九十九里セミナーの目的 学生の皆さん、こんにちは。みなさんはそれぞれ

九十九里セミナーの目的
学生の皆さん、こんにちは。みなさんはそれぞれの専門職で活躍するためにがんばって
勉強をしていることと思います。僕はいま、九十九里地域の総合病院の医師ですが、学生
時代にはそれなりに勉強をしました。確かに勉強は重要ですが、それだけでは幸せな職業
者にはなれません。楽しく仕事をするにあたって重要なことは、その環境で求められてい
るプレー内容と自分のプレースタイルがあうかどうかを知っておくことです。そのために
は学生時代に「自分探しをする」ことと「感性を磨く」ことをお勧めします。
例えば、僕は旅をしているうちに人が好きだということに気づき、○○専門医になるよ
りも広く患者さんをみたいと思い内科総合医になりました。不器用だったので手術や内視
鏡やカテーテルといった技術を磨く道は選びませんでした。地域にある魅力を発見したり
世界を感じているときに最高に喜びを感じるので、将来的には患者さんを旅行に連れてい
くようなことにチャレンジしてみたいと思っています。
一方で、僕の仕事は内科医ですが、実際に求められる医師像は場面場面でいろいろ異な
ります。患者さんの年代や背景によっては接するアプローチを変えますし、急性期・慢性
期・終末期といった病気のフェーズによってやるべき内容も異なります。さらに病院・施
設・在宅といった舞台の違いや、東京と北海道といった地域性の違いでも異なったプレー
内容を求められます。そこでは「感性」がなければ相手のニーズはくみ取れませんし自分
の世界は広がらず、引き出しの数を増やせません。僕はいま、地域のニーズを常に追い、
そこに自分の価値を提供できるように仕事をしていますがこれは非常に楽しいことです。
今回の九十九里セミナーには「自分探し」と「感性を磨く」機会がたくさんあります。
我々主催者は、
「九十九里地域のヘルスケアにおけるまちづくりの課題」とそこで現状を変
えようと四苦八苦している人々をとりあげました。皆さんには、
「社会では何が必要とされ
ているか」
、そして「自分はそこで何ができるか」を考えてほしい。いろいろ話す中で自分
の長所・短所・やりがいを見つけてほしいのです。短い時間ですが有意義に過ごして楽し
んでいってください。
九十九里コミュニティヘルスケア夏期セミナー2016
プロジェクトリーダー 川上総士
（さんむ医療センター 地域医療連携室長
内科医）