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ドイツにおける「2006年IT研究」の概要(ドイツ)【PDF:21KB】

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ドイツにおける「2006年IT研究」の概要(ドイツ)【PDF:21KB】
NEDO海外レポート
NO.973,
2006.2.22
< 新刊目次のメール配信をご希望の方は、http://www.infoc.nedo.go.jp/nedomail/ >
海外レポート973号目次 http://www.nedo.go.jp/kankobutsu/report/973/
【電子・情報通信技術特集】
ドイツにおける「2006 年 IT 研究」の概要
ドイツ政府は 2006 年を「インフォマティクス年」と位置つけ、経済界と協力して
IT 技術の受け入れと普及をより促進するために各地で展示会等を実施している。これ
は、サイエンス年として 2000 年から継続されている技術普及のための啓蒙活動の一環
で(昨年はアインシュタイン年だった)、今年の「インフォマティクス年」では、IT
技術の様々な可能性に対する意識を目覚めさせ、新しい技術に対する魅力を伝えるこ
とを目的としている。
現在進行中の「2006 年 IT 研究」は、IT の質を向上させて、IT におけるドイツの国
際競争力を強化することを目的としている。研究内容は主に 4 つに分類され、その重
点項目は下記のとおりである。
1.ナノエレクトロニクスとシステム
a)電子部品生産技術とデバイスの開発:70nm 以下の構造を作製するための光リ
ソ グ ラ フ ィ ー 法 、 50nm 以 下 の 構 造 を 作 製 す る た め の EUV(Extreme
Ultraviolet)リソグラフィー法、マイクロパターン加工のための電子線リソグラ
フィー法、資源を節約するためのウエハーやチップのリサイクルなどが中心。
b)新種回路・電子部品の開発:シリコンナノエレクトロニクス、省エネ型ナノエ
レクトロニクス部品、磁気エレクトロニクス、スピンエレクトロニクス、三次
元回路構成などが中心。
c)半導体システムと設計法の開発:非電子部品の統合、省エネ化、半導体とケー
シングの統合、テラビットシステム、安定性の強化などが中心。
2.ソフトウェアシステム
a)ソフトウェアエンジニアリング:ソフトウェアの安定性、セキュリティ、分散
型環境におけるソフトウェアの開発、ソフトウェア開発における知識管理など
が中心。
b)高性能計算とグリッドコンピューティング:数値法、クラスターコンピューテ
ィング、グリッドコンピューティング、データ管理、非数値の平行処理などが
中心。
c)人間と技術の相互作用:言語処理の問題、人間と技術の相互作用、VR-AR( Virtual
Reality-Artificial Reality)技術が中心。
d)統合システム/知識処理:適合統合システム、システムとプロセスの統合、知
識処理システムが開発されている。
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e)バイオアナログ情報処理:オーガニックコンピューティング、相互作用形態や
ネット構造の自立組織化、認知プロセスのモデル化と技術利用、自律ロボット
と自律車両システムなどが技術開発のテーマとなっている。
3.通信技術のための基礎技術
a)光通信ネット:光ファイバー毎の伝送速度を 50 テラビット/秒超とする開発が
行われているほか、フレキシブル光ネット、高チャンネル数 WDM(Wavelength
Division
Multiplexing) シ ス テ ム や 高 レ ー ト
TDM(Time
Division
Multiplexing)システムのコンポーネントの開発が行われている。
b)携帯ブロードバンド通信システム:自立型マルチホップ無線ネットワーク、統合
型ソフトウェアラジオシステム、無線 IP(Internet Protocol)通信、携帯電話指向
型マイクロエレクトロニクス、低電磁波携帯通信などが開発テーマとなっている。
c)革新的なディスプレイ技術:合成樹脂を基質とした液晶ディスプレイ、
OLED(Organic Light Emitting Diode)ディスプレイなどの開発が中心となって
いる。
d)新コンポーネントと新材料:インジウムフォスファチドをベースとした
WBG( Wide Band Gap)半導体、ポリマーエレクトロニクス、光結晶、量子構造
などが重要な開発テーマとなっている。
4.インターネットの基盤とインターネット・サービス
a)インターネット用のミドルウェアとプロトコルの開発、携帯インターネットに
関する開発
b)ネット上のサービスをより向上させるための情報創成・管理ツールの開発
c)電子商取引や電子政府などにおけるサービスの管理を促進することを目的とし
たインターネット支援型プロセスの開発などに重点が置かれている。
総予算額は約 36 億ユーロに上り、予算の中心は、産学提携で実施されるプロジェク
ト補助とフラウンホーファー研究所やヘルムホルツ協会に属する大規模研究所など非
営利研究開発機関への補助で、それぞれ約 15 億ユーロである。残りの 6 億ユーロは、
教育における IT 技術活動で応用される技術やノウハウの開発への補助である。
以上
〈参考資料〉
1. Informatikjahr 2006 関連サイト:www.informatikjahr.de
2. IT-Foschung 2006 関連サイト:www.it-2006.de
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