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7/13 銀河電波、コンプトン散乱、逆コンプトン、SZ効果
Radiative Processes in Astrophysics 2011/7/13 http://wwwxray.ess.sci.osakau.ac.jp/~hayasida レポート課題2回目 締め切8/10(水) F503の林田まで提出すること 天体あるいは輻射に多尐ともかかわる問題 を自分で設定し、自分で解答あるいは解説を つくれ。 文献、web、授業の資料などを参考にしてもいい が、その場合は参考文献として明記すること 自分で疑問に思ったこと、わからなかったことが 問題設定のヒント。 銀河電波 銀河系内部、星間空間の磁場~10-6ガウス 銀河系内、星間空間の磁場B~10-6Gauss eB 1 B B 1.76 10( )( 6 ) Hz me c 10 3 2 eB B 2 c sin 2.64 10 ( 6 )sin Hz 2 me c 10 例えば1GHzの電波を生じるためには 程度の電子が必要 10 (10GeV) 4 Longair著、High energy astrophysicsより 銀河電波150MHz Longair著、High energy astrophysicsより 銀河電波スペクトル かに星雲 X線までシン クロトロン成 分が見える ことは何を 意味する か? NASA/GSFC/CXO提供 Compton 散乱 光子の(自由)電子による散乱 断面積はトムソン散乱の断面積でエネルギーによら ずにほぼ一定。 ただし、光子のエネルギーがmec2 程度になるとKlein-Nishina式に従い断面積が減尐 する。 (衝突前の)電子の運動エネルギーが光子のエネル ギーに比べて大きい場合、衝突によって光子はエネ ルギーを得る。 (逆コンプトン散乱) Compton Scattering P i ( / c)(1, ni ), 1 P f (1 / c)(1, n f ) 1 2 (1 cos ) Pei (mc,0) mc 1 c (1 cos ) Pef ( E / c, p ) c h / mc 0.002426nm P i Pei P f Pef Klein-Nishina cross section 1 d r02 12 1 2 ( sin ) 2 d 2 1 Scattering from Electrons in Motion ' (1 cos ) 1 1 ' (1 cos '1 ) ' 1 ' '[1 2 (1 cos )] 2 1 h / mc 2 , mc 2のとき : ' : 1 1: : 2 Inverse Compton mc cos cos '1 cos ' sin 'sin '1 cos( ' '1 ) ' 1 1 Observer's Frame Electron Rest Frame '1 '1 ' Total Power Pcompt 4 T c 2 2U ph 3 ここでU ph vd vd はd の範囲のエネルギーをもつ光子の密度。 電子の進行方向の断面積 T 長さcの円柱に存在する 光子に衝突し、衝突によってエネルギーが 2 倍される。 4 c. f .Psynch T c 2 2U B 3 Pcompt / Psynch U ph / U B Synchrotron vs Inverse Compton 高エネルギー電子が磁場と相互作用してシンクロト ロン放射を低エネルギー光子(例えばマイクロ波背 景放射)と相互作用して逆コンプトン散乱を起こす 例:Electrons =104 B=10-6Gaussに対しシンクロトロン放射 Cosmic Microwave Background ( ~1.6x1011Hz) に対し逆コンプトン c=26 2~3x109Hz …Radio 2~ 1.6x1019Hz … X-ray,gamma-ray 両者の強度の比は(磁場のエネルギー密度)/(低エ ネルギー光子のエネルギー密度) 電波銀河ローブでの逆コンプトン散乱 Fornax A (Tashiro et al., 2001, ApJ,546,L19) Synchrotron Self Compton Synchrotron放射の光子が逆コンプトン散乱を受ける Synchrotron ComponentとInverse-Compton Components AGN(特にBlazar)の輻射モデル (H.Kubo et al., 1998, ApJ,504, p.693) Y-parameter (Energy-Transfer for Repeated Scattering) y (average fractional energy change per scattering) (mean number of scatterings) ( ) NR 2 (4kT ) mc 4 2 kT 2 ( ) R 16 ( 2 ) 3 mc 4kT 2 y NR max( es , es ) 2 mc kT 2 yR 16( 2 ) max( es , es2 ) mc Compton散乱: 光子と電子のエネル ギー交換 Sunyaev-Zeldovich Effect マイクロ波(2.7K)背景放射の光子が視線方 向にある銀河団の高温プラズマ電子によって コンプトン散乱される。 マイクロ波光子のエネルギー増加割合 ~y~(4kT/mec2)~ (4kT/mec2)neL 高エネルギー側での強度増加、低エネルギー側 での強度減尐 マイクロ波放射の変形 Birkinshaw, 1999, Physics Report, 310, p.97 y=0.1の強調した例 色温度増加 高周波数側での 強度増加、低周 波数側での強度 減尐 SZ効果の応用: 銀河団の距離の推定~Hubble定数の決定 X線Flux~ne2L3 / D2 Lをプラズマの(横方向の)拡がりに等しいとする と、X線観測、マイクロ波観測から銀河団の(光 度)距離Dが求まる。 銀河団の赤方偏移と比較しHubble定数を決める 但しマイクロ波光子(低周波数側での)強度減尐 は、Brightness Temperature で1mK程度 (1/1000以下)と微小。 量子力学 前段階1 光とは何か? プランク関数、プランク定数 (Einsteinの)光量子仮説 黒体輻射 光のエネルギーはとびとびの値、h,2h,3h,… 光電効果 光はエネルギーhをもった粒子 コンプトン効果 エネルギー変化:光が粒子として振舞う証拠 量子力学 前段階2 原子の模型 バルマーの公式 ボーア模型 =(1/22-1/n2)Rc 量子条件L=mrv=nh/2p エネルギー準位E~me4/h2n2 ドブロイ波長 =h/p 量子力学の定式化 波動関数 確率波という解釈 シュレディンガー方程式 (エルミート)演算子、時間に依存する解、しない 解 交換関係 ハイゼンベルグの行列力学 不確定性関係 Schrodinger Equation Schrodinger equation i H t (r , t ) (r )eiEt / , H E H 2 2m 2 2 Ze j j Bohr radius a0 j 2 1 e rj i j rij / me 2 0.529 108 cm e 2 / a0 4.36 1011 erg 27.2eV 2 Ry を長さとEnergyの単位に使うと 1 1 1 2 j E Z j rj i j rij 2 j 0 One Electron in a Central Field (r , , ) r 1 R(r )Y ( , ) Angular part Y Ylm ( , ) L Ylm l (l 1)Ylm , LZ Ylm mYlm 2 l 0,1, 2,3, n 1 s, p, d , f m l , l 1,...., l Radial Part R(r ) Rnl (r ) V (r ) Z / rのとき、 En Z 2 / 2 n 2 Orbitals n:主量子数 l:方位量子数 m:磁気量子数 ms:スピン量子数 (j:全軌道角運動 量量子数) Bohr Model エネルギー準位E=-Z2/n2はBohr Modelから も導出される。 mv2/r=e2Z/r2 量子条件 mvr2p=nh ドブロイ波長=p/hのn倍が2prいう捉え方もできる Radial Distribution nが大きい程、外 側にいる確率が 高い。 原子核近傍(~数 a0)にいる確率は p,d軌道に比べて s軌道の方が高 い。 Radiative Processes, by Rybicki & Lightman エネルギーの低いのはどっち? H原子で2s(l=0)と2p(l=1) H原子で2p(j=1/2)と2p(j=3/2) アルカリ原子で2sと2p He原子でスピン反平行と平行 H2分子でスピン反平行と平行 H-like Fe ion の1sとHe-like Fe ion の1s エネルギーの低いのはどっち? H原子で2s(l=0)と2p(l=1) H原子で2p(j=1/2)と2p(j=3/2) 平行 H2分子でスピン反平行と平行 2s He原子でスピン反平行と平行 j=1/2 アルカリ原子で2sと2p むしろjによる 反平行 H-like Fe ion の1sとHe-like Fe ion の1s H-like Fe ion