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ノートテイク利用者インタビュー (文学部3年生男子学生)

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ノートテイク利用者インタビュー (文学部3年生男子学生)
ノートテイク利用者インタビュー
(文学部3年生男子学生)
Q1. 高校と大学の授業の大きな違いは?
A1. 一般に大学では必修の授業以外は自分で選択して履修する授業が多いので、自分の興味に特化
した分野をとことん学ぶことが可能です。
中大もそうですが他学部履修制度が用意されている大学は学部の枠を超えて学ぶこともできま
す。また、ディスカッションやゼミ(少人数での双方向による授業)、レポート等の提出物、発
表が多いことも高校と大学の違いの一つです。要するに大学では、自分で考えて行動するという
自主性が求められます。そして大学の授業においては、先生はほとんど板書をなさらず、口頭で
の説明による授業が大半です。中にはレジュメ(プリント)を配ってくださる先生もいらっしゃ
いますが、あくまでもそれは要点だけをまとめたものであることが大半です。このことから、小・
中・高以上に情報も多く、その上内容も難しくなるということで、ノートテイクなど情報保障の
重要性が大きいものとなっています。
Q2. 中大への進学を選んだ理由は?
A2. 申し訳ないことに受験生時代の私はいくつかの大学を併願していて、中大はその数ある受験校
の一選択肢に過ぎませんでした。結果受かったのが中大だけだったので入学しました。
Q3. 入学前のノートテイクに対するイメージは?
A3. 高校(ろう学校)にいた時に、大学在学中の卒業生から伺ったことで、「ノートテイク」とい
う言葉は知っていたものの、実際に見たことはなかったので、ノートテイクってどんなものか
な、この大学にもあったらぜひ利用したいな、と考えていました。
Q4. 中大ノートテイクを知ったきっかけは?
A4. 中大合格後、大学側に入学を前提とした教育相談をした時だと思います。
Q5. 実際にノートテイクのある授業を受けてみた感想は?
A5. 教室の中にはこんなに情報が溢れているのだなと実感しました。
Q6. ノートテイクのある場合とない場合の授業の理解度はどのくらい違う?
A6. 9割くらい情報量が違いますので、理解度も同様の差があります。
Q7. ノートテイクのある授業を受けて、大変だと感じたことや苦労したことは?
A7. テイカーの方やノートテイク担当スタッフへの連絡の重要性です。テイカーの方々やスタッフ
からたくさんの連絡(メール)が来るので、受信したメールを振り分け、管理するためのフォ
ルダを用意するといった工夫をしないと、うっかり見逃してしまうことがあります。
Q8. ノートテイクのある授業を受けて、良かったと感じたことやうれしかったことは?
A8. 授業の中で取り残されずに、皆と先生の雑談や「笑い」を共有できた時、そして質疑に対して
返答できたことです。
Q9. 中大ノートテイク(テイカー)の特徴や魅力、良いところは?
A9. 特徴としてはノートテイカーの方が9割ほど在籍しているボランティアサークルがあることで
しょうか。私の経験上、他大学では見たことがありません。他大学の手話サークルでも、ノー
トテイカーもやっているという方は中大ほどいないようです。また私個人としては、法曹志望
の法学部生に影響されて、進路を変えてしまったことでしょうか。時には彼らが法学の勉強の
アドバイザーになってくれることもあります。
Q10.ノートテイクを通じて講義保障以外に得たことは?
A10.友人です。サークルのそれとは違った感じです。そしてまた、主体性を持てるようになったこ
とです。例えば、聴こえないことをどう説明するか、何が必要かを自分から説明したり、自分
から率先して行動したりすることを指します。要は積極性を得られたということです。また、
そのような行動により教職員や周囲の学生の理解を得ることができました。
Q11.中大受験を考えている聴覚障がい受験生に向けてひとことお願いします。
A11.この大学は、伸びしろが大きいと思います。すなわち、まだまだ成長していける大学であると
いうことです。現在も外灯増設、道路改修をはじめとするインフラ整備、バリアフリー環境の
配備などが進んできています。また私は、手話も取り組んでいるボランティアサークルが既に
3つあると知りつつも、成長性のあるこの大学の将来に期待して、3年生の後期に中大のサー
クルに無かったということで「手話」を冠した「手話サークル」を作り、自分一人から始め、
今では10名で活動をしています。このように、私はこの大学は障がい者支援を含め潜在性が
高く、将来性も大きいと見ています。そのため、もしも受験生に戻ってもう一度大学受験する
としたら、私はこの大学だけを志望したいです。それくらい、今の私はこの大学が好きです。
足りないところや不満があってもみんなで話し合って一緒に変えていけばいい、そのことを私
は中大生、教職員の皆様から教わりました。ろう学校出身であっても、聴覚障がい者であって
も、その他の障がい者であっても、そもそもどんな人でも、やりさえすれば輝けるステージが
中央大学には用意されています。
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