST
RST
●設定
キースイッチによる設定の際、爪や先端の鋭敏な工具を使用しな
いでください。爪や先端の鋭敏な工具などを用いますと、キーが
破損する恐れがあります。
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1649
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サージキラーの代表例
項目
適用
回路例
分類
*
電源
C
R
AC
誘導
負荷
*
△
○
○
○
CR方式
C
電源
R
誘導
負荷
特徴、その他
DC
素子の選び方の目安
C、Rの目安としては
C:接点電流1Aに対し0.5∼1
(μF)
R:接点電圧1Vに対し0.5∼1
(Ω)
です。
ただし負荷の性質や特性のバラツキなど
により異なります。
Cは接点開離時の放電抑制効果を受けもち、
Rは
次回投入時の電流制限の役割ということを考慮
し、実験にてご確認ください。
Cの耐電圧は一般に200∼300Vのものを使用し
てください。AC回路の場合はAC用コンデンサ
負荷がリレー、ソレノイドなどの場合は復帰時 (極性なし)をご使用ください。
ただし直流高電圧で接点間のアークの遮断能力
間が遅れます。
が問題となる場合に、負荷間より接点間にCRを
接続した方が効果的な場合がありますので実機
にてご確認ください。
*AC電圧で使用する場合
負荷のインピーダンスがCRのインピーダンス
より十分小さいこと。接点が開路のとき、CR
を通して、誘導負荷に電流が流れます。
ダイオードは逆耐電圧が回路電圧の10倍以上の
もので順方向電流は負荷電流以上のものをご使
用ください。
電子回路では回路電圧がそれほど高くない場
合、電源電圧の2∼3倍程度の逆耐電圧のもので
も使用可能です。
ダイオード方式
電源
誘導
負荷
×
○
誘導負荷に貯えられた電磁エネルギーを並列
ダイオードによって、電流の形で誘導負荷へ流
し、誘導負荷の抵抗分でジュール熱として消費
させます。この方式はCR方式よりもさらに復
帰時間が遅れます。
ダイオード
+
ツェナー
ダイオード方式
電源
誘導
負荷
×
○
ダイオード方式では復帰時間が遅れすぎる場
合に使用すると効果があります。
ツェナーダイオードのツェナー電圧は、電源電
圧程度のものを使用します。
○
バリスタの定電圧特性を利用して、接点間にあま
り高い電圧が加わらないようにする方式です。
この方法も復帰時間が多少遅れます。
電源電圧が24∼48V時は負荷間に、100V∼
200V時は接点間のそれぞれに接続すると効果
的です。
バリスタのカット電圧Vcは下記の条件内になる
ように選びます。交流では√2倍することが必要
です。
Vc>(電源電圧×1.5)
ただし、Vcを高く設定しすぎると高電圧へのカッ
トが働かなくなるため効果が弱くなります。
コントロール
機器
タイマ/
タイムスイッチ
バリスタ方式
カウンタ/
カムポジショナ
電子温度調節器
誘導
負荷
○
なお、次のようなサージキラーの使い方は避けてください。
デジタル
パネルメータ/
信号変換器
電源
テクニカルガイド
電源
C
負荷
しゃ断時のアーク消弧には非常に効
果がありますが、接点の開路時Cに
エネルギーが蓄えられているため、
接点の投入時に短絡電流が流れるの
で、
接点が溶着しやすい。
電源 C
負荷
・負荷の種類によって突入電流が異なり、接点の開閉ひん度・使
用回数などに影響します。定格電流と共に突入電流を確認して
いただき、
余裕を持った回路設計を行うことをおすすめします。
しゃ断時のアーク消弧には非常に効
果がありますが、接点の投入時にC
への異常な充電電流が流れるので接
点が溶着しやすい。
通常、
直流誘導負荷は、抵抗負荷に比べ開閉が
困難とされていますが、適切なサージキラー
を用いると抵抗負荷と同程度まで性能が向上
します。
・電池交換時は配線をはずしてください。高電圧が印加された個
所に触れて感電する恐れがあります。
●カウンタの異常診断
次のような使用方法の場合、各種異常の発生が考えられますの
で、適切な処理が必要です。※印は異常内容。( )内は対応例。
①同一電源線または近くに誘導負荷の大きなモータやソレノイ
ドなどが配線・設置されていないか。
※入力信号が入っていないのに勝手に歩進する。
※カウンタの電源部が破裂し動作しなくなる。
(モータやソレノイドを離したり、電源にノイズフィルタを接
続します。)
②同一電源線または付近で、接点開閉時アークの飛ぶ接点使用部
品が使われていないか。
※入力信号が入っていないのに勝手に歩進する。
(アークが飛ばないようアークサプレッサを接続します。)
③入力機器に接触信頼性のよい接点が使われていない。
※接点がメイクしているのに歩進しない。
(接触信頼性のよい接点をもつリレーに交換してください。)
1650
カウンタ/カムポジショナ テクニカルガイド
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④入力信号線が必要以上に長く配線されていないか。
⑨接点の計数入力なのに高速の計数速度で使用していないか。
※入力信号を余分に計数する。
入力
接点バウンスを計数
※電源線の影響を受け、勝手に歩進する。
(1435ページの「●正しい入力信号処理について」をご参照く
ださい。)
※残留電圧のため常に信号が入力された状態となり歩進しない。
(信号線を極力短くし、カウンタ入力のすぐ近くに小容量:
約0.01∼0.1μF:のコンデンサを接続してください。)
⑤電源線が高圧線に近づいて配線されていないか。
※電圧線の影響を受け、勝手に歩進する。
(1435ページの「●正しい入力信号処理について」をご参照く
ださい。)
⑥電源電圧が徐々に印加されていないか。
※電源が印加されても表示がでたらめになる、正常動作しない。
(接点などにより、電圧を一気に印加してください。)
⑦水、油、塵埃のかかる場所、直射日光の当たる場所で使われて
いないか。
(計数速度を低速:30Hzにする。
)
⑩カウンタ電源電圧を印加したままの状態で、入力機器(近接、
光電センサなど)
の電源のみをON/OFFすると、このON/OFF
時に過度パルスが発生してカウンタに入力されることがあり
ます。
⑪トランジスタ信号による計数入力であっても、その入力速度が
30Hz以下であれば、30Hzに最高計数速度を選定することによ
り耐ノイズ性が向上します。
⑫リセット入力は、最高計数速度の選定、入力方式に関係なく、 コントロール
機器
接点、トランジスタのいずれかで、20ms 以上のリセット信号
を与えれば確実にリセットができます。
20ms *1
*1. 波形割れ、接点バウンス等があっても、
安定時間が20ms以上あれば可。
*2 *2. リセット信号完了後、50ms経過して
50ms
CP1、CP2入力可能となる。
リセット入力
⑬計数入力の最高計数速度の定格値は、最小信号幅の入力信号を
メーク比(ON/OFF 比)
1:1 で入力したときの応答速度です。
メーク比1:1以外の場合でも、最小信号幅はON幅、OFF幅と
もに規定値以上必要としますので、メーク比1:1以外の入力に
対しては、応答速度が遅くなります。最高計数速度以下の入力
信号であっても、ON幅、OFF幅のどちらか一方が最小信号幅
の規定値以下の場合、カウンタが応答しないことになります。
Ta
タイマ/
タイムスイッチ
カウンタ/
カムポジショナ
電子温度調節器
デジタル
パネルメータ/
信号変換器
Ta(ON幅)、Tb(OFF幅)
は
最小信号幅以上必要です。
30Hz…16.7ms
1kHz…0.5ms
Tb
3×Tb
メーク比1:3では最高計数
1
速度はカタログ値の です。
2
テクニカルガイド
最小信号幅(Ta)不足で
応答しません。
※長期使用後、設定値通りでカウント UPしなくなったり、まっ
たく正常に動作しなくなる。ケースが変形してくる。
(硬質フロントカバーを取りつけると、防滴、防塵効果があり
ます。水、油、塵埃がかからぬよう、また、直射日光をさえぎ
るようにしてください。)
⑧振動・衝撃の大きい場所、あるいは常時かかる場所で使われて
いないか。
⑭トランジスタ信号で方形波以外の波形、例えば正弦波、三角
波、鋸歯状などで、計数入力する場合は、ON/OFFまたは「H」
「L」の規定値の期間がそれぞれ最小信号幅以上となるように
してください。
※接点開離し、シーケンスに不具合を生じる。
※内蔵部品や構造部品にストレスがかかり動作しなくなる。
(振動源に防振ラバーを敷くなど振動を低減してください。
また、振動源に直接取りつけないでください。)
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1651
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カウンタ Q&A
Q1
カウンタで、(
設定
(かつ計数値も(
リセッ
0 ゼロ)
0 ゼロ)
トされた状態で)出力できる機種を教えてください。
Q4
A1
以下のカウンタ“0”設定時の動作一覧表をご参照く
ださい。
A4
形式
形H8GN
形H7BR
コントロール
機器
備考
電源投入時、瞬時出力、リセット入力中出力OFF。
電源投入時、出力動作しない。
(BATCH出力のみ瞬時出力。)
形H7AN
電源投入時、瞬時出力、リセット入力中出力OFF。
形H7CN
電源投入時、瞬時出力、リセット入力中出力OFF。
形H8BM
電源投入時、出力動作しない。
形H7CX
Fの時のみ瞬時出力、リ
電源投入時、出力モード N、
セット入力中出力OFF。
他のモードは瞬時出力、ワンショット時間後OFF。
K-1モードはOUT2のワンショット時間後、
OUT1を自己保持出力に設定していても、出力OFF。
Q2
A2
タイマ/
タイムスイッチ
プリセットカウンタとは、どのようなカウンタをいい
ますか?
計数値がセットされた数値に達したとき制御出力が
動作するカウンタです。
プリセットカウンタの機種品揃えについては、1422
ページをご参照ください。
カウンタ/
カムポジショナ
電子温度調節器
デジタル
パネルメータ/
信号変換器
Q3
A3
トータルカウンタとは、どのようなカウンタをいいま
すか?
計数値を表示するのみで制御出力のないカウンタで
す。
トータルカウンタの機種品揃えについては、1422ペー
ジをご参照ください。
テクニカルガイド
1652
カウンタ/カムポジショナ テクニカルガイド
タイム・カウンタとは、どんな機能を持つものです
か?
時間
(タイム)
を計数
(カウント)
し表示する機能を持つ
ものをいいます。
別名、積算時間計、アワー・メータともいいます。た
だし、その表示単位は、
「時間」に限らず、分、秒、場
合によっては日によって表示できるものもあります。
タイマとの相違は、タイマが時間を設定し、設定時間
になったら電気信号を出力するものであるのに対し、
タイム・カウンタは時間を設定することなく、単に時
間を積算し表示するだけのものである点で相違しま
す。
従って、カウンタ的に定義すると、タイマは「プリ
セット・タイマ」、タイム・カウンタは「トータル・
タイマ」ということになりますが、タイム・カウンタ
は、歴史的にカウンタに分類されています。
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カウンタ 参考資料(突入電流一覧表)
表中の――表示は定常電流に近いため省略します。値はすべておよその数値ですのでご参考にお使いください。
■カウンタ
形式
電圧仕様
形H7CX-Aシリーズ
形H7CX-Rシリーズ
形H7BRシリーズ
形H7ANシリーズ
形H7CNシリーズ
形H7Eシリーズ
印加電圧
突入電流
(ピーク値)
時間
0.7ms
AC100∼240V
AC264V
5.8A
AC24V/DC12∼24V
AC26.4V
10.4A
1.2ms
DC12∼24V
DC26.4V
6A
1.2ms
AC100∼240V
AC264V
5.8A
0.7ms
AC24V/12∼24V
AC26.4V
10.4A
1.2ms
AC100∼240V
AC264V
11.3A
5ms
AC24V/DC12∼24V
AC26.4V
10A
2ms
AC100∼240V
AC264V
23A
1ms
DC12∼24V
DC26.4V
15A
4ms
AC100∼240V
AC264V
800mA
1ms
DC12∼48V
DC52.8V
400mA
1ms
――
――
――
――
形H8BMシリーズ
DC24V 2A
20ms
形CSKシリーズ
全仕様
DC26.4V
――
――
――
電圧仕様
印加電圧
突入電流
(ピーク値)
時間
*
コントロール
機器
■カムポジショナ
形式
形H8PS-8シリーズ
DC24V DC26.4V
1.9A
23ms
形H8PS-16/-32シリーズ
DC24V DC26.4V
3.1A
12ms
*
*突入電流の時間は下記波形の範囲にて測定しています。
100%
(ピーク値)
タイマ/
タイムスイッチ
突入電流
カウンタ/
カムポジショナ
電子温度調節器
30%
測定時間
デジタル
パネルメータ/
信号変換器
時間
テクニカルガイド
カウンタ/カムポジショナ テクニカルガイド
1653
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