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医療人間学セミナーⅡ(法学)

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医療人間学セミナーⅡ(法学)
科目名
医療人間学セミナーⅡ(法学)
開講学期
曜日時限
後期
火曜日 3・4時限
SeminarⅡ on the Humanistic Aspect of
Medical Care
(Law)
対象学年 第1学年
単 位 数 Ⅰのいずれかと合わせて1単位
受講資格 保健衛生学科
募集人数 20名程度
担当教員 丸 祐一
●授業の概要 (Outline of content and teaching method)
この授業では、法が医療の中で子どもをどのように扱っているのかを検討する。なかでも重症障害新生児に対す
る治療の差し控え・停止に関する法のあり方をテーマとした著作を扱う。重症障害新生児の治療停止問題は、佐藤
秀峰「ブラックジャックによろしく」の中で扱われたこともあり、ある程度一般に知られるようになったが、医療
の現場ではこれまで或るガイドラインに基づき対応してきていた。これに対して2004年に「家族と医療スタッフの
話し合いのガイドライン」が発表され、これまでとは違った対応が推奨されているところである。
教科書の「はしがき」は次のように始まる。「自己決定を前提に、その限界を考えるという法律学の通常の手法
は、小児医療に対しては無力である。そこには、尊重されるべき本人の意思が存在しないためである。新生児医療
の現場では、人は、何を頼りにすればよいのか。小児医療をめぐる法制度は、何を指針に形成されるべきなのか」
(p. i)。本書は日本だけでなく各国での対応についても章を割いており、制度比較を通して法制度を理解する助け
になると思われる。
(英 訳)
●授業の目的 (Primary goal)
子どもの医療をめぐる法の現状を知る。
●到達目標 (Objectives)
担当部分をまとめ、自分の意見を織り交ぜながら法における子どもの位置づけを議論できる。
●授業計画
第一週
第二週
第三週
第四週
(Schedule)
講義 担当の割り振り
「日本の新生児医療」「日本法の現状と課題」「憲法上の枠組み」
各国総論「アメリカ憲法」「ドイツ憲法」「フランス憲法」
各国各論「アメリカ− 医療ネグレクトと親の権利の制約」
「ドイツ− 「治療行為制約論」と「治療義務限定論」の交錯」
「フランス− 医療における同意と未成年者の保護」
「オランダ− 重度障害新生児に対する治療中止と生命終結」
「スウェーデン− 医療における同意と未成年の保護」
●成績評価の方法 (Grading scheme)
出席と報告
(出席者多数の場合には、A4一枚程度のレポート・感想文の提出を求めることがある)
●教科書および参考書 (Textbooks and materials)
小山剛・玉井真理子編『子どもの医療と法』(2008, 尚学社)
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